番外編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
中学三年の全国大会もあと少しで終わろうとする前あきらは海堂の家を訪れていた。
ピンポン、とチャイムを押すと海堂が出てきた。
「五十嵐か」
「これうちのお母さんからお中元のお礼にって、穂摘さんは?」
「今出掛けてる、暑いだろ上がってくか?」
「う、うん、じゃあ……」
夏場真っ盛りで火照った体を麦茶で潤す。
「五十嵐のとこはベスト8入りだったな
おめでとう」
「うん、ありがとう
でもやっぱ優勝したかったな……」
青学女子テニス部は惜しくも途中で敗れさったものの初めてベスト8入りできたこともあって嬉しさ半分悔しさ半分だ。
「海堂は次準決勝だね、どう?調子は?」
「いつも通りだ、が、皆気合いは入ってるな」
何せ全国大会二連覇がかかっている。
ここで負けたら念願が叶わない。
(全国優勝……したら……)
去年の言葉を思い出してあきらは頬を染めた。
そして気のせいか海堂も同じように染めているような……
冷房のかかった部屋にいるはずなのに何故な体が熱い、せっかく麦茶も貰ったのに。
そう、あきらは海堂と二人っきりで会うといつもこうなってしまう。
周りの目線に囲まれている時は平常心を保てるのに二人っきりになった途端こうなるのだ。
そして去年の修学旅行での出来事を連想してしまう。
「………あ、あんまり長いするのもあれだし……
そろそろ帰るね!」
「あ、ああ、気をつけてな」
「う、うん!」
と慌てて帰ろうとしたせいか思いっきり滑ってしまった。
けれど背中の痛みはない、ぎゅっと瞑った目を開けると海堂に抱き抱えられていた。
「!?!?!?か」
「おい、あぶねぇ、大丈夫か……っ」
近い、近すぎる、あと僅かに動けばキスしてしまうそうなほど。
心臓がバクバクして破裂してしまうそうなほど動いている。
海堂の目から視線を移せない、それは海堂も同じことだった。
海堂が顔を近づけてきてあきらは内心駄目!と思ったけれど押しのけることは出来なかった。
海堂が迫る中、瞳に映る私を見て今こんな表情をしていたんだーとあきらは思い目を閉じた。
「ただいまー、あれ?」
葉末が帰宅すると家族の物ではない靴が玄関にあった。
あきらさんかな?と思いつつ靴を脱ぐと勢いよく居間からあきらが出てきた。
「あ、こんにちは
もう帰られるんですか?」
「あ、こ、こんにちは!!葉末くん
うん、そうなの、よ、用事が……!」
わたわたとかなり慌てた様子であきらは靴を履いて帰っていった。
すごく慌ただしかったな、と居間の扉を開けると麦茶をすごい勢いを飲み干している兄がいた。
「薫兄さん、ただいま帰りました
あきらさん来てたんですね」
「あ、ああ……」
兄はこちらに顔を向けないまま返事をした。
それは赤面した顔を見られたくないという理由なのだが葉末は知らない。
さっきまで兄とあきらが何をしようとしていたのかも。
(危ねぇ、まだ優勝も告白もしてねぇのに)
誓いを危うく破るとこだったと幸か不幸か海堂は弟がタイミングよく帰ってきたことに心の中で感謝したのだった。
ピンポン、とチャイムを押すと海堂が出てきた。
「五十嵐か」
「これうちのお母さんからお中元のお礼にって、穂摘さんは?」
「今出掛けてる、暑いだろ上がってくか?」
「う、うん、じゃあ……」
夏場真っ盛りで火照った体を麦茶で潤す。
「五十嵐のとこはベスト8入りだったな
おめでとう」
「うん、ありがとう
でもやっぱ優勝したかったな……」
青学女子テニス部は惜しくも途中で敗れさったものの初めてベスト8入りできたこともあって嬉しさ半分悔しさ半分だ。
「海堂は次準決勝だね、どう?調子は?」
「いつも通りだ、が、皆気合いは入ってるな」
何せ全国大会二連覇がかかっている。
ここで負けたら念願が叶わない。
(全国優勝……したら……)
去年の言葉を思い出してあきらは頬を染めた。
そして気のせいか海堂も同じように染めているような……
冷房のかかった部屋にいるはずなのに何故な体が熱い、せっかく麦茶も貰ったのに。
そう、あきらは海堂と二人っきりで会うといつもこうなってしまう。
周りの目線に囲まれている時は平常心を保てるのに二人っきりになった途端こうなるのだ。
そして去年の修学旅行での出来事を連想してしまう。
「………あ、あんまり長いするのもあれだし……
そろそろ帰るね!」
「あ、ああ、気をつけてな」
「う、うん!」
と慌てて帰ろうとしたせいか思いっきり滑ってしまった。
けれど背中の痛みはない、ぎゅっと瞑った目を開けると海堂に抱き抱えられていた。
「!?!?!?か」
「おい、あぶねぇ、大丈夫か……っ」
近い、近すぎる、あと僅かに動けばキスしてしまうそうなほど。
心臓がバクバクして破裂してしまうそうなほど動いている。
海堂の目から視線を移せない、それは海堂も同じことだった。
海堂が顔を近づけてきてあきらは内心駄目!と思ったけれど押しのけることは出来なかった。
海堂が迫る中、瞳に映る私を見て今こんな表情をしていたんだーとあきらは思い目を閉じた。
「ただいまー、あれ?」
葉末が帰宅すると家族の物ではない靴が玄関にあった。
あきらさんかな?と思いつつ靴を脱ぐと勢いよく居間からあきらが出てきた。
「あ、こんにちは
もう帰られるんですか?」
「あ、こ、こんにちは!!葉末くん
うん、そうなの、よ、用事が……!」
わたわたとかなり慌てた様子であきらは靴を履いて帰っていった。
すごく慌ただしかったな、と居間の扉を開けると麦茶をすごい勢いを飲み干している兄がいた。
「薫兄さん、ただいま帰りました
あきらさん来てたんですね」
「あ、ああ……」
兄はこちらに顔を向けないまま返事をした。
それは赤面した顔を見られたくないという理由なのだが葉末は知らない。
さっきまで兄とあきらが何をしようとしていたのかも。
(危ねぇ、まだ優勝も告白もしてねぇのに)
誓いを危うく破るとこだったと幸か不幸か海堂は弟がタイミングよく帰ってきたことに心の中で感謝したのだった。