第一章
夢小説設定
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事の発端は少し前に遡る。
突然鉢屋はあきらに呼び止められ、くのたまに変装して六年生に顔を見られる事なくチョコを渡してくれないかと頼まれた。
「そんなもん、自分で渡せばいいじゃないですか…
しかもほんとのくのたまの顔じゃなくてその変にいそうな顔に変装しろって…」
無茶難問を押し付けやがって…と鉢屋はため息をついた。
「うーん、渡してもいいんだけど…
今年で最後だから最後くらいは普通のでもいいかなって思ったんだけど…
毎年チロルチョコがいきなりガチなのになったら困惑物じゃない?」
それは確かに…と鉢屋は思った。
とは言え鉢屋に何もメリットなどないし、あきらは断られるかなと予想した。
「いいですよ」
「そうだよね、流石に鉢屋にメリットないだろうし…え?」
「受ける代わりに条件ありますけど、それでも良かったら」
あきらは条件はなんだと聞くと鉢屋は一つだけ条件を出した。
「不破にチョコあげてくれ???」
あきらは非常に不可解な表情をしている。
「だって、先輩雷蔵に一回も上げたことないんでしょう?
今年最後なんですからいいじゃないですか」
「まぁ、それはそうなんだけど……
義理って言って上げても本命だと誤解されそうで……」
あきらはウーンと唸った。
「先輩、雷蔵を何だと思ってるんですか??」
「え……話が通じないストーカー……
てか、鉢屋も同類だろ」
お前がその口聞けんのかと先輩は言っていたが私は別にストーカーではない。
雷蔵の横にいるだけだ。(キリッ)
「って言ってもだいたい配ったからもう残って…………残ってなくはないんだけど……」
その日不破は図書委員の活動があり、午後は図書室にずっといた。
(そういえば、今日はバレンタインデーかあ
何か三郎からは友チョコって貰ったけど、僕が欲しいのは先輩のだし……
今年で先輩卒業しちゃうからこれで最後だけど結局貰えないのかあ)
ため息をつくと、突然戸が開き不破に向かって誰かが何かを投げた。
慌ててキャッチすると、それはマフィンが入った包みだった。
「えっ、誰から????」
よく見れば小さい紙も入っていた。
「えっ!!!あきら先輩から!!!
やっと僕の気持ちが通じたんだ!!」
不破は紙に書かれたメッセージを読まずにすぐ包みを開いてマフィンを
頬張った。
「……………………に、苦っ」
少し焦げてたからかマフィンは少し苦い。
そこでようやく不破は紙に書かれたメッセージに目を通した
「マフィン作ったけど、失敗作があって捨てるのも何だし良かったら
義理だからな
あきらより」
「先輩……」
きっと気を使ってくれたのだろう。
先輩から最初で最後にもらったチョコの味は失恋の味がした。
突然鉢屋はあきらに呼び止められ、くのたまに変装して六年生に顔を見られる事なくチョコを渡してくれないかと頼まれた。
「そんなもん、自分で渡せばいいじゃないですか…
しかもほんとのくのたまの顔じゃなくてその変にいそうな顔に変装しろって…」
無茶難問を押し付けやがって…と鉢屋はため息をついた。
「うーん、渡してもいいんだけど…
今年で最後だから最後くらいは普通のでもいいかなって思ったんだけど…
毎年チロルチョコがいきなりガチなのになったら困惑物じゃない?」
それは確かに…と鉢屋は思った。
とは言え鉢屋に何もメリットなどないし、あきらは断られるかなと予想した。
「いいですよ」
「そうだよね、流石に鉢屋にメリットないだろうし…え?」
「受ける代わりに条件ありますけど、それでも良かったら」
あきらは条件はなんだと聞くと鉢屋は一つだけ条件を出した。
「不破にチョコあげてくれ???」
あきらは非常に不可解な表情をしている。
「だって、先輩雷蔵に一回も上げたことないんでしょう?
今年最後なんですからいいじゃないですか」
「まぁ、それはそうなんだけど……
義理って言って上げても本命だと誤解されそうで……」
あきらはウーンと唸った。
「先輩、雷蔵を何だと思ってるんですか??」
「え……話が通じないストーカー……
てか、鉢屋も同類だろ」
お前がその口聞けんのかと先輩は言っていたが私は別にストーカーではない。
雷蔵の横にいるだけだ。(キリッ)
「って言ってもだいたい配ったからもう残って…………残ってなくはないんだけど……」
その日不破は図書委員の活動があり、午後は図書室にずっといた。
(そういえば、今日はバレンタインデーかあ
何か三郎からは友チョコって貰ったけど、僕が欲しいのは先輩のだし……
今年で先輩卒業しちゃうからこれで最後だけど結局貰えないのかあ)
ため息をつくと、突然戸が開き不破に向かって誰かが何かを投げた。
慌ててキャッチすると、それはマフィンが入った包みだった。
「えっ、誰から????」
よく見れば小さい紙も入っていた。
「えっ!!!あきら先輩から!!!
やっと僕の気持ちが通じたんだ!!」
不破は紙に書かれたメッセージを読まずにすぐ包みを開いてマフィンを
頬張った。
「……………………に、苦っ」
少し焦げてたからかマフィンは少し苦い。
そこでようやく不破は紙に書かれたメッセージに目を通した
「マフィン作ったけど、失敗作があって捨てるのも何だし良かったら
義理だからな
あきらより」
「先輩……」
きっと気を使ってくれたのだろう。
先輩から最初で最後にもらったチョコの味は失恋の味がした。