「石……神、村…………？？」

間違いない、石神と聞こえた。

「……？どったの？あきらちゃん」

「何で？？？」

だって石神っていったらーー。

「そう千空
私は悠久の遥か昔から知っていたのです
貴方の名前は石神千空」

ルリと千空は知り合いでもないのに何故千空の名を知っているのか。

なるほどな、と千空は今まで疑問におもっていた事が一気に謎が解けて笑みを浮かべた。

しかし、コハクとクロムはまるで分からないらしい。

「大方俺が伝承話にでも出てくんだろ？」

そう言うとルリは頷いた。

伝承話といえば後世に知恵を引き継ぐ為の百物語と呼ばれる話だ。


ルリは過去に話された事を思い出す。

『ルリこのお話はね……
本当にあったことなのよ』

「百物語、其之百、題名は石神千空」

ルリは遠い過去の物語を話し始めた。