本編
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「あきら、海堂くんから電話よ」
「え、うん」
休日でゆっくりと家で過ごしていたあきらは少し驚いた。
電話なんて初めてだ。
「も、もしもし、あきらです」
『海堂だ、急で悪いんだが明日予定空いてるか?』
「空いてるけど……」
また練習だろうか。
『あ、明日!お、俺の家に来ないか……?』
「え!?」
『あ、その……先月の礼をしたいんだ
ホワイトデー近いだろ』
なるほど、バレンタインデーのお礼ね、と納得する。
急に家に来ないかと言われてあきらはドキドキしてしまった。
「お、お礼なんていいのに
むしろこっちがお礼しなきゃいけないのに」
『お返ししなきゃこっちの気が収まらねぇんだよ』
「分かった、楽しみに待ってるね」
と伝えるとああ、と返ってきた。
それと何故かお昼は食べずに来てほしいと頼まれた。
それを疑問に思いつつ電話を切ると何故か母がクスクス笑っている。
「海堂くんってほんと礼儀正しいのねぇ
電話にでたら『五十嵐あきらさんのお宅ですか?
海堂薫と申しますか』って
ほんといい息子さんだわ~~
それで内容はなんだったの?」
「バレンタインのお礼がしたいなら家に来ないか、だって」
と話すと母はあら~~と微笑んでいる。
ああ、これはしばらくいじられるなとあきらは予感した。
翌日あきらは海堂の家の前に立っていた。
「わあ、すごい家……」
や、そりゃあれだけすごい重箱のお弁当を毎日持ってきてれば納得だ。
(結局流されちゃった)
本当は着るつもりはなかったのだがせっかくお呼ばれするのだからワンピースくらい着なさいと言われ現在あきらはそのワンピースを身に包んでいる。
意を決してチャイムを鳴らすとインターホンから、どなたですか、と声がした。
多分海堂だ。
「あ、あの五十嵐です」
インターホンの主は、ちょっと待ってろと言うとブツンと切れた。
「お、おはよう海堂」
「ああ、おはよう」
家から出てきた海堂はあきらを見て硬直する。
同様にあきらも少し目線を逸らした。
理由はいつも制服姿かジャージ等で接していて私服を見る機会が無かったからである。(正月の時は上着を着ていたからそんなには気にしていなかった)
「と、とりあえず上がれ」
「お、お邪魔します」
お互いギクシャクとしつつとりあえず海堂宅に上がることにした。
「あ、そうだ
お菓子持ってきたの、これ家族で食べてね」
海堂はありがとう、と礼をいい冷蔵庫にしまい代わりに何かを取り出した。
器の中には何か塊が入っている。
「海堂、それ……何?」
「バレンタインのお礼だ」
こ、これが??と困惑していると海堂はその塊に手を伸ばした。
海堂の手によって塊は形を変えとある形になった時あきらはその正体に気づいた。
(そ、蕎麦かあ!)
そういえば学校にもわざわざ持ってきていたような……あれ自分で作ってたのか。
昼食を食べてくるなと言ってきた理由にも説明がつく。
「いつもそうやって作ってるの?」
「ああ、菓子にしても良かったんだが……
そっちの方が良かったよな、五十嵐は」
「ううん、嬉しいよ
手打ちなんて家では食べれないし、ありがとう海堂」
「……あんまじろじろ見んな
大人しく机で待ってろ」
恥ずかしいのか海堂が睨んできたのであきらは机に退散した。
海堂がうった蕎麦はとても手作りとは思えないほど美味しかった。
「ふう、ごちそうさま
とっても美味しかったよ、ありがとう海堂」
「そりゃ良かった」
海堂はふっ、とほのかに微笑んだ。
ご自慢の蕎麦が誉めて貰えてかなり上機嫌とみられる。
その笑みがとても柔らかくてあきらはちょっと照れてしまう。
(海堂、ちょっと顔つき変わったな……)
話すようになってから約半年。
顔つきも身長も変わった海堂にあきらは最近以前のように接しづらくなってきていた。
時折こんな風に心臓がときめいてしまう。
(駄目駄目、友達、なんだから)
話題を変えるべくあきらは話を切り出した。
「来月にはもう二年生だね」
「ああ、そうだな、今年こそは……」
海堂は全国に行ってやると熱く瞳に闘志を燃やしている。
「その前にレギュラー勝ち取れないと意味ないよ?」
「その言葉そのまま返すぜ」
気合いはお互い十分といったところか。
「お互い頑張ろうね、海堂」
「ああ」
「え、うん」
休日でゆっくりと家で過ごしていたあきらは少し驚いた。
電話なんて初めてだ。
「も、もしもし、あきらです」
『海堂だ、急で悪いんだが明日予定空いてるか?』
「空いてるけど……」
また練習だろうか。
『あ、明日!お、俺の家に来ないか……?』
「え!?」
『あ、その……先月の礼をしたいんだ
ホワイトデー近いだろ』
なるほど、バレンタインデーのお礼ね、と納得する。
急に家に来ないかと言われてあきらはドキドキしてしまった。
「お、お礼なんていいのに
むしろこっちがお礼しなきゃいけないのに」
『お返ししなきゃこっちの気が収まらねぇんだよ』
「分かった、楽しみに待ってるね」
と伝えるとああ、と返ってきた。
それと何故かお昼は食べずに来てほしいと頼まれた。
それを疑問に思いつつ電話を切ると何故か母がクスクス笑っている。
「海堂くんってほんと礼儀正しいのねぇ
電話にでたら『五十嵐あきらさんのお宅ですか?
海堂薫と申しますか』って
ほんといい息子さんだわ~~
それで内容はなんだったの?」
「バレンタインのお礼がしたいなら家に来ないか、だって」
と話すと母はあら~~と微笑んでいる。
ああ、これはしばらくいじられるなとあきらは予感した。
翌日あきらは海堂の家の前に立っていた。
「わあ、すごい家……」
や、そりゃあれだけすごい重箱のお弁当を毎日持ってきてれば納得だ。
(結局流されちゃった)
本当は着るつもりはなかったのだがせっかくお呼ばれするのだからワンピースくらい着なさいと言われ現在あきらはそのワンピースを身に包んでいる。
意を決してチャイムを鳴らすとインターホンから、どなたですか、と声がした。
多分海堂だ。
「あ、あの五十嵐です」
インターホンの主は、ちょっと待ってろと言うとブツンと切れた。
「お、おはよう海堂」
「ああ、おはよう」
家から出てきた海堂はあきらを見て硬直する。
同様にあきらも少し目線を逸らした。
理由はいつも制服姿かジャージ等で接していて私服を見る機会が無かったからである。(正月の時は上着を着ていたからそんなには気にしていなかった)
「と、とりあえず上がれ」
「お、お邪魔します」
お互いギクシャクとしつつとりあえず海堂宅に上がることにした。
「あ、そうだ
お菓子持ってきたの、これ家族で食べてね」
海堂はありがとう、と礼をいい冷蔵庫にしまい代わりに何かを取り出した。
器の中には何か塊が入っている。
「海堂、それ……何?」
「バレンタインのお礼だ」
こ、これが??と困惑していると海堂はその塊に手を伸ばした。
海堂の手によって塊は形を変えとある形になった時あきらはその正体に気づいた。
(そ、蕎麦かあ!)
そういえば学校にもわざわざ持ってきていたような……あれ自分で作ってたのか。
昼食を食べてくるなと言ってきた理由にも説明がつく。
「いつもそうやって作ってるの?」
「ああ、菓子にしても良かったんだが……
そっちの方が良かったよな、五十嵐は」
「ううん、嬉しいよ
手打ちなんて家では食べれないし、ありがとう海堂」
「……あんまじろじろ見んな
大人しく机で待ってろ」
恥ずかしいのか海堂が睨んできたのであきらは机に退散した。
海堂がうった蕎麦はとても手作りとは思えないほど美味しかった。
「ふう、ごちそうさま
とっても美味しかったよ、ありがとう海堂」
「そりゃ良かった」
海堂はふっ、とほのかに微笑んだ。
ご自慢の蕎麦が誉めて貰えてかなり上機嫌とみられる。
その笑みがとても柔らかくてあきらはちょっと照れてしまう。
(海堂、ちょっと顔つき変わったな……)
話すようになってから約半年。
顔つきも身長も変わった海堂にあきらは最近以前のように接しづらくなってきていた。
時折こんな風に心臓がときめいてしまう。
(駄目駄目、友達、なんだから)
話題を変えるべくあきらは話を切り出した。
「来月にはもう二年生だね」
「ああ、そうだな、今年こそは……」
海堂は全国に行ってやると熱く瞳に闘志を燃やしている。
「その前にレギュラー勝ち取れないと意味ないよ?」
「その言葉そのまま返すぜ」
気合いはお互い十分といったところか。
「お互い頑張ろうね、海堂」
「ああ」