海堂短編夢
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夏が控えたある日曜、私は夜の学校に来ていた。
何故休日にも関わらず学校に来ているかというとーー今日は学校行事の一つである肝試しがあるからだ。
学年毎に週が別れていて今日は中学二年生のターンだ。
そしてくじ引きの結果……私は同じクラスの海堂薫くんと組むことになった。
肝試しは至って単純。
一つの懐中電灯を手に学校の中をくるっと回るだけなのだが……
当然照明は落とされている。
暗闇を前にして私はごくり、と唾を飲み込んだ。
「よ、よろしく海堂くん」
「あ、ああ」
お互いぎごちなく挨拶をして肝試しがスタートした。
コツンコツン、と足音だけが真っ暗な廊下に響いた。
お互い無言な為ますます恐怖心が増しそうなので私は何か話そうとしたのだが、話題が見つからない。
何か……何か……とぐるぐると思考が堂々巡りとなり私は肝試しの話題としては最悪であろう事を口に出してしまった。
「か、海堂くん、七不思議って知ってる?」
「あ、ああ!?!?な、何突然言いやがる」
「え、えっとき、肝試しって怖いでしょ?
七不思議も怖いから……マイナス×マイナス=プラスみたいな感じで怖くならないかなって思って……
もしかして海堂くん怖いの苦手……?」
「……!!!ん、んなわけねぇだろ!!!」
と言ってるけどこの反応はどう見ても……
「肝試しも七不思議も別にこ、怖くねぇから
さっさとその七不思議ってやつ話せ」
「じゃ、じゃあまず……理科室の話から
青学の理科室で変な飲み物を作ってる人がいるらしくて
目撃した人によると青や赤色などおぞましい飲み物を……」
「待て、それ乾先輩じゃねぇか?」
海堂くんによると乾という人物はテニス部の三年生でこの頃乾汁というドリンクを開発しているとか。
最初は普通の青汁だったが徐々に危険度が増してきて飲んだ人は体調を崩す人がほとんどだとか………(もはや兵器では??)
引き続き七不思議の話をしたが。
その二。
呪われたラケット、ラケットを持つと人格が変わる……これもテニス部の河村先輩。
その三。
こっそり家庭科室で焼肉を焼いていたら突然たまごの形をした生徒が入ってきて焼き方を注意された……これもまたまた焼肉本奉行ことテニス部の副部長大石先輩。
その四。
相手側のコートに誰もいないのに放ったテニスボールが勝手に元のコートに戻ってくる……これもテニス部不二先輩。(白鯨)
「次が最後ね」
「おい、七つったろ、五つじゃねぇか」
「そ、それは……置いといて
確か……五つ目は……
そうそうマムシって呼ぶと激怒するバンダナ男……」
「誰がマムシだ!!!!!」
「ひい!!!!」
いきなり怒鳴られて思わず尻餅をついてしまった。
我に反った海堂はいきなり怒って悪いと謝って手を差し出してくれたのでありがたく手を借りて立ち上がる。
「……もしかして……さっきの海堂くんの事?」
「……あいつらがそう勝手に呼んでるだけだ
二度と呼ぶんじゃねぇ」
ギロリと睨まれて私はコクコクと頷いた。
よほど嫌なんだろう、気をつけよう。
「七不思議全部別にお化けのせい、とかじゃなかったのか」
「ふん……ったく怖がらせやがって」
海堂は怖い、と口を滑らした事を気づき何でもねぇと誤魔化した。
そんなこんなで肝試しもあと少し……と思ったその時ふと階段の方から足音が聞こえた。
カツン、カツンと一歩ずつ誰かが降りてくる。
海堂はつい階段の方に懐中電灯を向けると……
そこにいたのは真っ赤に濡れた男だった。
「「ぎゃあああああ!!!!」」
お互いに悲鳴を上げ震えていると。
その真っ赤に濡れた男が喋った。
「海堂、俺だ」
海堂は聞き覚えのある声に気づき恐る恐る階段の方へ目線をやると。
そこにいたのは乾だった。
「乾……先輩??何でここに……というか頭……」
「ああ、これか
乾汁を開発してたんだが……
うっかり頭に被ってしまってね
しょうがないからシャワーでも浴びようかと思ったんだ」
「はあ……びっくりさせないでくださいよ……」
乾だと分かって二人はほっとした。
「すまん、海堂
あとお熱いところ邪魔して悪かったな」
「お熱い……??」
海堂はそこに至って自分が相手を抱き締めていることに気づいた。
「…………なっ!?!?
こ、これは、その、びっくりして
あ、いや、怖いからじゃ」
「……………………だ、大丈夫(一番ドキドキした……)」
そこからは無言になってしまい肝試しは終わったのだった。
その日の翌日。
「おはよう、海堂」
「おはようございます、乾先輩」
乾はまた特製の乾汁を仕込んできたらしく上機嫌だ。
「あの、乾先輩
昨日のことなんすけど」
「ん?昨日?何のことだ?」
「とぼけんのもいい加減にしてくださいよ……
昨日のあれで色々トラブったんすから……」
乾は首を傾げた。
「俺は昨日学校行ってないぞ」
「…………え??」
「肝試し三年は来週だからな
先生方にも来るなって言われてたんだが……
海堂?」
「ランニング行ってきます!!!!」
目にも止まらぬスピードで部室を飛び出した海堂だったーーーー
何故休日にも関わらず学校に来ているかというとーー今日は学校行事の一つである肝試しがあるからだ。
学年毎に週が別れていて今日は中学二年生のターンだ。
そしてくじ引きの結果……私は同じクラスの海堂薫くんと組むことになった。
肝試しは至って単純。
一つの懐中電灯を手に学校の中をくるっと回るだけなのだが……
当然照明は落とされている。
暗闇を前にして私はごくり、と唾を飲み込んだ。
「よ、よろしく海堂くん」
「あ、ああ」
お互いぎごちなく挨拶をして肝試しがスタートした。
コツンコツン、と足音だけが真っ暗な廊下に響いた。
お互い無言な為ますます恐怖心が増しそうなので私は何か話そうとしたのだが、話題が見つからない。
何か……何か……とぐるぐると思考が堂々巡りとなり私は肝試しの話題としては最悪であろう事を口に出してしまった。
「か、海堂くん、七不思議って知ってる?」
「あ、ああ!?!?な、何突然言いやがる」
「え、えっとき、肝試しって怖いでしょ?
七不思議も怖いから……マイナス×マイナス=プラスみたいな感じで怖くならないかなって思って……
もしかして海堂くん怖いの苦手……?」
「……!!!ん、んなわけねぇだろ!!!」
と言ってるけどこの反応はどう見ても……
「肝試しも七不思議も別にこ、怖くねぇから
さっさとその七不思議ってやつ話せ」
「じゃ、じゃあまず……理科室の話から
青学の理科室で変な飲み物を作ってる人がいるらしくて
目撃した人によると青や赤色などおぞましい飲み物を……」
「待て、それ乾先輩じゃねぇか?」
海堂くんによると乾という人物はテニス部の三年生でこの頃乾汁というドリンクを開発しているとか。
最初は普通の青汁だったが徐々に危険度が増してきて飲んだ人は体調を崩す人がほとんどだとか………(もはや兵器では??)
引き続き七不思議の話をしたが。
その二。
呪われたラケット、ラケットを持つと人格が変わる……これもテニス部の河村先輩。
その三。
こっそり家庭科室で焼肉を焼いていたら突然たまごの形をした生徒が入ってきて焼き方を注意された……これもまたまた焼肉本奉行ことテニス部の副部長大石先輩。
その四。
相手側のコートに誰もいないのに放ったテニスボールが勝手に元のコートに戻ってくる……これもテニス部不二先輩。(白鯨)
「次が最後ね」
「おい、七つったろ、五つじゃねぇか」
「そ、それは……置いといて
確か……五つ目は……
そうそうマムシって呼ぶと激怒するバンダナ男……」
「誰がマムシだ!!!!!」
「ひい!!!!」
いきなり怒鳴られて思わず尻餅をついてしまった。
我に反った海堂はいきなり怒って悪いと謝って手を差し出してくれたのでありがたく手を借りて立ち上がる。
「……もしかして……さっきの海堂くんの事?」
「……あいつらがそう勝手に呼んでるだけだ
二度と呼ぶんじゃねぇ」
ギロリと睨まれて私はコクコクと頷いた。
よほど嫌なんだろう、気をつけよう。
「七不思議全部別にお化けのせい、とかじゃなかったのか」
「ふん……ったく怖がらせやがって」
海堂は怖い、と口を滑らした事を気づき何でもねぇと誤魔化した。
そんなこんなで肝試しもあと少し……と思ったその時ふと階段の方から足音が聞こえた。
カツン、カツンと一歩ずつ誰かが降りてくる。
海堂はつい階段の方に懐中電灯を向けると……
そこにいたのは真っ赤に濡れた男だった。
「「ぎゃあああああ!!!!」」
お互いに悲鳴を上げ震えていると。
その真っ赤に濡れた男が喋った。
「海堂、俺だ」
海堂は聞き覚えのある声に気づき恐る恐る階段の方へ目線をやると。
そこにいたのは乾だった。
「乾……先輩??何でここに……というか頭……」
「ああ、これか
乾汁を開発してたんだが……
うっかり頭に被ってしまってね
しょうがないからシャワーでも浴びようかと思ったんだ」
「はあ……びっくりさせないでくださいよ……」
乾だと分かって二人はほっとした。
「すまん、海堂
あとお熱いところ邪魔して悪かったな」
「お熱い……??」
海堂はそこに至って自分が相手を抱き締めていることに気づいた。
「…………なっ!?!?
こ、これは、その、びっくりして
あ、いや、怖いからじゃ」
「……………………だ、大丈夫(一番ドキドキした……)」
そこからは無言になってしまい肝試しは終わったのだった。
その日の翌日。
「おはよう、海堂」
「おはようございます、乾先輩」
乾はまた特製の乾汁を仕込んできたらしく上機嫌だ。
「あの、乾先輩
昨日のことなんすけど」
「ん?昨日?何のことだ?」
「とぼけんのもいい加減にしてくださいよ……
昨日のあれで色々トラブったんすから……」
乾は首を傾げた。
「俺は昨日学校行ってないぞ」
「…………え??」
「肝試し三年は来週だからな
先生方にも来るなって言われてたんだが……
海堂?」
「ランニング行ってきます!!!!」
目にも止まらぬスピードで部室を飛び出した海堂だったーーーー