第一章
夢小説設定
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「えっ、作兵衛…??」
「せ、あきら先輩…??」
同級生の左門、三之助がメイドカフェに行きたいだの言うのでいつも通り縄でぐいぐい引っ張ってきた作兵衛は。
(道中めっちゃ変な目で見られた)
メイド衣装に身を包んだあきらを見て顔を真っ赤にした。
(まさか、作兵衛に見られるなんて……)
「あ!ち、違うんです!!こいつらが勝手に行きたいって言いだして!!!」
まだあきらは何も言っていないが、とにかくメイドに興味があるなんて思われたくないのか必死に弁解した。
「そ、そうなの、あ、席こちらです」
「席こっちだってよ、こら!そっちじゃない!」
縄で引っ張る作兵衛を周りの客はやはり変だとじろじろ見ている。
「えっと…ご、ご注文は何になさいますか?…ご主人さま」
(ご、ご主人さま…!!!)
あきらを密かに慕っている作兵衛はこの特殊な状況で熱が出そうだと感じた。
駄目だと思いつつちらちらとメイド姿を見てしまう。
ごくりと喉を鳴らし、なんだかおかしくなりそうだと思った。
それもそうだ、作兵衛は中学三年生、思春期真っただ中の男子生徒が好きな相手のメイド服など大問題である。
3人とも注文し終わってあきらが厨房に下がると作兵衛は緊張から一時的に解放され机に突っ伏した。
「作兵衛、さっきから顔真っ赤だぞ」
「うるさい、左門、察しろよ~」
はー、とひんやりする机で何とか自身の熱を冷まそうとおでこをつける。
(このまま居たら変な気起こしそうだ…)
でも、メイド姿めちゃくちゃ可愛いのでずっと居たいとも思う自分自身と戦う作兵衛だった。
「そういえば、あきら先輩つかぬことをお聞きしますが……
どうしてメイド喫茶でアルバイトしてるんですか?」
作兵衛のイメージからするとあきらはこんなところで働くような人物ではない。
何か理由があるはずなのだ。
「…………作兵衛、ちょっと耳貸して」
あきらは少し屈んで作兵衛の耳もとに手を当てヒソヒソ話した。
(……っ、せ、先輩の胸元がっ!)
屈んでいるせいかチラチラ谷間が見えてしまう。
(……えっと、何でしたっけ?)
集中できず、話を逃してしまっ作兵衛は再度聞き直す。
(私がアルバイトしてる理由、留三郎へのプレゼントなの)
それを聞いた瞬間作兵衛はすっと心が冷えていくのを感じた。
(ほら、あいつそろそろ誕生日でしよ?
何か欲しいみたいなんだけど、金穴で買えないってぼやいててさ……)
留三郎がバイトすればいい話だが、受験生おろか成績が悪い留三郎がバイトなど許可されないだろう。
(で、ちょっとだけバイトしてるってわけ
留三郎には少し黙っておいてくれる?)
ハイ、と返事しつつ作兵衛は少し虚しくなった。
結局あきら先輩は食満先輩の事しか眼中にないのだと。
「ありがとう、作兵衛」
いいこだねと、頭をよしよしされ微笑まれる。
でも、自分はこの先輩が好きだと思った。
たとえ自分を見てくれてなくても。
だから……自分と同じように気持ちを伝える気がないあきらの後押しがしたいと。
(もし、俺が先輩の事好きだって言ったらどんな顔するんだろうなあ)
「せ、あきら先輩…??」
同級生の左門、三之助がメイドカフェに行きたいだの言うのでいつも通り縄でぐいぐい引っ張ってきた作兵衛は。
(道中めっちゃ変な目で見られた)
メイド衣装に身を包んだあきらを見て顔を真っ赤にした。
(まさか、作兵衛に見られるなんて……)
「あ!ち、違うんです!!こいつらが勝手に行きたいって言いだして!!!」
まだあきらは何も言っていないが、とにかくメイドに興味があるなんて思われたくないのか必死に弁解した。
「そ、そうなの、あ、席こちらです」
「席こっちだってよ、こら!そっちじゃない!」
縄で引っ張る作兵衛を周りの客はやはり変だとじろじろ見ている。
「えっと…ご、ご注文は何になさいますか?…ご主人さま」
(ご、ご主人さま…!!!)
あきらを密かに慕っている作兵衛はこの特殊な状況で熱が出そうだと感じた。
駄目だと思いつつちらちらとメイド姿を見てしまう。
ごくりと喉を鳴らし、なんだかおかしくなりそうだと思った。
それもそうだ、作兵衛は中学三年生、思春期真っただ中の男子生徒が好きな相手のメイド服など大問題である。
3人とも注文し終わってあきらが厨房に下がると作兵衛は緊張から一時的に解放され机に突っ伏した。
「作兵衛、さっきから顔真っ赤だぞ」
「うるさい、左門、察しろよ~」
はー、とひんやりする机で何とか自身の熱を冷まそうとおでこをつける。
(このまま居たら変な気起こしそうだ…)
でも、メイド姿めちゃくちゃ可愛いのでずっと居たいとも思う自分自身と戦う作兵衛だった。
「そういえば、あきら先輩つかぬことをお聞きしますが……
どうしてメイド喫茶でアルバイトしてるんですか?」
作兵衛のイメージからするとあきらはこんなところで働くような人物ではない。
何か理由があるはずなのだ。
「…………作兵衛、ちょっと耳貸して」
あきらは少し屈んで作兵衛の耳もとに手を当てヒソヒソ話した。
(……っ、せ、先輩の胸元がっ!)
屈んでいるせいかチラチラ谷間が見えてしまう。
(……えっと、何でしたっけ?)
集中できず、話を逃してしまっ作兵衛は再度聞き直す。
(私がアルバイトしてる理由、留三郎へのプレゼントなの)
それを聞いた瞬間作兵衛はすっと心が冷えていくのを感じた。
(ほら、あいつそろそろ誕生日でしよ?
何か欲しいみたいなんだけど、金穴で買えないってぼやいててさ……)
留三郎がバイトすればいい話だが、受験生おろか成績が悪い留三郎がバイトなど許可されないだろう。
(で、ちょっとだけバイトしてるってわけ
留三郎には少し黙っておいてくれる?)
ハイ、と返事しつつ作兵衛は少し虚しくなった。
結局あきら先輩は食満先輩の事しか眼中にないのだと。
「ありがとう、作兵衛」
いいこだねと、頭をよしよしされ微笑まれる。
でも、自分はこの先輩が好きだと思った。
たとえ自分を見てくれてなくても。
だから……自分と同じように気持ちを伝える気がないあきらの後押しがしたいと。
(もし、俺が先輩の事好きだって言ったらどんな顔するんだろうなあ)