ロックマンエグゼ炎山短編
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電脳空間を白い髪を靡かせた赤いナビが走る。
やがてそのナビはとある場所で止まり片っ端から掲示板を眺めていく。
彼の名はブルース、伊集院炎山のナビである。
炎山はブルースを操作し掲示板の内容を目に通した。
掲示板にはウイルスバスティングの情報交換だったり日夜様々な投稿がされている。
大抵は問題ない内容だったりするのだがたまにウラの情報をカキコミする輩がいるのでそれを削除したりするのがオフィシャルネットバトラーである炎山の仕事だったりする。
何かしらの事件が未然に防げる様に日々こうして情報に目を通すのも大事である。
「ブルース、次は雑談掲示板だ」
『はっ』
未読のカキコミを古い順に読んでいった炎山はとあるカキコミを目にしてぴたりと動作を止めた。
『炎山様?何か怪しいカキコミでもありましたか』
「……いや、何でもない」
全てに目を通した炎山はブルースにプラグアウトするように促すと先ほどのカキコミを思い起こす。
【好きな人に告白したいのですが勇気が出なかて困っています、どうすればいいですか?】
話は数時間前に遡る。
『今日も炎山くんに告白できなかったね』
「だって……もし断られたらって思うと……」
『玉砕覚悟でもいいから告白するって言ってたのはどこの誰なのかなー?』
ナビに突っ込まれぐうの音も出ない、でも正直いざとなると怖くなっていつも違う話題を出してしまう。
『そうだ、掲示板にさ相談のカキコミしてみたら?何かいい方法があるかもよ?』
「掲示板かー
私あんまりカキコミはしないんだけど……
でもそうだね、何かいいアドバイスがあるかも」
そうとなれば急げば善、あきらはナビを操作して掲示板にカキコミしにいった。
『あっあきらちゃん、いくつか反応あるみたいだよ
えーーと、当たって砕けろとか応援してますとか手のひらにのの字を書いて気持ちを落ち着かせようとか色々あるよ!』
「ほんとだ……いや何か告白OKされることを期待してるコメント多くない?」
『まー確かにねー、皆ワクワクして進展待ってるみたいだけど』
「……これ告白失敗しましたとか書いたらどうなる?」
『そりゃあガッカリするんじゃない?』
まだ告白してOKされるのも分からないのに沸き立つ掲示板を見てあきらはうーーん、と唸った。
【前告白について相談した者です
告白無事OKされました!!!ありがとうございました!!!】
日課の掲示板チェックをしていた炎山はそのカキコミを見て目を見開いた。
今掲示板は告白成功に祝福のコメントで一杯だ。
このカキコミ主がどこぞの知らない奴ならスルーするところだが炎山には無視出来なかった。
カキコミ主の名前は簡単にアルファベットの一文字だけだが炎山は思い当たる人物が一人いる。
同じ小学校のクラスメイトのあきらである。
カキコミの頻度も少なく掲示板に現れる事は少ないが文章の書き方と使っているチップなどから炎山は薄々気付いていた。
そんな彼女が唐突に好きな人がいて更に彼氏が出来たという事実を知り炎山は一瞬放心しかけたがブルースの声で我に帰り先ほど目にした情報を脳の隅っこに追いやった。
……どうやら好かれていると思っていたがそれは違ったらしい。
その翌日の休日、炎山はオフィシャルの任務により繁華街にきていた。
今日この街のどこかで闇取引が行われるらしい。
炎山は犯人にバレないよう変装をしてカフェで張り込んでいる、ちなみに他のオフィシャルも各々別の場所で警戒をしているだろう。
そんな炎山の後ろに二人組の女子がテーブル席に案内され話をし始めたのだが聞き覚えのある声がして炎山は少し振り向きチラリと視線をやるとそこに座っていたのはあきらとメイルだった。
ふいにメイルと視線があい炎山はメールをチェックする振りをしてその場をしのぐ。
メイルは炎山に気付く素振りもなく普通に会話を続けた。
「そういえば掲示板見たよ
告白成功したんだってね」
メイルの言葉に炎山はコーヒーを持つ手をピタリと止めた。
気になるあきらの様子だが嬉しそうな素振りは見せない。
「それなんだけど……あれ実は嘘なんだよね」
「もしかしてフラれたの?」
「いやそもそも告白すらしてないというか……
掲示板の皆が結構期待してる感があって」
どうも話を聞くと反応していた人々が告白成功を暗に期待していたこともあってOKされたわけでもないのにコメントしてしまったらしい。
じゃあ付き合ったというのは嘘なのかと分かり炎山はほっとした。(表面上には出さないが)
その直後炎山のPETに同じオフィシャルからメールが届きその後の話を聞きたい気持ちはあったものの炎山は急ぎ現場へと向かった。
その翌週あきらは学校へと向かうとちょうどばったり炎山とはちあわせた。
「あ……おはよう」
「ああ、おはよう」
こないだメイルと相談したがやはりメイルからも嘘の情報を書くのはダメだよ、と諭されたのもあって本当に告白しようと思ったのだがいざ本人と会うとその言葉が中々出てこない。
挨拶もほどほどにしてさっさと教室に行こうとすると後ろから炎山が言った。
「期待されているのはいえ嘘を書くのはよくないな」
「えっ」
足を止めたあきらを炎山はすたすたと追い抜いていく。
掲示板で使う名前を知っているのはメイルだけだ、何で炎山がその事を?と思ったがそれどころではない。
自分に好きな人がいるという事を炎山は知っているとなってしまう。
どう否定しようと考えているあきらは炎山は振り返りこう言った。
「もし断られたらとか考えているかもしれないが……
勇気を出したら意外といい返事が帰ってくるかもしれないぜ」
放課後なら話くらいはする時間はあると言うと炎山は足早に教室へと向かっていってしまった。
一方ポツンと玄関口に残されたあきらは炎山の言った言葉を反芻し、え、えぇ?と顔を真っ赤にしたのだった。
やがてそのナビはとある場所で止まり片っ端から掲示板を眺めていく。
彼の名はブルース、伊集院炎山のナビである。
炎山はブルースを操作し掲示板の内容を目に通した。
掲示板にはウイルスバスティングの情報交換だったり日夜様々な投稿がされている。
大抵は問題ない内容だったりするのだがたまにウラの情報をカキコミする輩がいるのでそれを削除したりするのがオフィシャルネットバトラーである炎山の仕事だったりする。
何かしらの事件が未然に防げる様に日々こうして情報に目を通すのも大事である。
「ブルース、次は雑談掲示板だ」
『はっ』
未読のカキコミを古い順に読んでいった炎山はとあるカキコミを目にしてぴたりと動作を止めた。
『炎山様?何か怪しいカキコミでもありましたか』
「……いや、何でもない」
全てに目を通した炎山はブルースにプラグアウトするように促すと先ほどのカキコミを思い起こす。
【好きな人に告白したいのですが勇気が出なかて困っています、どうすればいいですか?】
話は数時間前に遡る。
『今日も炎山くんに告白できなかったね』
「だって……もし断られたらって思うと……」
『玉砕覚悟でもいいから告白するって言ってたのはどこの誰なのかなー?』
ナビに突っ込まれぐうの音も出ない、でも正直いざとなると怖くなっていつも違う話題を出してしまう。
『そうだ、掲示板にさ相談のカキコミしてみたら?何かいい方法があるかもよ?』
「掲示板かー
私あんまりカキコミはしないんだけど……
でもそうだね、何かいいアドバイスがあるかも」
そうとなれば急げば善、あきらはナビを操作して掲示板にカキコミしにいった。
『あっあきらちゃん、いくつか反応あるみたいだよ
えーーと、当たって砕けろとか応援してますとか手のひらにのの字を書いて気持ちを落ち着かせようとか色々あるよ!』
「ほんとだ……いや何か告白OKされることを期待してるコメント多くない?」
『まー確かにねー、皆ワクワクして進展待ってるみたいだけど』
「……これ告白失敗しましたとか書いたらどうなる?」
『そりゃあガッカリするんじゃない?』
まだ告白してOKされるのも分からないのに沸き立つ掲示板を見てあきらはうーーん、と唸った。
【前告白について相談した者です
告白無事OKされました!!!ありがとうございました!!!】
日課の掲示板チェックをしていた炎山はそのカキコミを見て目を見開いた。
今掲示板は告白成功に祝福のコメントで一杯だ。
このカキコミ主がどこぞの知らない奴ならスルーするところだが炎山には無視出来なかった。
カキコミ主の名前は簡単にアルファベットの一文字だけだが炎山は思い当たる人物が一人いる。
同じ小学校のクラスメイトのあきらである。
カキコミの頻度も少なく掲示板に現れる事は少ないが文章の書き方と使っているチップなどから炎山は薄々気付いていた。
そんな彼女が唐突に好きな人がいて更に彼氏が出来たという事実を知り炎山は一瞬放心しかけたがブルースの声で我に帰り先ほど目にした情報を脳の隅っこに追いやった。
……どうやら好かれていると思っていたがそれは違ったらしい。
その翌日の休日、炎山はオフィシャルの任務により繁華街にきていた。
今日この街のどこかで闇取引が行われるらしい。
炎山は犯人にバレないよう変装をしてカフェで張り込んでいる、ちなみに他のオフィシャルも各々別の場所で警戒をしているだろう。
そんな炎山の後ろに二人組の女子がテーブル席に案内され話をし始めたのだが聞き覚えのある声がして炎山は少し振り向きチラリと視線をやるとそこに座っていたのはあきらとメイルだった。
ふいにメイルと視線があい炎山はメールをチェックする振りをしてその場をしのぐ。
メイルは炎山に気付く素振りもなく普通に会話を続けた。
「そういえば掲示板見たよ
告白成功したんだってね」
メイルの言葉に炎山はコーヒーを持つ手をピタリと止めた。
気になるあきらの様子だが嬉しそうな素振りは見せない。
「それなんだけど……あれ実は嘘なんだよね」
「もしかしてフラれたの?」
「いやそもそも告白すらしてないというか……
掲示板の皆が結構期待してる感があって」
どうも話を聞くと反応していた人々が告白成功を暗に期待していたこともあってOKされたわけでもないのにコメントしてしまったらしい。
じゃあ付き合ったというのは嘘なのかと分かり炎山はほっとした。(表面上には出さないが)
その直後炎山のPETに同じオフィシャルからメールが届きその後の話を聞きたい気持ちはあったものの炎山は急ぎ現場へと向かった。
その翌週あきらは学校へと向かうとちょうどばったり炎山とはちあわせた。
「あ……おはよう」
「ああ、おはよう」
こないだメイルと相談したがやはりメイルからも嘘の情報を書くのはダメだよ、と諭されたのもあって本当に告白しようと思ったのだがいざ本人と会うとその言葉が中々出てこない。
挨拶もほどほどにしてさっさと教室に行こうとすると後ろから炎山が言った。
「期待されているのはいえ嘘を書くのはよくないな」
「えっ」
足を止めたあきらを炎山はすたすたと追い抜いていく。
掲示板で使う名前を知っているのはメイルだけだ、何で炎山がその事を?と思ったがそれどころではない。
自分に好きな人がいるという事を炎山は知っているとなってしまう。
どう否定しようと考えているあきらは炎山は振り返りこう言った。
「もし断られたらとか考えているかもしれないが……
勇気を出したら意外といい返事が帰ってくるかもしれないぜ」
放課後なら話くらいはする時間はあると言うと炎山は足早に教室へと向かっていってしまった。
一方ポツンと玄関口に残されたあきらは炎山の言った言葉を反芻し、え、えぇ?と顔を真っ赤にしたのだった。