過去編
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「お」
何となしにテレビをつけるとちょうどバラエティ番組にあきらが出ていた。
内容は特技を持った若者を集めてその特技を披露するような感じだ。
あれからあきらからは一切連絡はない。
正月に年賀状と新年の挨拶に電話がかかってきたが生憎千空は留守で留守番電話が入っていたのを聴いただけだ。
気づけば季節は巡り春になって千空は中学三年生に上がっていた。
(そういやあいつと会ったのも今ぐらいの季節だったな)
勉強なんか教わる必要なんかない、とあきらが突っぱねたのを思い出す。
「…………あきら」
ただ会いたいと千空は思った。
その時チャイムが鳴った。
宅急便か?と思いつつ千空は玄関を開けるとそこにいたのは先ほど会いたいと思ったばかりのあきらだった。
「な」
「久しぶり、千空」
千空は驚きのあまり絶句している。
「んで、」
「あ、えっとね……すごく言いづらいんだけど……
また赤点取っちゃった……」
申し訳なさそうにあきらは謝ったが千空はテスト用紙を見て一つひっかかった。
赤点とはいったものの……ギリギリのラインでこれなら学校の先生に教えてもらうなりしてもよさそうなのだが……
「こっちの都合で断っちゃったからほんとはもう一回教えてもらうのやめとくのが普通なんだろうけど……」
「けど?なんだ」
「どうしても千空に会いたくて……」
「っ」
あきらは照れ隠しにテスト用紙で顔を隠している。
「あ、えーーと、せっかく出来た友達と会えないのはさ、さびしいっていうこと!」
「あーーー分かった、分かった
つか親父さんはいいのかよ」
「それなんだけどそもそも今年から受験生ってことで受験優先だって」
やっぱり駄目かな?というあきらに千空はため息をついた。
「別に俺は駄目とは一言も言ってねぇよ」
「本当?ありがとう!千空」
じゃあ、また来週日曜来ていい?と言われたので千空は頷いた。
あきらが帰ろうとすると千空が何かを言いかけた。
「?何か言った?」
「いや、何でもねぇ、気ぃつけて帰れよ」
「う、うん」
帰っていくあきらを見送りながら千空は思った。
(俺も…………会いたかった……んて口が裂けても言えねぇわな)
そして千空はこの日あきらに対する感情が何なのか知ったのだった。
何となしにテレビをつけるとちょうどバラエティ番組にあきらが出ていた。
内容は特技を持った若者を集めてその特技を披露するような感じだ。
あれからあきらからは一切連絡はない。
正月に年賀状と新年の挨拶に電話がかかってきたが生憎千空は留守で留守番電話が入っていたのを聴いただけだ。
気づけば季節は巡り春になって千空は中学三年生に上がっていた。
(そういやあいつと会ったのも今ぐらいの季節だったな)
勉強なんか教わる必要なんかない、とあきらが突っぱねたのを思い出す。
「…………あきら」
ただ会いたいと千空は思った。
その時チャイムが鳴った。
宅急便か?と思いつつ千空は玄関を開けるとそこにいたのは先ほど会いたいと思ったばかりのあきらだった。
「な」
「久しぶり、千空」
千空は驚きのあまり絶句している。
「んで、」
「あ、えっとね……すごく言いづらいんだけど……
また赤点取っちゃった……」
申し訳なさそうにあきらは謝ったが千空はテスト用紙を見て一つひっかかった。
赤点とはいったものの……ギリギリのラインでこれなら学校の先生に教えてもらうなりしてもよさそうなのだが……
「こっちの都合で断っちゃったからほんとはもう一回教えてもらうのやめとくのが普通なんだろうけど……」
「けど?なんだ」
「どうしても千空に会いたくて……」
「っ」
あきらは照れ隠しにテスト用紙で顔を隠している。
「あ、えーーと、せっかく出来た友達と会えないのはさ、さびしいっていうこと!」
「あーーー分かった、分かった
つか親父さんはいいのかよ」
「それなんだけどそもそも今年から受験生ってことで受験優先だって」
やっぱり駄目かな?というあきらに千空はため息をついた。
「別に俺は駄目とは一言も言ってねぇよ」
「本当?ありがとう!千空」
じゃあ、また来週日曜来ていい?と言われたので千空は頷いた。
あきらが帰ろうとすると千空が何かを言いかけた。
「?何か言った?」
「いや、何でもねぇ、気ぃつけて帰れよ」
「う、うん」
帰っていくあきらを見送りながら千空は思った。
(俺も…………会いたかった……んて口が裂けても言えねぇわな)
そして千空はこの日あきらに対する感情が何なのか知ったのだった。