今吉短編
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現在桐皇学園バスケ部のレギュラー達(マネージャー含む)はカラオケに来ていた。
さて、皆さんは主将今吉翔一が歌うところはみたことあるだろうか。
部の集まりでカラオケに行くことは決して多くないがとにかく全員今吉が歌うところは見ていない。
せっかくだから……と薦めても「わしはええから」とのらりくらりとかわされやっと歌う気になったかといえば予め仕組んでいたと思うくらいに店員が飲み物を持ってきたり……でとにかく歌うところを見たことがない。
もはや絶滅危惧種と同じ部類くらいにレアな光景ではないだろうか。
ここまで固くなに歌わないと何が何でも歌わせたいと部員の心は一つになりつつあった。(青峰はどうでも良さそうだが)
「今吉先輩、何か歌いませんか?」
「うーんせやけどわしそういうのはなあ……」
「ほらこれとか有名ですし歌いやすいかも」
「いやあ、遠慮しとくわ
皆わしのことは気にせんと好きに歌いや」
タンバリンでも持って盛り上げるな、と今吉はタッチパネルから離れてしまった。
個室の電話が鳴り青峰が応答していた頃あきらは再度今吉にお願いしていた。
「……なんやあきらそこまでわしの歌声聴きたいんか?」
困ったように今吉は眉を下げた。
……そんな顔をされると歌わすのが可哀想と思ってしまうじゃないか、いやいやこれは作戦なんだと心を鬼にする。
「はい!どうしても!」
「どうしても?
うーんそこまで言われたらしゃあないなあ
せや、わしが歌う代わりに一つ何でもお願い聞いてくれるか?」
あきらはぱちくり目を瞬かせた。
「そしたら歌ったる」
正直今吉からのお願いなど何をされるか分かったものじゃない。
しかし周りの部員は、頼む……!!と視線で訴えかけていた。
何としてでも歌わすと決めた以上ここは腹をくくるしかあるまい。
「いいですよ、何でも聞きますから
先輩こそちゃんと歌ってくださいね?」
「分かっとる
ほんま期待せんといてな?わし得意やないんやから」
ポチポチとタッチパネルを操作して今吉は曲をいれた。
曲がかかりいよいよ今吉の歌う姿が見れる……!と誰もが息をのんで待った。
マイクを持ち今吉が口を開いたところでガチャっと扉が開いて店員が入ってきた。
なんとタイミングの悪い、しかしここは引き続き歌って貰おうと言おうとしたあきらは店員が何も持っていないことに気づいた。
てっきり誰かが何かを頼んで持ってきたと思っていたのだが違うらしい、じゃあなんで?
「すみません、もうお時間過ぎてますが……」
「えっ、延長の確認の電話あったか?」
すると青峰が思い出した。
「そういやさっき延長がどうのこうの言ってたな」
「もー!大ちゃんそういう事は早く言ってよ!!」
店員は延長なされますか?と聞いてきたが今吉が制止した。
「もうそろそろ出んと寮の門限間に合わんわ
お前ら荷物まとめぇ、出るで」
「はい!!!」
慌てて荷物を持って支払いを済ませてカラオケを出る。
と出たところであきらは結局今吉の歌を聞けていないことに気づいた。
今日の頑張りはなんだったのだ……と項垂れていると今吉がぽんと肩に手を置いた。
「さて、あきら言うこと聞いて貰おうか」
「えっ!?今吉先輩歌ってないじゃないですか!なら取引終了です!」
「はは、冗談や」
どうやら本当に冗談のようだ、とあきらはほっとしてふと思った。
もし本当に歌った場合私は何をされていたのだろう……と。
(……逆にラッキーだったのかも……?)
さて、皆さんは主将今吉翔一が歌うところはみたことあるだろうか。
部の集まりでカラオケに行くことは決して多くないがとにかく全員今吉が歌うところは見ていない。
せっかくだから……と薦めても「わしはええから」とのらりくらりとかわされやっと歌う気になったかといえば予め仕組んでいたと思うくらいに店員が飲み物を持ってきたり……でとにかく歌うところを見たことがない。
もはや絶滅危惧種と同じ部類くらいにレアな光景ではないだろうか。
ここまで固くなに歌わないと何が何でも歌わせたいと部員の心は一つになりつつあった。(青峰はどうでも良さそうだが)
「今吉先輩、何か歌いませんか?」
「うーんせやけどわしそういうのはなあ……」
「ほらこれとか有名ですし歌いやすいかも」
「いやあ、遠慮しとくわ
皆わしのことは気にせんと好きに歌いや」
タンバリンでも持って盛り上げるな、と今吉はタッチパネルから離れてしまった。
個室の電話が鳴り青峰が応答していた頃あきらは再度今吉にお願いしていた。
「……なんやあきらそこまでわしの歌声聴きたいんか?」
困ったように今吉は眉を下げた。
……そんな顔をされると歌わすのが可哀想と思ってしまうじゃないか、いやいやこれは作戦なんだと心を鬼にする。
「はい!どうしても!」
「どうしても?
うーんそこまで言われたらしゃあないなあ
せや、わしが歌う代わりに一つ何でもお願い聞いてくれるか?」
あきらはぱちくり目を瞬かせた。
「そしたら歌ったる」
正直今吉からのお願いなど何をされるか分かったものじゃない。
しかし周りの部員は、頼む……!!と視線で訴えかけていた。
何としてでも歌わすと決めた以上ここは腹をくくるしかあるまい。
「いいですよ、何でも聞きますから
先輩こそちゃんと歌ってくださいね?」
「分かっとる
ほんま期待せんといてな?わし得意やないんやから」
ポチポチとタッチパネルを操作して今吉は曲をいれた。
曲がかかりいよいよ今吉の歌う姿が見れる……!と誰もが息をのんで待った。
マイクを持ち今吉が口を開いたところでガチャっと扉が開いて店員が入ってきた。
なんとタイミングの悪い、しかしここは引き続き歌って貰おうと言おうとしたあきらは店員が何も持っていないことに気づいた。
てっきり誰かが何かを頼んで持ってきたと思っていたのだが違うらしい、じゃあなんで?
「すみません、もうお時間過ぎてますが……」
「えっ、延長の確認の電話あったか?」
すると青峰が思い出した。
「そういやさっき延長がどうのこうの言ってたな」
「もー!大ちゃんそういう事は早く言ってよ!!」
店員は延長なされますか?と聞いてきたが今吉が制止した。
「もうそろそろ出んと寮の門限間に合わんわ
お前ら荷物まとめぇ、出るで」
「はい!!!」
慌てて荷物を持って支払いを済ませてカラオケを出る。
と出たところであきらは結局今吉の歌を聞けていないことに気づいた。
今日の頑張りはなんだったのだ……と項垂れていると今吉がぽんと肩に手を置いた。
「さて、あきら言うこと聞いて貰おうか」
「えっ!?今吉先輩歌ってないじゃないですか!なら取引終了です!」
「はは、冗談や」
どうやら本当に冗談のようだ、とあきらはほっとしてふと思った。
もし本当に歌った場合私は何をされていたのだろう……と。
(……逆にラッキーだったのかも……?)
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