第一章
夢小説設定
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(もし……私が千空の事……)
千空は石化する前、あきらが何か言おうとしていた事を思い返していた。
文脈から察して後に続くセリフなどとっくに予想がついている。
(てめーのことだからどうせ聞いた後に冗談だっつーんだろうな)
「もし……冗談じゃなくマジで言ってきたなら……いや、口にすんのは
止めといた方がいいな」
万が一大樹にでも聞かれていたらとてつもなく面倒くさい事になる予感がしたからだ。
そして千空の懸念通り、大樹が走ってやってきた。
「千空ーー!!!!
遅いから様子を見に来たぞ!!!
ん?やっぱりあきらの事が心配だったんだな!!」
(あっぶねえ、ガチで聞かれる所だったじゃねえか)
「破損してねぇか見てただけだ
おら、デカブツさっさと戻るぞ」
千空は素っ気ない態度を取っていたが、大樹は何となく察していた。
(やはりあきらが大切だったんだな!)
大樹はうんうん頷き千空の後を追った。
それからしばらく経った頃、千空と大樹はようやく石化から復活させる薬「復活液」を作り出す事に成功した。
「大樹、ブドウを見つけたテメーの手柄だ
最初に助ける人間くらいテメーが決めろ」
「ありがとう、千空!!!」
千空は大樹が石化中、いや復活してからもずっと杠の想いだけで
頑張ってきたのは分かっていた。
親友が大切に思っている人を復活させてやりたいと思っての行動だ。
ただし、千空はそれを口に出すことは決してないが。
杠のいるクスの木に移動中、大樹はこんな事を話していた。
「千空、すまない」
「あ?何の事だよ」
千空は怪訝な顔をする。
「あきらの事だ。
大切な友人と思っているが、やはり一番に復活させたいのは杠なんだ」
「……何でそれを俺に謝る必要があんだデカブツ」
「しかし、千空は……」
大樹も同じく気を使っているのだろう。
大樹が杠を思うと同じように千空もあきらの事を
思っているのを大樹は無意識に感づいていた。
「別に復活させる順番が違うっつーだけじゃねぇか、あきらも気にしねえよ」
杠を復活させた後、復活させりゃあいいと言った千空だったが、その思惑は叶わぬ事になる。
突然ライオンの群れに襲われ杠ではない人物を復活させる事になったからだ。
その人物は霊長類最強の男獅子王司。
ライオンを素手で仕留め、心強い味方になるかと思いきや彼は千空とは違う思想を持っており、相対する関係となってしまった。
大樹が奇跡の水の事を話してしまい、急遽千空達は司を止めるべく箱根へと向かうと事となる。