凶一郎の婚約者さん
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凶一郎は常日頃六美の様子を気にかけている。
その気にかけ具合はGPSの監視や多岐に渡り今回はこっそりと盗聴器をしかけていた。
勿論バレたら説教モノである。
イヤホンで様子をうかがう凶一郎は六美の平穏に頬を緩ませ太陽が時折挟まるごとに顔を歪ませていた。
そんなある日イヤホン越しにあきらが現れた。
『お姉ちゃん今からお出かけ?』
『うん、デート…………』
デート、と聞こえた瞬間敵が突っ込んできてその後の会話が聞こえなかった。
デート?あきらがデート、だと……?誰と。
『そうなんだ、へぇー』
『まずは下準備に買い物行こうと思ってて……
あ、そろそろ家出ないと……』
『じゃあいってらっしゃい』
『行ってきまーす』
六美に見送られあきらが家を出たらしい。
凶一郎は敵をのして思案した。
「うーーーん、どれにしようかな……」
あきらはショッピングモールで物色している。
誰かへのプレゼントなのだろうか、あれでもこれでもないと悩んでいる。
その様子を凶一郎は隠れながらストーカーしていた。
明らかに男物の品々に凶一郎は眉間の皺を増やす。
あまりにも邪悪な空気を隠せてなく通りかかる人々は一瞬よぎる不吉な悪寒に身を震わせている。
一方あきらはこれからデートする者の事を思っているのか全く気づいていなかった。
しかも時折恋するような表情に更に凶一郎は血の涙を流す。
誰だ、誰なんだ、俺以外の男にそんな表情を見せるな!!!!!!と全身で叫びたくなる。
「うん、やっぱりこれにしようかな」
黒色のネクタイを選びあきらは店員にラッピングしてもらうように頼むとプレゼント用ですか?と聞かれ、幸せそうにはいと答えた。
その様子に凶一郎はぎりぎりとハンカチを噛む。
プレゼントを受け取ったあきらは上機嫌で凶一郎の方向に来たので慌てて隠れるがやはりあきらは気づかない。
安堵と共に心の中にもやもやが溜まる。
…………あんなに俺の事が好きだと言っているのに他の奴とデートとはどういうことなんだ。
ドス黒い感情を抱いたまま凶一郎はあきらの後を追った。
夜になりあきらは駅前の待ち合わせ場所に一人で立っていた。
そわそわと待ち人を待つあきらに凶一郎は苛立って仕方ない。
こい、来るならこい。
そして男を追い払いあきらに誰のモノなのかをしっかりと刻み込むと行き込んだ凶一郎だったが。
待ち人は、来ないらしい。
ずっとそわそわしていたあきらだったが、刻々と時間が過ぎていくのに連れて嬉しそうな表情から一転悲しい表情に変わった。
ポツンとあきらだけ立ち尽くして周りで待ち合わせしていた人々は次々と楽しそうに会話をしているのを切なそうな目で見ていた。
待ち人が来ないのを喜ぶ反面あんな表情は見たくないと心に棘が刺さる。
時折スマホを見ては連絡がないのかメッセージを打とうとしてポケットに入れる動作を繰り返している。
そして2時間が経過した。
あきらはぎゅっとプレゼントが入った紙袋を握って。
悲しそうに目からすうっと涙が溢れおちた。
「………………!!!」
その涙を見た瞬間凶一郎はずっと尾行をしていた事も忘れ駆け出した。
「あきら!!」
駆け寄って涙を拭うとあきらは驚いていた。
どうした、泣くな、と言おうとした凶一郎にあきらは更に泣いてしまう。
「お、おい」
「ご、ごめんね、違うの
待ち合わせの時間に来ないしずっと連絡来ないから何かあったんじゃないかって……良かった…………」
涙を拭って笑うあきらに凶一郎は待ち合わせ?と首を傾げてそもそも今日の夜にあきらと食事でも行こうと誘った事を思い出した。
そう、つまりは待ち人は自分の事だったのである。
わなわなと震える凶一郎にあきらは紙袋から包装されたプレゼントを出して、はい、と両手で差し出した。
「…………今日何か記念日だったか?」
「ううん?ただ凶一郎からその、誘ってくれたのが嬉しくて……えっと感謝の印みたいなものだから気にしないで!!」
パタパタとあきらは顔をあおぎ恥ずかしそうに頬を染める。
凶一郎はありがとう、と礼を言ってプレゼントを受け取った。
「…………それとすまない、遅れてしまって
ついでに言うと約束自体を忘れていた」
「えっ、そうなの?……ううん、いいの
ちゃんと来てくれただけで嬉しいよ」
この時間からではもう閉まっている店も多いだろうにあきらは笑顔だった。
約束を忘れてしまった事に胸が痛み、せめてものと思い凶一郎はあきらの手を繋ぐとあきらは目を大きく見開いて微笑んだ。
「そういえば昼頃に言っていたデートとは何だったんだ、俺とのことか?」
「?デート?何のこと?」
「ほら六美と話していただろう」
「あっ、あれ?
凶一郎からはデートって言われてないけど意識しちゃうっていう風に話して……
ん?凶一郎お昼は任務で居なかったけど何で知ってるの?」
「あ」
墓穴を掘った凶一郎は後々六美に盗聴器の事を知られ大説教を受けたのだった。
その気にかけ具合はGPSの監視や多岐に渡り今回はこっそりと盗聴器をしかけていた。
勿論バレたら説教モノである。
イヤホンで様子をうかがう凶一郎は六美の平穏に頬を緩ませ太陽が時折挟まるごとに顔を歪ませていた。
そんなある日イヤホン越しにあきらが現れた。
『お姉ちゃん今からお出かけ?』
『うん、デート…………』
デート、と聞こえた瞬間敵が突っ込んできてその後の会話が聞こえなかった。
デート?あきらがデート、だと……?誰と。
『そうなんだ、へぇー』
『まずは下準備に買い物行こうと思ってて……
あ、そろそろ家出ないと……』
『じゃあいってらっしゃい』
『行ってきまーす』
六美に見送られあきらが家を出たらしい。
凶一郎は敵をのして思案した。
「うーーーん、どれにしようかな……」
あきらはショッピングモールで物色している。
誰かへのプレゼントなのだろうか、あれでもこれでもないと悩んでいる。
その様子を凶一郎は隠れながらストーカーしていた。
明らかに男物の品々に凶一郎は眉間の皺を増やす。
あまりにも邪悪な空気を隠せてなく通りかかる人々は一瞬よぎる不吉な悪寒に身を震わせている。
一方あきらはこれからデートする者の事を思っているのか全く気づいていなかった。
しかも時折恋するような表情に更に凶一郎は血の涙を流す。
誰だ、誰なんだ、俺以外の男にそんな表情を見せるな!!!!!!と全身で叫びたくなる。
「うん、やっぱりこれにしようかな」
黒色のネクタイを選びあきらは店員にラッピングしてもらうように頼むとプレゼント用ですか?と聞かれ、幸せそうにはいと答えた。
その様子に凶一郎はぎりぎりとハンカチを噛む。
プレゼントを受け取ったあきらは上機嫌で凶一郎の方向に来たので慌てて隠れるがやはりあきらは気づかない。
安堵と共に心の中にもやもやが溜まる。
…………あんなに俺の事が好きだと言っているのに他の奴とデートとはどういうことなんだ。
ドス黒い感情を抱いたまま凶一郎はあきらの後を追った。
夜になりあきらは駅前の待ち合わせ場所に一人で立っていた。
そわそわと待ち人を待つあきらに凶一郎は苛立って仕方ない。
こい、来るならこい。
そして男を追い払いあきらに誰のモノなのかをしっかりと刻み込むと行き込んだ凶一郎だったが。
待ち人は、来ないらしい。
ずっとそわそわしていたあきらだったが、刻々と時間が過ぎていくのに連れて嬉しそうな表情から一転悲しい表情に変わった。
ポツンとあきらだけ立ち尽くして周りで待ち合わせしていた人々は次々と楽しそうに会話をしているのを切なそうな目で見ていた。
待ち人が来ないのを喜ぶ反面あんな表情は見たくないと心に棘が刺さる。
時折スマホを見ては連絡がないのかメッセージを打とうとしてポケットに入れる動作を繰り返している。
そして2時間が経過した。
あきらはぎゅっとプレゼントが入った紙袋を握って。
悲しそうに目からすうっと涙が溢れおちた。
「………………!!!」
その涙を見た瞬間凶一郎はずっと尾行をしていた事も忘れ駆け出した。
「あきら!!」
駆け寄って涙を拭うとあきらは驚いていた。
どうした、泣くな、と言おうとした凶一郎にあきらは更に泣いてしまう。
「お、おい」
「ご、ごめんね、違うの
待ち合わせの時間に来ないしずっと連絡来ないから何かあったんじゃないかって……良かった…………」
涙を拭って笑うあきらに凶一郎は待ち合わせ?と首を傾げてそもそも今日の夜にあきらと食事でも行こうと誘った事を思い出した。
そう、つまりは待ち人は自分の事だったのである。
わなわなと震える凶一郎にあきらは紙袋から包装されたプレゼントを出して、はい、と両手で差し出した。
「…………今日何か記念日だったか?」
「ううん?ただ凶一郎からその、誘ってくれたのが嬉しくて……えっと感謝の印みたいなものだから気にしないで!!」
パタパタとあきらは顔をあおぎ恥ずかしそうに頬を染める。
凶一郎はありがとう、と礼を言ってプレゼントを受け取った。
「…………それとすまない、遅れてしまって
ついでに言うと約束自体を忘れていた」
「えっ、そうなの?……ううん、いいの
ちゃんと来てくれただけで嬉しいよ」
この時間からではもう閉まっている店も多いだろうにあきらは笑顔だった。
約束を忘れてしまった事に胸が痛み、せめてものと思い凶一郎はあきらの手を繋ぐとあきらは目を大きく見開いて微笑んだ。
「そういえば昼頃に言っていたデートとは何だったんだ、俺とのことか?」
「?デート?何のこと?」
「ほら六美と話していただろう」
「あっ、あれ?
凶一郎からはデートって言われてないけど意識しちゃうっていう風に話して……
ん?凶一郎お昼は任務で居なかったけど何で知ってるの?」
「あ」
墓穴を掘った凶一郎は後々六美に盗聴器の事を知られ大説教を受けたのだった。
