第一章
夢小説設定
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「はあ……なんでバレーボール大会なんかやらなきゃいけないのかねぇ」
「仕方ないだろ、いつもの学園長のきまぐれなんだから……」
高等部2年の鉢屋三郎と竹谷八左ヱ門は体育館の端で座りこみ愚痴っていた。
今はA組とC組が対戦中で鉢屋、竹谷が在籍するB組のチームは待機中である。
「まぁでも、高等部だけの試合でラッキーかもな」
「どういうことだよ?」
竹谷の質問に鉢屋は向こうの方向を指差した。
「もし中等部も交えての試合なら……
俺らはあれと戦わなきゃいけない」
鉢屋があれ、と差した人物とは…………
高等部3年、最終兵器七松小平太だ。
仮に中等部も試合をするとなるとコート数も限られるだろうし少しでも時間短縮の為学年合同で試合をするに違いない。
……となると2年が相対することになるのは3年生だ。
竹谷はもしものことを想像し顔を青くした。
一方の七松は元気よくボールを打っている。
「ほんと2年だけで良かったな……」
「ああ……」
それにしても七松の打つボールをレシーブでとって骨折しないのか不思議だ、と思っているとちょうど試合が終りチームが交代した。
今度はA組対C組だ。
「ってことは潮江先輩と立花先輩対食満先輩と善法寺の組み合わせか」
「おい、ちょっと見に行こうぜ」
3年側のコートに近づいた二人は3年の中にいるあきなを見て目を点にした。
「え??」
「いや、ちょっとあの人なんでいんの?」
あきらが誤って男子チームに配属された事を知らない二人は当然だが驚いた。
周りの同級生もざわざわしている。
「っていうか普通に試合してるな」
「あの人実質男みたいなところあるしな……」
3年の対決をみつつ、『雷蔵休みで良かった』(風邪で欠席)と内心思った鉢屋と竹谷だった。
「残念だったな、留三郎くん」
「くそ、もっかい勝負だ!!!!」
バレーボールの試合の結果はA組の勝利だった。
留三郎と文次郎の勝負はほぼ互角だったが一対一ならともかくバレーボールは集団競技で……原因は一つ。伊作である。
次から次へと不運が起きまともに点数が取れなかったのだ。
勝ってニヤニヤ留三郎を煽る文次郎とそれに憤る留三郎。
また揉め事が起きそうだ……とあきなは溜め息をついた。
「おいおい、二人とも次の試合の邪魔だ」
「そうだよ、ああ~~取っ組み合わないでーー」
どうどう、と何とか興奮を沈めようとした伊作は後ろにある何かを踏んづけてしまった。
伊作は先ほど踏んづけた物を拾い上げる。
「あれ、何で体育館に生首フィギュアがあるのさ」
生首フィギュア。
それは代々作法委員会に管轄されている学校の所有物なのだが、何故こんな気味悪いものが置かれているのかよく分からない物の一つである。
「さあ?」
「さあって、管轄作法委員会だろ」
「知らん」
すると留三郎は伊作が手にする生首フィギュアに気付き無理やりそれを奪いとった。
「ちょ、留三郎」
しかし、留三郎は伊作の言葉には耳を貸さず勝手に勝負を始めてしまった。
「文次郎!!くらえ!けまとめアタック!!」
「なんのっ!!」
留三郎がサーブした生首フィギュアを文次郎がレシーブでとって生首フィギュアが高く打ち上がる。
天井スレスレにまで上がった生首フィギュアは上昇を止め地面に落下しそうなところをたまたまいた長次がトスした。
それを見ていたあきらは嫌な予感がした。
長次がトスした、ということは……
「イケイケどんどーん!!」
小平太がジャンプした瞬間体育館の扉が開いた。
それはバレーボール大会を無理やり開いた学園長だった。
大会の様子を視察しにきたのである。
「ほうほう、やっておるな、…………ん?」
「トスされたらアタックあるのみー!!」
小平太が撃った生首フィギュアが学園長にヒットした。
「「「「あ」」」」」
体育館に居た全員が思わず声を上げる。
生首フィギュアは見事学園長の頭にすっぽり収まっていた。
しばしの静寂の後、学園長はこう言った。
「バレーボール大会は…………中止じゃあーー!!!!!」
こうして学園長の突然の思いつきにより開始されたバレーボール大会はまたもや学園長により閉幕となった。
なお、一連の流れに関わった者は罰として校庭の草むしりをすることになったのはいうまでもない。
「仕方ないだろ、いつもの学園長のきまぐれなんだから……」
高等部2年の鉢屋三郎と竹谷八左ヱ門は体育館の端で座りこみ愚痴っていた。
今はA組とC組が対戦中で鉢屋、竹谷が在籍するB組のチームは待機中である。
「まぁでも、高等部だけの試合でラッキーかもな」
「どういうことだよ?」
竹谷の質問に鉢屋は向こうの方向を指差した。
「もし中等部も交えての試合なら……
俺らはあれと戦わなきゃいけない」
鉢屋があれ、と差した人物とは…………
高等部3年、最終兵器七松小平太だ。
仮に中等部も試合をするとなるとコート数も限られるだろうし少しでも時間短縮の為学年合同で試合をするに違いない。
……となると2年が相対することになるのは3年生だ。
竹谷はもしものことを想像し顔を青くした。
一方の七松は元気よくボールを打っている。
「ほんと2年だけで良かったな……」
「ああ……」
それにしても七松の打つボールをレシーブでとって骨折しないのか不思議だ、と思っているとちょうど試合が終りチームが交代した。
今度はA組対C組だ。
「ってことは潮江先輩と立花先輩対食満先輩と善法寺の組み合わせか」
「おい、ちょっと見に行こうぜ」
3年側のコートに近づいた二人は3年の中にいるあきなを見て目を点にした。
「え??」
「いや、ちょっとあの人なんでいんの?」
あきらが誤って男子チームに配属された事を知らない二人は当然だが驚いた。
周りの同級生もざわざわしている。
「っていうか普通に試合してるな」
「あの人実質男みたいなところあるしな……」
3年の対決をみつつ、『雷蔵休みで良かった』(風邪で欠席)と内心思った鉢屋と竹谷だった。
「残念だったな、留三郎くん」
「くそ、もっかい勝負だ!!!!」
バレーボールの試合の結果はA組の勝利だった。
留三郎と文次郎の勝負はほぼ互角だったが一対一ならともかくバレーボールは集団競技で……原因は一つ。伊作である。
次から次へと不運が起きまともに点数が取れなかったのだ。
勝ってニヤニヤ留三郎を煽る文次郎とそれに憤る留三郎。
また揉め事が起きそうだ……とあきなは溜め息をついた。
「おいおい、二人とも次の試合の邪魔だ」
「そうだよ、ああ~~取っ組み合わないでーー」
どうどう、と何とか興奮を沈めようとした伊作は後ろにある何かを踏んづけてしまった。
伊作は先ほど踏んづけた物を拾い上げる。
「あれ、何で体育館に生首フィギュアがあるのさ」
生首フィギュア。
それは代々作法委員会に管轄されている学校の所有物なのだが、何故こんな気味悪いものが置かれているのかよく分からない物の一つである。
「さあ?」
「さあって、管轄作法委員会だろ」
「知らん」
すると留三郎は伊作が手にする生首フィギュアに気付き無理やりそれを奪いとった。
「ちょ、留三郎」
しかし、留三郎は伊作の言葉には耳を貸さず勝手に勝負を始めてしまった。
「文次郎!!くらえ!けまとめアタック!!」
「なんのっ!!」
留三郎がサーブした生首フィギュアを文次郎がレシーブでとって生首フィギュアが高く打ち上がる。
天井スレスレにまで上がった生首フィギュアは上昇を止め地面に落下しそうなところをたまたまいた長次がトスした。
それを見ていたあきらは嫌な予感がした。
長次がトスした、ということは……
「イケイケどんどーん!!」
小平太がジャンプした瞬間体育館の扉が開いた。
それはバレーボール大会を無理やり開いた学園長だった。
大会の様子を視察しにきたのである。
「ほうほう、やっておるな、…………ん?」
「トスされたらアタックあるのみー!!」
小平太が撃った生首フィギュアが学園長にヒットした。
「「「「あ」」」」」
体育館に居た全員が思わず声を上げる。
生首フィギュアは見事学園長の頭にすっぽり収まっていた。
しばしの静寂の後、学園長はこう言った。
「バレーボール大会は…………中止じゃあーー!!!!!」
こうして学園長の突然の思いつきにより開始されたバレーボール大会はまたもや学園長により閉幕となった。
なお、一連の流れに関わった者は罰として校庭の草むしりをすることになったのはいうまでもない。
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