短編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
考えた。
考え抜いて思い付いた。
「お別れ、だな」
「え……」
彼女に不満があった。
本来ならば可愛い顔をして俺の下でドロドロのグチャグチャな泣き顔を甘い言葉で甘やかし2人で絶頂を迎える予定だったというのに。
待たされるのは俺ばかり。
焦らされるのは俺ばかり。
一人むなしく彼女の匂いを嗅いで右手で抜く行為程虚しいものはない。
俺にすがって泣き顔晒して必死にお願いする彼女が見たかった。
「そっか……。今までありがとうございました」
「ぇっ?」
「荷物とか捨てていいから。蘭くんから貰った物は着払いで送るね」
「待って?」
「私なんかが蘭くんと釣り合うとか思って無かったから……素敵な夢をありがとう。さようなら」
「待て待て待て待て」
ストップ。無しで。ごめんなさい。
諸々の恥を捨てて全力で彼女を引き止める。
「そこは普通泣いて引き止めろ?」
「別れを切り出されてすがられるの蘭くん嫌いそうだから」
「嫌いだけど」
「じゃあ……」
「違ぇって。あー……」
必死に彼女にぼやかして説明するものの、なぜか別れる一択となりもう心の整理までつけようとしてくる。そうじゃねぇんだよ。
「焦らされてるオマエが見てぇのに」
「へ?」
「俺が好き過ぎて、我慢出来ないってところ見たかったの」
ダセェ。まじダッサ。
焦らしたいのに何で俺が焦らされてんの。
顔を覆って今日1日のやる気諸々が無くなり寝っ転がる。
然り気無く彼女の生足に頭を乗せて、腹に顔を埋めれば彼女の香りと共に微かに鼻腔をくすぐる特有の匂い。
ヤバい。勃ってきた。
ふと、頭に乗る手のひらの柔い感触。スルスルと俺の髪をすく彼女。
「あのね、蘭くん 」
「んー?」
欲望と眠気が混ぜられ複雑な感覚。
それでも欲より太腿の温さと頭を撫でられる温さに瞼が落ちてきた。
「蘭くんの事好きすぎておかしくなりそうなのはいつもなんだけどなぁ」
「……は?」
彼女からの言葉にパッと目が覚める。
腹に埋めていた顔をズラせば、ほんのりと頬を染めて瞳を潤ませ唇を噛む彼女がいた。
「蘭くんに触られるだけでね、期待しそうになるの」
俺の指を持ち、一本一本硝子細工でも扱うように触れる。
「蘭くんが変なこと始めるから……私、エッチになっていってる」
恥ずかしいのか、自分で告げた後に真っ赤になって涙が溢れるんじゃないかってくらい瞳が濡れていく。なのに、小さく吐息を漏らしながら俺の手にすり寄るように頬を寄せる。
「蘭くんに触れられるだけで濡れちゃう女なんて、はしたないよね……」
プチっと理性が切れる音がした。
身体を起こし、彼女の頭を引き寄せ唇を貪る。
舌で唇をノックすれば僅かに開けてくれたので舌を捩じ込む。歯を一本一本なぞり押し返そうとする小さな柔い舌を絡め擦り合わせる。
彼女を膝に乗せながら服を脱がし、胸に手を添える。既にピンッと立ち上がった可愛らしい先端を指先で挟み擦り合わせれば彼女から喘ぎ声が漏れる。
スカートの中に手を差し込み下着をなぞればしっとりと濡れている。
「すぐ挿れれそうなくらい濡れてる」
「ご、めん…なさいっ」
下着を脱がせ、指を2本。すんなりとはいってしまい口許が弛む。
解さなくてもいいくらいドロドロな中に中途半端な下着を脱がそうとした時だった。
ppppp…
鳴り響く携帯の音。
嫌な予感がしながらもシカトするが、なかなか電話が途切れない。
「……あの、蘭くん」
「クソッ!!」
携帯を握り締めながら通話を押せば向こう側は静かだった。
「ンだよ。誰だ?クソな用件なら殺すぞ」
"オマエを殺してやろうか?蘭"
静かだけど明らかに機嫌を損ねているような底冷えするほど冷たい声に心臓がヒュンッとなる。恐る恐る通話中の上に表示されている名前を見て顔を覆ってしまった。
"来るまでに言い訳考えとけよ"
ブツッと切られた電話。そして謀ったかのようにノックされるドア。
「兄貴、イザナから連絡来た?
イザナキレてっけど何したんだって鶴蝶からメール……」
竜胆からは見えないように彼女をタオルケットで巻いていく。眉を下げて何か言いたそうな唇を塞げば竜胆が入ってきて、俺を見てサッと目をそらしやがった。
「準備終わったら呼んで」
「おー」
早足にいなくなった竜胆。タオルケットを巻かれモコモコになった彼女を抱き締めながら項垂れる。また、お預けか。
「悪ィ」
「私は大丈夫だよ。けど……いつもお預けしちゃうから、その…タイミング悪くて飽きたり、疎遠になってお別れしない?」
「しねぇって。嘘でも言ってごめん」
額に、瞼に、頬に、鼻に、最後に口に。
せめて誠意よ伝われ……とキスを落としていく。
「今度必ず埋め合わせすっから」
「エッチの?」
「オマエのこと大好きって伝える埋め合わせ」
勿論エッチは含む。
傷付けちまった分甘やかす予定だ。
「蘭くん」
「ん?」
もぞもぞと動いて抜け出したかと思えば小さな柔い手のひらで頬を包まれた。
「あんまり焦らされると蘭くんに会う度エッチな顔しちゃうから……なるべく早めに埋め合わせてね」
彼女に不満がある。
俺よりも焦らし上手になるのやめてくれ。
考え抜いて思い付いた。
「お別れ、だな」
「え……」
彼女に不満があった。
本来ならば可愛い顔をして俺の下でドロドロのグチャグチャな泣き顔を甘い言葉で甘やかし2人で絶頂を迎える予定だったというのに。
待たされるのは俺ばかり。
焦らされるのは俺ばかり。
一人むなしく彼女の匂いを嗅いで右手で抜く行為程虚しいものはない。
俺にすがって泣き顔晒して必死にお願いする彼女が見たかった。
「そっか……。今までありがとうございました」
「ぇっ?」
「荷物とか捨てていいから。蘭くんから貰った物は着払いで送るね」
「待って?」
「私なんかが蘭くんと釣り合うとか思って無かったから……素敵な夢をありがとう。さようなら」
「待て待て待て待て」
ストップ。無しで。ごめんなさい。
諸々の恥を捨てて全力で彼女を引き止める。
「そこは普通泣いて引き止めろ?」
「別れを切り出されてすがられるの蘭くん嫌いそうだから」
「嫌いだけど」
「じゃあ……」
「違ぇって。あー……」
必死に彼女にぼやかして説明するものの、なぜか別れる一択となりもう心の整理までつけようとしてくる。そうじゃねぇんだよ。
「焦らされてるオマエが見てぇのに」
「へ?」
「俺が好き過ぎて、我慢出来ないってところ見たかったの」
ダセェ。まじダッサ。
焦らしたいのに何で俺が焦らされてんの。
顔を覆って今日1日のやる気諸々が無くなり寝っ転がる。
然り気無く彼女の生足に頭を乗せて、腹に顔を埋めれば彼女の香りと共に微かに鼻腔をくすぐる特有の匂い。
ヤバい。勃ってきた。
ふと、頭に乗る手のひらの柔い感触。スルスルと俺の髪をすく彼女。
「あのね、蘭くん 」
「んー?」
欲望と眠気が混ぜられ複雑な感覚。
それでも欲より太腿の温さと頭を撫でられる温さに瞼が落ちてきた。
「蘭くんの事好きすぎておかしくなりそうなのはいつもなんだけどなぁ」
「……は?」
彼女からの言葉にパッと目が覚める。
腹に埋めていた顔をズラせば、ほんのりと頬を染めて瞳を潤ませ唇を噛む彼女がいた。
「蘭くんに触られるだけでね、期待しそうになるの」
俺の指を持ち、一本一本硝子細工でも扱うように触れる。
「蘭くんが変なこと始めるから……私、エッチになっていってる」
恥ずかしいのか、自分で告げた後に真っ赤になって涙が溢れるんじゃないかってくらい瞳が濡れていく。なのに、小さく吐息を漏らしながら俺の手にすり寄るように頬を寄せる。
「蘭くんに触れられるだけで濡れちゃう女なんて、はしたないよね……」
プチっと理性が切れる音がした。
身体を起こし、彼女の頭を引き寄せ唇を貪る。
舌で唇をノックすれば僅かに開けてくれたので舌を捩じ込む。歯を一本一本なぞり押し返そうとする小さな柔い舌を絡め擦り合わせる。
彼女を膝に乗せながら服を脱がし、胸に手を添える。既にピンッと立ち上がった可愛らしい先端を指先で挟み擦り合わせれば彼女から喘ぎ声が漏れる。
スカートの中に手を差し込み下着をなぞればしっとりと濡れている。
「すぐ挿れれそうなくらい濡れてる」
「ご、めん…なさいっ」
下着を脱がせ、指を2本。すんなりとはいってしまい口許が弛む。
解さなくてもいいくらいドロドロな中に中途半端な下着を脱がそうとした時だった。
ppppp…
鳴り響く携帯の音。
嫌な予感がしながらもシカトするが、なかなか電話が途切れない。
「……あの、蘭くん」
「クソッ!!」
携帯を握り締めながら通話を押せば向こう側は静かだった。
「ンだよ。誰だ?クソな用件なら殺すぞ」
"オマエを殺してやろうか?蘭"
静かだけど明らかに機嫌を損ねているような底冷えするほど冷たい声に心臓がヒュンッとなる。恐る恐る通話中の上に表示されている名前を見て顔を覆ってしまった。
"来るまでに言い訳考えとけよ"
ブツッと切られた電話。そして謀ったかのようにノックされるドア。
「兄貴、イザナから連絡来た?
イザナキレてっけど何したんだって鶴蝶からメール……」
竜胆からは見えないように彼女をタオルケットで巻いていく。眉を下げて何か言いたそうな唇を塞げば竜胆が入ってきて、俺を見てサッと目をそらしやがった。
「準備終わったら呼んで」
「おー」
早足にいなくなった竜胆。タオルケットを巻かれモコモコになった彼女を抱き締めながら項垂れる。また、お預けか。
「悪ィ」
「私は大丈夫だよ。けど……いつもお預けしちゃうから、その…タイミング悪くて飽きたり、疎遠になってお別れしない?」
「しねぇって。嘘でも言ってごめん」
額に、瞼に、頬に、鼻に、最後に口に。
せめて誠意よ伝われ……とキスを落としていく。
「今度必ず埋め合わせすっから」
「エッチの?」
「オマエのこと大好きって伝える埋め合わせ」
勿論エッチは含む。
傷付けちまった分甘やかす予定だ。
「蘭くん」
「ん?」
もぞもぞと動いて抜け出したかと思えば小さな柔い手のひらで頬を包まれた。
「あんまり焦らされると蘭くんに会う度エッチな顔しちゃうから……なるべく早めに埋め合わせてね」
彼女に不満がある。
俺よりも焦らし上手になるのやめてくれ。