過去編
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「お帰り、千空」
遅かったな、と自宅で飲み会をしていた百夜が言った。
百夜は旧友に息子だと紹介し千空は軽く会釈し自室に戻ろうとしたのだが。
千空の手に握られた大きな袋が視界に入った。
「ん??あ、もしかして何か土産でも貰ったのか???」
中を見ようと近づいたところ千空に見るんじゃねぇと怒られたのだが、隙間から中身が見えてしまった。
「ぶふっ、ぬ、ぬ、ぬいぐるみ……」
千空の性格とは似てつかぬその可愛らしいぬいぐるみを見てつい百夜は吹き出してしまった。
「ど、どうしたんだ??それ」
笑いを堪えつつ聞くと千空は青筋を立てつつも答えてくれた。
「……気まぐれにクレーンゲームやってたらとれた
これが目的でやってたわけじゃねぇ」
「あーーすまん、まぁ、そうだよな」
からかったのを謝ると千空は特に気にしてなさそうだ。
「にしてもたまたま引き当てたとはいえどうすんだ??これ??
居間に飾っとくか!?!?」
「んなつもりはねぇよ
…………あー……そういえばちょうど欲しがりそうな奴いたわ」
家に邪魔した礼もしなきゃなと付け足したところで百夜は真意に気づいた。
(たまたま、ねぇ…………)
翌週勉強を教わりにやってきたあきらは千空に大きな袋を手渡された。
「開けてみろ」
言われるがまま袋を広げると中にはぬいぐるみが入っていた。
カワイイ……かそれともカワイくないのか微妙にライン引きが難しいがぬいぐるみだ。
「こないだたまたまクレーンゲームで当てたんでな、いるか?」
あきらはぬいぐるみをじっと見つめた後千空へと返した。
「……その、悪いんだけど……
やっぱらしくないっていうか……」
そう言うわりにはしきりにぬいぐるみを見ているのを見て千空は溜め息をついた。
「つうか、断られても困るんだよ、こっちがな
どうしても駄目なら無理やり押し付けられた、とか言い訳しりゃいい」
あきらは言い訳……と反芻した。
「いいの、かな」
躊躇いがちに言うあきらに千空は再度袋をおしつけた。
「てめえはもうちょい頭軽くしろ」
頭固いにも程があると千空は言った。
「ありがとう、大事にする
……あのさ、これ何円くらいかかった?」
「“あ??……たまたま手に入ったって言ったろ
んな大した額かかってねぇよ」
後ろを向いて否定した千空だが。
財布の中身が軽くなった事については本人しか知らない。
遅かったな、と自宅で飲み会をしていた百夜が言った。
百夜は旧友に息子だと紹介し千空は軽く会釈し自室に戻ろうとしたのだが。
千空の手に握られた大きな袋が視界に入った。
「ん??あ、もしかして何か土産でも貰ったのか???」
中を見ようと近づいたところ千空に見るんじゃねぇと怒られたのだが、隙間から中身が見えてしまった。
「ぶふっ、ぬ、ぬ、ぬいぐるみ……」
千空の性格とは似てつかぬその可愛らしいぬいぐるみを見てつい百夜は吹き出してしまった。
「ど、どうしたんだ??それ」
笑いを堪えつつ聞くと千空は青筋を立てつつも答えてくれた。
「……気まぐれにクレーンゲームやってたらとれた
これが目的でやってたわけじゃねぇ」
「あーーすまん、まぁ、そうだよな」
からかったのを謝ると千空は特に気にしてなさそうだ。
「にしてもたまたま引き当てたとはいえどうすんだ??これ??
居間に飾っとくか!?!?」
「んなつもりはねぇよ
…………あー……そういえばちょうど欲しがりそうな奴いたわ」
家に邪魔した礼もしなきゃなと付け足したところで百夜は真意に気づいた。
(たまたま、ねぇ…………)
翌週勉強を教わりにやってきたあきらは千空に大きな袋を手渡された。
「開けてみろ」
言われるがまま袋を広げると中にはぬいぐるみが入っていた。
カワイイ……かそれともカワイくないのか微妙にライン引きが難しいがぬいぐるみだ。
「こないだたまたまクレーンゲームで当てたんでな、いるか?」
あきらはぬいぐるみをじっと見つめた後千空へと返した。
「……その、悪いんだけど……
やっぱらしくないっていうか……」
そう言うわりにはしきりにぬいぐるみを見ているのを見て千空は溜め息をついた。
「つうか、断られても困るんだよ、こっちがな
どうしても駄目なら無理やり押し付けられた、とか言い訳しりゃいい」
あきらは言い訳……と反芻した。
「いいの、かな」
躊躇いがちに言うあきらに千空は再度袋をおしつけた。
「てめえはもうちょい頭軽くしろ」
頭固いにも程があると千空は言った。
「ありがとう、大事にする
……あのさ、これ何円くらいかかった?」
「“あ??……たまたま手に入ったって言ったろ
んな大した額かかってねぇよ」
後ろを向いて否定した千空だが。
財布の中身が軽くなった事については本人しか知らない。