番外編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
とあるオフの休日、あきらは海堂と喫茶店でデートをしにきていた。
ケーキを嗜みつつ(海堂はコーヒーだけ)談笑していると突然隣の席から怒声が響いた。
「信じらんない!!!!!」
唐突の事に驚いたあきらはびくりとしながらも恐る恐る目線だけで隣を見ると隣の席には同い年くらいのカップルが座っており怒った彼女が机にバン、と手を叩いて椅子から立ち上がり憤っている。
彼氏が慌てて宥めるも彼女の憤りは収まらないようで次々と言い立てまくった。
「だから!!!部活と私どっちが大切かって聞いてるの!!!」
怒る彼女に対し彼氏は困った様子だが返答をはっきりとしようとせずますます彼女は苛立ちを増していく。
「そのええと……もちろん君も大事だよ」
「じゃあもっとデートしてくれてもいいじゃない!」
「けど試合も大事なんだ!
今年は皆気合い入ってるし全国に行きたいから練習しないと……」
分かってくれと懇願する彼氏に彼女は目に涙を浮かべてコップを手にとり次の瞬間、バシャリとコップの水が彼氏に降りかかる。
「それもう聞き飽きた……さよなら」
一人残された彼氏は彼女を追いかけることもなく水を滴らせながらぐっとこぶしを握りこんだ。
「……そろそろ出るか」
「あ、うん」
ケーキは食べ終わったしこのきまずい店から一刻も脱したかったあきらは海堂の促しに頷いた。
お互い無言のまま街を歩く。
何とも話しがたい空気にお店選び間違っちゃったかなと自分の判断を悔いていると海堂が口を開いた。
「さっきのなんだが」
「あーー……凄かったね」
何かごめんね、と謝ろうとすると反って海堂に謝られてしまった。
「え、何で薫が謝るの?」
「いや……俺も同じだって思っちまって
その……あんまりデート出来なくて……悪ぃ」
申し訳なさそうに謝る海堂にあきらはふふと笑い海堂は眉を上げた。
「何笑ってんだ」
「ごめん、その、気にしてくれてるんだなって思ったら嬉しくて
それと私はそんなに気にしてないよ?
薫が練習熱心なのは分かってるし」
私も大会前はデートどころじゃないから、と一言付け加える。
海堂と付き合った後高校に入学してテニス部に入部し忙しさはまた中学の頃に戻った。
自分もテニス部に所属してるのも相まってこうしてゆっくりデートできる日は一般と比べると少ないだろう。
「それにね薫って結構マメだと思うよ?」
普段学校で会うことも多くあまり携帯でやりとりする事は少ないがU-17の合宿中などは海堂自ら今何してるか、と連絡をしてくることがあった。
文脈こそ普段と同じように短い文章だったが少なからず自分の事を思ってくれていると思うとしばらく会えない時が続いても不思議と心が満たされたのを覚えている。
「合宿中にね、私にも絵はがき送ってくれたでしょ?嬉しかったなあ」
「か、家族に送るついでだ……一枚余分に買っちまって」
「そうなの?」
でも海堂の性格上間違えそうにないのは薄々分かっていたがあきらはあえて突っ込まなかった。
「だから無理に気負わなくてもいいよ
忙しい時に会えないのはちょっと寂しいけどね」
「そうか」
真面目な彼らしいなと思っていると海堂はするりとあきらの手を繋いだ。
「か、薫」
「家まで送るついでだ、……いいか?」
「……うん」
ケーキを嗜みつつ(海堂はコーヒーだけ)談笑していると突然隣の席から怒声が響いた。
「信じらんない!!!!!」
唐突の事に驚いたあきらはびくりとしながらも恐る恐る目線だけで隣を見ると隣の席には同い年くらいのカップルが座っており怒った彼女が机にバン、と手を叩いて椅子から立ち上がり憤っている。
彼氏が慌てて宥めるも彼女の憤りは収まらないようで次々と言い立てまくった。
「だから!!!部活と私どっちが大切かって聞いてるの!!!」
怒る彼女に対し彼氏は困った様子だが返答をはっきりとしようとせずますます彼女は苛立ちを増していく。
「そのええと……もちろん君も大事だよ」
「じゃあもっとデートしてくれてもいいじゃない!」
「けど試合も大事なんだ!
今年は皆気合い入ってるし全国に行きたいから練習しないと……」
分かってくれと懇願する彼氏に彼女は目に涙を浮かべてコップを手にとり次の瞬間、バシャリとコップの水が彼氏に降りかかる。
「それもう聞き飽きた……さよなら」
一人残された彼氏は彼女を追いかけることもなく水を滴らせながらぐっとこぶしを握りこんだ。
「……そろそろ出るか」
「あ、うん」
ケーキは食べ終わったしこのきまずい店から一刻も脱したかったあきらは海堂の促しに頷いた。
お互い無言のまま街を歩く。
何とも話しがたい空気にお店選び間違っちゃったかなと自分の判断を悔いていると海堂が口を開いた。
「さっきのなんだが」
「あーー……凄かったね」
何かごめんね、と謝ろうとすると反って海堂に謝られてしまった。
「え、何で薫が謝るの?」
「いや……俺も同じだって思っちまって
その……あんまりデート出来なくて……悪ぃ」
申し訳なさそうに謝る海堂にあきらはふふと笑い海堂は眉を上げた。
「何笑ってんだ」
「ごめん、その、気にしてくれてるんだなって思ったら嬉しくて
それと私はそんなに気にしてないよ?
薫が練習熱心なのは分かってるし」
私も大会前はデートどころじゃないから、と一言付け加える。
海堂と付き合った後高校に入学してテニス部に入部し忙しさはまた中学の頃に戻った。
自分もテニス部に所属してるのも相まってこうしてゆっくりデートできる日は一般と比べると少ないだろう。
「それにね薫って結構マメだと思うよ?」
普段学校で会うことも多くあまり携帯でやりとりする事は少ないがU-17の合宿中などは海堂自ら今何してるか、と連絡をしてくることがあった。
文脈こそ普段と同じように短い文章だったが少なからず自分の事を思ってくれていると思うとしばらく会えない時が続いても不思議と心が満たされたのを覚えている。
「合宿中にね、私にも絵はがき送ってくれたでしょ?嬉しかったなあ」
「か、家族に送るついでだ……一枚余分に買っちまって」
「そうなの?」
でも海堂の性格上間違えそうにないのは薄々分かっていたがあきらはあえて突っ込まなかった。
「だから無理に気負わなくてもいいよ
忙しい時に会えないのはちょっと寂しいけどね」
「そうか」
真面目な彼らしいなと思っていると海堂はするりとあきらの手を繋いだ。
「か、薫」
「家まで送るついでだ、……いいか?」
「……うん」