本編
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海堂薫は朝からソワソワしていた。
というのも今日がバレンタインデーだからである。
現在好きな女子はいない(と個人的には思っている)がやはり中学生になったというのもありもしかしたらチョコを貰えるのでは……と内心浮きだっていた。
しかし海堂の希望とは裏腹に下駄箱の中には何も入ってなかった。
「よお、マムシお前何個貰った??」
既に知り合いから貰ったと見られる桃城から煽られ海堂は思わずきれた。
「うるせぇ!!!
チョコがなんだってんだ受かれやがって
俺はチョコなんか欲しくねぇ!!!!」
「おー、おっかねぇ、おっかねーよ」
しかしこれがまずかった。
ただでさえ顔がこわいと噂される海堂だ。
こういらないと大勢の目の前で言えば渡そうと思っていた女子がかえって引くのは当然で海堂は放課後まで誰にもチョコを渡されることなく授業が終わった。
頼みの綱のあきらは何故かくれる素振りすらしてくれない。
今朝出会った時に挨拶を交わしただけである。
(なんでだ!?!?
なんで五十嵐すらくれねぇんだ…………)
このままでは貰ったチョコが母親だけという不名誉な勲章が…………
「お、おい、五十嵐」
「ん?何?」
痺れを切らした海堂はあきらに話しかけた。
「……なんか忘れてねぇか」
「あ、ごめん、すっかり忘れてたや」
なんだ、焦らせやがって……とほっと息をついた海堂に対しあきらは黒板に向かった。
え?と振り返るとあきらは黒板を掃除していた。
「ありがとう海堂、教えてくれて
今日日直だから掃除しないとね」
「あ、ああ……」
違う、そうじゃないーーーと呟くも海堂はチョコのチの文字すら言えず教室を後にした。
去っていく海堂をあきらが意味ありげに見つめていたのは露しらずに。
「…………………………はあ、どうしよ」
その日の練習を終えた海堂はとぼとぼと帰っていた。
チョコを貰えなかったせいか練習が身に入らず凡ミスまでする始末。
先輩からは心配されるし桃城からは煽られろくでもない日だった。
「くそ、なんでねぇんだよ」
少し憤慨しているとメールが届いた。
開くと送り主はあきらだった。
「いつもの場所で待ってる…………!」
淡い期待をもっていつもの練習場所に向かうと同じく部活帰りのあきらが待っていた。
「あ、海堂」
「……なんだ、急に呼び出したりして」
あきらはごそごそと鞄の中から綺麗にラッピングされた箱を取り出した。
「はい、チョコいつものお礼に
いつも練習付き合ってくれてありがとう、海堂」
「………………………!!!!!あ、ありがとう……」
「学校で渡せなくてごめん
皆いるところで渡すと見られちゃうかなって思って
屋上とかに呼び出してもいいんだけどそれとまた騒がれそうだし」
去年の事を気にしているのかあきらは学校で渡すタイミングを計らっていたが結局終わるまで渡せなかったということらしい。
「気にしなくていい、貰えただけで……いい
お返しちゃんと用意しとく」
「うん、楽しみに待ってるね」
なお、その日の夜海堂からお礼の電話があったとか。
というのも今日がバレンタインデーだからである。
現在好きな女子はいない(と個人的には思っている)がやはり中学生になったというのもありもしかしたらチョコを貰えるのでは……と内心浮きだっていた。
しかし海堂の希望とは裏腹に下駄箱の中には何も入ってなかった。
「よお、マムシお前何個貰った??」
既に知り合いから貰ったと見られる桃城から煽られ海堂は思わずきれた。
「うるせぇ!!!
チョコがなんだってんだ受かれやがって
俺はチョコなんか欲しくねぇ!!!!」
「おー、おっかねぇ、おっかねーよ」
しかしこれがまずかった。
ただでさえ顔がこわいと噂される海堂だ。
こういらないと大勢の目の前で言えば渡そうと思っていた女子がかえって引くのは当然で海堂は放課後まで誰にもチョコを渡されることなく授業が終わった。
頼みの綱のあきらは何故かくれる素振りすらしてくれない。
今朝出会った時に挨拶を交わしただけである。
(なんでだ!?!?
なんで五十嵐すらくれねぇんだ…………)
このままでは貰ったチョコが母親だけという不名誉な勲章が…………
「お、おい、五十嵐」
「ん?何?」
痺れを切らした海堂はあきらに話しかけた。
「……なんか忘れてねぇか」
「あ、ごめん、すっかり忘れてたや」
なんだ、焦らせやがって……とほっと息をついた海堂に対しあきらは黒板に向かった。
え?と振り返るとあきらは黒板を掃除していた。
「ありがとう海堂、教えてくれて
今日日直だから掃除しないとね」
「あ、ああ……」
違う、そうじゃないーーーと呟くも海堂はチョコのチの文字すら言えず教室を後にした。
去っていく海堂をあきらが意味ありげに見つめていたのは露しらずに。
「…………………………はあ、どうしよ」
その日の練習を終えた海堂はとぼとぼと帰っていた。
チョコを貰えなかったせいか練習が身に入らず凡ミスまでする始末。
先輩からは心配されるし桃城からは煽られろくでもない日だった。
「くそ、なんでねぇんだよ」
少し憤慨しているとメールが届いた。
開くと送り主はあきらだった。
「いつもの場所で待ってる…………!」
淡い期待をもっていつもの練習場所に向かうと同じく部活帰りのあきらが待っていた。
「あ、海堂」
「……なんだ、急に呼び出したりして」
あきらはごそごそと鞄の中から綺麗にラッピングされた箱を取り出した。
「はい、チョコいつものお礼に
いつも練習付き合ってくれてありがとう、海堂」
「………………………!!!!!あ、ありがとう……」
「学校で渡せなくてごめん
皆いるところで渡すと見られちゃうかなって思って
屋上とかに呼び出してもいいんだけどそれとまた騒がれそうだし」
去年の事を気にしているのかあきらは学校で渡すタイミングを計らっていたが結局終わるまで渡せなかったということらしい。
「気にしなくていい、貰えただけで……いい
お返しちゃんと用意しとく」
「うん、楽しみに待ってるね」
なお、その日の夜海堂からお礼の電話があったとか。