異世界人が行く
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魔法と言えば炎
魔法と言えば水
魔法と言えば草
そして皆さんおわかりだね?
魔法と言えば………
「メタルフォーーーゼ!!!」
「いや何やってんスかアンタ」
マジカルペン翳しても衣装チェンジ出来なかったわ。チクショウ。
やぁやぁ、私異世界人名前。
今ね、運動場にいるの。
「体操着ツナギって洒落乙だよね」
「………あの、もーちょい格好考えた方が良くないっスか?」
「どっか変?」
魔法と言えば衣装チェンジなのに出来なかったわ。
ツナギの腕の部分を腰で巻き、黒の半袖な私。
足は万が一怪我防止のため長いままだ。
ちなみにトイレで着替えました!
「一応ここ男子校っスよ?」
「胸を強調するのを辞めた方がいいとラギーさんは言いたいのでは?」
「アズくんおっぱいばっか見てるのー?やだー、エッチ」
キャッ、とおっぱいん両脇で強調するように押し潰せばケモ耳くんとアズくんが吹き出した。
ちなみに他の場所でもちらほら吹き出した声が聞こえた。
「おっぱいは夢と希望が詰まってるからね。
見るのはタダだよ」
「恥じらいを持てと言ってるんですが?」
「見られて恥じるおっぱいなどしてないわ!」
「貴女もう黙って下さい」
アズくんに怒られた。
マジカルペンをみんなツナギの胸ポケットに入れているが、私は腰で縛っているからポケットがない。
胸にペン挟めたらアズくんに頭叩かれた。酷くね?
「恥じらいを!!持てと!!!言ってるんです!!!!」
「アズくん人魚だから海入ったら全裸じゃん。なのに恥じらい持てとか無理難題」
「海には海のルールがあります。
陸にいるのに何故貴女は陸のルールを守れないんですか!?」
「陸でも裸族いるからね」
「………殴りますよ?」
「ひ弱なアズくんになら勝てる」
「ジェイドとフロイド召還しますね」
「たんま。話し合おう。
まじのヤクザはシャレにならん」
仕方なくポケットにマジカルペンを突っ込んだ。
「………チッ」
「あのアズールくん相手によく対等に話せるっスね」
「アズくん話したら普通に優しいから。
女だからと馬鹿にしないし、変に絡んで来ないし、勉強教えてくれるし」
「へぇ」
「むしろ君こそよく私に話しかけたね。
だいたい因縁つけて絡んでくるか、下心丸出しで絡んでくるからさ」
「あまりにも変なことしてたんでツッコんだだけっス」
「魔法といえば我が国では衣装チェンジがあるんだ。
衣装チェンジすると格段に暴力性が上がり、拳一つで強敵を打ちのめし、ユニーク魔法みたいな必殺技で強敵を消し去れる」
「は?あんたの国どうなってんスか?」
「オタクの国ですが?」
ケモ耳くんとお互い小首を傾げる。
バルガス先生に呼ばれて二人一組でと言われたからアズくんを見たらどっか消えていた。
ので、隣のペアいなさそうなケモ耳くんを捕まえる。
「何すか」
「ペア組もう」
「アンタなら選り取りじゃないっスか。
わざわざ嫌われ者のハイエナじゃなくても」
「ハイエナなんだ、その耳後で触らせてよ」
「アンタ人の話聞こえてます?
あと耳触るならマドル取るっスよ」
「任せろ」
マドルで耳触れるなら喜んで支払おう。
無駄遣い?
馬鹿言え!!
「噛まない、危険ない、お手軽動物園のふれあいコーナーをマドルでどうにか出来るならば私は喜んで支払おう」
「あ、この人駄目な人だ」
「ちなみにお名前は?」
「扱いがペット感覚っスね。
ラギーっスよ。ラギー・ブッチ」
「私名前。迷子の迷子の異世人だよ」
「迷子感ゼロっスね」
テッテレー!!!
名前は ラギーと 友達に!!
二人一組で筋トレなう。
「うわ、エロッ」
「やったねラギー、君は勝ち組だ」
「周りの視線が痛いっス」
背中合わせに腕を組んで、背中に持ち上げて背筋を伸ばす運動。
おっぱいが強調されます。
「うわっ!!やわっ!!」
「はっはっはっ!!みよ、この軟体!!」
屈伸は得意です。
「フュージョン!!」
「いや、何すかそれ」
みんなはわかるよね?
脇腹伸ばす運動のあれは、手をつないでるけど見た目がアレなやつ。
で、走って
ぷかーと箒で浮いている。
「なんてこった……」
「何がっスか」
「なぜ箒を地面に置いて"上がれっ"ってやらないんだよ」
「むしろ何でやると思ってるんスか」
「私の国のお伽噺ではやってた」
「持てばいいのに何でわざわざ地面に置くのか理解できないっス」
ハリ◯タ観てたらやるじゃん。
魔力あるなら絶対やるじゃん。
「アンタの国って変っスね」
「拘りがあると言ってくれ」
あとは猫……トレイン先生から借りて魔女っ子したいな。
「………ねぇ、ラギー」
「今度は何スか?」
「男だから箒跨ぐのは苦痛なのでは?」
「コツと慣れっス」
「なるほど」
男って大変だね……としみじみ思った。
適当に浮かんでバルガス先生にOK貰えば終了。
箒を片付けようと思っていたのだが……
「アーシェングロット!!もっとだ!!もっと飛ぶんだ!!」
「全力です!!!!!」
「なぜそんな地べたスレスレなんだ!!」
「陸1年目に無理難題言わないでください!!」
「え、嘘だろアズくん」
「ブッ!!!」
おまっ、地面スレスレってゆーかむしろ器用じゃね?
箒を持つ位置から何で下がってんの?
むしろどうやったらそうなんの?
「見るな!!僕を見るなァ!!」
「いや、アズくんむしろ注目の的だよ」
「これが僕の全力ですが何か!?」
「俺ら何も言ってねーっスよ」
「僕はここから伸びるんですよ!!!!
今にあなた方を見下ろすほど飛んでみせますけど!?」
「「…………(哀れんだ目)」」
アズくんにも苦手なものあったんだね……。
アズくんはバルガス先生に補習を言い渡されていた。
ぶつぶつ文句を言うアズくんを慰めながら戻りつつ着替えた。
「次は…トレイン先生か」
運動からの歴史なんて眠くなるな……なんて考えていたら、ゲラゲラ笑い声。
「大変だなぁ」
「貧乏人にはお高い出費なんじゃねーか?」
チラッと覗くとケモ耳達。
そしてその隙間から見えたのはボロボロの制服を手に立つラギー。
「ほら、さっさと着替えなきゃ授業に間に合わねーぞ?」
「着替えられねーならオレらが着替えさせてやろうか?」
「体操着も駄目になっちまうから暴れんなよ"ぉ"っ」
「!?」
「面白い事してんね、ケモ耳共」
手に持っていた体操着入れをケモ耳1にぶん投げた。
「ラギーの制服がボロボロだけどお前ら何か知ってんの?」
「なんだよオマエ」
「こいつ一年の中で姉御とか呼ばれてた女じゃねぇか?」
「女かよ。女が俺達2年に何か用事か?」
「もう一度聞くよ?
ラギーの制服に何した」
「知らねーよ」
「俺達はヤサシイからこのハイエナに教えてやってただけだ」
「一年が調子ノッてんじゃねーぞ、ってな」
「じゃあ先輩らは何もしていないと?」
ニヤニヤ笑いながら見下すケモ耳。
ジョニー達の躾でわかったがコイツらは弱肉強食。
強さを示さなければ認めることはない。
犯行を見たわけでもないので下手な言い掛かりは無意味。
「今回は犯行を見てないので何も言えないけど」
「そーそー、犯行見てないもんなぁ」
「次があった時は……覚悟を」
「覚悟ぉ?何のだよ」
「バッボーイ。獣の躾は得意だよ」
ラギーの手を引いて、ボロボロの制服も持っていく。
先輩らにニヤリと笑って去ったが、まじ次はねーぞこの駄犬共、と思って歩く。
ちなみに体操着はきちんと回収したよ!!
「余計なことしなくてもいいっスよ」
「何が」
「ウチの寮は弱肉強食っス。
それに俺は嫌われ者のハイエナだから、狙われやすいんスよね」
「へー」
「それに寮長の世話し始めたのも気に入られて無いのかもしれないっス」
「ふーん、大変だね」
「だからアンタには関係ねーから首突っ込んでくんな」
払われた手。
誰も信じていないというような目。
「これは俺の問題だから」
「ふむ、なら頑張れるとこまで頑張れ」
「は?」
「頑張って駄目になりそうな時は絶対声掛けなよ」
「何言ってんスか」
「友達だから。助けるよ」
「………は?友達?」
「うむ。一緒に飛行した仲じゃん」
「たまたまじゃないっスか」
「たまたま私がラギーを気に入ったんだよ。
だからラギーに声掛けたし、友達になりたいでーす」
「願望じゃないっスか」
「あわよくば恩作ってお近づきになりたい」
「欲望を口にした」
「私今アズくんしか友達いないからさー。
まともな友達増やしたいんだよね」
にひ、と笑ってラギーの手からボロボロの制服を奪う。
裂かれたり、穴空いてたりなかなか酷い。
「ラギーとなら仲良しになれそう」
「何勝手な事言ってんスか」
「おーい、妖精くんいるかーい」
「ちょっとアンタ、話聞け」
「あ、いきなりごめんねー?
コレどーにか出来ない?あ、出来る?」
「うわっ!?コイツらどっから湧いたんスか!?」
ふわふわと寄ってきたキノコの帽子の妖精さん。
きゃっきゃとしながら制服を見て、せっせと直しだした。
「は?」
「わー、凄いじゃん!!さっすが!!
ありがとー!!お礼にほら……カルメ焼きだよ」
「え?何スかそれ…」
嬉しそうにカルメ焼きを持っていった妖精達。
そしてラギーの制服は汚れも切れた場所も綺麗に直っている。
「ほらラギー。早く着替えて授業始まる」
「は?」
「私も遅れそうだから行くねー」
「ちょっと!?」
トレイン先生を怒らせるのはよくない。
さっさと準備しなきゃ時間ヤベェ!!
あれからラギーと会えば絡むし、ラギーもしぶしぶな態度で関わってくれる。
先輩らとは特に関わることなく、ラギーに変わった様子も見られない。
いつものように1日の授業も終わり、予習復習練習をしながら過ごす。
ユニーク魔法は無理だが、日常の魔法を少しずつ扱えるようになってきたし、今のレベルに追い付くための予習も忘れない。
遊びながら魔法を身につけているうちに仲良くなった妖精達。
ちなみに奴らは気紛れで、最初は私にイタズラしてきて邪魔してきたのだが、私の勉強のお供のお菓子を盗んでからしつこくおやつを要求するようになってきやがった。
最初の頃はおやつ争奪戦を繰り広げたが、今では仲良しだ。
今日も集まってきた妖精。
手作りのラムネや、べっこう飴、カルメ焼きを配って戯れていたら何やらくいくいと引っ張る妖精が一匹。
「ん?どーかした?」
慌てた様子だったので着いていけば、ニヤニヤ笑いながら何かを燃やしている生徒。
よく見ればそいつらは嫌な先輩のケモ耳共。
「せーんぱい、何燃やしてんでーすかね?」
「またオマエかよ」
「ただのゴミの処分だよ」
燃えているのは服らしきもの。
妖精がジタバタとしているので何だと頭を傾げれば、怒っている。
「後輩ちゃん、悪いけどこのゴミ燃えきるまで見てろよ」
「ちゃーんとゴミの始末頼んだぞ?」
ニヤニヤする奴らに嫌な予感がする。
アクアショットで火を消せば……燃えていたのは制服っぽいもの。
「………これ、誰の制服ですかねー?」
「さぁな?」
「ただのゴミだろ」
しくしくと泣くのは物作りの妖精。
直そうにもここまで燃えてしまっては手のほどこしようも無いのかもしれない。
「アンタらっ」
「ラギー?」
「俺の制服は…!?」
息を切らしたラギーが寮服のままいた。
そんなラギーを見て先輩らはニヤニヤと悪どく笑う。
「悪い悪いハイエナくん。
さっきゴミと間違えて燃やしちまったわ」
「ゴミと一緒に制服置いてるからだぞ」
「なっ!?
アンタらが勝手に部屋に入って持って行ったんだろ!!」
「人聞き悪いとこ言うなよ」
「俺らはゴミを燃やしただけだっつの」
「テメーらっ!!」
「寮長に尻尾振って媚びておこぼれ貰えばいーだろ?
ハイエナのオマエは得意だろ?
ライオンからおこぼれを貰うの」
ラギーが拳を振り上げる。
しかし、私はその手を止めた。
「邪魔すんな!!」
「ストップ、ラギー」
「これは俺の問題っスよ!!アンタは大人しくして」
「いや、まじストップラギー」
「あ?」
「巻き込まれるよ」
ふるふる、と首を振る私。
青ざめた表情にラギーの怒りも止まる。
「せんぱーい、これ燃やしたの貴方ですよね?
さっきゴミと間違えて〜って言ってたし」
「だったら何だ」
「御愁傷様です」
「は?うわぁぁあああああ!!!!!」
「え?」
先輩 は 燃えた !!!
「え?アンタ……じゃ、ないっスよね?」
「違う違う」
「た、たすけっ!!」
「あつっ!!いたっ!?」
「うわああああっ」
先輩らは燃やされ、水びたしになり、風で巻き上げられながら地面に叩き付けられ、また燃やされ……と繰り返している。
きょとん、とするラギー。
私は遠い目をする。
「は?どーゆーことっスか?」
「燃やされたのラギーの制服じゃん?
あれ、こないだ妖精達が直したでしょ?」
「そうっスね」
「自分らが直した物燃やされたら怒るじゃん」
「………あれ、妖精達っスか?」
「うん。怒りで我を忘れているようだ」
王蟲のように止まらない怒りが炸裂している。
「うわ……えぐっ」
「ね……」
ラギーの怒りすら収まりドン引く荒れように、先輩らはもう泣いている。
しかし怒りの収まらない妖精は止まらない。
「ラギー、どーする?」
「見てる方が可哀想になってきたっスね」
「止める方法はあるけど」
「出来るんスか?」
「ラギー、交渉は?」
私の考えを理解したのか、噴き出すラギー。
「アンタもヴィランっスね」
「そう?ヤサシイでしょ」
「せーんぱい!!」
「た、たすけっ!!」
「助けてあげてもいーんスけど、俺は先輩らに嫌われてるし?
目障りな存在だからなぁ」
「謝る!!今までの事謝るからっ!!」
「本当っスか?」
「だから助けっ」
「ラギー、そんな簡単に許していーのかな?」
「それもそーっスよね……
俺制服燃やされちゃったし…」
「制服って特注なのにねぇ?」
「困ったっスね……明日から何を着ればいいのやら」
「買う!!新しく買うから!!」
「だから早くっ」
「ありがたいっス!!じゃあ先輩のことどーにか出来ます?」
「全員集合!!おやつだよ!!」
シュバッと集まる妖精。
お菓子は偉大なり。
ボロボロの先輩方はよろよろと立ち上がるとこちらを睨み付ける。
「ふざけんな!!妖精使って卑怯だろ!!」
「先輩、まーだ反省してないんスか?」
「反省?お前らまとめて今からっ」
「バッ、ボーイ」
パチン、と指を鳴らす。
ギラッと目付きが怪しく光る妖精達。
「お前達はまだ自分の立場がわかってないみたいだねぇ?」
「な、なんだよ」
「反省の色が無いということは……
もう一度妖精の怒りを買いたいと思っても?」
「ひぃっ」
ジリジリと近付く妖精にビビる先輩。
私とラギーはにたりと笑う。
「反省してないなら止めるのやめようか、ラギー?」
「そーっスね。オレらの助けなんていらないっスよね」
「ま、待て!!待ってくれ!!」
「反省してる!!してるから!!」
「無理に私らが妖精の怒りを止める必要もないか」
「俺にも妖精にも謝る気ないみたいだし」
「謝る!!謝るから!!」
「じゃあ」
「誠意を」
「「みせてもらおーか」」
笑う私達はなかなかのヴィランだったらしい。
ラギーを苛めた先輩らは謝ってくれた。
ちなみに妖精からの圧を受けながらの土下座だったと言っておこう。
そして圧を受けたままの契約。
もうラギーに意地悪しないし、燃やした制服や駄目にした物品を保証しますと契約書を書かせた。
もしも破った場合妖精さんが燃やしに行きます☆との契約なのでビビっていた。
「あ"〜、明日からの制服どーしよ…」
「寮長にたかれば?」
「レオナさんに?」
「お世話してる見返りくださいよーって。
マドル下さいってよりよくない?」
「なるほど」
頼んでみるっスと笑うラギー。
「よーしよし、断られたらお姉さんにお任せ」
「誰が姉っスか」
「サバナクローの一部からは姉御と呼ばれてますが?」
「アンタかよ」
「獣の躾は得意分野だよ」
「アンタなら本当にやりそうっスね」
耳をカリカリと擦れば無意識なのか頭をぐりぐり押し付けてくるので、面白くなって全力で頭を撫で回した。
「断られたら名前がどーにかしてくださいよ」
「もちろん。友達が困ってたら助けるさ」
「心強いっスね」
「寮長だろうが王様だろうが首輪をかけて手懐けるよ」
「ははっ!!頼もしい友達っスね」
ラギーがふにゃりと笑う。
お友達が増えたぜ!!
翌日
ラギーはぶっかぶかの制服を着ていたので
爆笑した。
「ぶっはっはっはっはっ!!!!
なにそれ!?でっか!!萌え袖じゃん!!」
「うるさいっスよ!!これから成長期なんで大丈夫っス!!」
「せっ、制服に!!着られて……ふっ」
「レオナさんと俺とじゃ体格差あるから仕方ないじゃないっスか!!」
「………彼氏の制服着た彼女かよ」
「いきなり真顔やめてほしいっス。
あとその表現めちゃくちゃ誤解生むのでやめてほしいっス」
「男子校あるある?」
「やーめーろっ!!!!」
ラギーに威嚇されてしまったが、そんな妄想出来るようなネタ与えないでくれ。
「絶対でかくなってやるっスよ」
「まずは肉食え肉。ラギー細すぎ」
「食いたくても金無いっスよ」
「制服もくれる太っ腹な寮長なら
お世話したらご飯くらい奢ってくれるっしょ」
「なるほど。その手があったか」
サバナクローの寮長まだ知らんけどな。
「人の金で食う飯ほど旨いものはない」
「わかる」
「だから全力でたかろう」
「名前もなかなかのヴィランっスね」
「そちもなかなかの悪よのぅ」
ここに、金蔓からお利口に巻き上げて贅沢しようぜ同盟が出来たのでした。
あとがき
ラギーの制服の話に萌えた。
まさかのダボダボ理由がそれって……それってさあ!!
スキルまだ全て見てませんが、お世話スキルでレオナさんに認められるけど反感買って苛められそう。
制服駄目になったからレオナさんに貰ったって事ですよね?そしてラギーくんもやられたらやり返してレオナさんの右腕に………何それ萌える。
魔法と言えば水
魔法と言えば草
そして皆さんおわかりだね?
魔法と言えば………
「メタルフォーーーゼ!!!」
「いや何やってんスかアンタ」
マジカルペン翳しても衣装チェンジ出来なかったわ。チクショウ。
やぁやぁ、私異世界人名前。
今ね、運動場にいるの。
「体操着ツナギって洒落乙だよね」
「………あの、もーちょい格好考えた方が良くないっスか?」
「どっか変?」
魔法と言えば衣装チェンジなのに出来なかったわ。
ツナギの腕の部分を腰で巻き、黒の半袖な私。
足は万が一怪我防止のため長いままだ。
ちなみにトイレで着替えました!
「一応ここ男子校っスよ?」
「胸を強調するのを辞めた方がいいとラギーさんは言いたいのでは?」
「アズくんおっぱいばっか見てるのー?やだー、エッチ」
キャッ、とおっぱいん両脇で強調するように押し潰せばケモ耳くんとアズくんが吹き出した。
ちなみに他の場所でもちらほら吹き出した声が聞こえた。
「おっぱいは夢と希望が詰まってるからね。
見るのはタダだよ」
「恥じらいを持てと言ってるんですが?」
「見られて恥じるおっぱいなどしてないわ!」
「貴女もう黙って下さい」
アズくんに怒られた。
マジカルペンをみんなツナギの胸ポケットに入れているが、私は腰で縛っているからポケットがない。
胸にペン挟めたらアズくんに頭叩かれた。酷くね?
「恥じらいを!!持てと!!!言ってるんです!!!!」
「アズくん人魚だから海入ったら全裸じゃん。なのに恥じらい持てとか無理難題」
「海には海のルールがあります。
陸にいるのに何故貴女は陸のルールを守れないんですか!?」
「陸でも裸族いるからね」
「………殴りますよ?」
「ひ弱なアズくんになら勝てる」
「ジェイドとフロイド召還しますね」
「たんま。話し合おう。
まじのヤクザはシャレにならん」
仕方なくポケットにマジカルペンを突っ込んだ。
「………チッ」
「あのアズールくん相手によく対等に話せるっスね」
「アズくん話したら普通に優しいから。
女だからと馬鹿にしないし、変に絡んで来ないし、勉強教えてくれるし」
「へぇ」
「むしろ君こそよく私に話しかけたね。
だいたい因縁つけて絡んでくるか、下心丸出しで絡んでくるからさ」
「あまりにも変なことしてたんでツッコんだだけっス」
「魔法といえば我が国では衣装チェンジがあるんだ。
衣装チェンジすると格段に暴力性が上がり、拳一つで強敵を打ちのめし、ユニーク魔法みたいな必殺技で強敵を消し去れる」
「は?あんたの国どうなってんスか?」
「オタクの国ですが?」
ケモ耳くんとお互い小首を傾げる。
バルガス先生に呼ばれて二人一組でと言われたからアズくんを見たらどっか消えていた。
ので、隣のペアいなさそうなケモ耳くんを捕まえる。
「何すか」
「ペア組もう」
「アンタなら選り取りじゃないっスか。
わざわざ嫌われ者のハイエナじゃなくても」
「ハイエナなんだ、その耳後で触らせてよ」
「アンタ人の話聞こえてます?
あと耳触るならマドル取るっスよ」
「任せろ」
マドルで耳触れるなら喜んで支払おう。
無駄遣い?
馬鹿言え!!
「噛まない、危険ない、お手軽動物園のふれあいコーナーをマドルでどうにか出来るならば私は喜んで支払おう」
「あ、この人駄目な人だ」
「ちなみにお名前は?」
「扱いがペット感覚っスね。
ラギーっスよ。ラギー・ブッチ」
「私名前。迷子の迷子の異世人だよ」
「迷子感ゼロっスね」
テッテレー!!!
名前は ラギーと 友達に!!
二人一組で筋トレなう。
「うわ、エロッ」
「やったねラギー、君は勝ち組だ」
「周りの視線が痛いっス」
背中合わせに腕を組んで、背中に持ち上げて背筋を伸ばす運動。
おっぱいが強調されます。
「うわっ!!やわっ!!」
「はっはっはっ!!みよ、この軟体!!」
屈伸は得意です。
「フュージョン!!」
「いや、何すかそれ」
みんなはわかるよね?
脇腹伸ばす運動のあれは、手をつないでるけど見た目がアレなやつ。
で、走って
ぷかーと箒で浮いている。
「なんてこった……」
「何がっスか」
「なぜ箒を地面に置いて"上がれっ"ってやらないんだよ」
「むしろ何でやると思ってるんスか」
「私の国のお伽噺ではやってた」
「持てばいいのに何でわざわざ地面に置くのか理解できないっス」
ハリ◯タ観てたらやるじゃん。
魔力あるなら絶対やるじゃん。
「アンタの国って変っスね」
「拘りがあると言ってくれ」
あとは猫……トレイン先生から借りて魔女っ子したいな。
「………ねぇ、ラギー」
「今度は何スか?」
「男だから箒跨ぐのは苦痛なのでは?」
「コツと慣れっス」
「なるほど」
男って大変だね……としみじみ思った。
適当に浮かんでバルガス先生にOK貰えば終了。
箒を片付けようと思っていたのだが……
「アーシェングロット!!もっとだ!!もっと飛ぶんだ!!」
「全力です!!!!!」
「なぜそんな地べたスレスレなんだ!!」
「陸1年目に無理難題言わないでください!!」
「え、嘘だろアズくん」
「ブッ!!!」
おまっ、地面スレスレってゆーかむしろ器用じゃね?
箒を持つ位置から何で下がってんの?
むしろどうやったらそうなんの?
「見るな!!僕を見るなァ!!」
「いや、アズくんむしろ注目の的だよ」
「これが僕の全力ですが何か!?」
「俺ら何も言ってねーっスよ」
「僕はここから伸びるんですよ!!!!
今にあなた方を見下ろすほど飛んでみせますけど!?」
「「…………(哀れんだ目)」」
アズくんにも苦手なものあったんだね……。
アズくんはバルガス先生に補習を言い渡されていた。
ぶつぶつ文句を言うアズくんを慰めながら戻りつつ着替えた。
「次は…トレイン先生か」
運動からの歴史なんて眠くなるな……なんて考えていたら、ゲラゲラ笑い声。
「大変だなぁ」
「貧乏人にはお高い出費なんじゃねーか?」
チラッと覗くとケモ耳達。
そしてその隙間から見えたのはボロボロの制服を手に立つラギー。
「ほら、さっさと着替えなきゃ授業に間に合わねーぞ?」
「着替えられねーならオレらが着替えさせてやろうか?」
「体操着も駄目になっちまうから暴れんなよ"ぉ"っ」
「!?」
「面白い事してんね、ケモ耳共」
手に持っていた体操着入れをケモ耳1にぶん投げた。
「ラギーの制服がボロボロだけどお前ら何か知ってんの?」
「なんだよオマエ」
「こいつ一年の中で姉御とか呼ばれてた女じゃねぇか?」
「女かよ。女が俺達2年に何か用事か?」
「もう一度聞くよ?
ラギーの制服に何した」
「知らねーよ」
「俺達はヤサシイからこのハイエナに教えてやってただけだ」
「一年が調子ノッてんじゃねーぞ、ってな」
「じゃあ先輩らは何もしていないと?」
ニヤニヤ笑いながら見下すケモ耳。
ジョニー達の躾でわかったがコイツらは弱肉強食。
強さを示さなければ認めることはない。
犯行を見たわけでもないので下手な言い掛かりは無意味。
「今回は犯行を見てないので何も言えないけど」
「そーそー、犯行見てないもんなぁ」
「次があった時は……覚悟を」
「覚悟ぉ?何のだよ」
「バッボーイ。獣の躾は得意だよ」
ラギーの手を引いて、ボロボロの制服も持っていく。
先輩らにニヤリと笑って去ったが、まじ次はねーぞこの駄犬共、と思って歩く。
ちなみに体操着はきちんと回収したよ!!
「余計なことしなくてもいいっスよ」
「何が」
「ウチの寮は弱肉強食っス。
それに俺は嫌われ者のハイエナだから、狙われやすいんスよね」
「へー」
「それに寮長の世話し始めたのも気に入られて無いのかもしれないっス」
「ふーん、大変だね」
「だからアンタには関係ねーから首突っ込んでくんな」
払われた手。
誰も信じていないというような目。
「これは俺の問題だから」
「ふむ、なら頑張れるとこまで頑張れ」
「は?」
「頑張って駄目になりそうな時は絶対声掛けなよ」
「何言ってんスか」
「友達だから。助けるよ」
「………は?友達?」
「うむ。一緒に飛行した仲じゃん」
「たまたまじゃないっスか」
「たまたま私がラギーを気に入ったんだよ。
だからラギーに声掛けたし、友達になりたいでーす」
「願望じゃないっスか」
「あわよくば恩作ってお近づきになりたい」
「欲望を口にした」
「私今アズくんしか友達いないからさー。
まともな友達増やしたいんだよね」
にひ、と笑ってラギーの手からボロボロの制服を奪う。
裂かれたり、穴空いてたりなかなか酷い。
「ラギーとなら仲良しになれそう」
「何勝手な事言ってんスか」
「おーい、妖精くんいるかーい」
「ちょっとアンタ、話聞け」
「あ、いきなりごめんねー?
コレどーにか出来ない?あ、出来る?」
「うわっ!?コイツらどっから湧いたんスか!?」
ふわふわと寄ってきたキノコの帽子の妖精さん。
きゃっきゃとしながら制服を見て、せっせと直しだした。
「は?」
「わー、凄いじゃん!!さっすが!!
ありがとー!!お礼にほら……カルメ焼きだよ」
「え?何スかそれ…」
嬉しそうにカルメ焼きを持っていった妖精達。
そしてラギーの制服は汚れも切れた場所も綺麗に直っている。
「ほらラギー。早く着替えて授業始まる」
「は?」
「私も遅れそうだから行くねー」
「ちょっと!?」
トレイン先生を怒らせるのはよくない。
さっさと準備しなきゃ時間ヤベェ!!
あれからラギーと会えば絡むし、ラギーもしぶしぶな態度で関わってくれる。
先輩らとは特に関わることなく、ラギーに変わった様子も見られない。
いつものように1日の授業も終わり、予習復習練習をしながら過ごす。
ユニーク魔法は無理だが、日常の魔法を少しずつ扱えるようになってきたし、今のレベルに追い付くための予習も忘れない。
遊びながら魔法を身につけているうちに仲良くなった妖精達。
ちなみに奴らは気紛れで、最初は私にイタズラしてきて邪魔してきたのだが、私の勉強のお供のお菓子を盗んでからしつこくおやつを要求するようになってきやがった。
最初の頃はおやつ争奪戦を繰り広げたが、今では仲良しだ。
今日も集まってきた妖精。
手作りのラムネや、べっこう飴、カルメ焼きを配って戯れていたら何やらくいくいと引っ張る妖精が一匹。
「ん?どーかした?」
慌てた様子だったので着いていけば、ニヤニヤ笑いながら何かを燃やしている生徒。
よく見ればそいつらは嫌な先輩のケモ耳共。
「せーんぱい、何燃やしてんでーすかね?」
「またオマエかよ」
「ただのゴミの処分だよ」
燃えているのは服らしきもの。
妖精がジタバタとしているので何だと頭を傾げれば、怒っている。
「後輩ちゃん、悪いけどこのゴミ燃えきるまで見てろよ」
「ちゃーんとゴミの始末頼んだぞ?」
ニヤニヤする奴らに嫌な予感がする。
アクアショットで火を消せば……燃えていたのは制服っぽいもの。
「………これ、誰の制服ですかねー?」
「さぁな?」
「ただのゴミだろ」
しくしくと泣くのは物作りの妖精。
直そうにもここまで燃えてしまっては手のほどこしようも無いのかもしれない。
「アンタらっ」
「ラギー?」
「俺の制服は…!?」
息を切らしたラギーが寮服のままいた。
そんなラギーを見て先輩らはニヤニヤと悪どく笑う。
「悪い悪いハイエナくん。
さっきゴミと間違えて燃やしちまったわ」
「ゴミと一緒に制服置いてるからだぞ」
「なっ!?
アンタらが勝手に部屋に入って持って行ったんだろ!!」
「人聞き悪いとこ言うなよ」
「俺らはゴミを燃やしただけだっつの」
「テメーらっ!!」
「寮長に尻尾振って媚びておこぼれ貰えばいーだろ?
ハイエナのオマエは得意だろ?
ライオンからおこぼれを貰うの」
ラギーが拳を振り上げる。
しかし、私はその手を止めた。
「邪魔すんな!!」
「ストップ、ラギー」
「これは俺の問題っスよ!!アンタは大人しくして」
「いや、まじストップラギー」
「あ?」
「巻き込まれるよ」
ふるふる、と首を振る私。
青ざめた表情にラギーの怒りも止まる。
「せんぱーい、これ燃やしたの貴方ですよね?
さっきゴミと間違えて〜って言ってたし」
「だったら何だ」
「御愁傷様です」
「は?うわぁぁあああああ!!!!!」
「え?」
先輩 は 燃えた !!!
「え?アンタ……じゃ、ないっスよね?」
「違う違う」
「た、たすけっ!!」
「あつっ!!いたっ!?」
「うわああああっ」
先輩らは燃やされ、水びたしになり、風で巻き上げられながら地面に叩き付けられ、また燃やされ……と繰り返している。
きょとん、とするラギー。
私は遠い目をする。
「は?どーゆーことっスか?」
「燃やされたのラギーの制服じゃん?
あれ、こないだ妖精達が直したでしょ?」
「そうっスね」
「自分らが直した物燃やされたら怒るじゃん」
「………あれ、妖精達っスか?」
「うん。怒りで我を忘れているようだ」
王蟲のように止まらない怒りが炸裂している。
「うわ……えぐっ」
「ね……」
ラギーの怒りすら収まりドン引く荒れように、先輩らはもう泣いている。
しかし怒りの収まらない妖精は止まらない。
「ラギー、どーする?」
「見てる方が可哀想になってきたっスね」
「止める方法はあるけど」
「出来るんスか?」
「ラギー、交渉は?」
私の考えを理解したのか、噴き出すラギー。
「アンタもヴィランっスね」
「そう?ヤサシイでしょ」
「せーんぱい!!」
「た、たすけっ!!」
「助けてあげてもいーんスけど、俺は先輩らに嫌われてるし?
目障りな存在だからなぁ」
「謝る!!今までの事謝るからっ!!」
「本当っスか?」
「だから助けっ」
「ラギー、そんな簡単に許していーのかな?」
「それもそーっスよね……
俺制服燃やされちゃったし…」
「制服って特注なのにねぇ?」
「困ったっスね……明日から何を着ればいいのやら」
「買う!!新しく買うから!!」
「だから早くっ」
「ありがたいっス!!じゃあ先輩のことどーにか出来ます?」
「全員集合!!おやつだよ!!」
シュバッと集まる妖精。
お菓子は偉大なり。
ボロボロの先輩方はよろよろと立ち上がるとこちらを睨み付ける。
「ふざけんな!!妖精使って卑怯だろ!!」
「先輩、まーだ反省してないんスか?」
「反省?お前らまとめて今からっ」
「バッ、ボーイ」
パチン、と指を鳴らす。
ギラッと目付きが怪しく光る妖精達。
「お前達はまだ自分の立場がわかってないみたいだねぇ?」
「な、なんだよ」
「反省の色が無いということは……
もう一度妖精の怒りを買いたいと思っても?」
「ひぃっ」
ジリジリと近付く妖精にビビる先輩。
私とラギーはにたりと笑う。
「反省してないなら止めるのやめようか、ラギー?」
「そーっスね。オレらの助けなんていらないっスよね」
「ま、待て!!待ってくれ!!」
「反省してる!!してるから!!」
「無理に私らが妖精の怒りを止める必要もないか」
「俺にも妖精にも謝る気ないみたいだし」
「謝る!!謝るから!!」
「じゃあ」
「誠意を」
「「みせてもらおーか」」
笑う私達はなかなかのヴィランだったらしい。
ラギーを苛めた先輩らは謝ってくれた。
ちなみに妖精からの圧を受けながらの土下座だったと言っておこう。
そして圧を受けたままの契約。
もうラギーに意地悪しないし、燃やした制服や駄目にした物品を保証しますと契約書を書かせた。
もしも破った場合妖精さんが燃やしに行きます☆との契約なのでビビっていた。
「あ"〜、明日からの制服どーしよ…」
「寮長にたかれば?」
「レオナさんに?」
「お世話してる見返りくださいよーって。
マドル下さいってよりよくない?」
「なるほど」
頼んでみるっスと笑うラギー。
「よーしよし、断られたらお姉さんにお任せ」
「誰が姉っスか」
「サバナクローの一部からは姉御と呼ばれてますが?」
「アンタかよ」
「獣の躾は得意分野だよ」
「アンタなら本当にやりそうっスね」
耳をカリカリと擦れば無意識なのか頭をぐりぐり押し付けてくるので、面白くなって全力で頭を撫で回した。
「断られたら名前がどーにかしてくださいよ」
「もちろん。友達が困ってたら助けるさ」
「心強いっスね」
「寮長だろうが王様だろうが首輪をかけて手懐けるよ」
「ははっ!!頼もしい友達っスね」
ラギーがふにゃりと笑う。
お友達が増えたぜ!!
翌日
ラギーはぶっかぶかの制服を着ていたので
爆笑した。
「ぶっはっはっはっはっ!!!!
なにそれ!?でっか!!萌え袖じゃん!!」
「うるさいっスよ!!これから成長期なんで大丈夫っス!!」
「せっ、制服に!!着られて……ふっ」
「レオナさんと俺とじゃ体格差あるから仕方ないじゃないっスか!!」
「………彼氏の制服着た彼女かよ」
「いきなり真顔やめてほしいっス。
あとその表現めちゃくちゃ誤解生むのでやめてほしいっス」
「男子校あるある?」
「やーめーろっ!!!!」
ラギーに威嚇されてしまったが、そんな妄想出来るようなネタ与えないでくれ。
「絶対でかくなってやるっスよ」
「まずは肉食え肉。ラギー細すぎ」
「食いたくても金無いっスよ」
「制服もくれる太っ腹な寮長なら
お世話したらご飯くらい奢ってくれるっしょ」
「なるほど。その手があったか」
サバナクローの寮長まだ知らんけどな。
「人の金で食う飯ほど旨いものはない」
「わかる」
「だから全力でたかろう」
「名前もなかなかのヴィランっスね」
「そちもなかなかの悪よのぅ」
ここに、金蔓からお利口に巻き上げて贅沢しようぜ同盟が出来たのでした。
あとがき
ラギーの制服の話に萌えた。
まさかのダボダボ理由がそれって……それってさあ!!
スキルまだ全て見てませんが、お世話スキルでレオナさんに認められるけど反感買って苛められそう。
制服駄目になったからレオナさんに貰ったって事ですよね?そしてラギーくんもやられたらやり返してレオナさんの右腕に………何それ萌える。