通行人の異世界交流
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目が覚めるとそこは……
見知らぬ場所でした。
「………どこ」
めっっちゃくちゃ汚い。
廃墟?え?なにここ?
歩くたびぎしぎし鳴るんだけど?
「監督生、お腹減ったんだゾ!!」
「………猫がしゃべって浮いてる!?」
「ふな"っ!?オマエ何者だ!!」
「妖怪?え?意味わからんが可愛い!!」
「オレ様は可愛いより格好いいんダゾ!!」
「チッチッチッ、ほらたまたまツナ缶持ってたからおいで」
「猫扱いしても……」
「ほーら、ジャーキーもつけよう」
「ふなーん」
名前は猫を手懐けた!!!
「ねぇ猫ちゃん」
「オレ様はグリムだゾ」
「そか。ねぇグリム、ここってどこ?」
「オンボロ寮なんだゾ」
「まぁ、確かにボロいね」
「オレ様と監督生が住んでるんだゾ」
えっへん、とツナ缶の食べかす付けながら胸を張るグリム可愛すぎない?
まぁ、夢なんだろうけど。
「ねぇグリム」
「ん?」
「(面白そうだから)案内してよ」
「えー」
「ほらジャーキー」
「仕方ないやつだな。オレ様が案内してやるゾ!!」
と、いうわけで。
グリムを抱えて冒険と探索に!!
「………なんとゆーか、ハリ◯タ感半端ねぇ」
「ハリ◯タって?食い物か?」
ドーンとお城のような学校。
魔法士を育成する四年生の学校なんだとか。
「(ハリ◯タ……)グリムも魔法士に?」
「そうだぞ!!オレ様は大魔法士になるんだゾ!!」
「そっかー勉強してるんだね」
「ちょっ、喉をカリカリと……ふなーんゴロゴロゴロ」
「はっはっはっ」
話そうが空飛ぼうが、動物相手ならゴロニャン言わせるのなんて簡単に………
「………」
「あれ?オンボロ寮のとこのタヌキじゃないッスか。アンタは……」
「ゴロゴロゴロ」
「制服着てねぇな」
「不審者ッスかね」
これは予想外。
ケモ耳がおる。ケモ耳!!!!しかもイケメン!!
「チッチッチッ」
「………何してんだあいつ」
「馬鹿にしてんスかね?」
「ふっ」スッ
「!!」
「ちょっとレオナさん、何リボンに反応して…」
「チッチッチッ」スッスッ
やべ、めっっちゃウケる。
リボンヒラヒラさせるたびにダンディーなケモ耳さんが反応してる。
「ふな"っ!!」
「あ」
「身体が勝手に!!」
グリムがリボン捕まえちゃった。
なんかダンディーなケモ耳さん残念そうにしてる。
リボン取りたかったのか?
「ってゆーかヤバくないッスか?ここ男子校…」
「なーんかメスの匂いしねぇか?」
「まさか……いや、するな」
「チッ」
体格のいいダンディー系のケモ耳さんに担ぎ上げられた。
「!?」
「オイ!!オマエそいつをどこに連れて行くんだ!」
「うるせぇ。俺に指図してんじゃねぇ」
通行人名前ちゃん、ケモ耳に拉致。
よくわからないが植物園?に来た。
そんでなぜかダンディーなケモ耳レオナくん、私の膝枕で寝始めたんだけど。
あ、名前?グリムが説明してくれた。
「ねぇねぇラギーくん、ケモ耳以外にもなんか変わった生物いないの?」
「生物ってアンタ……」
「あとは人魚とかいるゾ」
「人魚!?え?どうやって陸地にいるの?
桶に水張ってんの?それとも水槽?」
「嫌ッスよそんな教室」
「魔法薬で人間の姿だゾ」
「………身体がヌルヌルするとか」
「どんなエロゲッスか。そんなわけないでしょ」
真顔で何言ってんだとラギーくんに突っ込まれた。
「ってゆーか、レオナさんめちゃくちゃ寛ぎ過ぎじゃないッスか?」
「………あ?」
「寝ボケてる……」
「こいつの触り方めちゃくちゃ気持ちよくなっちまうんだゾ」
拉致され、来た矢先、膝枕で寝転んだから好きにしていいもんだとモフりまくった。
モフモフケモ耳を触り、ついでに撫でくり回しながらマッサージを始めていたら寝息聞こえてきたが、寝てなかったのか。
「威厳も何も無くね?」
「モフろうか?」
「嫌ッス」
「良いではないか」
「何か嫌な予感するんで嫌ッス」
「仕方ないからオレ様をモフらせてやるゾ!!」
「よーし、私のテクに酔いな!!」
「ふなーゴロゴロゴロ」
「………うわぁ」
唸れ、私の右手!!
動物をダメにしちゃう攻撃!!
ってことで、レオナくんとグリム撃沈。
すやすや夢の中へ。
「よしっ」
「よしじゃないッスよ」
「ってゆーか、そもそもここ人間界と繋がってんの?」
「は?そーいやアンタどこから来たんスか?」
「目が覚めたらオンボロ寮?ってとこに居た」
「完璧面倒事ッスね」
はぁ、とため息をついたラギーくん。
よすよすと頭を撫でる。
「ここ、鏡に選ばれた人間しか来れないハズなんスけど……まぁ、オンボロ寮の例外もあるからな」
「そーなの?ってか、さっき男子校って言ってたよね」
「そーッスよ」
「………」
「なんスかその顔」
「飢えた獣…」
「なんっちゅー事言い出すんスか!?」
「ガチ勢……!!」
「ホモじゃねぇッス!!」
男子校あるあるじゃないの?あ、違う?
ちょっとそーゆー本の見すぎかな……すまん。
魅惑のケモ耳に、つい妄想が。
「もしかしなくても私ヤバい?」
「面倒ッスね」
「まぁ、夢ならいつか覚めるだろ」
「ポジティブかよ」
気付いた、居たんだから、気付いたら帰れるさ。
死んだ覚えはないし。
「魔法ってさ、炎とか出せるの?」
「そーッスね」
「見たい!!」
「ここで炎はヤバいんで」
近くの葉っぱの色を変えるラギーくん。
おぉ、と目を輝かせてしまう。
「アンタも魔力無いんスか?」
「ちょっとお化けが見えるくらいさ」
「お化けってゴースト?それくらい普通じゃ?」
「ははは、世界観の違い」
なんやかんやラギーくんが色々教えてくれる。
その度に耳周りをカリカリしたり、首回りをこちょこちょするとすり寄ってきて可愛い。
「ハリ◯タっぽいけど、なんかお伽噺っぽいな」
ケモ耳だったり、人魚だったり。
「んー?グレートセブンの話ッスか?」
「グレートセブン?」
「それぞれの寮のモチーフになった人達ッスよ」
「へー」
「オレ達サバナクローはサバンナの百獣の王。
不屈の精神に基づく寮ッス」
「百獣の王……レオナくんってライオン?」
「そーッスよ」
「っぽい」
うんうん。これで王様だったらもっとそうっぽい。めちゃくちゃ堂々としているし。なんか風貌が凄い。
まぁ、私の手にかかれば大きな猫ちゃんさ(ドヤァ
「人魚のとこはオクタヴィネル寮。
海の魔女がモチーフの慈悲の精神が基づく寮。
あとはハートの女王の厳格な精神に基づくハーツラビュル。
砂漠の魔術師の熟慮の精神に基づく寮、スカラビア。
美しき女王の奮励の精神に基づく寮、ポムフィオーレ。
死者の国の王の勤勉な精神に基づく寮、イグニハイド
茨の魔女の高尚な精神に基づく寮、ディアソムニアッスね」
「………」
それって某ネズミの国のヴィランの方々では?と頭を過る。
「それぞれの寮にボスがいそうだね」
「寮長の事ッスか?サバナクローはレオナさんが寮長ッスよ」
「レオナくんって王族だったりする?王位継承権とかで揉めたり……」
「なんで知ってるんスか?」
「oh……」
めっっちゃヴィランやん。
え?ってことはレオナくんってスカー的な?
スカーが擬人化したの?
めちゃんこイケメンやんけ。
ってことはラギーくん、ハイエナ?
可愛い過ぎる。
「ラギーくんになら騙されていい……」
「何言ってんスかアンタ」
「ケモ耳最高……」
「変態」
って言いながら大人しく撫でられてるラギーくん可愛いよ、ラギーくん。
モッフモフを堪能しながら獣に囲まれて幸せだ。
「なーにしてんの?」
「もうすぐ授業が……人間の女?」
「あ、まじだ」
聞き覚えあるなーって思ったら……白髪に黒のサングラスに白いフサフサの耳の悟と、黒いフサフサの耳の前髪がいた。
「は?悟?それに前髪……」
「何で俺の名前知ってんの?傑知り合い?」
「初対面で前髪扱いする失礼な女性とは知り合いじゃないな」
「……他人のそら似か。それにしても……」
ふさふさの白い尻尾と黒い尻尾。
八重歯が出ていて、めっちゃ獣。
レオナくんやラギーくんも獣だが……
「見知った人間がケモ耳に尻尾つけてると違和感しかない」
「うわ、レオナもラギーもグダグダじゃん」
「どんな魔法を使ったのかな?」
この生意気な感じ……懐かしい。
奴らの悪ガキ具合なかなかだったからな……性格悪いし。
「グリム、起きて」
「ふな?」
「そろそろここから帰る方法探さなきゃ」
「うー…そんなのわからないんだゾ」
「寝たら戻るかな?」
モッフモフに囲まれてもう寝るか……?と
全く危機感無いとか言わない、そこ。
30手前のおばさん……うん、おばさんを襲う奴なんかいないって。
思ってたのにさぁ
「女がこんな場所に居て見逃して貰えると思ってんのかよ」
真後ろからハグしてくる悟(仮)。
耳にふーって息吹き掛けんな!!
「悟」
「女だぜ?ここ男しかいねーし」
「男子校だからね」
「おっぱいあるし、味見くらい良くね?」
「悪い癖だよ」
「オマエだって気持ちいいことからいいっしょ?」
コイツ………。
顔と声が悟な分、厄介かよ。
似合いすぎてるケモ耳と尻尾に私の心はグラリと………
「秘技、水スプレー」
「ふぎゃっ!?」
「悟!!」
「かーらーの」
「!!」
悟(仮)の上にまたがる。
水嫌いな獣多いからね。
水スプレー?霧吹きね。
ここ植物園だからな(拝借)
「お客様ぁ、当店は初めてですよねー?」
「オマエっ!」
「当店店主の名前と申します。
お客様のお身体を丹精込めて解していきますのでよろしくお願いしまーーーっす」
「は?ちょ、まっ………うわぁあああっ」
「おやおやぁ?お客さぁーん、ここなかなか凝ってますねぇ」
「おまっ、勝手に触………んっ!!」
「いやーなかなかすべすべのお肌だこと」
「やめっ、んんっ」
「はーい、ごろにゃーん」
「ゴロゴロゴロ」
「…………悟」
はっ!!ケモ耳が私に敵うと思うな。
陥落した悟(仮)に優位な立場に立った気がしていい気分だ。
はーはーと、厭らしく息切れする悟(仮)はほっといて、ゆらりと立ち上がり前髪を見る。
「私もやる気かい?」
「ふっふっふ……ケモノマスターとは私のことよ!!悪ガキの扱いなんぞ貴様らで学んだわ!!」
「さっきから何の話だい?」
「ふっ……これでも強がっていられるかな?」
スッ、と取り出した猫じゃらし。
プラス、とある木の実。
「それは……!!」
「ほーらほら、お前はこっちに来たくなるぅー」
「くっ!!卑怯者がっ!!」
「卑怯?いやいやケモノの行動を理解した頭脳戦の勝利さ!!」
「そんなもので屈する私では……」
「チッチッチッ、ほーらマタタビですよ」
「にゃっ」
はい、楽勝。
前髪も陥落しました。
「………こうも手応えがないと、なんだかなぁ」
スッ、スッスッ
「手応え、ない、とか!!言う、なっ!!」
バシッバシッ
「いやいや、こうも簡単だと……学生の頃のあんたらのがもっっっと厄介だったわ」
チリンチリン
「今学生だ、よ!!…………ゴロゴロゴロ」
猫じゃらし、鈴、マッサージで文句すら言えなくなっている悟(仮)。
マタタビで酔ってる前髪。
ぐっすり寝入っているレオナくん。
「……問題児二人をよくそこまで」
「うわぁ、ここでも問題児なの?こいつら」
「ここでも?」
「まぁ、大人しいこの二人なんてらしくないけど」
ゴロゴロゴロとすり寄ってくる悟(仮)を撫でながらくすり、と笑う。
「………なーんか、ムカつく」
「ん?」
チュッ、と唇に感じた温もり。
目の前には綺麗な顔。
「誰と重ねてんのか知らねーけど腹立つ」
「あらま」
「俺を他と一緒にすんじゃねーよ」
眉間にシワを寄せながら睨む悟(仮)
その時、ふわっと意識が揺れる。
急な眠気。
「ふふふ……生意気」
「大人ぶってんじゃねーよ」
「人妻寝とりものや、制服ものや、ナース服はきちんとバレないとこにしまうんだよ」
「!?何で知って…!!」
驚いた顔の悟(仮)を最後にそのまま意識が無くなった。
さわさわと何かを触る。
「……ケモ、耳?」
「おはよ」
「………悟?」
触るが頭にはケモ耳はない。
さらさらの素晴らしい髪質の悟だ。
「なんか寝言で笑ってたけど」
「………モフモフ」
そうか、夢だったのか。
「悟が獣になったらデカイ猫だよね」
「ん?」
「メインクーンだったかな…」
「寝ボケてる?」
「可愛い」
よしよし、と悟を撫でればすり寄ってきて顔中にキスの嵐。
くすぐったくなって、悟の顔を両手でおさえる。
「くすぐったい」
「起きた?」
「起きる」
目を開ければ本当化物かなーって思うレベルのお顔。
綺麗だな……。
って思って見ていたら悟の顔が降りてきてチュッと唇が重なる。
「おはよ」
「おはよ、悟」
悟の首に腕を回して抱き付く。
まだもう少し朝の時間に余裕があるので、もう少しだけイチャつこうと思った朝でした。
あとがき
twstにハマりつつあります。
けど、推しが誰!!ってわけじゃないんです。
みんな素敵すぎてツボを刺してくる。
ラギーくん可愛い……。
けど、リドルくんも可愛い。
しかし、フロイドも素敵。
カリムもジャミルも素敵。
あえて……あえて言うなら……顔だけならイデアさん、かな。しかしリリア様も……くっっ!!選べないっ!!!
って思いきってサバナクローと絡ませたがモッフモフして終わった。
見知らぬ場所でした。
「………どこ」
めっっちゃくちゃ汚い。
廃墟?え?なにここ?
歩くたびぎしぎし鳴るんだけど?
「監督生、お腹減ったんだゾ!!」
「………猫がしゃべって浮いてる!?」
「ふな"っ!?オマエ何者だ!!」
「妖怪?え?意味わからんが可愛い!!」
「オレ様は可愛いより格好いいんダゾ!!」
「チッチッチッ、ほらたまたまツナ缶持ってたからおいで」
「猫扱いしても……」
「ほーら、ジャーキーもつけよう」
「ふなーん」
名前は猫を手懐けた!!!
「ねぇ猫ちゃん」
「オレ様はグリムだゾ」
「そか。ねぇグリム、ここってどこ?」
「オンボロ寮なんだゾ」
「まぁ、確かにボロいね」
「オレ様と監督生が住んでるんだゾ」
えっへん、とツナ缶の食べかす付けながら胸を張るグリム可愛すぎない?
まぁ、夢なんだろうけど。
「ねぇグリム」
「ん?」
「(面白そうだから)案内してよ」
「えー」
「ほらジャーキー」
「仕方ないやつだな。オレ様が案内してやるゾ!!」
と、いうわけで。
グリムを抱えて冒険と探索に!!
「………なんとゆーか、ハリ◯タ感半端ねぇ」
「ハリ◯タって?食い物か?」
ドーンとお城のような学校。
魔法士を育成する四年生の学校なんだとか。
「(ハリ◯タ……)グリムも魔法士に?」
「そうだぞ!!オレ様は大魔法士になるんだゾ!!」
「そっかー勉強してるんだね」
「ちょっ、喉をカリカリと……ふなーんゴロゴロゴロ」
「はっはっはっ」
話そうが空飛ぼうが、動物相手ならゴロニャン言わせるのなんて簡単に………
「………」
「あれ?オンボロ寮のとこのタヌキじゃないッスか。アンタは……」
「ゴロゴロゴロ」
「制服着てねぇな」
「不審者ッスかね」
これは予想外。
ケモ耳がおる。ケモ耳!!!!しかもイケメン!!
「チッチッチッ」
「………何してんだあいつ」
「馬鹿にしてんスかね?」
「ふっ」スッ
「!!」
「ちょっとレオナさん、何リボンに反応して…」
「チッチッチッ」スッスッ
やべ、めっっちゃウケる。
リボンヒラヒラさせるたびにダンディーなケモ耳さんが反応してる。
「ふな"っ!!」
「あ」
「身体が勝手に!!」
グリムがリボン捕まえちゃった。
なんかダンディーなケモ耳さん残念そうにしてる。
リボン取りたかったのか?
「ってゆーかヤバくないッスか?ここ男子校…」
「なーんかメスの匂いしねぇか?」
「まさか……いや、するな」
「チッ」
体格のいいダンディー系のケモ耳さんに担ぎ上げられた。
「!?」
「オイ!!オマエそいつをどこに連れて行くんだ!」
「うるせぇ。俺に指図してんじゃねぇ」
通行人名前ちゃん、ケモ耳に拉致。
よくわからないが植物園?に来た。
そんでなぜかダンディーなケモ耳レオナくん、私の膝枕で寝始めたんだけど。
あ、名前?グリムが説明してくれた。
「ねぇねぇラギーくん、ケモ耳以外にもなんか変わった生物いないの?」
「生物ってアンタ……」
「あとは人魚とかいるゾ」
「人魚!?え?どうやって陸地にいるの?
桶に水張ってんの?それとも水槽?」
「嫌ッスよそんな教室」
「魔法薬で人間の姿だゾ」
「………身体がヌルヌルするとか」
「どんなエロゲッスか。そんなわけないでしょ」
真顔で何言ってんだとラギーくんに突っ込まれた。
「ってゆーか、レオナさんめちゃくちゃ寛ぎ過ぎじゃないッスか?」
「………あ?」
「寝ボケてる……」
「こいつの触り方めちゃくちゃ気持ちよくなっちまうんだゾ」
拉致され、来た矢先、膝枕で寝転んだから好きにしていいもんだとモフりまくった。
モフモフケモ耳を触り、ついでに撫でくり回しながらマッサージを始めていたら寝息聞こえてきたが、寝てなかったのか。
「威厳も何も無くね?」
「モフろうか?」
「嫌ッス」
「良いではないか」
「何か嫌な予感するんで嫌ッス」
「仕方ないからオレ様をモフらせてやるゾ!!」
「よーし、私のテクに酔いな!!」
「ふなーゴロゴロゴロ」
「………うわぁ」
唸れ、私の右手!!
動物をダメにしちゃう攻撃!!
ってことで、レオナくんとグリム撃沈。
すやすや夢の中へ。
「よしっ」
「よしじゃないッスよ」
「ってゆーか、そもそもここ人間界と繋がってんの?」
「は?そーいやアンタどこから来たんスか?」
「目が覚めたらオンボロ寮?ってとこに居た」
「完璧面倒事ッスね」
はぁ、とため息をついたラギーくん。
よすよすと頭を撫でる。
「ここ、鏡に選ばれた人間しか来れないハズなんスけど……まぁ、オンボロ寮の例外もあるからな」
「そーなの?ってか、さっき男子校って言ってたよね」
「そーッスよ」
「………」
「なんスかその顔」
「飢えた獣…」
「なんっちゅー事言い出すんスか!?」
「ガチ勢……!!」
「ホモじゃねぇッス!!」
男子校あるあるじゃないの?あ、違う?
ちょっとそーゆー本の見すぎかな……すまん。
魅惑のケモ耳に、つい妄想が。
「もしかしなくても私ヤバい?」
「面倒ッスね」
「まぁ、夢ならいつか覚めるだろ」
「ポジティブかよ」
気付いた、居たんだから、気付いたら帰れるさ。
死んだ覚えはないし。
「魔法ってさ、炎とか出せるの?」
「そーッスね」
「見たい!!」
「ここで炎はヤバいんで」
近くの葉っぱの色を変えるラギーくん。
おぉ、と目を輝かせてしまう。
「アンタも魔力無いんスか?」
「ちょっとお化けが見えるくらいさ」
「お化けってゴースト?それくらい普通じゃ?」
「ははは、世界観の違い」
なんやかんやラギーくんが色々教えてくれる。
その度に耳周りをカリカリしたり、首回りをこちょこちょするとすり寄ってきて可愛い。
「ハリ◯タっぽいけど、なんかお伽噺っぽいな」
ケモ耳だったり、人魚だったり。
「んー?グレートセブンの話ッスか?」
「グレートセブン?」
「それぞれの寮のモチーフになった人達ッスよ」
「へー」
「オレ達サバナクローはサバンナの百獣の王。
不屈の精神に基づく寮ッス」
「百獣の王……レオナくんってライオン?」
「そーッスよ」
「っぽい」
うんうん。これで王様だったらもっとそうっぽい。めちゃくちゃ堂々としているし。なんか風貌が凄い。
まぁ、私の手にかかれば大きな猫ちゃんさ(ドヤァ
「人魚のとこはオクタヴィネル寮。
海の魔女がモチーフの慈悲の精神が基づく寮。
あとはハートの女王の厳格な精神に基づくハーツラビュル。
砂漠の魔術師の熟慮の精神に基づく寮、スカラビア。
美しき女王の奮励の精神に基づく寮、ポムフィオーレ。
死者の国の王の勤勉な精神に基づく寮、イグニハイド
茨の魔女の高尚な精神に基づく寮、ディアソムニアッスね」
「………」
それって某ネズミの国のヴィランの方々では?と頭を過る。
「それぞれの寮にボスがいそうだね」
「寮長の事ッスか?サバナクローはレオナさんが寮長ッスよ」
「レオナくんって王族だったりする?王位継承権とかで揉めたり……」
「なんで知ってるんスか?」
「oh……」
めっっちゃヴィランやん。
え?ってことはレオナくんってスカー的な?
スカーが擬人化したの?
めちゃんこイケメンやんけ。
ってことはラギーくん、ハイエナ?
可愛い過ぎる。
「ラギーくんになら騙されていい……」
「何言ってんスかアンタ」
「ケモ耳最高……」
「変態」
って言いながら大人しく撫でられてるラギーくん可愛いよ、ラギーくん。
モッフモフを堪能しながら獣に囲まれて幸せだ。
「なーにしてんの?」
「もうすぐ授業が……人間の女?」
「あ、まじだ」
聞き覚えあるなーって思ったら……白髪に黒のサングラスに白いフサフサの耳の悟と、黒いフサフサの耳の前髪がいた。
「は?悟?それに前髪……」
「何で俺の名前知ってんの?傑知り合い?」
「初対面で前髪扱いする失礼な女性とは知り合いじゃないな」
「……他人のそら似か。それにしても……」
ふさふさの白い尻尾と黒い尻尾。
八重歯が出ていて、めっちゃ獣。
レオナくんやラギーくんも獣だが……
「見知った人間がケモ耳に尻尾つけてると違和感しかない」
「うわ、レオナもラギーもグダグダじゃん」
「どんな魔法を使ったのかな?」
この生意気な感じ……懐かしい。
奴らの悪ガキ具合なかなかだったからな……性格悪いし。
「グリム、起きて」
「ふな?」
「そろそろここから帰る方法探さなきゃ」
「うー…そんなのわからないんだゾ」
「寝たら戻るかな?」
モッフモフに囲まれてもう寝るか……?と
全く危機感無いとか言わない、そこ。
30手前のおばさん……うん、おばさんを襲う奴なんかいないって。
思ってたのにさぁ
「女がこんな場所に居て見逃して貰えると思ってんのかよ」
真後ろからハグしてくる悟(仮)。
耳にふーって息吹き掛けんな!!
「悟」
「女だぜ?ここ男しかいねーし」
「男子校だからね」
「おっぱいあるし、味見くらい良くね?」
「悪い癖だよ」
「オマエだって気持ちいいことからいいっしょ?」
コイツ………。
顔と声が悟な分、厄介かよ。
似合いすぎてるケモ耳と尻尾に私の心はグラリと………
「秘技、水スプレー」
「ふぎゃっ!?」
「悟!!」
「かーらーの」
「!!」
悟(仮)の上にまたがる。
水嫌いな獣多いからね。
水スプレー?霧吹きね。
ここ植物園だからな(拝借)
「お客様ぁ、当店は初めてですよねー?」
「オマエっ!」
「当店店主の名前と申します。
お客様のお身体を丹精込めて解していきますのでよろしくお願いしまーーーっす」
「は?ちょ、まっ………うわぁあああっ」
「おやおやぁ?お客さぁーん、ここなかなか凝ってますねぇ」
「おまっ、勝手に触………んっ!!」
「いやーなかなかすべすべのお肌だこと」
「やめっ、んんっ」
「はーい、ごろにゃーん」
「ゴロゴロゴロ」
「…………悟」
はっ!!ケモ耳が私に敵うと思うな。
陥落した悟(仮)に優位な立場に立った気がしていい気分だ。
はーはーと、厭らしく息切れする悟(仮)はほっといて、ゆらりと立ち上がり前髪を見る。
「私もやる気かい?」
「ふっふっふ……ケモノマスターとは私のことよ!!悪ガキの扱いなんぞ貴様らで学んだわ!!」
「さっきから何の話だい?」
「ふっ……これでも強がっていられるかな?」
スッ、と取り出した猫じゃらし。
プラス、とある木の実。
「それは……!!」
「ほーらほら、お前はこっちに来たくなるぅー」
「くっ!!卑怯者がっ!!」
「卑怯?いやいやケモノの行動を理解した頭脳戦の勝利さ!!」
「そんなもので屈する私では……」
「チッチッチッ、ほーらマタタビですよ」
「にゃっ」
はい、楽勝。
前髪も陥落しました。
「………こうも手応えがないと、なんだかなぁ」
スッ、スッスッ
「手応え、ない、とか!!言う、なっ!!」
バシッバシッ
「いやいや、こうも簡単だと……学生の頃のあんたらのがもっっっと厄介だったわ」
チリンチリン
「今学生だ、よ!!…………ゴロゴロゴロ」
猫じゃらし、鈴、マッサージで文句すら言えなくなっている悟(仮)。
マタタビで酔ってる前髪。
ぐっすり寝入っているレオナくん。
「……問題児二人をよくそこまで」
「うわぁ、ここでも問題児なの?こいつら」
「ここでも?」
「まぁ、大人しいこの二人なんてらしくないけど」
ゴロゴロゴロとすり寄ってくる悟(仮)を撫でながらくすり、と笑う。
「………なーんか、ムカつく」
「ん?」
チュッ、と唇に感じた温もり。
目の前には綺麗な顔。
「誰と重ねてんのか知らねーけど腹立つ」
「あらま」
「俺を他と一緒にすんじゃねーよ」
眉間にシワを寄せながら睨む悟(仮)
その時、ふわっと意識が揺れる。
急な眠気。
「ふふふ……生意気」
「大人ぶってんじゃねーよ」
「人妻寝とりものや、制服ものや、ナース服はきちんとバレないとこにしまうんだよ」
「!?何で知って…!!」
驚いた顔の悟(仮)を最後にそのまま意識が無くなった。
さわさわと何かを触る。
「……ケモ、耳?」
「おはよ」
「………悟?」
触るが頭にはケモ耳はない。
さらさらの素晴らしい髪質の悟だ。
「なんか寝言で笑ってたけど」
「………モフモフ」
そうか、夢だったのか。
「悟が獣になったらデカイ猫だよね」
「ん?」
「メインクーンだったかな…」
「寝ボケてる?」
「可愛い」
よしよし、と悟を撫でればすり寄ってきて顔中にキスの嵐。
くすぐったくなって、悟の顔を両手でおさえる。
「くすぐったい」
「起きた?」
「起きる」
目を開ければ本当化物かなーって思うレベルのお顔。
綺麗だな……。
って思って見ていたら悟の顔が降りてきてチュッと唇が重なる。
「おはよ」
「おはよ、悟」
悟の首に腕を回して抱き付く。
まだもう少し朝の時間に余裕があるので、もう少しだけイチャつこうと思った朝でした。
あとがき
twstにハマりつつあります。
けど、推しが誰!!ってわけじゃないんです。
みんな素敵すぎてツボを刺してくる。
ラギーくん可愛い……。
けど、リドルくんも可愛い。
しかし、フロイドも素敵。
カリムもジャミルも素敵。
あえて……あえて言うなら……顔だけならイデアさん、かな。しかしリリア様も……くっっ!!選べないっ!!!
って思いきってサバナクローと絡ませたがモッフモフして終わった。