部屋につくと留三郎はいきなり伊作に布で目隠しをされた。

「……！？！？何すんだよ！？」

突然目の前が真っ暗になり慌てた留三郎だが、手の感触からそうだろうがあきら？に座らされ何が何やら全く分からないままだ。

他の6人の会話を聞くと配置の話をしている。

「こんなもんか、おい、消すぞ」

パチ、と音がした。

すると、ようやく目隠しの布が外され留三郎の視界にはたくさんのローソクが立てられたケーキが映っていた。

「 ハッピーバースデイトゥユー

ハッピーバースデイトゥユー

ハッピーバースデイトゥユーディア留三郎～～」

6人でパッピーバースデイの歌を歌う。

文次郎は歌うのを嫌がっていたが、声は小さめだが律儀に歌っているようだ。

「誕生日おめでとう、留三郎！」

と、同時に留三郎が大きくふう～～と吹いてローソクの火を消した。

「じゃあ、電気つけるよ」

火が消されたのを見てあきらは電気をつけた。

「いやー、18本どこに差すかあたふたしちゃってさ、ごめんね、留三郎」

ははと、伊作は苦笑した。

「ケーキのフルーツもあるしな
全く数字のやつにしとけばよかったな」

仙蔵は誰だ、18本ローソクを用意したのは……と言ったが肝心の犯人は話を聞いていないようだ。(小平太)

「それにしても、一本もケーキに触れるなって酷くない？」

少ししょげる伊作に対し、あきらが言った。

「そりゃ、不運でケーキ壊されたらせっかくのケーキが台無しだし」

それはそうなんだけどさあ、と嘆く伊作。

「何でもいいから早く食おうよ、私お腹減ったーー」

「小平太、昼食食べたばっかじゃなかったか？」

もう腹へってんのかよと文次郎は苦笑いした。