短編
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「蘭くん……」
潤んだ瞳。
赤く染まった頬。
悩ましい表情。
ゾクゾクと腰にくる痺れにニヤける口許を手で隠す。
堪んね。
自分の恥を捨てきれずにいる彼女に内心笑顔となった。
ふと、思い付いたのはくだらない遊び。
過去一番に今の彼女を甘やかしている自覚はある。彼女との馴れ初めはありきたりだが俺が気に入ったから。いつもと違った系統にすぐ飽きると思っていたのにのめり込んだ。
惚れた方が負けとはよく言ったもんだ。
彼女の淫らな姿が可愛くて、恋人となり許しを得てからほぼ会えば必ずヤッていた。
何度しても足りず、彼女の方が先に気を失うくらいに抱き潰してしまう。
大事な大事な可愛い彼女に盛りすぎて彼女から拒否された日には自身を呪いたくなる。
そこでどうしたものかと考えていたが、日にちを置くくらいしか出来ない。
会ってヤるのが目的ではないので穏やかに2人で過ごすのもいいもんだと思いはするが、溜まるもんは溜まる。
お陰様でヤる日は彼女を抱き潰すのが恒例に。
「蘭くん……あの、あのね」
「んー?」
「出来れば、今日はその……控え目にお願い出来ないかな?」
「何で?」
「明日、学校で大切な用事があるから」
「どんなやつ」
「……体育祭」
足腰が痛み、気絶した疲れを引きずっての学校行事はキツイと言われてしまえば我慢するしかない。
よしよしと撫でながら服を着せて、明日頑張れと言えば困った顔をしながら俺の腕にそっと手を這わせる。
「手加減してくれるなら」
「名前が困るし止まれねぇから」
はぁー、俺まじで出来た彼氏じゃね?
彼女を抱き締めながら横になる。当たってしまうのは生理現象だから。
モゾモゾと自分のいい位置に収まったらしい彼女は一言謝ってきて頭を擦り付けてくる。
可愛い。
彼女じゃなかったら帰ってたし連絡消してた。
彼女から寝息が聞こえてきてそっと起き上がり自身の勃ちっぱなしの愚息を抜くために彼女の下着を脱がせて拝借した。
体育祭が終わり……迎えに行けば楽しかったと嬉々として話す彼女が可愛い。
抱き締めながら話を聞いていたが女の子の柔い部分に触れていると欲望がムクムク沸き上がる。
話を聞きながら少し硬さを増してきた愚息を服越しに擦れば困った顔をして身体を震わせる姿は腰にくる。
期待度と不安と困惑が入り交じった瞳で見上げられたらヤるしかねぇと思ってふと思い付く。
彼女から求められたい。
彼女から誘われたい。
焦らして焦らして焦らして焦らして。
欲が溜まり続けた彼女は一体どんな可愛い姿を見せてくれるのかが気になった。
焦らしプレイやってみよ。
弛む口許。頭の中は既にドロドロとした彼女の顔が思い浮かぶ。最高に可愛い顔してくれるんだろうなって思いながら彼女の柔肌を優しく指を滑らせる。
楽しそうに話していたものの、ピクッと反応し困った顔を見せる彼女が可愛い。
「それで?」
「えっと……」
「いいな。名前の活躍見れるなら行けば良かった」
「……運動する蘭くんカッコいいからみんな虜になっちゃう」
「へぇ?」
いつもの俺ならなら運動する?と言って押し倒していた。だけど今日は彼女への焦らしタイムなので触るだけ。
首筋に顔を埋めると汗と制汗剤の匂い。
べろっと舐めてみれば不愉快な味が舌に響く。
「ら、蘭くん!?駄目だよっ!!私、今日は汗臭くてっ」
「まっず」
制服の隙間から指を差し込み胸を触る。
ジタバタと暴れだそうとするのでギュッと抱き締めると動けなくなる彼女に笑ってしまう。
胸元のボタンを外し、指を差し込み肌に触れる。少しだけブラをズラして指先で先端を遊ぶように摘まむ。
「蘭くんっ」
「あ、そういや今日はこのあと夜出掛けんだったわ」
顔が赤くなった彼女から手を引く。
ボタンを直して立ち上がらせる。
「バイクで送ってく」
ポカンとする彼女。
汗が引き風邪を引いたら良くないと俺の上着を被せる。戸惑いながらも俺の言葉通りに動く彼女が可愛い。たいした用事なんか無いが、明日からどうしてやろうかと考えるだけで楽しくなった。
1日目
今日は普通に会えなかったが、メールはした。
控えめなメール内容すら可愛い。
2日目
無邪気な彼女が可愛すぎて悪戯だけじゃ済まず普通にシた。なんだかんだ3日程してなくて盛り上がったが、何度シても足りず気付いたら彼女が気絶した。ヤりすぎて気絶させるなんて俺余裕無さすぎね?
明日からはまた少し期間を空けよう。
そんなことを繰り返し二週間。
週に4〜5回はしていたが、週2ほどにしてみた。会う回数は減らさず、ヤる回数を減らしてみたものの……正直此方もキツイ。
焦らす分、自分で発散しなきゃいけない。
だが、我慢した分効果は出てきているのかここ最近彼女から引っ付いて来たり、物欲しげに見つめてくる。
ヤッてる時も積極的にキスをねだってきて可愛すぎる。
今日も俺の手をニギニギと握ってみたり、いつもはしないのに腕を回して引っ付いてくるから胸が当たってる。
明日くらいにはヤろう。
そう心に決めて彼女の胸を堪能しながらきちんと送る。
寂しそうにする彼女の額にキスを落とすが、何だか不服そうだ。
「明日な」
「………うん」
「明日は親に帰らねぇって言っとけ」
「えっ」
唇を重ねて手を振れば真っ赤になっていた。
いつまでもウブな反応に笑ってしまう。
明日が楽しみだとゴムを買って帰った。
いつも通り彼女を迎えに行き、買い食いしたり適当な店を見て回りながら俺の家に帰る。
竜胆には予め話を通してあるから帰って来るのは遅いか、ヘッドフォンでもしてゲームをしているだろう。
リビングで彼女と並んで座り録り貯めていたどうでもいい番組を見る。
チラチラとたまに此方を見ては身体を緊張させたり、モゾモゾと動きながら何度も体勢を変えている。今夜ヤると匂わせているから焦らし効果か?と弛む口許を必死に耐えていた。
「蘭くん、ちょっとトイレ借りてもいい?」
「おー」
早足にトイレに駆け込む姿に下着でも濡れたか?と待っていたら何やら腹を押さえて青白い顔をして戻ってきた。
「どうしたー?」
「蘭くん……」
今にも泣き出しそうな顔。
何事かと立ち上がって寄れば瞳いっぱいに涙を溜めている。
「……ちゃ、った」
「ん?」
「生理……き、ちゃった」
ごめんなさい、と謝り出す彼女。
「生理用品持って来てたか?」
「少しだけいつも持ち歩いてるけど、予定外だから…」
泣き出しそうな彼女の頭を撫で、部屋に行く。
俺の上着を彼女に着せて、財布と鍵を持つ。
「蘭くん?」
「まず買い物行くぞ。近くのコンビニで今日と明日の分買いに行こうぜ」
「えっ?私帰るよ……流石に」
「帰んな」
「でも……できない、し」
確かに誘った。
ヤる事込みでのお泊まりのはずだったが、出来ないからといってお泊まりは無しだなんて思っていない。
「ヤり目の為に付き合ってるわけじゃねーぞ」
「………ごめん」
「謝んな。ほら、行くぞー」
手を引いてコンビニまで出掛ける。
下着も専用のが必要か?だとしたらコンビニじゃ駄目か?と思ったが案外コンビニは万能らしく揃っていた。
いつも使っている種類ではないが拘りも無いらしいので籠に入れていく。数字が書いてあるが意味がわからねぇ。
「何か違いでもあんの?」
「多い日用とか、長さだよ」
「ふーん」
女は何かと大変だな。
商品一つでも何かと違いがあるらしい。まぁ、ゴムも薄さ数ミリで全然違うし。安くて大量だと臭ぇし粗悪品が混じってる。
あ、今度イボつきとか試してみよう。
暖かいココアも買ってレジへ向かう。
無言で俯いている彼女にココアだけ渡せば小さな声で御礼を言われた。
部屋に戻れば彼女は一言謝って再びトイレへ。
さーて、どうしたもんか。
気落ちしている彼女の機嫌をどう上げてやるのが正解か。DVDなんて無いし、録っていた番組も見たし、今夜入っている番組は興味がそそられない。ふと、竜胆がまだ帰って来ていないのを思い出して竜胆へ適度に話題のありそうなDVD借りて来るように頼む。
理由は?と聞かれたが早めによろしくと送る。
青白い顔のままの彼女に手招きすれば大人しく来てくれたので抱き抱える。
「腹は?痛ェ?」
「大丈夫……。あの、ごめんね」
「気にすんな」
腹に手を当てると落ち着くのか身体を預けてくれる。適当に番組を見ていれば竜胆が帰って来てDVDを差し出してくる。
「ホラ。何でもいいっつったから」
「竜胆くんお出掛けしてたんじゃ?」
「兄貴に言われて借りてきた」
「………ごめん、なさい」
「竜胆セットして」
また落ち込みだした彼女をよしよししながら竜胆に指示を出せば嫌そうな顔をされた。
何か言いたげではあるものの、彼女がどんどん表情を曇らせるから竜胆は手にしたDVDをセットし始めた。
どうでも良さそうな宣伝を見ている間に気のきく弟は温かいコーヒーを淹れてくれた。
彼女には牛乳を足してカフェラテだ。
「サンキュー、竜胆」
「俺も観たいからついで」
「ありがとう、竜胆くん」
「ん」
三人でアクション系の映画を見る。
高い車を派手にぶっ壊すシーンやドリフトは観ていて気持ちがいい。
今度ドリフトやってみっか、と竜胆と盛り上がる。勿論彼女も道連れだと言えば首を振っていて少しだけ笑顔が戻る。
次々に映画を観ていればいい時間になったので風呂に入ることに。竜胆はシャワーを使うからと先に入った。
「蘭くん…」
「風呂どーする?」
「汚しちゃ、悪いから」
「気にすんな」
顔色の悪い姿に無理して入れないほうがいいのか考えるが、身体を暖めたほうが楽になるならば入った方がいいだろう。
シャワーから上がってきた竜胆が気を利かせて湯船に湯を張ったらしく、もう少し待てと言われたので興味のない番組を流し見る。
「風呂いいよ」
「蘭くん、先に」
「気にせずゆっくり入って来いよ。それとも一緒に入るか?」
「…………やめとく」
何だ今の間。
期待して、すぐに絶望し、我慢するかのように顔をしかめて着替えを取りに行ってしまった。
「俺のヨメちゃん可愛すぎね?」
「カワイイカワイイ」
「竜胆ぶん殴んぞ」
「情緒どうなってんだよ」
弟とは言え、人のヨメに欲情すんなよ。
そう言えば嫌そうな顔をされたからマジで小突いてやった。
風呂で顔色の良くなった姿に安心し、自分もササッとシャワーを浴びる。
いつもより掛け物を多めにしてベッドに横になれば自分から引っ付いてくる姿が愛らしい。
「蘭くん」
「気にすんな」
「あの、あのね」
「大事な生理現象だもんな」
「……蘭、くんっ」
抱き締めていればだんだんと震えた声になっていく。
小動物みたいな可愛さ。
「あたっ、当たって……るん、だけど」
「生理現象。当ててんだよ」
「うぅ…っ」
「俺のこれは勝手に収まるけど、オマエのは将来の為に必要な事だろ」
薄い腹の中では俺には理解出来ない痛みと不快感を伴いながら新しい部屋を整えるための準備を毎月繰り返す。
「止めてやる事は簡単だけど」
「……まだ、やだ」
「!!」
「まだ私が蘭くんを独り占めしたいから」
赤ちゃんいらない、なんてうるんだ瞳で言われてがっつかなかった俺を褒めてくれてもいい。
キスはしたけど、なけなしの理性で彼女は生理中だと我慢した。
だと言うのに、もっと、なんて唇を押し付けてくる彼女。
「オマエマジで覚悟しとけよ」
「………蘭くんの好きにしていいよ」
「っっっっっんと、たち悪ィ」
「蘭くんに触られると、全部気持ちいいから……好き」
オーバーキルしてくる彼女。
ちんこをイライラさせられるが、可愛らしさ満点なので許すしかない。
後日、めちゃくちゃ抱いた。
潤んだ瞳。
赤く染まった頬。
悩ましい表情。
ゾクゾクと腰にくる痺れにニヤける口許を手で隠す。
堪んね。
自分の恥を捨てきれずにいる彼女に内心笑顔となった。
ふと、思い付いたのはくだらない遊び。
過去一番に今の彼女を甘やかしている自覚はある。彼女との馴れ初めはありきたりだが俺が気に入ったから。いつもと違った系統にすぐ飽きると思っていたのにのめり込んだ。
惚れた方が負けとはよく言ったもんだ。
彼女の淫らな姿が可愛くて、恋人となり許しを得てからほぼ会えば必ずヤッていた。
何度しても足りず、彼女の方が先に気を失うくらいに抱き潰してしまう。
大事な大事な可愛い彼女に盛りすぎて彼女から拒否された日には自身を呪いたくなる。
そこでどうしたものかと考えていたが、日にちを置くくらいしか出来ない。
会ってヤるのが目的ではないので穏やかに2人で過ごすのもいいもんだと思いはするが、溜まるもんは溜まる。
お陰様でヤる日は彼女を抱き潰すのが恒例に。
「蘭くん……あの、あのね」
「んー?」
「出来れば、今日はその……控え目にお願い出来ないかな?」
「何で?」
「明日、学校で大切な用事があるから」
「どんなやつ」
「……体育祭」
足腰が痛み、気絶した疲れを引きずっての学校行事はキツイと言われてしまえば我慢するしかない。
よしよしと撫でながら服を着せて、明日頑張れと言えば困った顔をしながら俺の腕にそっと手を這わせる。
「手加減してくれるなら」
「名前が困るし止まれねぇから」
はぁー、俺まじで出来た彼氏じゃね?
彼女を抱き締めながら横になる。当たってしまうのは生理現象だから。
モゾモゾと自分のいい位置に収まったらしい彼女は一言謝ってきて頭を擦り付けてくる。
可愛い。
彼女じゃなかったら帰ってたし連絡消してた。
彼女から寝息が聞こえてきてそっと起き上がり自身の勃ちっぱなしの愚息を抜くために彼女の下着を脱がせて拝借した。
体育祭が終わり……迎えに行けば楽しかったと嬉々として話す彼女が可愛い。
抱き締めながら話を聞いていたが女の子の柔い部分に触れていると欲望がムクムク沸き上がる。
話を聞きながら少し硬さを増してきた愚息を服越しに擦れば困った顔をして身体を震わせる姿は腰にくる。
期待度と不安と困惑が入り交じった瞳で見上げられたらヤるしかねぇと思ってふと思い付く。
彼女から求められたい。
彼女から誘われたい。
焦らして焦らして焦らして焦らして。
欲が溜まり続けた彼女は一体どんな可愛い姿を見せてくれるのかが気になった。
焦らしプレイやってみよ。
弛む口許。頭の中は既にドロドロとした彼女の顔が思い浮かぶ。最高に可愛い顔してくれるんだろうなって思いながら彼女の柔肌を優しく指を滑らせる。
楽しそうに話していたものの、ピクッと反応し困った顔を見せる彼女が可愛い。
「それで?」
「えっと……」
「いいな。名前の活躍見れるなら行けば良かった」
「……運動する蘭くんカッコいいからみんな虜になっちゃう」
「へぇ?」
いつもの俺ならなら運動する?と言って押し倒していた。だけど今日は彼女への焦らしタイムなので触るだけ。
首筋に顔を埋めると汗と制汗剤の匂い。
べろっと舐めてみれば不愉快な味が舌に響く。
「ら、蘭くん!?駄目だよっ!!私、今日は汗臭くてっ」
「まっず」
制服の隙間から指を差し込み胸を触る。
ジタバタと暴れだそうとするのでギュッと抱き締めると動けなくなる彼女に笑ってしまう。
胸元のボタンを外し、指を差し込み肌に触れる。少しだけブラをズラして指先で先端を遊ぶように摘まむ。
「蘭くんっ」
「あ、そういや今日はこのあと夜出掛けんだったわ」
顔が赤くなった彼女から手を引く。
ボタンを直して立ち上がらせる。
「バイクで送ってく」
ポカンとする彼女。
汗が引き風邪を引いたら良くないと俺の上着を被せる。戸惑いながらも俺の言葉通りに動く彼女が可愛い。たいした用事なんか無いが、明日からどうしてやろうかと考えるだけで楽しくなった。
1日目
今日は普通に会えなかったが、メールはした。
控えめなメール内容すら可愛い。
2日目
無邪気な彼女が可愛すぎて悪戯だけじゃ済まず普通にシた。なんだかんだ3日程してなくて盛り上がったが、何度シても足りず気付いたら彼女が気絶した。ヤりすぎて気絶させるなんて俺余裕無さすぎね?
明日からはまた少し期間を空けよう。
そんなことを繰り返し二週間。
週に4〜5回はしていたが、週2ほどにしてみた。会う回数は減らさず、ヤる回数を減らしてみたものの……正直此方もキツイ。
焦らす分、自分で発散しなきゃいけない。
だが、我慢した分効果は出てきているのかここ最近彼女から引っ付いて来たり、物欲しげに見つめてくる。
ヤッてる時も積極的にキスをねだってきて可愛すぎる。
今日も俺の手をニギニギと握ってみたり、いつもはしないのに腕を回して引っ付いてくるから胸が当たってる。
明日くらいにはヤろう。
そう心に決めて彼女の胸を堪能しながらきちんと送る。
寂しそうにする彼女の額にキスを落とすが、何だか不服そうだ。
「明日な」
「………うん」
「明日は親に帰らねぇって言っとけ」
「えっ」
唇を重ねて手を振れば真っ赤になっていた。
いつまでもウブな反応に笑ってしまう。
明日が楽しみだとゴムを買って帰った。
いつも通り彼女を迎えに行き、買い食いしたり適当な店を見て回りながら俺の家に帰る。
竜胆には予め話を通してあるから帰って来るのは遅いか、ヘッドフォンでもしてゲームをしているだろう。
リビングで彼女と並んで座り録り貯めていたどうでもいい番組を見る。
チラチラとたまに此方を見ては身体を緊張させたり、モゾモゾと動きながら何度も体勢を変えている。今夜ヤると匂わせているから焦らし効果か?と弛む口許を必死に耐えていた。
「蘭くん、ちょっとトイレ借りてもいい?」
「おー」
早足にトイレに駆け込む姿に下着でも濡れたか?と待っていたら何やら腹を押さえて青白い顔をして戻ってきた。
「どうしたー?」
「蘭くん……」
今にも泣き出しそうな顔。
何事かと立ち上がって寄れば瞳いっぱいに涙を溜めている。
「……ちゃ、った」
「ん?」
「生理……き、ちゃった」
ごめんなさい、と謝り出す彼女。
「生理用品持って来てたか?」
「少しだけいつも持ち歩いてるけど、予定外だから…」
泣き出しそうな彼女の頭を撫で、部屋に行く。
俺の上着を彼女に着せて、財布と鍵を持つ。
「蘭くん?」
「まず買い物行くぞ。近くのコンビニで今日と明日の分買いに行こうぜ」
「えっ?私帰るよ……流石に」
「帰んな」
「でも……できない、し」
確かに誘った。
ヤる事込みでのお泊まりのはずだったが、出来ないからといってお泊まりは無しだなんて思っていない。
「ヤり目の為に付き合ってるわけじゃねーぞ」
「………ごめん」
「謝んな。ほら、行くぞー」
手を引いてコンビニまで出掛ける。
下着も専用のが必要か?だとしたらコンビニじゃ駄目か?と思ったが案外コンビニは万能らしく揃っていた。
いつも使っている種類ではないが拘りも無いらしいので籠に入れていく。数字が書いてあるが意味がわからねぇ。
「何か違いでもあんの?」
「多い日用とか、長さだよ」
「ふーん」
女は何かと大変だな。
商品一つでも何かと違いがあるらしい。まぁ、ゴムも薄さ数ミリで全然違うし。安くて大量だと臭ぇし粗悪品が混じってる。
あ、今度イボつきとか試してみよう。
暖かいココアも買ってレジへ向かう。
無言で俯いている彼女にココアだけ渡せば小さな声で御礼を言われた。
部屋に戻れば彼女は一言謝って再びトイレへ。
さーて、どうしたもんか。
気落ちしている彼女の機嫌をどう上げてやるのが正解か。DVDなんて無いし、録っていた番組も見たし、今夜入っている番組は興味がそそられない。ふと、竜胆がまだ帰って来ていないのを思い出して竜胆へ適度に話題のありそうなDVD借りて来るように頼む。
理由は?と聞かれたが早めによろしくと送る。
青白い顔のままの彼女に手招きすれば大人しく来てくれたので抱き抱える。
「腹は?痛ェ?」
「大丈夫……。あの、ごめんね」
「気にすんな」
腹に手を当てると落ち着くのか身体を預けてくれる。適当に番組を見ていれば竜胆が帰って来てDVDを差し出してくる。
「ホラ。何でもいいっつったから」
「竜胆くんお出掛けしてたんじゃ?」
「兄貴に言われて借りてきた」
「………ごめん、なさい」
「竜胆セットして」
また落ち込みだした彼女をよしよししながら竜胆に指示を出せば嫌そうな顔をされた。
何か言いたげではあるものの、彼女がどんどん表情を曇らせるから竜胆は手にしたDVDをセットし始めた。
どうでも良さそうな宣伝を見ている間に気のきく弟は温かいコーヒーを淹れてくれた。
彼女には牛乳を足してカフェラテだ。
「サンキュー、竜胆」
「俺も観たいからついで」
「ありがとう、竜胆くん」
「ん」
三人でアクション系の映画を見る。
高い車を派手にぶっ壊すシーンやドリフトは観ていて気持ちがいい。
今度ドリフトやってみっか、と竜胆と盛り上がる。勿論彼女も道連れだと言えば首を振っていて少しだけ笑顔が戻る。
次々に映画を観ていればいい時間になったので風呂に入ることに。竜胆はシャワーを使うからと先に入った。
「蘭くん…」
「風呂どーする?」
「汚しちゃ、悪いから」
「気にすんな」
顔色の悪い姿に無理して入れないほうがいいのか考えるが、身体を暖めたほうが楽になるならば入った方がいいだろう。
シャワーから上がってきた竜胆が気を利かせて湯船に湯を張ったらしく、もう少し待てと言われたので興味のない番組を流し見る。
「風呂いいよ」
「蘭くん、先に」
「気にせずゆっくり入って来いよ。それとも一緒に入るか?」
「…………やめとく」
何だ今の間。
期待して、すぐに絶望し、我慢するかのように顔をしかめて着替えを取りに行ってしまった。
「俺のヨメちゃん可愛すぎね?」
「カワイイカワイイ」
「竜胆ぶん殴んぞ」
「情緒どうなってんだよ」
弟とは言え、人のヨメに欲情すんなよ。
そう言えば嫌そうな顔をされたからマジで小突いてやった。
風呂で顔色の良くなった姿に安心し、自分もササッとシャワーを浴びる。
いつもより掛け物を多めにしてベッドに横になれば自分から引っ付いてくる姿が愛らしい。
「蘭くん」
「気にすんな」
「あの、あのね」
「大事な生理現象だもんな」
「……蘭、くんっ」
抱き締めていればだんだんと震えた声になっていく。
小動物みたいな可愛さ。
「あたっ、当たって……るん、だけど」
「生理現象。当ててんだよ」
「うぅ…っ」
「俺のこれは勝手に収まるけど、オマエのは将来の為に必要な事だろ」
薄い腹の中では俺には理解出来ない痛みと不快感を伴いながら新しい部屋を整えるための準備を毎月繰り返す。
「止めてやる事は簡単だけど」
「……まだ、やだ」
「!!」
「まだ私が蘭くんを独り占めしたいから」
赤ちゃんいらない、なんてうるんだ瞳で言われてがっつかなかった俺を褒めてくれてもいい。
キスはしたけど、なけなしの理性で彼女は生理中だと我慢した。
だと言うのに、もっと、なんて唇を押し付けてくる彼女。
「オマエマジで覚悟しとけよ」
「………蘭くんの好きにしていいよ」
「っっっっっんと、たち悪ィ」
「蘭くんに触られると、全部気持ちいいから……好き」
オーバーキルしてくる彼女。
ちんこをイライラさせられるが、可愛らしさ満点なので許すしかない。
後日、めちゃくちゃ抱いた。