石神村から離れた木の上で監視していたほむらは村から煙が立っているのに気付いた。

(火……鍛冶？？)

現在石神村は総出で復興作業と携帯作りの為にせっせと動いていた。

鍛冶する為に木材を運びあきらは額の汗を腕で拭いた。

「千空！！！どうやったらそんな遠くに声が届くんだ！！！」

鼻息を荒くして説明をせがむクロムとカセキに千空はやや引きつつ仕組みを話した。

呑み込みの速いクロムとカセキは何となく理解したらしい。

「うーん、ぜんっぜん分からない……」

元々科学に疎いあきらは難しいワードで脳がパンクしている。

「ともかく、これからロードマップの第一歩目、だ
今から作る物は……わたあめ機！！」

ゲンは予想だししないワードが出てきた為また固まってしまった。

「わたあめ、て……
お祭りでも開くつもりなの？？」

「ちげーよ」

千空はクロムとカセキと協力し鉄のニューアイテムを作った。

「このわたあめ機だが……
この細い穴からわたあめを出すんだがな……」

ここに金を入れたらどうなる？とクロムに問いに投げ掛けた。

「金の極細線が出来る！！」

「あーそういう事ね……」

何故わたあめ機を作ったのか分かったよーとゲンはほっとした。

意気揚々と金を取りだそうとするクロムを千空は制止した。

「いや、無駄遣いは出来ねぇ
わたあめでテスト、しねぇとな」

「あ～～～そうだね、
味見……じゃないテストしないと」

村人はわたあめが何なのか分かっておらず千空の意図を理解していなかった。

(そうか、千空はーー)

昔からそうだ、千空は科学を使って人を楽しませようとする。