本編
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終わった。終わってしまった。
7月に入り関東大会の一日目。
あきらが所属する青学女子テニス部は……
一回戦で立海と当たり……そして負けた。
全国への道は絶たれてしまった。
どう嘆いても目の前の現状は変わらない。
あきらは歯をくいしばり自分の実力の低さを悔やんだ。
それから軽いミーティングという名の反省会を学校に戻ってから行いそれが終わった頃携帯にメールが届いた。
海堂からだ。
文面には短く『氷帝に勝った』とだけ。
「そっか」
おめでとう、と返さなきゃと入力するも送信する手前で指が止まってしまう。
「……っ」
携帯に涙がおちる。
なんて自分の心は醜いのだろう。
おめでとうと言いたいのに素直に言えない自分がいた。
試合が終わって家に帰る途中あいつを見つけた。
乾先輩によると女子テニス部は負けてしまって関東大会止まりらしい。
最初は面と向かって勝ったと言おうと思っていたのだが、とぼとぼと歩いているのを見たら足が止まってしまった。
とはいえこちらの近況も伝えたい気持ちもあるので簡潔にしてメールを送った。
ばれないよう角に隠れているとメールに気づいたようだ。
「なっ」
泣いている。
あきらは携帯を握りしめて静かに泣いていた。
喜びからくる泣きかたではない。
一瞬駆け寄ろうと思ったが……。
「……慰めてどうすんだ」
自分の拳を握りしめる。
いらぬお節介かもしれないだろと無理矢理自分を説得して海堂は来た道を後戻りした。
7月に入り関東大会の一日目。
あきらが所属する青学女子テニス部は……
一回戦で立海と当たり……そして負けた。
全国への道は絶たれてしまった。
どう嘆いても目の前の現状は変わらない。
あきらは歯をくいしばり自分の実力の低さを悔やんだ。
それから軽いミーティングという名の反省会を学校に戻ってから行いそれが終わった頃携帯にメールが届いた。
海堂からだ。
文面には短く『氷帝に勝った』とだけ。
「そっか」
おめでとう、と返さなきゃと入力するも送信する手前で指が止まってしまう。
「……っ」
携帯に涙がおちる。
なんて自分の心は醜いのだろう。
おめでとうと言いたいのに素直に言えない自分がいた。
試合が終わって家に帰る途中あいつを見つけた。
乾先輩によると女子テニス部は負けてしまって関東大会止まりらしい。
最初は面と向かって勝ったと言おうと思っていたのだが、とぼとぼと歩いているのを見たら足が止まってしまった。
とはいえこちらの近況も伝えたい気持ちもあるので簡潔にしてメールを送った。
ばれないよう角に隠れているとメールに気づいたようだ。
「なっ」
泣いている。
あきらは携帯を握りしめて静かに泣いていた。
喜びからくる泣きかたではない。
一瞬駆け寄ろうと思ったが……。
「……慰めてどうすんだ」
自分の拳を握りしめる。
いらぬお節介かもしれないだろと無理矢理自分を説得して海堂は来た道を後戻りした。