第一章
夢小説設定
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ビシビシと石が割れてあきらは目覚めた。
目覚めるとそこは自分がいたはずの学校ではなく大自然が広がっている。
草は生い茂り建物らしき影はいっさい見えない。
「????」
目覚めたばかりのあきらは状況が掴めず夢かと思い込んだ。
「夢かあ」
すると自分の後ろから夢じゃないよと声がした。
振り返るとそこには。
「獅子王司……???」
前にテレビで共演したことのある獅子王司が立っていた。
「やぁ、五十嵐あきらくんだよね
前にテレビで共演したのは覚えているかい?」
握手を求められあきらは驚きつつも応えた。
「覚えているけど……」
あきらはまだ戸惑っている。
よく見れば自分が着ている服も高校の制服ではなく何か別の物を使用した服だった。
「その服は別の人に仕立ててもらったんだ
動物の革で作った服だが、他にないからそれで辛抱してくれ」
(作りが簡単でズボンじゃないのがちょっと気になるけど……
全裸じゃないだけマシか……)
あきらは拠点に案内される間の道中で司に軽く説明をしてもらっていた。
どうやら私たち全人類は石化光線とやらをくらい皆石像となっていた。
そしてそれから約3700年が経ち。
司は徐々に復活させている最中らしい。
ここに来るまでも既に復活した若者が働いている。
そういえば、何故私なんだろう。
他に復活した者はたいてい屈強な男である。
私に女性の役目をしろっていう事なのか?
絶対嫌だけど……。
「さて……君を復活させた理由だが……」
「君には戦力部隊の一員になってもらいたい」
「戦力部隊?」
あきらは司に聞き直した。
「うん、武力…と言った方がいいかな
獣を狩るほうじゃないよ」
獣を狩るのは流石に無理だ。
剣術には自信があるけどそっちに生かすなど想像が出来ない。
「武力って…、敵がいるわけじゃなし…」
「今はね、皆賛同してくれているわけだけど将来裏切る人もいるかも
しれない」
こいつ…。
「私に粛清係をやれと…?」
「まさか、例えば何も関係ない人に危害を加える可能性もなくはないからね
そういうときに守ってほしいんだ」
あきらは少し考えた後、承諾した。
「良かった、呑んでくれて」
司はにこやかだがあきらは生きた心地がしなかった。
(もし…断っていたら…?
いや、その考えはよそう)
「じゃあ、予め武器を作って置いたからこの中から選んでくれ」
司が指したその先には石器で作った槍、斧などがあった。
「悪いけどこれは使えない」
あきらはきっぱり言い切った。
「ああ…君は剣道家だったね
すまないがこれで辛抱してくれないかな」
「いや、それもあるけど違う
石器はダメ、人を簡単に傷つけてしまう」
「………、そうか」
司は申し訳なさそうな顔した。
「でもそれでは君を復活させた意味がないな、どうしようか」
「まあ…策がないわけじゃないけど…
木刀を作るまでは他の仕事させてくれない?」
司は考えた後、答えた。
「いいけど、肉体作業は大丈夫かい?」
「普通の男性よりかは役に立つとは思うけど?
剣道って体力使うからね」
司がどんな人物でどういった形で皆のリーダーになっているのかこの時の私は…知らなかった。