番外編
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「よし、できた」
来たるバレンタインに向け朝から1日中チョコ作りに追われていたがこれで解放される。(まだラッピング作業は残ってるけど)
家族の分に加え友達と部活の面々を含めたらすごい数になったけどようやく肩の荷物が下りた。
(それと……)
もう一つ、大切な人に送るチョコが目に映る。
受け取る様子を思い浮かべてあきらははたと気づいた。
「どうしよう、なんて渡そう……」
一年前は友達というかクラスメイトだったけど今は……
友情ではなく恋に変わった。
普通なら本命チョコ、と渡せばいいんだろうけどそれが出来ないのだ。
というのも想いを悟られるのが怖いという事ではなく彼と約束した事が原因だ。
本命チョコを渡すということは彼が好きと直接伝える事。
多分渡してもいいんだろうけど……
「海堂自分から言うって思ってるからなあ」
そして返事は夏まで貰えないような気がする。
それなら本命と伝えず別の言い方を用意しなければいけないが。
「義理チョコはなぁ……」
こう、なんというか自分から義理、とは言いたくない。
なら、友チョコ?なんかしっくりこない。
「なんて渡そう……」
キッチンで一人悩むあきらだった。
そしてバレンタイン当日になった。
「あれ?先輩達今日登校日でしたっけ?」
「ううん、違うよ」
否定した不二に桃城はならなんでーと言おうとしたところで不二が持っている紙袋に気づいた。
「あーー!今日バレンタインですもんね!」
「そうそう、女の子達にチョコ渡したいから学校に来てくれって頼まれてね」
「いやーー、それにしてもすごい数っすねぇ」
わいわい、と集まる桃城含めテニス部員達に海堂は浮かれてないで練習に集中しろ、と思ったが実際自分もとある人物からのチョコはちゃっかり期待してたりするので口に出すことはなかった。
練習が終わった海堂は足早に待ち合わせ場所に向かった。
「あ、練習お疲れ様、海堂」
「ああ、そっちもな」
あまり一目につかれたくないという海堂の意向を組んで去年と同じくこの場所で渡すと伝えたのはついこないだ。
「はい、バレンタインチョコ
いつものお礼に」
「……ありがとう、来月改めてお礼する」
「うん」
「…………」
「…………」
互いに沈黙が続く。
「帰るか」
くるりと背をむけた海堂にあきらはつげた。
「あ、あのさ、海堂」
「……なんだ」
「海堂的には普通のチョコより本命チョコの方が嬉しい?」
海堂は顔を真っ赤にして顔をそむける。
「……別に名前なんて気にしねぇ
五十嵐から貰えただけで十分……嬉しい」
「そっか」
「それはそれとして本命は貰えたら貰えたで嬉しいけどな」
「それ……好きな娘以外にでもって事?」
あきらは少しむくれた。
「あっ、いや、そういうことじゃ」
「ふふ、ごめん、分かってるから
……じゃあ来年、楽しみにして
今度はちゃんと名前のついたチョコ贈るから」
「……ああ、楽しみにしとく」
来たるバレンタインに向け朝から1日中チョコ作りに追われていたがこれで解放される。(まだラッピング作業は残ってるけど)
家族の分に加え友達と部活の面々を含めたらすごい数になったけどようやく肩の荷物が下りた。
(それと……)
もう一つ、大切な人に送るチョコが目に映る。
受け取る様子を思い浮かべてあきらははたと気づいた。
「どうしよう、なんて渡そう……」
一年前は友達というかクラスメイトだったけど今は……
友情ではなく恋に変わった。
普通なら本命チョコ、と渡せばいいんだろうけどそれが出来ないのだ。
というのも想いを悟られるのが怖いという事ではなく彼と約束した事が原因だ。
本命チョコを渡すということは彼が好きと直接伝える事。
多分渡してもいいんだろうけど……
「海堂自分から言うって思ってるからなあ」
そして返事は夏まで貰えないような気がする。
それなら本命と伝えず別の言い方を用意しなければいけないが。
「義理チョコはなぁ……」
こう、なんというか自分から義理、とは言いたくない。
なら、友チョコ?なんかしっくりこない。
「なんて渡そう……」
キッチンで一人悩むあきらだった。
そしてバレンタイン当日になった。
「あれ?先輩達今日登校日でしたっけ?」
「ううん、違うよ」
否定した不二に桃城はならなんでーと言おうとしたところで不二が持っている紙袋に気づいた。
「あーー!今日バレンタインですもんね!」
「そうそう、女の子達にチョコ渡したいから学校に来てくれって頼まれてね」
「いやーー、それにしてもすごい数っすねぇ」
わいわい、と集まる桃城含めテニス部員達に海堂は浮かれてないで練習に集中しろ、と思ったが実際自分もとある人物からのチョコはちゃっかり期待してたりするので口に出すことはなかった。
練習が終わった海堂は足早に待ち合わせ場所に向かった。
「あ、練習お疲れ様、海堂」
「ああ、そっちもな」
あまり一目につかれたくないという海堂の意向を組んで去年と同じくこの場所で渡すと伝えたのはついこないだ。
「はい、バレンタインチョコ
いつものお礼に」
「……ありがとう、来月改めてお礼する」
「うん」
「…………」
「…………」
互いに沈黙が続く。
「帰るか」
くるりと背をむけた海堂にあきらはつげた。
「あ、あのさ、海堂」
「……なんだ」
「海堂的には普通のチョコより本命チョコの方が嬉しい?」
海堂は顔を真っ赤にして顔をそむける。
「……別に名前なんて気にしねぇ
五十嵐から貰えただけで十分……嬉しい」
「そっか」
「それはそれとして本命は貰えたら貰えたで嬉しいけどな」
「それ……好きな娘以外にでもって事?」
あきらは少しむくれた。
「あっ、いや、そういうことじゃ」
「ふふ、ごめん、分かってるから
……じゃあ来年、楽しみにして
今度はちゃんと名前のついたチョコ贈るから」
「……ああ、楽しみにしとく」