「あきらちゃんと留三郎はお互いの服を交換するとして……
僕らはどうしようか……」

下級生のを借りてもいいが、末端の一年の子達はそうはいくまい。

すると、または組に近づく複数の足音が聞こえた。恐らく下の学年かと思っていると突如伊作に向かって複数の武器が投げ込まれた。

「ひいっ！！！」

すれすれに飛んで来た手裏剣などを避け伊作は尻餅をついてしまう。

打った尻を擦っているとぐんと胸ぐらを掴まれ睨まれた。

「おい！善法寺！！！何してくれんのよ！！」

とやってきた者は屈強な男たちでやはり寝巻きのままだ。
しかし、口調を見るとこれは……

「も、もしかして……くの一教室……？」

口には髭が生え、足には脛毛、女子の名残は無かった。

「そうよ！！全部、全部！！
あんたのせいよおお！！！」

伊作に怒っている女子達だが、如何せん風貌が男なのでそっち系の人に見えてしまう。

「お、落ち着いて！！
と、とにかくこれは僕は関わってないんだ」

くのたまを何とか宥めようと伊作は周りに助けてと視線を送る。

(いや、助けてと言われてもな)

(ほんとに関わってないんだろうな？)

しょうがないと仙蔵は溜め息をついてくのたまに提案を持ちかけた。

「伊作に問い詰めるのは止めはしないが……
とりあえず、寝巻きのままは良くはないだろう
我々の制服と交換したいのだが……」

くのたまは忍たまの制服を着るのかと顔を濁らせたが、寸法がくのたまの制服と合わないのは事実。
渋渋と承諾しくのたま達は一旦去っていった。