第三章
夢小説設定
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「ヤベーー!!!!」
どたどたとクロムが倉庫の方から走ってきた。
「俺のギターが無くなってたんだよ!!」
「それって……だ、誰かが盗んだって事なんだよ!?!?」
このままだと犯人探しが始まりそうなのでゲンは混乱している輪に入り解説した。
「ちょっと、待って、クロムちゃん
多分ね、それ、千空ちゃんだわ」
クロムは周囲を見渡すと千空の姿はなくそういえば、さっきから見かけていないような気がする。
「そういえばあきらも居ないな」
宴が始まった頃はコハクと一緒に食べていたあきらも姿を消していた。
「どこかは知らないけど二人で星でも見てるんじゃないかな?
で、一緒にギターも引いてるかも、しんないね」
しかし、千空は一度も歌う所を見せてはくれなかったのを思いだしスイカ達が聴きたいと言い出した。
「まぁ……ズルいっちゃあズルいけどさあ~
せっかく二人の時間邪魔しちゃあ悪いもんね?」
「邪魔したら、って何だよ
何か悪いのか」
ゲンとコハクはクロムを見てフッと笑みを浮かべた。
「クロムには分からないだろうな/だろうね~~」
からかわれ憤ったクロムだが、その時遠くの方から何か微かに音が聴こえた。
「これ……もしかして……?千空なんだよ?」
しかし、微かすぎてはっきりとは聴こえず辛うじて聞き取れるのはギターの音くらいだろうか。
ギターさえも耳を凝らして少し聞こえるくらいだ。
「まぁ、そうだろうね」
「全くあきらが羨ましいものだ」
頑として歌わなかったあの千空が歌っている。
それを聴ける相手は千空にとって大切な人物なのだろう。
すやすや眠る彼女を横にギターを弾く男が一人居た。
遠い遠い昔に習ったものの完璧に弾けるわけでもなしその音は正に不恰好だった。
ギターに合わせて歌う歌も声量は小さく離れた村には届かない。
そして、横にいる彼女にも届かない。
なぜなら千空が飲み物に睡眠薬と同等の成分を混ぜたからである。
そうでもしなきゃ聴かせられなかった。
本当に柄じゃねぇと自分でも思う。
歌うのも好きではないし聴かれるのも尚更だ。
そんな千空がようやく出来たのがこれだ。
奏でるは「99」
高校の先輩に習ったあの曲。
当時にも聴かせてくれと頼まれたが結局断ってしまった。
たどたどしい手付きながらも弾いていく。
直接聞かせるのはやっぱ正に合わねえと自嘲する。
せめて、夢の中では聴かせてやろう。
「さーて、観客一人もいねぇが」
とある科学使いの今宵限りのライブが始まった。
どたどたとクロムが倉庫の方から走ってきた。
「俺のギターが無くなってたんだよ!!」
「それって……だ、誰かが盗んだって事なんだよ!?!?」
このままだと犯人探しが始まりそうなのでゲンは混乱している輪に入り解説した。
「ちょっと、待って、クロムちゃん
多分ね、それ、千空ちゃんだわ」
クロムは周囲を見渡すと千空の姿はなくそういえば、さっきから見かけていないような気がする。
「そういえばあきらも居ないな」
宴が始まった頃はコハクと一緒に食べていたあきらも姿を消していた。
「どこかは知らないけど二人で星でも見てるんじゃないかな?
で、一緒にギターも引いてるかも、しんないね」
しかし、千空は一度も歌う所を見せてはくれなかったのを思いだしスイカ達が聴きたいと言い出した。
「まぁ……ズルいっちゃあズルいけどさあ~
せっかく二人の時間邪魔しちゃあ悪いもんね?」
「邪魔したら、って何だよ
何か悪いのか」
ゲンとコハクはクロムを見てフッと笑みを浮かべた。
「クロムには分からないだろうな/だろうね~~」
からかわれ憤ったクロムだが、その時遠くの方から何か微かに音が聴こえた。
「これ……もしかして……?千空なんだよ?」
しかし、微かすぎてはっきりとは聴こえず辛うじて聞き取れるのはギターの音くらいだろうか。
ギターさえも耳を凝らして少し聞こえるくらいだ。
「まぁ、そうだろうね」
「全くあきらが羨ましいものだ」
頑として歌わなかったあの千空が歌っている。
それを聴ける相手は千空にとって大切な人物なのだろう。
すやすや眠る彼女を横にギターを弾く男が一人居た。
遠い遠い昔に習ったものの完璧に弾けるわけでもなしその音は正に不恰好だった。
ギターに合わせて歌う歌も声量は小さく離れた村には届かない。
そして、横にいる彼女にも届かない。
なぜなら千空が飲み物に睡眠薬と同等の成分を混ぜたからである。
そうでもしなきゃ聴かせられなかった。
本当に柄じゃねぇと自分でも思う。
歌うのも好きではないし聴かれるのも尚更だ。
そんな千空がようやく出来たのがこれだ。
奏でるは「99」
高校の先輩に習ったあの曲。
当時にも聴かせてくれと頼まれたが結局断ってしまった。
たどたどしい手付きながらも弾いていく。
直接聞かせるのはやっぱ正に合わねえと自嘲する。
せめて、夢の中では聴かせてやろう。
「さーて、観客一人もいねぇが」
とある科学使いの今宵限りのライブが始まった。