第一章
夢小説設定
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「……委員長、……先輩が目を覚ましました!」
「うん、さてどうしようかな……」
自分を見下ろす二人に気付き留三郎はここが保健室であることを思い出した。
目覚める前の事がうまく思い出せないが自分はどうやら保健室で寝かせられているらしい。
こそこそと内緒話をする二人に留三郎はぞっと身を震わせた。
単に怪我をして寝かせられてるならいいが新薬の実験体にされようとしているのならば話は別だ。
そして今置かれている状況は後者である。
一刻も早くあの魔の手から逃げなければ、と他の保健委員が部屋に入ってきた隙を狙いうまく動かない四肢に何とか力を入れて部屋から飛び出した。
自分の体をうまく動かせないままがむしゃらに走っていると何かにぶつかった。
「ん?」
視界に入ってきたのは同じ委員会に所属するあきらだった。
ああ良かったと胸を撫で下ろす。
とりあえず助けを求めようと声を上げるも、うまく伝わっていないような……
ともあれ後ろから追っ手がやってくる音が聞こえたので慌てているとあきらにひょいと持ち上げられた。
ちょっと、待て、なんだひょいって。
そんな子供を抱き上げるみたいに俺は軽くないし小さくもない。
「君どこから来たの?」
どこからって……と脳がこんがらがる。
まるで他人行儀みたいな対応にショックを受けつつ抗議しようとした留三郎はふと自分の手が目に映る。
ふにふにとした肉球がそこにあった。
「ニャっっ!?!?」
どうやら俺は猫になったらしい。
あきらに抱き抱えられながら留三郎は自分の身に何が起こっているかを把握した。
どうやら俺は伊作の薬により猫になってしまったらしい。
(猫!?!?くそ、どうすんだこれ……)
さっきから必死に話しかけているのだが当然猫が人間の言葉を喋れるわけでもなくにゃーにゃーとしか出ない。
「お腹減ってるんですかね?」
「んー多分そうかな……
後で食堂のおばちゃんの所にでもいこうか」
違う、そうじゃないと項垂れていると元凶がやってきた。
「あ、あきらちゃん、あれ猫抱えてどうしたの?」
(伊作!とぼけやがって!!)
「ん?何か忍術学園に入ってきちゃったみたい、何か用?」
「いや、何でもないよ、はは」
「ふーん、そういえば伊作留三郎見なかった?」
伊作は踵を返した。
「知らないなあ、僕は聞いてないけど任務じゃないかな?」
と言うと伊作は保健室へと帰ってしまった。
「それにしてもこの猫どうしましょうか?
生物委員に預かってもらいます?」
「いや、それはやめた方がいい」
「どうしてですか?」
あきらは猫がやってきた方向を見る。
「さっきこの猫保健室がある辺りからきたけど……
もしかすると猫を実験台にしようとか考えているかもしれない」
「ああ、で、何か打たれる前に逃げ出したってことですね!」
微妙に的を得ているのだが既に実験は終わってしまっているのだ。
「竹谷に預けてもいいんだけど……
伊作ならともかく小平太クラスを使われるとまず逆らえないだろうし」
しばらく用具委員会で預かろうかと言あきらに留三郎はほっと安堵した。
とりあえず伊作に引き渡されることはなさそうだ。
後はどうやって人間の姿に戻るかなのだが……
(どうやって薬の効果解けばいいんだ……!?
分からねぇ……)
と途方にくれる留三郎だった。
「うん、さてどうしようかな……」
自分を見下ろす二人に気付き留三郎はここが保健室であることを思い出した。
目覚める前の事がうまく思い出せないが自分はどうやら保健室で寝かせられているらしい。
こそこそと内緒話をする二人に留三郎はぞっと身を震わせた。
単に怪我をして寝かせられてるならいいが新薬の実験体にされようとしているのならば話は別だ。
そして今置かれている状況は後者である。
一刻も早くあの魔の手から逃げなければ、と他の保健委員が部屋に入ってきた隙を狙いうまく動かない四肢に何とか力を入れて部屋から飛び出した。
自分の体をうまく動かせないままがむしゃらに走っていると何かにぶつかった。
「ん?」
視界に入ってきたのは同じ委員会に所属するあきらだった。
ああ良かったと胸を撫で下ろす。
とりあえず助けを求めようと声を上げるも、うまく伝わっていないような……
ともあれ後ろから追っ手がやってくる音が聞こえたので慌てているとあきらにひょいと持ち上げられた。
ちょっと、待て、なんだひょいって。
そんな子供を抱き上げるみたいに俺は軽くないし小さくもない。
「君どこから来たの?」
どこからって……と脳がこんがらがる。
まるで他人行儀みたいな対応にショックを受けつつ抗議しようとした留三郎はふと自分の手が目に映る。
ふにふにとした肉球がそこにあった。
「ニャっっ!?!?」
どうやら俺は猫になったらしい。
あきらに抱き抱えられながら留三郎は自分の身に何が起こっているかを把握した。
どうやら俺は伊作の薬により猫になってしまったらしい。
(猫!?!?くそ、どうすんだこれ……)
さっきから必死に話しかけているのだが当然猫が人間の言葉を喋れるわけでもなくにゃーにゃーとしか出ない。
「お腹減ってるんですかね?」
「んー多分そうかな……
後で食堂のおばちゃんの所にでもいこうか」
違う、そうじゃないと項垂れていると元凶がやってきた。
「あ、あきらちゃん、あれ猫抱えてどうしたの?」
(伊作!とぼけやがって!!)
「ん?何か忍術学園に入ってきちゃったみたい、何か用?」
「いや、何でもないよ、はは」
「ふーん、そういえば伊作留三郎見なかった?」
伊作は踵を返した。
「知らないなあ、僕は聞いてないけど任務じゃないかな?」
と言うと伊作は保健室へと帰ってしまった。
「それにしてもこの猫どうしましょうか?
生物委員に預かってもらいます?」
「いや、それはやめた方がいい」
「どうしてですか?」
あきらは猫がやってきた方向を見る。
「さっきこの猫保健室がある辺りからきたけど……
もしかすると猫を実験台にしようとか考えているかもしれない」
「ああ、で、何か打たれる前に逃げ出したってことですね!」
微妙に的を得ているのだが既に実験は終わってしまっているのだ。
「竹谷に預けてもいいんだけど……
伊作ならともかく小平太クラスを使われるとまず逆らえないだろうし」
しばらく用具委員会で預かろうかと言あきらに留三郎はほっと安堵した。
とりあえず伊作に引き渡されることはなさそうだ。
後はどうやって人間の姿に戻るかなのだが……
(どうやって薬の効果解けばいいんだ……!?
分からねぇ……)
と途方にくれる留三郎だった。