どうしよう、ここで探られたら居候している事がバレてしまう。
思わず冷や汗をかいたあきらだったが千空はなんと。
「あ“ーーまぁそうだな」
と肯定してしまった。
何を言ってるの！？と心の中で叫びつつちらりと目線を送ると千空は一言付け足した。
「こいつとは同じクラスだからな
そりゃ話す機会もあるだろ」
「それもそうか
千空にあきらの事を紹介するつもりだったが要らんお世話だったようだな」
「紹介？」
つーかお前らもいつの間に知り合ってたんだ？、と千空が突っ込んだ。
琥珀とあきらのクラスは違う、両者側ともお互いの名前を聞いた覚えはない。
「先ほど知り合ったばかりだ
突然だが陸上部のマネージャーをしてくれる事になってな」
「出会って早々の人間に何頼みこんでんだ……
まぁ雌ライオンに引っ張られないように気を付けるんだな」
じゃあな、とさっていく千空に琥珀は誰が雌ライオンだ！！と怒っている。
というか、二人も知り合いなのでは……？

「えっと千空と琥珀って友達なの？」
「友達……というか遠い親戚だな」
何といったものか……と唸った琥珀は突然にやりと笑った。
「あきらは私と千空の関係が気になるようだな？
さては……あきらは千空の事が……」
「ち、違う！違う！！
そ、そういうわけじゃ……！」
慌てて否定するもかえって真実さを増すばかりで琥珀はうんうんと頷いた。
「安心しろ、奴とは恋愛抜きの関係だ
あきらが千空との交際を望むのなら喜んで応援しよう」
「こ、琥珀！！」


居候している事はバレなかったようだが逆に違う方向に勘違いされあきらはどうしたものかと頭を抱えるはめになってしまったのだった。