海堂短編夢
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「悪い、遅くなった」
「こっちもさっき終わったばっかだから大丈夫だよ」
と、いつも通りの会話をして帰路につく。
車道側を彼が歩きその横を私が歩いて家に着くまでの十数分が部活に忙しい彼との貴重なデートだ。
といっても彼は口数が少ないし照れ屋な為あまり会話はない。
時折私がその日にあったことを言い彼がポツリポツリと相づちをうつくらいだ。
でもこの具合がちょうどいいのかもしれない。
5月も下旬に差し掛かった今日の帰り道は彼が自ら話題を提示してきた。
「今日……キスの日らしいな…………魚の」
魚。
キス……きす……ああ鱚ね、と答える傍ら私は若干心臓が跳ね上がっていた。
照れ屋の彼のことだ。
たぶん本気で魚の事を言っているとは思えない。
けど、それを指摘するのもあれだし……と私は魚の鱚の体で話題を続けた。
「鱚……てんぷらのイメージしか沸かないな」
「そうだな」
そういうと部活動の帰りのせいか彼のお腹からぐう~~と大きな音がなった。
思わず笑うと彼が怖い顔をして睨んでくるので慌てて謝った。
「もしかして今日薫ん家の晩御飯鱚のてんぷらだったりしてね」
「んなまぐれないだろ」
そんなたわいもない会話をしていると私の家の手前まで来ていた。
心名残惜しいが今日のデートはここまでだ。
じゃあまた明日、と彼に背を向けようとしたその時手首をぐいっと掴まれた。
あまりにも一瞬のことで理解が追い付かなかったけど、顔を背けた彼の顔が真っ赤でキスされたのだと気づいた。
彼につられて私も真っ赤になってしまう。
「さっきの、あれ嘘だ
…………じゃあな!!」
と彼はすごいスピードで走りさってしまった。
真っ赤になった私は玄関で一人悶絶したまま取り残されてしまった。
ちなみにこの後熱を冷ます為ジョギングをして帰った海堂は偶然か本当に鱚の天ぷらを食べたとかーー
「こっちもさっき終わったばっかだから大丈夫だよ」
と、いつも通りの会話をして帰路につく。
車道側を彼が歩きその横を私が歩いて家に着くまでの十数分が部活に忙しい彼との貴重なデートだ。
といっても彼は口数が少ないし照れ屋な為あまり会話はない。
時折私がその日にあったことを言い彼がポツリポツリと相づちをうつくらいだ。
でもこの具合がちょうどいいのかもしれない。
5月も下旬に差し掛かった今日の帰り道は彼が自ら話題を提示してきた。
「今日……キスの日らしいな…………魚の」
魚。
キス……きす……ああ鱚ね、と答える傍ら私は若干心臓が跳ね上がっていた。
照れ屋の彼のことだ。
たぶん本気で魚の事を言っているとは思えない。
けど、それを指摘するのもあれだし……と私は魚の鱚の体で話題を続けた。
「鱚……てんぷらのイメージしか沸かないな」
「そうだな」
そういうと部活動の帰りのせいか彼のお腹からぐう~~と大きな音がなった。
思わず笑うと彼が怖い顔をして睨んでくるので慌てて謝った。
「もしかして今日薫ん家の晩御飯鱚のてんぷらだったりしてね」
「んなまぐれないだろ」
そんなたわいもない会話をしていると私の家の手前まで来ていた。
心名残惜しいが今日のデートはここまでだ。
じゃあまた明日、と彼に背を向けようとしたその時手首をぐいっと掴まれた。
あまりにも一瞬のことで理解が追い付かなかったけど、顔を背けた彼の顔が真っ赤でキスされたのだと気づいた。
彼につられて私も真っ赤になってしまう。
「さっきの、あれ嘘だ
…………じゃあな!!」
と彼はすごいスピードで走りさってしまった。
真っ赤になった私は玄関で一人悶絶したまま取り残されてしまった。
ちなみにこの後熱を冷ます為ジョギングをして帰った海堂は偶然か本当に鱚の天ぷらを食べたとかーー