本編
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自分が磨いてきた技をそのままそっくりに返されるのは精神的に堪えるものだと思う。
実際ブーメランスネイクを返された海堂の表情は重く絶望に満ちていた。
誰しももう海堂は終わりだと思っていた矢先彼の復活を待つ男がいた。
桃城は一人立ち尽くす海堂に発破をかけぼーるを必死に追いかけたが相まって盛大に膝を擦りむいてしまった。
膝を擦りむいた桃城に海堂は自身が身に付けていたバンダナを使えと言う。
その姿を見てか海堂の目には再び闘志の炎がやどっていたーーー
あきらは試合を見て目を見開いていた。
あんなにもう駄目だと思っていたのにいつの間にか海堂は立ち直っている。
(どうして?)
どうしてあんな絶望的な状況から脱することが出来たのか。
きっとそれは信じてくれるチームメイトがいたからに違いない。
暗闇に沈んでいた海堂はもういない。
あと少しで負けそうなところを必死に食いついている。
あきらはついこないだの関東大会の一回戦を思い出す。
あの時、私は。
彼のようにめげずにやれていただろうか。
ぎゅっと拳を握り目頭が熱くなった。
恥ずかしい、自分が情けなくて腹が立つ。
居ても経っても居られなくて海堂には申し訳ないけど試合会場を後にした。
いつもの練習場所で一人ラケットをふる。
脳のは先ほどみた海堂の試合風景が焼き付いていて離れなかった。
練習をサボった後海堂には実は夏期講習で一度会っていた。
でも彼には何も言われなくて。
それでほっとしたかと思いきや胸は燻る一向だった。
時間を忘れてただひたすらにボームを追いかける。
外がいつの間にか夕暮れになった頃不意に後ろから声がした。
「五十嵐」
「海堂……」
呼吸も忘れて没頭していたせいか息が上がっている。
すると海堂はちゃんと水分をとれ、とペットボトルを差し出した。
ありがとうとお礼を言ってから受け取った。
「あの……試合」
「負けた、青学は勝ったけどな」
「そっか……」
試合観にきてただろ、と海堂は言う。
声もかけてなかったのに気づいていたのか。
「そのほんと途中で帰ってごめん
最後まで観るべきなのに……」
「いい、てめーはてめーのやるべきこと優先しろ
……で、なんか気づいたか」
「うん……練習さぼってごめん」
負けるのは誰でも起きることだ。
それが悔しいのは皆同じ。
でも私は……
私はもっと練習をやるべきだった。
絶望するのはやることやってからだ。
「私もう今年は終わりなんだと思ってた
でも違うんだよね、終わりなんてない」
「……そうだな」
もうそろそろ帰らないと。
日数的にはそんなに経ってないけど感覚的には久しぶりにあったような感じだ。
また前と変わらない会話が出来て嬉しかった
「海堂」
別れ際海堂を呼び止める。
「関東優勝おめでとう」
実際ブーメランスネイクを返された海堂の表情は重く絶望に満ちていた。
誰しももう海堂は終わりだと思っていた矢先彼の復活を待つ男がいた。
桃城は一人立ち尽くす海堂に発破をかけぼーるを必死に追いかけたが相まって盛大に膝を擦りむいてしまった。
膝を擦りむいた桃城に海堂は自身が身に付けていたバンダナを使えと言う。
その姿を見てか海堂の目には再び闘志の炎がやどっていたーーー
あきらは試合を見て目を見開いていた。
あんなにもう駄目だと思っていたのにいつの間にか海堂は立ち直っている。
(どうして?)
どうしてあんな絶望的な状況から脱することが出来たのか。
きっとそれは信じてくれるチームメイトがいたからに違いない。
暗闇に沈んでいた海堂はもういない。
あと少しで負けそうなところを必死に食いついている。
あきらはついこないだの関東大会の一回戦を思い出す。
あの時、私は。
彼のようにめげずにやれていただろうか。
ぎゅっと拳を握り目頭が熱くなった。
恥ずかしい、自分が情けなくて腹が立つ。
居ても経っても居られなくて海堂には申し訳ないけど試合会場を後にした。
いつもの練習場所で一人ラケットをふる。
脳のは先ほどみた海堂の試合風景が焼き付いていて離れなかった。
練習をサボった後海堂には実は夏期講習で一度会っていた。
でも彼には何も言われなくて。
それでほっとしたかと思いきや胸は燻る一向だった。
時間を忘れてただひたすらにボームを追いかける。
外がいつの間にか夕暮れになった頃不意に後ろから声がした。
「五十嵐」
「海堂……」
呼吸も忘れて没頭していたせいか息が上がっている。
すると海堂はちゃんと水分をとれ、とペットボトルを差し出した。
ありがとうとお礼を言ってから受け取った。
「あの……試合」
「負けた、青学は勝ったけどな」
「そっか……」
試合観にきてただろ、と海堂は言う。
声もかけてなかったのに気づいていたのか。
「そのほんと途中で帰ってごめん
最後まで観るべきなのに……」
「いい、てめーはてめーのやるべきこと優先しろ
……で、なんか気づいたか」
「うん……練習さぼってごめん」
負けるのは誰でも起きることだ。
それが悔しいのは皆同じ。
でも私は……
私はもっと練習をやるべきだった。
絶望するのはやることやってからだ。
「私もう今年は終わりなんだと思ってた
でも違うんだよね、終わりなんてない」
「……そうだな」
もうそろそろ帰らないと。
日数的にはそんなに経ってないけど感覚的には久しぶりにあったような感じだ。
また前と変わらない会話が出来て嬉しかった
「海堂」
別れ際海堂を呼び止める。
「関東優勝おめでとう」