五万企画
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
目が覚めるとそこは……古びた学校だった。
先ほどまで研磨とクロと共に帰ろうと廊下を歩いていたはずなのに……
「そうだ……あの時」
チャイムが鳴り、目の前に1人の女の子が現れた。
肩までの真っ直ぐな髪に、白いシャツに可愛いピンクのフリルのスカート。
"あ……あそ、アソボ"
ニタリと笑った女の子の目があるはずの部分は暗くくぼんでおり、目がなかった。
そのまま意識が無くなった……。
「研磨とクロ探さなきゃ……」
立ち上がり、薄暗い教室を見渡す。
静まり返った教室は不気味で恐怖心を煽る。
「行かなきゃ」
どうか無事でいて……と、薄暗い廊下に飛び出した。
どーも!!プリティでキュートな10歳の通行人名前たんです☆
名前たんは今!!何をしているかというと……
「たのもぉぉおおおお!!!!!」
女子トイレに訪問なう。
ちなみにここ一階の職員トイレ。
小学校だからトイレいっぱいあんだよ。
「はーなこさぁぁあああああん!!
あっそびっましょぉぉおおおお!!」
ドンドンドン
「はーなーこーさぁぁああん」
ドンドンドッドン
「ねぇねぇ!!あーそーぼー」
カチャカチャ
ドンドンドン
「でてこいやぁっ」
ドッドドンドン
カチャカチャッ
ドドンドンドン
"うっるさいわよアンタ!!!!"
「やっと出てきた」
"雰囲気考えなさいよ!!アンタ他の怪異なら殺されてるわよ!!"
「そう、それそれ。
花子さんがお助けキャラだと聞いたからここ来たんだよ」
"誰に聞いたのよ"
「廊下歩いてた人体模型シバいたら教えてくれた」
"アンタなにしてんのよ"
「この学校三階も無いし、他のトイレは悪霊の溜まり場となったから職員トイレに追いやられたとか可哀想だね花子ちゃん」
"う、うるさいわよ!!
仕方ないじゃない!!私怪異の中では新人なんだからっ!!"
「そーなの?花子ちゃんってメジャーじゃん」
"花子役も世代交代するのよ"
怪異裏話を聞いたところで本題に入ろう。
「幼馴染も一緒に巻き込まれたんだけどどこにいるかわかる?花子ちゃん」
"一人は音楽室。もう一人は……体育館かしら?"
「おぉ、素晴らしい」
"ただし無闇に歩き回っても会えないわ。
この世界のゲームに巻き込まれてしまったらゲームをクリアしていかなければ幼馴染には会えない"
花子ちゃんが言うには学校の七不思議と対峙し勝負に勝たなきゃいけないらしい。
花子ちゃん以外にもお助けキャラはいるが、どのキャラが七不思議担当になるかはゲームが始まらないとわからないらしい。
"今回は私や人体模型がお助けキャラだったみたいね"
「怪異と対決ってどーすればイベント発生するの?」
"ノリ軽いわねアンタ……
その時によって怪異がランダムだからはっきり言えないけど……基本的にはエンカウントね"
「後ろから襲ってくるの?」
"怪異なんてそんなものよ。
隙を見て襲ってくるわ"
「じゃあ適当に怪異出そうなところ行けば当たりありそうかな」
"一番わかりやすいのは図書室に行くことよ。
その時のゲームの説明書があるはず"
「へー。ちなみに図書室って?」
"この上よ"
花子ちゃんめっちゃいい位置にいるじゃん。
"本来なら私まで辿り着くのに色々障害があるはずなんだけど……アナタラッキーなのね
近くの教室で目を覚ましたの?"
「いや、1年1組の教室」
"いっちばんここから遠い場所じゃない!?"
「ここ来るまでに上半身しかない人が凄い顔で追いかけてきたから
とりあえず顔面蹴り飛ばしといた」
"はぁ!?"
「テケテケうるさい奴だったからたまたまあったガムテープで口ふさいで手もまとめて机にぐるぐる巻きに貼り付けてきた」
"………アンタ何をしてんの"
「トコトコうるさく足音立てる下半身もいたからガムテープで足縛って椅子にぐるぐる巻きに貼り付けてきた」
"何してんのぉ!?"
だって襲いかかってきたから。
「こっち側来るとき渡り廊下では下から手が伸びてきたから全部踏みつけて来たし」
"え……この子なんなの?"
「玄関見付けたけど開かなかったからうろうろしてたら人体模型がいてちょっと捕まえたら色々話してくれて」
"………"
「生首転がってきたから蹴り飛ばしてたら人体模型いなくなっちゃってさ」
"………アンタサポートいらなくない?"
「いるよ。私一人で寂しくて心細かったんだから」
"アンタの心は鋼メンタルなの?"
「障子メンタルだよ」
"嘘つきなさいよ!!!
障子メンタルが初っぱなからテケテケと出会って蹴り飛ばすとか前代未聞よ!!!"
「だって襲いかかってきたから」
"怪異だからね!!襲うわよ!!"
「噛もうとしてきたから」
"怪異だからね!!!"
「幼女の私をニヤニヤしながら噛もうとしたから耐えられなくて…」
"アンタ本当に人間!?"
「ロリショタへのおさわりは禁止となっております」
"人間の法なんてこっちには関係ないわよ!!"
ツッコミ上手な花子ちゃん。
私花子ちゃんとお友達になれると思う。
「じゃあまず図書室行ってくるね」
"……何かあったらまた助けてあげるわよ"
「ツンデレ…!!!」
ってことで図書室へ。
入った瞬間半透明の幽霊いた。
"シズ…カ、ニ"
図書室の番人なのだろうか?
とりあえず静かに閉めて説明書を探そうと思ったが……本がいっぱい。
怪異ものの本棚を調べたらわかりやすく説明書があった。
中を見ると七不思議を解決するまでこの世界から出られないこと、そして順番に解決していくこと、怪異を封じるためのお札がいることが書かれていた。
「札……」
なんということでしょう。
古びたお札が説明書から浮かび上がってきたじゃないですか!!
第一の怪異、として1年4組で終わらない授業を受けること。
解決策は授業を終わらせることらしい。
「終わらない授業なのに終わらせろってどーゆーこと?」
とりあえず1年4組行くか……と再び渡り廊下を渡って1年4組へ。
生徒らしき子供達が座っている。
空いている席に座ったら先生らしき真っ黒い影が入ってきた。
授業が始まったのはいいが……
"………、…………。…………"
"………。…………"
"………、…………、…………"
オマエはゲームの主人公かよ!!ってくらい
何話してるか理解できない。
他の生徒を見るが影だけど頭を傾げてる。
そして黒板。
めっちゃ字がちっちゃい。
何書いてるかわからない。
「先生!!声聞こえないので授業なりたってませーん!!
あと黒板の字ちっちゃすぎて後ろの子まったく見えてませーん!!」
"!?"
「そもそも何の授業?これ」
"………!!…………、…………!!"
「聞こえんって」
どんだけ声小さいの?って言ったら先生らしき影が隅っこに行っていじけた。
え?まじで?
先生を慰めるように肩を叩く。
「人には向き不向きがあるから……
声はほら、メガホンあげるから」
そこらの紙丸めただけだけどな。
「ほら、先生席について」
いじけてる生徒を私の席に座らせる。
そして私が教卓へ。
「えーっと、皆さん。
終わらない授業をしていつまでもこんなところに居てはお尻が椅子とくっついて体に悪い。
なので今日は特別に名前さんが授業を始めまーす。
そーだなぁ……授業科目は道徳にしよう!!」
チョークを持って生徒達を見る。
「私達人間は一人では生きていけません。
誰かと関わり、誰かを助け、助けられて生きています。
人という字は人と人がお互い支え合ってヒトとなるのです」
人、と書く。
「つまり"人間"とは"人"と"人"の"間"にいるから"人間"になる……と私の国の偉大なる教師はおっしゃってました。
立派な人にならなくてもいい。
いい感じの人になればいい、と」
私金八先生見たことないけどな。
「みんなは今、この教室で終わらない授業をいつまでもいつまでも繰り返しています。
君達には未来がある。
なのにここにずっと居座るのはもったいないことです」
少、と黒板に書く。
「少し止まることは大事なことですが
いつまでも歩みを止めていては成長出来る機会を奪ってしまいます」
少の上に止の字を書き足す。
「なので、みなさん歩きだしましょう!!
以上、道徳の授業でした」
パチパチと拍手が鳴り響き、チャイムが鳴る。
黒い影達がスッと消え先生だけが残る。
「あなたも来世では偉大なる金八先生を目指して頑張って」
ぺたり、とお札を貼ると先生も消えた。
「………流石金八先生、偉大だ」
私金八先生見たことないけどな。
再び図書室へ戻るとクリアの判子。
そして第二の怪異は美術室のモナリザらしい。
再び札が浮かび上がってきた。
美術室に行くとじっと見つめてくる……ので、目潰しをした。
額縁ごとガタガタ揺れて血の涙を流しながら睨み付けてきた。
「ここにたまたまマッチがあります。
マッチで燃やされるか、目潰しされ続けるか、絵の具で塗り潰されるか、水責めされるか選んでください」
モナリザが泣いた。
なのでそのまま額に札を貼り付けた。
そしてそのまま絵が消えたので次。
第三の怪異、音楽室のベートーベン。
中にはいるとピアノが勝手に動いて音楽が流れていた。
「クロ!!」
なぜかぐっすりと眠っている。
辺りを探すとじっとこちらを見るベートーベンの額縁があったのでこちらも同じように絵を脅したが消えなかった。
ので、勝手に動くピアノに座って演奏を邪魔するかのように猫踏んじゃったとドレミの歌を替え歌で熱唱しながら弾いたら渋い顔されて絵が消えた。
お札をピアノに貼ると音楽も止まった。
「………あれ?名前?」
「クロ!!良かった、無事だったんだね!!」
「俺……なんかずっとピアノ聴こえて…」
「とりあえず図書室行こうか」
クロは真っ暗な空間でずっとピアノの音楽が流れていたのを聴いていたらしいが、突然猫踏んじゃったとドレミの歌が聴こえて突っ込んだらしい。
「猫じゃなくクロ踏んじゃったとか
ドレミの歌で永遠とテニプリキャラの名前歌ってたりとか…」
えーは越前のえ
てーは手塚のて
ふーは不二のふで
いーは乾のいー
もーは桃城のもー
かーは海堂のかー
きーは菊丸ビーム!!
さあ 青春だー
勝つのは跡部 負けるの青学
勝つのは跡部 負けるの青学
おれ、さまに、酔いな!!
を無理矢理合わせて歌った。
「愉快でしょ?」
「愉快過ぎて笑ったわ」
渡り廊下で再び手を踏みつけ、廊下を転がる生首を蹴り飛ばし、図書室へ。
クロが叫んで抱きついてきたがシカト。
「次は第4の怪異かー」
「………マッテ。ベートーベンのとこ備考……」
〈備考
音楽室に閉じ込められて最期まで曲を聞くと命を落とす〉
「「…………」」
「良かったね、クロ」
「ありがとう!!ありがとう、テニプリっ!!」
第4の怪異はテケテケとトコトコ
身体をくっつけ札を貼ると消えるらしい。
「こいつら1年の教室にガムテで貼り付けてるわ」
「は?」
「よし、合体させにいこう」
教室でガタガタ揺れている上半身と下半身を見てクロがドン引きしていた。
二人で持ち上げてくっついた瞬間札を叩きつけたら消えた。
そして第5の怪異、体育館の太郎くん
フリースローで勝て、と。
「………研磨が囚われのお姫様だ」
「だな」
首のない身体が生首をドリブルしているのにクロは青ざめていた。
ステージ上で研磨が寝かされている。
「よし……バトルしようぜ!!」
「ポケモンバトルするノリで言うなよ」
「フリースローで勝てばいいの?」
「多分」
ボールを渡されたのでクロが普通に入れる。
が、外した。
「やべ」
その瞬間、太郎くんがクロの身体を脇に抱えて体育館走り出した。
クロが絶叫しているが、私も突然の事に怖い。
一周して戻ってきたクロ。
「なにあれなにあれなにあれ!?」
「こっわ」
首から上がない太郎くんが挑発するようにくいくいと手で煽ってくる。
「オレやだ。もう心折れた……」
「だろうね」
いきなり抱えてダッシュはきつい。
しかも首から上ないからよりきつい。
ボールを持ってフリースローの位置へ。
しかし、ここで私は重要なことにきづいた。
「クロ、ヤバい」
「どーした?」
「私まともにフリースロー入ったことない」
「嘘だろ!?」
「ボール競技苦手なんだよね」
「今更!?」
どーしよう……と思っていたがピン!ときた。
ゴールに背を向けそのまま後ろに放り投げた。
「は?」
「よしっ」
入った。
「ん?これ入ったけどどーすんの?」
「………フリースロー対決だからどっちか外すまでじゃね?」
「なるほど」
太郎くんが呆然としていたが、気を取り直してゴールを決めていた。
再び私の番だが背面投げで再び入る。
「………何で入んの?」
「前からが無理なら後ろから入れたら入るかなーと思ってやったら出来た」
「スゲーよオマエ」
何回やっても入る私に太郎くんの方が動揺していき、太郎くんが外した。
凄い落ち込んでいる。
「その……元気だせよ。
名前がおかしいんだから」
「慰めるほどか?」
「見てて可哀想になった」
"う……う……うがぁぁああああ!!!"
「!?」
「クロ、危ない!!!」
逆上した太郎くんの生首がどこからともなくクロへ向かってきたので、札を太郎くんの顔に叩き付けて、その勢いのまま身体に向かってシュート決めたら消えた。
「しゃっ」
「………オレはオマエが怖くなってきた」
「頼もしいと言おうよ」
起きた研磨を介抱し、再び図書室へ。
向かう途中変な虫っぽい化物が出てきたが飛び蹴りを決めた。
「は?」
「研磨、何も言うな」
「早くいこー」
「………」
第6の怪異 二宮金次郎
「ねぇ研磨、クロ」
「なに」
「どうやって外出るの?」
玄関のドアは開かない。
「二宮金次郎って普通外だよな」
「そうだね」
「開かないってことは中にいるとか?」
「可能性はあるかも」
校内うろうろと動き回るが雑魚しか出会わない。
「中ボスっぽいのもいないから玄関の扉は開かないのかもね」
「じゃあどこに……」
柱の影となっていた部分。
研磨はこちらを見ていて気付いてなかったがクロと私はそいつと目があった。
大きな口を開け、研磨に掴みかかり噛もうとする二宮金次郎。
「研磨ァ!!」
クロが手を伸ばすが届かない。
「っらぁ!!」
私は二宮金次郎の後ろに回ってジャーマン・スープレックスを決めた。
ちなみに二宮金次郎に捕まってる研磨は驚いた二宮金次郎に解放されたところをクロが回収。
「「………は?」」
「ウチの研磨を噛もうなんざ500年早い!!」
「いやいやいや……」
「石像ぶん投げた…」
「火事場の馬鹿力だね」
私も投げれるとは思っていなかったからドッキドキした。
「ここは私に任せて」
「カッコイー。ウチの攻撃担当勇ましー」
「普段見てるモノよりマシだからイケる」
「ヤバ」
やる気の二宮金次郎。
こちらも受けて立つ!!
「………思ってたより圧勝だったな」
「ね」
飛び蹴りでふらついたとこを足払いし、完全に体制を崩したとこに顔面へのビンタというお札貼り。
「雑魚め」
「こっわ」
「やばいね……」
研磨とクロが遠い目をしていた。
再び図書室へ戻ると第7の怪異はただかくれんぼと書かれていた。
「かくれんぼ?」
「そんな七不思議あったか?」
「さあ?」
それらしき記述も無かったのでトイレの花子ちゃんへ。
「はーなこちゃーん」
"なによ"
「かくれんぼって怪異知ってる?」
"………知ってる、けど"
言葉を濁す花子ちゃん。
"その怪異何番目?"
「7番目」
"そう……。その名のとおり隠れている子を探さなきゃいけないの"
「は?どんな奴を探すかもわからねーのにか?」
"アナタ達は知ってるはずよ。
多分このゲームに引きずり込んだ子だから"
「オレ達、気付いたら巻き込まれてたし
ほぼクリアしたの名前だし」
「そーなんだよな」
「ゲームに引きずり込んだ子、か……」
覚えがあるのは遊ぼうと誘ってきた目の無い女の子。
"この怪異をクリア出来る人は少ないの"
「はぁ!?」
"ゲームに誘った子を覚えている人がいないから。
それに……見付けた、と答えられるチャンスは一回だけ"
「札が一枚しかないから?」
"そう。
見付けたと同時にその子を札で封じなきゃいけないけど……"
「ここは小学校だから似た子供が大勢いるってことかな」
トイレの外から楽しそうな子供の声や走り回る足音。
"ここでは自由に姿を変える事が出来るの。
だからかくれんぼの子を見付けることが出来ない"
「嘘だろ」
「他に方法は?」
"ごめんなさい……残念だけど…"
「オーケー、探そうか」
クロと研磨が難しい顔をしているのに対し、私は笑う。
「大丈夫。見つけられるよ」
「けど…」
「だってその子は遊ぼうって誘ってきたから」
「自信あるの?」
「うん」
「なら探すか」
"あんた達ちゃんと話聞いてた!?不可能なのよ!!"
「やってみたら案外出来るかもな」
「まずはやってみなきゃなぁ」
「早く帰ってゲームしたい…」
"………不思議。アンタ達ならどうにか出来そうに思えてきたわ"
「クリアした時にはうちの学校のトイレから呼び出すからよろしくね、花子ちゃん」
"ふざけんじゃないわよ"
「毎日コンコンダッシュするから」
"本当にやめなさいよ!!"
花子ちゃんを後に廊下に出ると、不思議なことに普通の学校と変わらず生徒達がいた。
それもみんな恐ろしい姿ではなく見た目が人間だ。
「どうなってんだこれ」
「見付けにくくするための悪足掻きでしょ」
「見付けられんのか?名前」
「うん。問題ない」
遊ぼう、遊ぼうと声を掛けてくる子供を無視して進む。
ふと、視界の端でピンクのフリルが揺れた。
「いた」
「どれ?」
「目を合わせないように見て」
クロと研磨に特徴を伝える。
2人は子供を探すフリをしながらその子を視界に捕らえる。
「このまま通りすぎて付いてくるなら当たり」
「わかった」
「どうやって捕らえるつもり?」
「どーしよ?」
何も考えてないや、と通りすぎる。
ブラブラと色んな教室を見て回る。
「来てんな」
「だね」
「そろそろ終わらせる?」
「オマエの勘を信じるぞ」
「名前なら外さないよ」
「そーだな」
2人に信じてもらい、私はその子供の頭に札を貼った。
「帰ったら夜中で私ら三人親に怒られたんだよね」
"…………"
「警察にも何て言えばいいかわからず気付いたら夜だったってことにしてさー、ほんっと大変だったの」
"………アンタ、なんで普通に女子トイレに来てんのよ!!!!"
「帰ったら会いに行くって言ったじゃん」
めちゃくちゃトイレコンコンしまくったら出てきた花子ちゃんに無事帰れた報告。
"よく見付けたわね"
「引き込まれるとき凄い可愛い女の子って服装してたのが印象的だったんだよね」
"そもそもよく覚えていたわよ"
「目がない女の子に声掛けられて忘れるとか無理」
"けどアンタが捕らえた子は男の子だったじゃない"
そう、私が札を貼ったのは男の子だ。
私が最初に見た女の子ではない。
「花子ちゃん言ってたでしょ?
自由に姿を変える事が出来るって」
"そうね"
「あの子は遊ぼうって言って来た。
だから必ずどんな姿に変えても目印はあると思ったんだ」
それがピンクのフリル。
どの姿で追いかけてきても、その子供は必ずピンクのフリルをどこかに身に付けていた。
"遊び心ある可愛い子で良かったじゃない"
「巻き込んだのその子だけどね」
"無事戻れたのに文句言うんじゃないわよ"
「せめてゲームに巻き込むならアフターケアもしてくれ」
"無理ね。たかが数時間で済んだだけ良かったじゃない"
ーーー帰れない子もいるのだから。
"運が良かったと喜んでおきなさい"
「そう?」
"ってゆーかもう2度と来るんじゃないわよ"
「私も2度行きたくない」
花子ちゃんに度々話しかけに行ったら友達いないの?と言われた。
いや、いますけど!!いますけどね!!!
その後何度か巻き込まれてしまい花子ちゃんに愚痴を言いに行くのにしつこくコンコンダッシュしていたら花子ちゃんにぶちギレられた。
あとがき
ホラー要素どこいった。
一話に七不思議を詰め込むから結果ギャグwww
リクエスト「幼少期のホラー」
すいませんwww
ほぼギャグにはしりましたwww
いつか違う幼少期ホラーをリベンジしたい。
五万企画に参加くださりありがとうございました!!
先ほどまで研磨とクロと共に帰ろうと廊下を歩いていたはずなのに……
「そうだ……あの時」
チャイムが鳴り、目の前に1人の女の子が現れた。
肩までの真っ直ぐな髪に、白いシャツに可愛いピンクのフリルのスカート。
"あ……あそ、アソボ"
ニタリと笑った女の子の目があるはずの部分は暗くくぼんでおり、目がなかった。
そのまま意識が無くなった……。
「研磨とクロ探さなきゃ……」
立ち上がり、薄暗い教室を見渡す。
静まり返った教室は不気味で恐怖心を煽る。
「行かなきゃ」
どうか無事でいて……と、薄暗い廊下に飛び出した。
どーも!!プリティでキュートな10歳の通行人名前たんです☆
名前たんは今!!何をしているかというと……
「たのもぉぉおおおお!!!!!」
女子トイレに訪問なう。
ちなみにここ一階の職員トイレ。
小学校だからトイレいっぱいあんだよ。
「はーなこさぁぁあああああん!!
あっそびっましょぉぉおおおお!!」
ドンドンドン
「はーなーこーさぁぁああん」
ドンドンドッドン
「ねぇねぇ!!あーそーぼー」
カチャカチャ
ドンドンドン
「でてこいやぁっ」
ドッドドンドン
カチャカチャッ
ドドンドンドン
"うっるさいわよアンタ!!!!"
「やっと出てきた」
"雰囲気考えなさいよ!!アンタ他の怪異なら殺されてるわよ!!"
「そう、それそれ。
花子さんがお助けキャラだと聞いたからここ来たんだよ」
"誰に聞いたのよ"
「廊下歩いてた人体模型シバいたら教えてくれた」
"アンタなにしてんのよ"
「この学校三階も無いし、他のトイレは悪霊の溜まり場となったから職員トイレに追いやられたとか可哀想だね花子ちゃん」
"う、うるさいわよ!!
仕方ないじゃない!!私怪異の中では新人なんだからっ!!"
「そーなの?花子ちゃんってメジャーじゃん」
"花子役も世代交代するのよ"
怪異裏話を聞いたところで本題に入ろう。
「幼馴染も一緒に巻き込まれたんだけどどこにいるかわかる?花子ちゃん」
"一人は音楽室。もう一人は……体育館かしら?"
「おぉ、素晴らしい」
"ただし無闇に歩き回っても会えないわ。
この世界のゲームに巻き込まれてしまったらゲームをクリアしていかなければ幼馴染には会えない"
花子ちゃんが言うには学校の七不思議と対峙し勝負に勝たなきゃいけないらしい。
花子ちゃん以外にもお助けキャラはいるが、どのキャラが七不思議担当になるかはゲームが始まらないとわからないらしい。
"今回は私や人体模型がお助けキャラだったみたいね"
「怪異と対決ってどーすればイベント発生するの?」
"ノリ軽いわねアンタ……
その時によって怪異がランダムだからはっきり言えないけど……基本的にはエンカウントね"
「後ろから襲ってくるの?」
"怪異なんてそんなものよ。
隙を見て襲ってくるわ"
「じゃあ適当に怪異出そうなところ行けば当たりありそうかな」
"一番わかりやすいのは図書室に行くことよ。
その時のゲームの説明書があるはず"
「へー。ちなみに図書室って?」
"この上よ"
花子ちゃんめっちゃいい位置にいるじゃん。
"本来なら私まで辿り着くのに色々障害があるはずなんだけど……アナタラッキーなのね
近くの教室で目を覚ましたの?"
「いや、1年1組の教室」
"いっちばんここから遠い場所じゃない!?"
「ここ来るまでに上半身しかない人が凄い顔で追いかけてきたから
とりあえず顔面蹴り飛ばしといた」
"はぁ!?"
「テケテケうるさい奴だったからたまたまあったガムテープで口ふさいで手もまとめて机にぐるぐる巻きに貼り付けてきた」
"………アンタ何をしてんの"
「トコトコうるさく足音立てる下半身もいたからガムテープで足縛って椅子にぐるぐる巻きに貼り付けてきた」
"何してんのぉ!?"
だって襲いかかってきたから。
「こっち側来るとき渡り廊下では下から手が伸びてきたから全部踏みつけて来たし」
"え……この子なんなの?"
「玄関見付けたけど開かなかったからうろうろしてたら人体模型がいてちょっと捕まえたら色々話してくれて」
"………"
「生首転がってきたから蹴り飛ばしてたら人体模型いなくなっちゃってさ」
"………アンタサポートいらなくない?"
「いるよ。私一人で寂しくて心細かったんだから」
"アンタの心は鋼メンタルなの?"
「障子メンタルだよ」
"嘘つきなさいよ!!!
障子メンタルが初っぱなからテケテケと出会って蹴り飛ばすとか前代未聞よ!!!"
「だって襲いかかってきたから」
"怪異だからね!!襲うわよ!!"
「噛もうとしてきたから」
"怪異だからね!!!"
「幼女の私をニヤニヤしながら噛もうとしたから耐えられなくて…」
"アンタ本当に人間!?"
「ロリショタへのおさわりは禁止となっております」
"人間の法なんてこっちには関係ないわよ!!"
ツッコミ上手な花子ちゃん。
私花子ちゃんとお友達になれると思う。
「じゃあまず図書室行ってくるね」
"……何かあったらまた助けてあげるわよ"
「ツンデレ…!!!」
ってことで図書室へ。
入った瞬間半透明の幽霊いた。
"シズ…カ、ニ"
図書室の番人なのだろうか?
とりあえず静かに閉めて説明書を探そうと思ったが……本がいっぱい。
怪異ものの本棚を調べたらわかりやすく説明書があった。
中を見ると七不思議を解決するまでこの世界から出られないこと、そして順番に解決していくこと、怪異を封じるためのお札がいることが書かれていた。
「札……」
なんということでしょう。
古びたお札が説明書から浮かび上がってきたじゃないですか!!
第一の怪異、として1年4組で終わらない授業を受けること。
解決策は授業を終わらせることらしい。
「終わらない授業なのに終わらせろってどーゆーこと?」
とりあえず1年4組行くか……と再び渡り廊下を渡って1年4組へ。
生徒らしき子供達が座っている。
空いている席に座ったら先生らしき真っ黒い影が入ってきた。
授業が始まったのはいいが……
"………、…………。…………"
"………。…………"
"………、…………、…………"
オマエはゲームの主人公かよ!!ってくらい
何話してるか理解できない。
他の生徒を見るが影だけど頭を傾げてる。
そして黒板。
めっちゃ字がちっちゃい。
何書いてるかわからない。
「先生!!声聞こえないので授業なりたってませーん!!
あと黒板の字ちっちゃすぎて後ろの子まったく見えてませーん!!」
"!?"
「そもそも何の授業?これ」
"………!!…………、…………!!"
「聞こえんって」
どんだけ声小さいの?って言ったら先生らしき影が隅っこに行っていじけた。
え?まじで?
先生を慰めるように肩を叩く。
「人には向き不向きがあるから……
声はほら、メガホンあげるから」
そこらの紙丸めただけだけどな。
「ほら、先生席について」
いじけてる生徒を私の席に座らせる。
そして私が教卓へ。
「えーっと、皆さん。
終わらない授業をしていつまでもこんなところに居てはお尻が椅子とくっついて体に悪い。
なので今日は特別に名前さんが授業を始めまーす。
そーだなぁ……授業科目は道徳にしよう!!」
チョークを持って生徒達を見る。
「私達人間は一人では生きていけません。
誰かと関わり、誰かを助け、助けられて生きています。
人という字は人と人がお互い支え合ってヒトとなるのです」
人、と書く。
「つまり"人間"とは"人"と"人"の"間"にいるから"人間"になる……と私の国の偉大なる教師はおっしゃってました。
立派な人にならなくてもいい。
いい感じの人になればいい、と」
私金八先生見たことないけどな。
「みんなは今、この教室で終わらない授業をいつまでもいつまでも繰り返しています。
君達には未来がある。
なのにここにずっと居座るのはもったいないことです」
少、と黒板に書く。
「少し止まることは大事なことですが
いつまでも歩みを止めていては成長出来る機会を奪ってしまいます」
少の上に止の字を書き足す。
「なので、みなさん歩きだしましょう!!
以上、道徳の授業でした」
パチパチと拍手が鳴り響き、チャイムが鳴る。
黒い影達がスッと消え先生だけが残る。
「あなたも来世では偉大なる金八先生を目指して頑張って」
ぺたり、とお札を貼ると先生も消えた。
「………流石金八先生、偉大だ」
私金八先生見たことないけどな。
再び図書室へ戻るとクリアの判子。
そして第二の怪異は美術室のモナリザらしい。
再び札が浮かび上がってきた。
美術室に行くとじっと見つめてくる……ので、目潰しをした。
額縁ごとガタガタ揺れて血の涙を流しながら睨み付けてきた。
「ここにたまたまマッチがあります。
マッチで燃やされるか、目潰しされ続けるか、絵の具で塗り潰されるか、水責めされるか選んでください」
モナリザが泣いた。
なのでそのまま額に札を貼り付けた。
そしてそのまま絵が消えたので次。
第三の怪異、音楽室のベートーベン。
中にはいるとピアノが勝手に動いて音楽が流れていた。
「クロ!!」
なぜかぐっすりと眠っている。
辺りを探すとじっとこちらを見るベートーベンの額縁があったのでこちらも同じように絵を脅したが消えなかった。
ので、勝手に動くピアノに座って演奏を邪魔するかのように猫踏んじゃったとドレミの歌を替え歌で熱唱しながら弾いたら渋い顔されて絵が消えた。
お札をピアノに貼ると音楽も止まった。
「………あれ?名前?」
「クロ!!良かった、無事だったんだね!!」
「俺……なんかずっとピアノ聴こえて…」
「とりあえず図書室行こうか」
クロは真っ暗な空間でずっとピアノの音楽が流れていたのを聴いていたらしいが、突然猫踏んじゃったとドレミの歌が聴こえて突っ込んだらしい。
「猫じゃなくクロ踏んじゃったとか
ドレミの歌で永遠とテニプリキャラの名前歌ってたりとか…」
えーは越前のえ
てーは手塚のて
ふーは不二のふで
いーは乾のいー
もーは桃城のもー
かーは海堂のかー
きーは菊丸ビーム!!
さあ 青春だー
勝つのは跡部 負けるの青学
勝つのは跡部 負けるの青学
おれ、さまに、酔いな!!
を無理矢理合わせて歌った。
「愉快でしょ?」
「愉快過ぎて笑ったわ」
渡り廊下で再び手を踏みつけ、廊下を転がる生首を蹴り飛ばし、図書室へ。
クロが叫んで抱きついてきたがシカト。
「次は第4の怪異かー」
「………マッテ。ベートーベンのとこ備考……」
〈備考
音楽室に閉じ込められて最期まで曲を聞くと命を落とす〉
「「…………」」
「良かったね、クロ」
「ありがとう!!ありがとう、テニプリっ!!」
第4の怪異はテケテケとトコトコ
身体をくっつけ札を貼ると消えるらしい。
「こいつら1年の教室にガムテで貼り付けてるわ」
「は?」
「よし、合体させにいこう」
教室でガタガタ揺れている上半身と下半身を見てクロがドン引きしていた。
二人で持ち上げてくっついた瞬間札を叩きつけたら消えた。
そして第5の怪異、体育館の太郎くん
フリースローで勝て、と。
「………研磨が囚われのお姫様だ」
「だな」
首のない身体が生首をドリブルしているのにクロは青ざめていた。
ステージ上で研磨が寝かされている。
「よし……バトルしようぜ!!」
「ポケモンバトルするノリで言うなよ」
「フリースローで勝てばいいの?」
「多分」
ボールを渡されたのでクロが普通に入れる。
が、外した。
「やべ」
その瞬間、太郎くんがクロの身体を脇に抱えて体育館走り出した。
クロが絶叫しているが、私も突然の事に怖い。
一周して戻ってきたクロ。
「なにあれなにあれなにあれ!?」
「こっわ」
首から上がない太郎くんが挑発するようにくいくいと手で煽ってくる。
「オレやだ。もう心折れた……」
「だろうね」
いきなり抱えてダッシュはきつい。
しかも首から上ないからよりきつい。
ボールを持ってフリースローの位置へ。
しかし、ここで私は重要なことにきづいた。
「クロ、ヤバい」
「どーした?」
「私まともにフリースロー入ったことない」
「嘘だろ!?」
「ボール競技苦手なんだよね」
「今更!?」
どーしよう……と思っていたがピン!ときた。
ゴールに背を向けそのまま後ろに放り投げた。
「は?」
「よしっ」
入った。
「ん?これ入ったけどどーすんの?」
「………フリースロー対決だからどっちか外すまでじゃね?」
「なるほど」
太郎くんが呆然としていたが、気を取り直してゴールを決めていた。
再び私の番だが背面投げで再び入る。
「………何で入んの?」
「前からが無理なら後ろから入れたら入るかなーと思ってやったら出来た」
「スゲーよオマエ」
何回やっても入る私に太郎くんの方が動揺していき、太郎くんが外した。
凄い落ち込んでいる。
「その……元気だせよ。
名前がおかしいんだから」
「慰めるほどか?」
「見てて可哀想になった」
"う……う……うがぁぁああああ!!!"
「!?」
「クロ、危ない!!!」
逆上した太郎くんの生首がどこからともなくクロへ向かってきたので、札を太郎くんの顔に叩き付けて、その勢いのまま身体に向かってシュート決めたら消えた。
「しゃっ」
「………オレはオマエが怖くなってきた」
「頼もしいと言おうよ」
起きた研磨を介抱し、再び図書室へ。
向かう途中変な虫っぽい化物が出てきたが飛び蹴りを決めた。
「は?」
「研磨、何も言うな」
「早くいこー」
「………」
第6の怪異 二宮金次郎
「ねぇ研磨、クロ」
「なに」
「どうやって外出るの?」
玄関のドアは開かない。
「二宮金次郎って普通外だよな」
「そうだね」
「開かないってことは中にいるとか?」
「可能性はあるかも」
校内うろうろと動き回るが雑魚しか出会わない。
「中ボスっぽいのもいないから玄関の扉は開かないのかもね」
「じゃあどこに……」
柱の影となっていた部分。
研磨はこちらを見ていて気付いてなかったがクロと私はそいつと目があった。
大きな口を開け、研磨に掴みかかり噛もうとする二宮金次郎。
「研磨ァ!!」
クロが手を伸ばすが届かない。
「っらぁ!!」
私は二宮金次郎の後ろに回ってジャーマン・スープレックスを決めた。
ちなみに二宮金次郎に捕まってる研磨は驚いた二宮金次郎に解放されたところをクロが回収。
「「………は?」」
「ウチの研磨を噛もうなんざ500年早い!!」
「いやいやいや……」
「石像ぶん投げた…」
「火事場の馬鹿力だね」
私も投げれるとは思っていなかったからドッキドキした。
「ここは私に任せて」
「カッコイー。ウチの攻撃担当勇ましー」
「普段見てるモノよりマシだからイケる」
「ヤバ」
やる気の二宮金次郎。
こちらも受けて立つ!!
「………思ってたより圧勝だったな」
「ね」
飛び蹴りでふらついたとこを足払いし、完全に体制を崩したとこに顔面へのビンタというお札貼り。
「雑魚め」
「こっわ」
「やばいね……」
研磨とクロが遠い目をしていた。
再び図書室へ戻ると第7の怪異はただかくれんぼと書かれていた。
「かくれんぼ?」
「そんな七不思議あったか?」
「さあ?」
それらしき記述も無かったのでトイレの花子ちゃんへ。
「はーなこちゃーん」
"なによ"
「かくれんぼって怪異知ってる?」
"………知ってる、けど"
言葉を濁す花子ちゃん。
"その怪異何番目?"
「7番目」
"そう……。その名のとおり隠れている子を探さなきゃいけないの"
「は?どんな奴を探すかもわからねーのにか?」
"アナタ達は知ってるはずよ。
多分このゲームに引きずり込んだ子だから"
「オレ達、気付いたら巻き込まれてたし
ほぼクリアしたの名前だし」
「そーなんだよな」
「ゲームに引きずり込んだ子、か……」
覚えがあるのは遊ぼうと誘ってきた目の無い女の子。
"この怪異をクリア出来る人は少ないの"
「はぁ!?」
"ゲームに誘った子を覚えている人がいないから。
それに……見付けた、と答えられるチャンスは一回だけ"
「札が一枚しかないから?」
"そう。
見付けたと同時にその子を札で封じなきゃいけないけど……"
「ここは小学校だから似た子供が大勢いるってことかな」
トイレの外から楽しそうな子供の声や走り回る足音。
"ここでは自由に姿を変える事が出来るの。
だからかくれんぼの子を見付けることが出来ない"
「嘘だろ」
「他に方法は?」
"ごめんなさい……残念だけど…"
「オーケー、探そうか」
クロと研磨が難しい顔をしているのに対し、私は笑う。
「大丈夫。見つけられるよ」
「けど…」
「だってその子は遊ぼうって誘ってきたから」
「自信あるの?」
「うん」
「なら探すか」
"あんた達ちゃんと話聞いてた!?不可能なのよ!!"
「やってみたら案外出来るかもな」
「まずはやってみなきゃなぁ」
「早く帰ってゲームしたい…」
"………不思議。アンタ達ならどうにか出来そうに思えてきたわ"
「クリアした時にはうちの学校のトイレから呼び出すからよろしくね、花子ちゃん」
"ふざけんじゃないわよ"
「毎日コンコンダッシュするから」
"本当にやめなさいよ!!"
花子ちゃんを後に廊下に出ると、不思議なことに普通の学校と変わらず生徒達がいた。
それもみんな恐ろしい姿ではなく見た目が人間だ。
「どうなってんだこれ」
「見付けにくくするための悪足掻きでしょ」
「見付けられんのか?名前」
「うん。問題ない」
遊ぼう、遊ぼうと声を掛けてくる子供を無視して進む。
ふと、視界の端でピンクのフリルが揺れた。
「いた」
「どれ?」
「目を合わせないように見て」
クロと研磨に特徴を伝える。
2人は子供を探すフリをしながらその子を視界に捕らえる。
「このまま通りすぎて付いてくるなら当たり」
「わかった」
「どうやって捕らえるつもり?」
「どーしよ?」
何も考えてないや、と通りすぎる。
ブラブラと色んな教室を見て回る。
「来てんな」
「だね」
「そろそろ終わらせる?」
「オマエの勘を信じるぞ」
「名前なら外さないよ」
「そーだな」
2人に信じてもらい、私はその子供の頭に札を貼った。
「帰ったら夜中で私ら三人親に怒られたんだよね」
"…………"
「警察にも何て言えばいいかわからず気付いたら夜だったってことにしてさー、ほんっと大変だったの」
"………アンタ、なんで普通に女子トイレに来てんのよ!!!!"
「帰ったら会いに行くって言ったじゃん」
めちゃくちゃトイレコンコンしまくったら出てきた花子ちゃんに無事帰れた報告。
"よく見付けたわね"
「引き込まれるとき凄い可愛い女の子って服装してたのが印象的だったんだよね」
"そもそもよく覚えていたわよ"
「目がない女の子に声掛けられて忘れるとか無理」
"けどアンタが捕らえた子は男の子だったじゃない"
そう、私が札を貼ったのは男の子だ。
私が最初に見た女の子ではない。
「花子ちゃん言ってたでしょ?
自由に姿を変える事が出来るって」
"そうね"
「あの子は遊ぼうって言って来た。
だから必ずどんな姿に変えても目印はあると思ったんだ」
それがピンクのフリル。
どの姿で追いかけてきても、その子供は必ずピンクのフリルをどこかに身に付けていた。
"遊び心ある可愛い子で良かったじゃない"
「巻き込んだのその子だけどね」
"無事戻れたのに文句言うんじゃないわよ"
「せめてゲームに巻き込むならアフターケアもしてくれ」
"無理ね。たかが数時間で済んだだけ良かったじゃない"
ーーー帰れない子もいるのだから。
"運が良かったと喜んでおきなさい"
「そう?」
"ってゆーかもう2度と来るんじゃないわよ"
「私も2度行きたくない」
花子ちゃんに度々話しかけに行ったら友達いないの?と言われた。
いや、いますけど!!いますけどね!!!
その後何度か巻き込まれてしまい花子ちゃんに愚痴を言いに行くのにしつこくコンコンダッシュしていたら花子ちゃんにぶちギレられた。
あとがき
ホラー要素どこいった。
一話に七不思議を詰め込むから結果ギャグwww
リクエスト「幼少期のホラー」
すいませんwww
ほぼギャグにはしりましたwww
いつか違う幼少期ホラーをリベンジしたい。
五万企画に参加くださりありがとうございました!!
1/11ページ