とある科学の読心能力
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とある不幸なツンツン頭の少年が自室のベランダで腹ペコシスターと出会った7月20日。
あきらが通う高校も夏休みに入った為現在自宅に帰っている最中だ。
普通なら大喜びで帰るところだが名前は汗だくになりながら道路をせっせと歩いていた。
夏だからしょうがないと思いきや原因はあきらの格好にある、夏なのに全身長袖+タイツを履いているのだ。
「あっっっつい……」
へろへろになりながら何とか自室の鍵を開けようとすると何と既に開いていた。
……となれば理由は一つしかない、奴が来ているのである。
靴を脱ぎ居間に入ると自分の部屋であるかのように自分のソファを占領している白い髪が見える。
一方通行。
学園都市における超能力者の中で最も強い第一位、それが一方通行だ。
ちなみに奴との関係は……色々と説明しなければいけない過去の話もあるがまぁ要するに腐れ縁みたいなもんである。
暑そうに服をぱたぱたさせて空気を入れ替えていると。
「暑そうだなァ、まァ俺とは無縁だが
そンなに暑けりゃ涼しいカッコしたらイインじゃねェか?」
「それが出来ないから困ってんのに」
「そうか、そりゃ残念だな」
一方通行はこちらを一度も見ずにラノベを片手に持ったまま興味なさそうに答えた。
まぁいつものことなので特に気にせずにあきらは風呂場へと向かう。
シャワーでべたついた汗を流し服を纏めて洗って着替える、勿論着替えも長袖長ズボンだ。
なるべく通気性のよい素材の物を選んでいるものの夏はそうはいかない。
ちなみにこの夏真っ盛りでこんな暑苦しい格好をしている理由だが。
それはあきらの能力が原因している。
『読心能力』サイコメトリー。レベルは3。
人の心や物の残留思念を読む能力である。
あきらは主に皮膚に直に触れた対象を読む事が可能だ。
しかし常に読み取っていては脳がパンクするため自分の物と認識した服を身につけることで身を守っている。
その為全身を何かで覆い尽くさなければいけない、勿論手袋も装着済みだ。
出来れば顔も覆いたいくらいだがそれをすると不審者にしか見えないので断念した。
居間に戻り冷蔵庫の中にある麦茶をとろうとすると買った覚えのない缶コーヒーが大量に置かれてる事に気づいた。
犯人はソファに座っている奴しかいまい。
一方通行は缶コーヒーが好きなのだが大量に買って飽きてはまた違う種類を買う……というサイクルをくるくると回している。
「一方通行、ここあんたの部屋じゃないんだけど」
「アァ?てめェもコーヒー好きだろうが
ならイイだろ」
「よくない、私缶コーヒー飲まないから
市販品とお手製、違うってこと分かんない?」
「分かんねェな」
あきらはやれやれと降参したように手を上げた。
あきらもよくコーヒーを嗜むがあきらが好きなのは自分で淹れる方式である(ちなみに焙煎セット等々用意している)。
それにしてもこの大量の缶コーヒーはどうしようか、一方通行が全部飲むならいいけど……
飲み始めて今でどれくらい経っただろうか?
ハマりたてならいいんだけど、と思案していたあきらの額にぴとりと突然缶コーヒーが当てられた。
「つめた!」
「お前も飲め」
「だから私飲まないって……」
「知らねェのか?最近の缶コーヒーは出来がいいって事」
一方通行から手渡された缶コーヒーを持ちながらあきらはじろりと睨んだが当の本人はにやりと笑っていた。
ところで先ほど缶コーヒーを当てられた時僅かに一方通行の指先があきらの額に触れていた。
額には勿論カバーはしてないので一方通行の思考が流れ込んでくるというのが普通なのだが何故か一方通行だけは直に触れて思考を読み取ることができない。
こういった人物は初めてであきらは奇妙な感覚を覚えつつもそれが嫌ではなかった。
ちなみに直に触れての読心が出来ないだけで物に対する残留思念は読めたりするのだがあきらはそれに関しては特にしなかった。
というのも一方通行にキツく止められているからである。
まぁ誰しも自分の心を覗かれて嫌な気分にならない人はいないだろうし一方通行はそれが謙虚に表れている。
多分ここのラインを越えてしまったら一方通行はもう二度と自分の目の前には姿を表さないだろう。
しかし。
(昔は度々やってたけどあれほど強烈に怒られた記憶はないんだけどな……)
もうあれは拒絶に近い、次やったらお前を殺すばかりに怒りを沸きたてた一方通行を思い出す。
それはいつだったか。そうあれは確か去年の秋。
それ以来名前は自室にいる時も肌を出すことはなくなった。
(っていうか勝手にこっちに来る一方通行のせいでもあるんだけど)
連絡もなしに来るので来てから着替えたのでは遅いのだ、人生何があるかわからないし。
ふう、と息をはいたあきらは缶コーヒーのプルタブに手をかけてこくりと飲んだ。
敗けを認めたくない、と思ったあきらに一方通行はにやにやとほくそ笑んでいる。
「……悪くはない、けど」
「そうか、そりゃあ良かった
じゃ、後始末宜しく」
「は?ちょ、一方通行!!もしかして……」
悪い予感が当たったとあきらは青ざめた。
「飽きた」
とだけ言って一方通行は帰っていく。
呆然とその場に立ち残されたあきらはため息をついて残りの缶コーヒーを眺める。
「……だから好きじゃないんだって」
あきらが通う高校も夏休みに入った為現在自宅に帰っている最中だ。
普通なら大喜びで帰るところだが名前は汗だくになりながら道路をせっせと歩いていた。
夏だからしょうがないと思いきや原因はあきらの格好にある、夏なのに全身長袖+タイツを履いているのだ。
「あっっっつい……」
へろへろになりながら何とか自室の鍵を開けようとすると何と既に開いていた。
……となれば理由は一つしかない、奴が来ているのである。
靴を脱ぎ居間に入ると自分の部屋であるかのように自分のソファを占領している白い髪が見える。
一方通行。
学園都市における超能力者の中で最も強い第一位、それが一方通行だ。
ちなみに奴との関係は……色々と説明しなければいけない過去の話もあるがまぁ要するに腐れ縁みたいなもんである。
暑そうに服をぱたぱたさせて空気を入れ替えていると。
「暑そうだなァ、まァ俺とは無縁だが
そンなに暑けりゃ涼しいカッコしたらイインじゃねェか?」
「それが出来ないから困ってんのに」
「そうか、そりゃ残念だな」
一方通行はこちらを一度も見ずにラノベを片手に持ったまま興味なさそうに答えた。
まぁいつものことなので特に気にせずにあきらは風呂場へと向かう。
シャワーでべたついた汗を流し服を纏めて洗って着替える、勿論着替えも長袖長ズボンだ。
なるべく通気性のよい素材の物を選んでいるものの夏はそうはいかない。
ちなみにこの夏真っ盛りでこんな暑苦しい格好をしている理由だが。
それはあきらの能力が原因している。
『読心能力』サイコメトリー。レベルは3。
人の心や物の残留思念を読む能力である。
あきらは主に皮膚に直に触れた対象を読む事が可能だ。
しかし常に読み取っていては脳がパンクするため自分の物と認識した服を身につけることで身を守っている。
その為全身を何かで覆い尽くさなければいけない、勿論手袋も装着済みだ。
出来れば顔も覆いたいくらいだがそれをすると不審者にしか見えないので断念した。
居間に戻り冷蔵庫の中にある麦茶をとろうとすると買った覚えのない缶コーヒーが大量に置かれてる事に気づいた。
犯人はソファに座っている奴しかいまい。
一方通行は缶コーヒーが好きなのだが大量に買って飽きてはまた違う種類を買う……というサイクルをくるくると回している。
「一方通行、ここあんたの部屋じゃないんだけど」
「アァ?てめェもコーヒー好きだろうが
ならイイだろ」
「よくない、私缶コーヒー飲まないから
市販品とお手製、違うってこと分かんない?」
「分かんねェな」
あきらはやれやれと降参したように手を上げた。
あきらもよくコーヒーを嗜むがあきらが好きなのは自分で淹れる方式である(ちなみに焙煎セット等々用意している)。
それにしてもこの大量の缶コーヒーはどうしようか、一方通行が全部飲むならいいけど……
飲み始めて今でどれくらい経っただろうか?
ハマりたてならいいんだけど、と思案していたあきらの額にぴとりと突然缶コーヒーが当てられた。
「つめた!」
「お前も飲め」
「だから私飲まないって……」
「知らねェのか?最近の缶コーヒーは出来がいいって事」
一方通行から手渡された缶コーヒーを持ちながらあきらはじろりと睨んだが当の本人はにやりと笑っていた。
ところで先ほど缶コーヒーを当てられた時僅かに一方通行の指先があきらの額に触れていた。
額には勿論カバーはしてないので一方通行の思考が流れ込んでくるというのが普通なのだが何故か一方通行だけは直に触れて思考を読み取ることができない。
こういった人物は初めてであきらは奇妙な感覚を覚えつつもそれが嫌ではなかった。
ちなみに直に触れての読心が出来ないだけで物に対する残留思念は読めたりするのだがあきらはそれに関しては特にしなかった。
というのも一方通行にキツく止められているからである。
まぁ誰しも自分の心を覗かれて嫌な気分にならない人はいないだろうし一方通行はそれが謙虚に表れている。
多分ここのラインを越えてしまったら一方通行はもう二度と自分の目の前には姿を表さないだろう。
しかし。
(昔は度々やってたけどあれほど強烈に怒られた記憶はないんだけどな……)
もうあれは拒絶に近い、次やったらお前を殺すばかりに怒りを沸きたてた一方通行を思い出す。
それはいつだったか。そうあれは確か去年の秋。
それ以来名前は自室にいる時も肌を出すことはなくなった。
(っていうか勝手にこっちに来る一方通行のせいでもあるんだけど)
連絡もなしに来るので来てから着替えたのでは遅いのだ、人生何があるかわからないし。
ふう、と息をはいたあきらは缶コーヒーのプルタブに手をかけてこくりと飲んだ。
敗けを認めたくない、と思ったあきらに一方通行はにやにやとほくそ笑んでいる。
「……悪くはない、けど」
「そうか、そりゃあ良かった
じゃ、後始末宜しく」
「は?ちょ、一方通行!!もしかして……」
悪い予感が当たったとあきらは青ざめた。
「飽きた」
とだけ言って一方通行は帰っていく。
呆然とその場に立ち残されたあきらはため息をついて残りの缶コーヒーを眺める。
「……だから好きじゃないんだって」
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