過去編
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あきらの家に足を踏み入れると広い庭を通り抜けてから玄関が見えてきた。
その玄関のある物を見ると千空はぎょっと目を見開き驚いた。
刀だ、なんつーぶっそうなモン置いてんだよと引いていると。
「持ってみる?」
「……いや、持ったらヤバイだろ、それ」
現に刀はちゃんと所持する為には申請が必要だし美術品的な事は全く分からないが只の知り合いの自分が持つのは如何なものか。
「あー大丈夫、これ模造刀だから」
ちゃんと本物に見えるでしょ?とあきらは模造刀を千空に渡すと重みに耐えらなかったのかがくんと体が下がった。
「へ、……返却するわ……」
ぶるぶる震えながら返すとあきらは苦笑していた。
「いやこれ模造刀だからそんなに重くはないはずなんだけど……
千空体鍛えた方がいいんじゃない??」
「“あーー、遠慮しとくわ
柄じゃねぇ」
自分の得手ではないと千空は言った。
「しかし模造刀なんか玄関に置いてていいのか?」
誰か勝手に持ち出されたら困るだろと言ったらあきらは大丈夫という。
「だって防犯登録してるもの」
泥棒なあ……と千空は周りを見渡した。
「こんなとこ泥棒しに入るか??」
入ったら最後刀を持ったあきらに切られそうだとからかった。
「刀をそんな事に使うか!
まぁ、一度入られた事あるけどね」
「あんのかよ」
数年前だけどね、とつけ足したあきらの肩を掴んだ。
「それ、大丈夫じゃねぇだろ」
「いや、別に大した事はなかったよ?
ただ……」
ただ?と千空は眉を上げた。
「その……正当防衛というか……
泥棒を思いっきり……やったら向こうが病院に運ばれて……いや、加減したら良かった」
「……そうか」
その後お父さんにこってり絞られて……
とぼやいたところであきらが気付いた。
「もしかして私の事心配してくれたの?」
「いーや、別に」
千空は早く勉強しようぜと話題を反らした。
「っと、ちょっと待ってて
着替えてくる」
このままで勉強するのはあれだとあきらは思い千空には自室の前で待ってもらう事にした。
千空は言われた通り待っていたがしゅるりと部屋の方から聞こえてきた。
何の音だと思ったがそうか、袴を脱ぐ音か……と納得した途端千空は顔を歪めた。
どっと汗が吹き出し必死に別の事を考えようと聞こえてくる着崩れの音を脳内から追い出した。
(早く終われ……終われ……)
念じていると遠くの方から何やらひそひそ話が聞こえてきた。
「あれが例の……」
「ああ、ひょろっちぃな」
見れば大人の男二人がこちらを見ていた。
まるで見定めているようで千空は眉間に皺を寄せた。
「お待たせ、千空」
あきらが自室から出てきた途端みていた男達はさっと逃げていった。
「何かごめん、迷惑かけてない?」
「いや、一方的に見られてただけだな」
あきらははーっと溜め息をついた。
「あの人達は同じ道場の兄弟子さん達でさ
まぁ、親戚のおじさんみたいなもんだけど
最近やけに囃し立てられて……」
厄介だよね、とあきらは付け足した。
「俺のとこも似たようなもんだ
ったく面倒ったらありゃしねぇ」
千空は心底嫌そうな顔をした。
「私も、そんな事ないってのにさあ」
そんな下らない話はそこそこにして勉強に移る事にしたのだが。
あきらの自室に入った千空は微妙な表情だった。
思ってたのと違う。
いや、女子の部屋なんざ想像した事はないが、部屋は武道関連の物が置かれ何ともさっぱりとした感じだった。
「何……女子らしくないって?」
じとりと文句でもあるのかと睨まれる。
「想像もした事ねぇし、わかんねぇ
何か足りないって自分でも思うからそう感じるんだろ」
指摘するとあきらはむすっとした。
「そこは確かにそうだけど
殺風景だとは自分でも思うよ
でも、何か……」
あきらはそういうのは自分には合わないと話した。
「合わねぇこたないだろ」
千空は至って好きにしたらいいと言うがあきらは苦悶した。
「いや、そうは言っても……
ぬいぐるみとか欲しいって思った時もあったけど……
あーー、いや、やっぱこの話なし」
抵抗があるのかあきらは勉強を始めようと話を打ち切った。
その玄関のある物を見ると千空はぎょっと目を見開き驚いた。
刀だ、なんつーぶっそうなモン置いてんだよと引いていると。
「持ってみる?」
「……いや、持ったらヤバイだろ、それ」
現に刀はちゃんと所持する為には申請が必要だし美術品的な事は全く分からないが只の知り合いの自分が持つのは如何なものか。
「あー大丈夫、これ模造刀だから」
ちゃんと本物に見えるでしょ?とあきらは模造刀を千空に渡すと重みに耐えらなかったのかがくんと体が下がった。
「へ、……返却するわ……」
ぶるぶる震えながら返すとあきらは苦笑していた。
「いやこれ模造刀だからそんなに重くはないはずなんだけど……
千空体鍛えた方がいいんじゃない??」
「“あーー、遠慮しとくわ
柄じゃねぇ」
自分の得手ではないと千空は言った。
「しかし模造刀なんか玄関に置いてていいのか?」
誰か勝手に持ち出されたら困るだろと言ったらあきらは大丈夫という。
「だって防犯登録してるもの」
泥棒なあ……と千空は周りを見渡した。
「こんなとこ泥棒しに入るか??」
入ったら最後刀を持ったあきらに切られそうだとからかった。
「刀をそんな事に使うか!
まぁ、一度入られた事あるけどね」
「あんのかよ」
数年前だけどね、とつけ足したあきらの肩を掴んだ。
「それ、大丈夫じゃねぇだろ」
「いや、別に大した事はなかったよ?
ただ……」
ただ?と千空は眉を上げた。
「その……正当防衛というか……
泥棒を思いっきり……やったら向こうが病院に運ばれて……いや、加減したら良かった」
「……そうか」
その後お父さんにこってり絞られて……
とぼやいたところであきらが気付いた。
「もしかして私の事心配してくれたの?」
「いーや、別に」
千空は早く勉強しようぜと話題を反らした。
「っと、ちょっと待ってて
着替えてくる」
このままで勉強するのはあれだとあきらは思い千空には自室の前で待ってもらう事にした。
千空は言われた通り待っていたがしゅるりと部屋の方から聞こえてきた。
何の音だと思ったがそうか、袴を脱ぐ音か……と納得した途端千空は顔を歪めた。
どっと汗が吹き出し必死に別の事を考えようと聞こえてくる着崩れの音を脳内から追い出した。
(早く終われ……終われ……)
念じていると遠くの方から何やらひそひそ話が聞こえてきた。
「あれが例の……」
「ああ、ひょろっちぃな」
見れば大人の男二人がこちらを見ていた。
まるで見定めているようで千空は眉間に皺を寄せた。
「お待たせ、千空」
あきらが自室から出てきた途端みていた男達はさっと逃げていった。
「何かごめん、迷惑かけてない?」
「いや、一方的に見られてただけだな」
あきらははーっと溜め息をついた。
「あの人達は同じ道場の兄弟子さん達でさ
まぁ、親戚のおじさんみたいなもんだけど
最近やけに囃し立てられて……」
厄介だよね、とあきらは付け足した。
「俺のとこも似たようなもんだ
ったく面倒ったらありゃしねぇ」
千空は心底嫌そうな顔をした。
「私も、そんな事ないってのにさあ」
そんな下らない話はそこそこにして勉強に移る事にしたのだが。
あきらの自室に入った千空は微妙な表情だった。
思ってたのと違う。
いや、女子の部屋なんざ想像した事はないが、部屋は武道関連の物が置かれ何ともさっぱりとした感じだった。
「何……女子らしくないって?」
じとりと文句でもあるのかと睨まれる。
「想像もした事ねぇし、わかんねぇ
何か足りないって自分でも思うからそう感じるんだろ」
指摘するとあきらはむすっとした。
「そこは確かにそうだけど
殺風景だとは自分でも思うよ
でも、何か……」
あきらはそういうのは自分には合わないと話した。
「合わねぇこたないだろ」
千空は至って好きにしたらいいと言うがあきらは苦悶した。
「いや、そうは言っても……
ぬいぐるみとか欲しいって思った時もあったけど……
あーー、いや、やっぱこの話なし」
抵抗があるのかあきらは勉強を始めようと話を打ち切った。