いつも通り実験のレポートを纏めていた千空は百夜から電話がかかってきたことに気づき電話に出た。

「何だ、百夜」
『おー、千空、起きてたか』
「まぁな、で、何の用だ？」
『久しぶりにそっち帰ろうと思ってな
で、どうだ？仲良くやれてるか？？』
千空はぼちぼちな、と答えたが肝心の事を伝えていないことに気づいた。
「あ“ーーーそれなんだかな、ちーーとばかし問題が……」
『あ、すまん、急に呼ばれちまった
悪いが、その話はあとでな』
と言うと急に電話は切れてしまった。
「ったく、まぁどうせこっち来る時にバレるし後でいいか……」



「つーわけで百夜が帰ってくるらしい」
「分かった、それでいつ来るの？」
「明日だってよ」
「了解」
となると突然晩御飯等は百夜含め三人で食べることになるのか……と思ったあきらは千空に聞いた。
「ねぇ、石神のお父さんって何が好きなの？
晩御飯何作るか考えときたいから」
「…………ラーメンだな」
「うーーん、参考にならないな……」
「まぁ、変に気負わなくてもいいんじゃねぇか
食えたらそれでいいだろ」
それはそれでどうなんだ、とあきらは苦笑した。


翌日、日本に帰ってきた百夜は馴染み深い我が家に帰ってきていた。

「ただいまー！千空！
あきらくんと仲良くやれて……ん？」
居間に入った百夜はソファに座っている人物を見て固まった。
「あ、は、はじめまして！！石神さん！」
百夜は自分に挨拶してくる女子を見てますます目を見開いた。
(せ、せ、千空が彼女連れ込んでるだとー！？！？)
いつの間に自分の息子は大人の階段を上っていたのだろう……と百夜は驚愕したのだった。