第四章
夢小説設定
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翌朝石神村に帰ってきた千空達は大樹からの通信が来るのを待っていた。
スイカが先に司軍の人らにケータイが発見されないかどうかと心配していたがゲンがついている以上簡単にバレるような隠し方はしないと千空は言う。
それに……と千空は続けた。
「あの二人なら問題ねぇ
根気と根性のタッグだ、必ず見つけ出す!
どんな状態だろうとな!」
そう言いきるくらい千空からの信頼が厚いことが伺える。
ジリリリと電話が鳴る。
大樹か司軍の者か……と緊張が走る中千空はよう、とだけ答えた。
「千空ーー!!!!」
それは大樹の声だった。
ちゃんとケータイが届いたことと音声で話し合えることにあきらは目を潤ませた。
千空側からは見えないが隣にはちゃんと杠がいる。
遠く離れた場所からでも通信機が使えたとカセキは喜んでいた。
ちなみに大樹と杠の後ろには監視がこっそり着いてきているのだが受話器が見えていないおかげでお墓の前で叫んでいると思われているようだ。
「ククク超絶懐かしくてお涙が出るな
アホほどデケぇその声もよ……!!」
久々に聞いた親友の声に千空は目を細め嬉しそうに僅かに口角を吊り上げたのだった。
「ようデカブツクククあれからざっくり一年ぶりってとこかー」
千空と大樹、杠が司帝国と戦うためにあえて離ればなれの道を進んでからようやく一年が経った。
長かったような、短かったような……
ともかくこれからは音声だけどもやり取りをすることができる。
友の声を聞いて大樹は感極まり言葉をうまく紡げずにいた。
「俺は俺は……千空……!!!
俺は、千空ー!!!!」
まるで自分が千空だと言う大樹に千空は何言ってんだと若干困惑している。
「一年でケータイまでほんとに作っちゃったんだね千空くん」
杠はぼろぼろ泣きながら小声で改めて千空のすごさに驚いた。
「そうだ、千空……すまん!!」
「あ“?」
何故か謝る大樹に千空は怪訝な顔をする。
「お前に話さなければならない……
あきらの事だ、お前が死んだと知って……あきらは……命を……!」
「私がちゃんと彼女と話してたらこんな事にはならなかったのに……!ごめんなさい!」
「あ“ーそのことか、おい、お前の口から説明しろ」
千空にぐいっと引っ張られてあきらは受話器の前に座らされた。
なんというべきか、少し迷って口を開いた。
「あきらです、えっと……生きてます……
伝えられる時間なくて私の方こそごめんなさい」
「「……!?!?」」
死んでしまったと思っていたあきらの声が聞こえて大樹と杠はびっくりして言葉を失った。
「詳しいことはあまりここでは話せないんだけど……」
話自体が聴こえている可能性もあるし長時間話すのも躊躇われる為あきらは死亡を装って千空がいると思われるところに行きそのまま行動を共にしていると伝えた。
「良かった……!」
「ああ!!!本当に!!」
生存が分かって再び涙を浮かべた大樹と杠だった。
ついに繋がったケータイの感動にうち震えながら100億時間ほど思い出話をしたいところだがーと千空は現状置かれている状況を冷静に見据えた。
恐らく大樹の近くには司が配置した環視がいるはず、あまり長々と喋っていると墓参りという体裁を見破られかねない。
「要件だけ伝える
まずは一人!司軍の奴を切り離して
理由なんざなんでもいいケータイの前に引っ張ってこい、詳細はそん時話す!
むしろ大樹テメーはなんも知らねぇ方がいい
妙な話が出てもアホみたく信じてろ!」
無茶振りな指示に戸惑っていたが素直な大樹のことである、隠し事が出来ない性格なので何も知らずにいた方がいいと千空は考えたようだ。
しかしそんざいな扱いをされても大樹は怒ることはなかった。
「千空!ひとつだけ確認するぞ
それが一番血が流れないんだな?」
「ああそれが一番、血が流れねぇ」
「よしわかった
千空お前がそう考えるのならば説明などいらん!!」
自分の性格を理解しそれが最善であると大樹は何となく把握していた。
絶対なる千空への信頼、長年幼馴染として接してきた実績がそうさせた。
思いきった言葉にコハクは思い知る。
「一年離れていようともみじんも揺らぎはしないのだな、信頼が
千空と大樹たちが司相手に生き残れた理由がわかった気がする」
互いに信じる無償の信頼に納得したコハクだった。
間もなく雪解けが始まり春が訪れようとしている。
司軍総攻撃のタイムリミットまで余裕はない、明日辺りゲンが戻ってくれば速攻で作戦を開始する、と千空は伝えた。
「ゲン達からなんかメッセージついてたか?」
「いや?何も無いな
ものすごく土深くに受話器が埋まってただけだぞ」
大樹の言葉に周りは戸惑う。
ゲンがそんな事をするはずがない、何もサインもないということは……
何かトラブルがあり、そうせざるをおえなかったということか……?と千空は眉間に皺をよせた。
スイカが先に司軍の人らにケータイが発見されないかどうかと心配していたがゲンがついている以上簡単にバレるような隠し方はしないと千空は言う。
それに……と千空は続けた。
「あの二人なら問題ねぇ
根気と根性のタッグだ、必ず見つけ出す!
どんな状態だろうとな!」
そう言いきるくらい千空からの信頼が厚いことが伺える。
ジリリリと電話が鳴る。
大樹か司軍の者か……と緊張が走る中千空はよう、とだけ答えた。
「千空ーー!!!!」
それは大樹の声だった。
ちゃんとケータイが届いたことと音声で話し合えることにあきらは目を潤ませた。
千空側からは見えないが隣にはちゃんと杠がいる。
遠く離れた場所からでも通信機が使えたとカセキは喜んでいた。
ちなみに大樹と杠の後ろには監視がこっそり着いてきているのだが受話器が見えていないおかげでお墓の前で叫んでいると思われているようだ。
「ククク超絶懐かしくてお涙が出るな
アホほどデケぇその声もよ……!!」
久々に聞いた親友の声に千空は目を細め嬉しそうに僅かに口角を吊り上げたのだった。
「ようデカブツクククあれからざっくり一年ぶりってとこかー」
千空と大樹、杠が司帝国と戦うためにあえて離ればなれの道を進んでからようやく一年が経った。
長かったような、短かったような……
ともかくこれからは音声だけどもやり取りをすることができる。
友の声を聞いて大樹は感極まり言葉をうまく紡げずにいた。
「俺は俺は……千空……!!!
俺は、千空ー!!!!」
まるで自分が千空だと言う大樹に千空は何言ってんだと若干困惑している。
「一年でケータイまでほんとに作っちゃったんだね千空くん」
杠はぼろぼろ泣きながら小声で改めて千空のすごさに驚いた。
「そうだ、千空……すまん!!」
「あ“?」
何故か謝る大樹に千空は怪訝な顔をする。
「お前に話さなければならない……
あきらの事だ、お前が死んだと知って……あきらは……命を……!」
「私がちゃんと彼女と話してたらこんな事にはならなかったのに……!ごめんなさい!」
「あ“ーそのことか、おい、お前の口から説明しろ」
千空にぐいっと引っ張られてあきらは受話器の前に座らされた。
なんというべきか、少し迷って口を開いた。
「あきらです、えっと……生きてます……
伝えられる時間なくて私の方こそごめんなさい」
「「……!?!?」」
死んでしまったと思っていたあきらの声が聞こえて大樹と杠はびっくりして言葉を失った。
「詳しいことはあまりここでは話せないんだけど……」
話自体が聴こえている可能性もあるし長時間話すのも躊躇われる為あきらは死亡を装って千空がいると思われるところに行きそのまま行動を共にしていると伝えた。
「良かった……!」
「ああ!!!本当に!!」
生存が分かって再び涙を浮かべた大樹と杠だった。
ついに繋がったケータイの感動にうち震えながら100億時間ほど思い出話をしたいところだがーと千空は現状置かれている状況を冷静に見据えた。
恐らく大樹の近くには司が配置した環視がいるはず、あまり長々と喋っていると墓参りという体裁を見破られかねない。
「要件だけ伝える
まずは一人!司軍の奴を切り離して
理由なんざなんでもいいケータイの前に引っ張ってこい、詳細はそん時話す!
むしろ大樹テメーはなんも知らねぇ方がいい
妙な話が出てもアホみたく信じてろ!」
無茶振りな指示に戸惑っていたが素直な大樹のことである、隠し事が出来ない性格なので何も知らずにいた方がいいと千空は考えたようだ。
しかしそんざいな扱いをされても大樹は怒ることはなかった。
「千空!ひとつだけ確認するぞ
それが一番血が流れないんだな?」
「ああそれが一番、血が流れねぇ」
「よしわかった
千空お前がそう考えるのならば説明などいらん!!」
自分の性格を理解しそれが最善であると大樹は何となく把握していた。
絶対なる千空への信頼、長年幼馴染として接してきた実績がそうさせた。
思いきった言葉にコハクは思い知る。
「一年離れていようともみじんも揺らぎはしないのだな、信頼が
千空と大樹たちが司相手に生き残れた理由がわかった気がする」
互いに信じる無償の信頼に納得したコハクだった。
間もなく雪解けが始まり春が訪れようとしている。
司軍総攻撃のタイムリミットまで余裕はない、明日辺りゲンが戻ってくれば速攻で作戦を開始する、と千空は伝えた。
「ゲン達からなんかメッセージついてたか?」
「いや?何も無いな
ものすごく土深くに受話器が埋まってただけだぞ」
大樹の言葉に周りは戸惑う。
ゲンがそんな事をするはずがない、何もサインもないということは……
何かトラブルがあり、そうせざるをおえなかったということか……?と千空は眉間に皺をよせた。