乾貞治はデータのためなら!?
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「いらっしゃい、さあ上がってくれ」
「お、おじゃまします」
テストで芳しくない点数を取っ手しまったあきらは理数系が得意だという乾に勉強を教わる為乾宅を訪れていた。
勉強会とはいえ初めて男子の家に上がったあきらは少し緊張していたせいかあまり乾の説明が耳に入らない。
「……五十嵐聞いているのか」
「ご、ごめん」
「ふっ、五十嵐が緊張している確率100%……
そんなに気を構えなくても大丈夫だ」
「し、してないってば……!」
とあきらは言っているが依然カチコチとしている。
すると乾はとあることを思い付いた。
「そうだ、こういう時は罰ゲームを追加すればいい
例えば何問か間違えると……とかな」
「それはまた別の意味で緊張しそうなんだけど……」
罰ゲーム……嫌な予感がする……
「ちなみに、罰ゲームって……??」
「もちろん乾汁」
乾はくいっと眼鏡を上げてレンズを光らせる。
「いやー!!絶対勉強どころじゃなくなる!」
「大丈夫、支障が出ないようにちょびっとだけだから……
それに正解し続ければ飲まなくてすむよ?」
首を縦に振ることしか出来ないあきらは乾に頼むんじゃなかった……と己の判断を後悔した。
「よし、今日はこんなところでいいだろう
頑張ったな」
「…………」
何がどうして勉強でこんなに苦しまなきゃいけないのか。
文句を言いたいがぶっちゃけ乾汁で気分が悪く睨むことすら出来ない。
それを見かねてか乾は飲み物を持ってくると言い部屋を出ていった。
「……流石に乾汁は持ってこないよね……」
座りっぱなしだった体を伸ばしているとあきらは一枚の写真がヒラリと落ちてくるのに気づいた。
「写真?」
裏返すとテニス部の同級生の過去の写真だった。
「わ、皆幼い、乾も今より身長小さいなあ」
「懐かしいな」
急に背後から声がしてあきらは驚いた。
乾は机にジュースを置くと写真の説明を始める。
「いつの写真?」
「これは中学一年の頃の写真だな」
と写真を眺めていたあきらは見覚えのない人物に気づいた。
一人は分かる。
テニス部員ではないが度々乾達と親しげに話している人物だ。
高校に入ってからは寿司屋を継ぐ為部活をやめたという河村。
あまり話したことはないが顔は知っている。
けどこの眼鏡の少年は顔すら知らない。
「ねぇ、乾この人だれ?」
「ああ……手塚か、知らないのもしょうがないな」
「高校にはいなかったと思うんだけど……
まさか別の高校に?」
「いや、今は海外にいるよ」
「え、ええーー!!海外!?」
乾はテニス雑誌を棚から取り出しとあるページを見せた。
そのページには今話していた手塚という男が載っていたのだが、その見出しには。
「僅か15歳でプロになった男……」
「そう、手塚は今ドイツでテニスをしているんだ」
へぇ、とあきらは生返事をして写真を見つめた。
「何か思うようなことでも?」
「いや、個人的にさ
同級生がこんな凄かったらレベルちがくてへこみそうだなって……
乾は思わないの?」
「劣等感を感じないかという話だな
正直否、というわけではないがそれよりも俺は勝ちたいという気持ちの方が勝つな
次会った時が楽しみだ」
そういう乾の机、棚には大量のノートが置かれていた。
そのノートの中は恐らく相手選手のデータでいっぱいなのだろう。
遠く離れていてもなお乾は再び会い見舞えた時再戦するつもり満々らしい。
「まぁ、手塚とまた戦いたい奴はごまんといるから俺にチャンスが回ってくるかどうかはさだかではないが」
「きっとまたテニス出来るよ
乾も十分すごい奴なんだから」
「……そうか」
素直に誉めると乾はコップに手を伸ばしてジュースを飲んだ。
「乾、照れてる?」
「別にそんなことは」
「だってそれ私の飲んだやつなんだけど」
「!?!?」
乾はぎょっと持っているコップともう一つを交互に見る。
「嘘、冗談
まだ口つけてないよ」
「五十嵐、心臓に悪いぞ…………」
最近乾のせいでどぎまぎしていたあきらはしてやったぞ、ほくそ笑んだ。
「何?それくらいで顔赤くしちゃってさ」
「…………五十嵐が言えることじゃないだろ……」
「え」
「偵察しにいった時の帰りの電車とか」
いや、そんなはずは。だって。
「広げたノートならともかく閉じた状態なら耳は見えちゃうよね」
あきらの顔が一気に赤くなった。
「俺の誕生日の時とか……
ああ、それと体育館倉庫に閉じ込められた時も赤くなってた、よな?」
「よ、用事思い出したから帰る!!」
ああ、もうからかうんじゃなかった……とあきらは己の行動を後悔したのだった。
「お、おじゃまします」
テストで芳しくない点数を取っ手しまったあきらは理数系が得意だという乾に勉強を教わる為乾宅を訪れていた。
勉強会とはいえ初めて男子の家に上がったあきらは少し緊張していたせいかあまり乾の説明が耳に入らない。
「……五十嵐聞いているのか」
「ご、ごめん」
「ふっ、五十嵐が緊張している確率100%……
そんなに気を構えなくても大丈夫だ」
「し、してないってば……!」
とあきらは言っているが依然カチコチとしている。
すると乾はとあることを思い付いた。
「そうだ、こういう時は罰ゲームを追加すればいい
例えば何問か間違えると……とかな」
「それはまた別の意味で緊張しそうなんだけど……」
罰ゲーム……嫌な予感がする……
「ちなみに、罰ゲームって……??」
「もちろん乾汁」
乾はくいっと眼鏡を上げてレンズを光らせる。
「いやー!!絶対勉強どころじゃなくなる!」
「大丈夫、支障が出ないようにちょびっとだけだから……
それに正解し続ければ飲まなくてすむよ?」
首を縦に振ることしか出来ないあきらは乾に頼むんじゃなかった……と己の判断を後悔した。
「よし、今日はこんなところでいいだろう
頑張ったな」
「…………」
何がどうして勉強でこんなに苦しまなきゃいけないのか。
文句を言いたいがぶっちゃけ乾汁で気分が悪く睨むことすら出来ない。
それを見かねてか乾は飲み物を持ってくると言い部屋を出ていった。
「……流石に乾汁は持ってこないよね……」
座りっぱなしだった体を伸ばしているとあきらは一枚の写真がヒラリと落ちてくるのに気づいた。
「写真?」
裏返すとテニス部の同級生の過去の写真だった。
「わ、皆幼い、乾も今より身長小さいなあ」
「懐かしいな」
急に背後から声がしてあきらは驚いた。
乾は机にジュースを置くと写真の説明を始める。
「いつの写真?」
「これは中学一年の頃の写真だな」
と写真を眺めていたあきらは見覚えのない人物に気づいた。
一人は分かる。
テニス部員ではないが度々乾達と親しげに話している人物だ。
高校に入ってからは寿司屋を継ぐ為部活をやめたという河村。
あまり話したことはないが顔は知っている。
けどこの眼鏡の少年は顔すら知らない。
「ねぇ、乾この人だれ?」
「ああ……手塚か、知らないのもしょうがないな」
「高校にはいなかったと思うんだけど……
まさか別の高校に?」
「いや、今は海外にいるよ」
「え、ええーー!!海外!?」
乾はテニス雑誌を棚から取り出しとあるページを見せた。
そのページには今話していた手塚という男が載っていたのだが、その見出しには。
「僅か15歳でプロになった男……」
「そう、手塚は今ドイツでテニスをしているんだ」
へぇ、とあきらは生返事をして写真を見つめた。
「何か思うようなことでも?」
「いや、個人的にさ
同級生がこんな凄かったらレベルちがくてへこみそうだなって……
乾は思わないの?」
「劣等感を感じないかという話だな
正直否、というわけではないがそれよりも俺は勝ちたいという気持ちの方が勝つな
次会った時が楽しみだ」
そういう乾の机、棚には大量のノートが置かれていた。
そのノートの中は恐らく相手選手のデータでいっぱいなのだろう。
遠く離れていてもなお乾は再び会い見舞えた時再戦するつもり満々らしい。
「まぁ、手塚とまた戦いたい奴はごまんといるから俺にチャンスが回ってくるかどうかはさだかではないが」
「きっとまたテニス出来るよ
乾も十分すごい奴なんだから」
「……そうか」
素直に誉めると乾はコップに手を伸ばしてジュースを飲んだ。
「乾、照れてる?」
「別にそんなことは」
「だってそれ私の飲んだやつなんだけど」
「!?!?」
乾はぎょっと持っているコップともう一つを交互に見る。
「嘘、冗談
まだ口つけてないよ」
「五十嵐、心臓に悪いぞ…………」
最近乾のせいでどぎまぎしていたあきらはしてやったぞ、ほくそ笑んだ。
「何?それくらいで顔赤くしちゃってさ」
「…………五十嵐が言えることじゃないだろ……」
「え」
「偵察しにいった時の帰りの電車とか」
いや、そんなはずは。だって。
「広げたノートならともかく閉じた状態なら耳は見えちゃうよね」
あきらの顔が一気に赤くなった。
「俺の誕生日の時とか……
ああ、それと体育館倉庫に閉じ込められた時も赤くなってた、よな?」
「よ、用事思い出したから帰る!!」
ああ、もうからかうんじゃなかった……とあきらは己の行動を後悔したのだった。