第一章
夢小説設定
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「杠ーー!!戻ったぞー!!」
どたどた歩く大樹に杠はしーっと人差し指を口に当て静かにするように促した。
「!あきらじゃないか、復活してたんだな」
現在あきらは杠の膝の上で寝ている。
「泣きつかれちゃったみたいで今寝てるの」
あきらの目元は少し赤くなっていて泣いた形跡が分かる。
「大樹くん……あきらちゃん、司くんから千空くんの事聞いたんだって」
「…………!そうか…………」
今は司帝国に潜入中で千空の話題はなるべく避けねばならない。
「時が来るまで……黙っとくのが一番かなって…………
ほら、あきらちゃん待ってられなさそうだし……」
「杠がそう言うなら俺も黙っていよう」
大樹は杠の意見に賛成した。
その頃、あきらは中学の頃の夢を見ていた。
「あちゃー失敗した……」
目の前には真っ黒焦げになった哀れなクッキーが広がっている。
母に勉強のお礼にお菓子はどうかと言われ初めて作ったがどうも上手くいかなかった。
剣道の練習もあるためあまり時間がとれず上達しない。
(こんなのあげてもなあ……)
とりあえず、勿体ないので小袋に包み鞄の中に入れた。
まぁ腹の足しにはなるだろう。
そして、いつも通り勉強を教わり帰りの準備をしていると、うっかり包みを落としてしまった。
慌てて拾い上げようとしたが、先に千空に拾われてしまった。
「クッキーじゃねえか、差し入れか?
これは……チョコクッキーか?」
ぐっと、痛い所をつかれる。
「ぷ、プレーンクッキーです……」
プレーン?じゃあこの黒いのは……。
「失敗したの、黒いのは焦げちゃったから
苦いだろうし食べなくていいよ、そんなの」
自分で食べるから、と奪おうとすると千空はひょいとクッキーを高く上げた。
「ちょ、そんな高く上げられたら取れないじゃん!」
ぴょんぴょん跳ねたが、身長差もあり届かない。
「せっかくクッキーがあるんだ、糖分補給のついで、だ」
千空は真っ黒のクッキーを口に放り込んだ。
「…………!!」
やはり、苦いのか顔をしかめる。
「ほらーやっぱ苦いって、無理しなくていいから」
「ククク、俺はあんま甘いの苦手だからな
このくらいがちょうどいい、……ニゲエ」
何故そこまでして食べる。
私だったら食べないけど。
「…………一生懸命作ったんだろ
食べなきゃ失礼じゃねえか」
千空は背を向けて言う。
優しいやつだなと思いあきらと千空はその苦いクッキーを一緒に食べたのだった。
どたどた歩く大樹に杠はしーっと人差し指を口に当て静かにするように促した。
「!あきらじゃないか、復活してたんだな」
現在あきらは杠の膝の上で寝ている。
「泣きつかれちゃったみたいで今寝てるの」
あきらの目元は少し赤くなっていて泣いた形跡が分かる。
「大樹くん……あきらちゃん、司くんから千空くんの事聞いたんだって」
「…………!そうか…………」
今は司帝国に潜入中で千空の話題はなるべく避けねばならない。
「時が来るまで……黙っとくのが一番かなって…………
ほら、あきらちゃん待ってられなさそうだし……」
「杠がそう言うなら俺も黙っていよう」
大樹は杠の意見に賛成した。
その頃、あきらは中学の頃の夢を見ていた。
「あちゃー失敗した……」
目の前には真っ黒焦げになった哀れなクッキーが広がっている。
母に勉強のお礼にお菓子はどうかと言われ初めて作ったがどうも上手くいかなかった。
剣道の練習もあるためあまり時間がとれず上達しない。
(こんなのあげてもなあ……)
とりあえず、勿体ないので小袋に包み鞄の中に入れた。
まぁ腹の足しにはなるだろう。
そして、いつも通り勉強を教わり帰りの準備をしていると、うっかり包みを落としてしまった。
慌てて拾い上げようとしたが、先に千空に拾われてしまった。
「クッキーじゃねえか、差し入れか?
これは……チョコクッキーか?」
ぐっと、痛い所をつかれる。
「ぷ、プレーンクッキーです……」
プレーン?じゃあこの黒いのは……。
「失敗したの、黒いのは焦げちゃったから
苦いだろうし食べなくていいよ、そんなの」
自分で食べるから、と奪おうとすると千空はひょいとクッキーを高く上げた。
「ちょ、そんな高く上げられたら取れないじゃん!」
ぴょんぴょん跳ねたが、身長差もあり届かない。
「せっかくクッキーがあるんだ、糖分補給のついで、だ」
千空は真っ黒のクッキーを口に放り込んだ。
「…………!!」
やはり、苦いのか顔をしかめる。
「ほらーやっぱ苦いって、無理しなくていいから」
「ククク、俺はあんま甘いの苦手だからな
このくらいがちょうどいい、……ニゲエ」
何故そこまでして食べる。
私だったら食べないけど。
「…………一生懸命作ったんだろ
食べなきゃ失礼じゃねえか」
千空は背を向けて言う。
優しいやつだなと思いあきらと千空はその苦いクッキーを一緒に食べたのだった。