異世界人が行く
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クルーウェル様からのお使いにより、植物園なう。
だがなぜだろう。
なぜこうなった。
「ぐるるる………」
デカイ猫にマウント取られてる。
ーー草の匂いが凄い。
だって草の上に寝転んでるから。
ーー硝子張りの天井が見えない。
だって髪の毛のカーテンで塞がれているから。
ーー圧倒的顔面力が凄い。
鼻血出そう。
そう、私、異世界人名前はなぜかイケメン過ぎるワイルドなお方に地面に押さえつけられている。
簡単に説明すると、植物園に入る。
→クルーウェル様指定の植物探し。
→なぜか林の中に引き込まれる。
→あっという間に地面に縫い付けられた。
ねぇ、これ私何か悪いことした?
「あの……」
「レオナさーん……って何やらかしたんスか?」
「ラギィィイイイイイイ!!!!!!」
「チッ、うるせぇ」
「ふぐっ!!」
褐色の大きな手に口を塞がれる。
いや、まじで今回私何もしてないんだけど?
「レオナさん何されたんスか?
耳触られました?尻尾触られました?それとも胸元まさぐられました?」
「んぐっふががっ!!」(そんなセクハラしてない!!)
「セクハラ常習犯が何言ってんスか」
そりゃーラギーやジョニー達にはしてるよ!!
けど、君らこそ毛繕いしろって来るじゃん!!
こちとらただで毛繕いしてる見返りに触らせて貰ってるんだから、常習犯じゃないやい!!
「人の下僕を勝手に盗んでいくメスを躾て何が悪い」
「あー……サバナクローの奴ら結構名前に返り討ちにあってるからなぁ」
「強いメスは嫌いじゃねぇが……縄張りを荒らされて穏やかなオスはいねーよ」
ギラギラとした緑の瞳が私を見下ろす。
尖った牙が見え隠れしてる。
「何か言いたそうだな」
離れた手のひら。
圧迫感の無くなった腕。
股下から抜け出し、相手の胴体に足を絡ませ勢いよく起き上がる。
どさり、と相手が地面に背中をつけて寝転がる。
マウント逆転。
「お前があの躾のなってないアホ共の王様?」
「だったらなんだ」
「いつでもどこでも発情しやがって下半身緩すぎだろ。女なら何でもいいとか女だからなんて下に見下してきやがって……女馬鹿にしてんじゃねーぞ」
べ、と舌を出して中指立てておく。
「下僕取られたなんて文句言われる筋合い無いね。喧嘩に負けてあいつらが勝手に姉御ってうるさいんだから」
「はっ!!お前俺が誰かわかってやってんのか?」
「知るかボケ。お前なんか見たことも聞いたこともねーわ」
「くくっ!!そーか」
笑いだしたイケメン。
情緒不安定かよ。
「あちゃー……オレ言ったことなかったっけ?」
「なにが?」
「アンタが今下敷きにしてんのがレオナさん」
「ラギーがお世話してる大きな子供か」
「間違ってねーけど……一応サバナクローの寮長」
「へー」
「そして夕焼けの草原の第二王子」
「へー………ん?」
「ガチの王子様っス」
これが?by.名前
これが。by.ラギー
「無礼で首落とされる?」
「それはないかと」
「よし、じゃあ今回の事は何もなかった。
私は王子と出会わなかった。
さあ、クルーウェル様の用事済ませなくっちゃ☆」
「そう急ぐなよ」
「ぐっ」
さっさとお腹の上から退けて逃げ出そうとしたら、私のお腹に腕が回り、膝に座らせられた。
腕食い込んだぞオイ。
「強いメスは嫌いじゃねぇ」
「ウチは弱肉強食。強いやつに従うのが当たり前っスからね」
「じゃあ私がサバナクローの奴らボコッても問題なくね?」
「ねぇな」「無いっスね」
負けるやつが悪い、と二人揃って悪い顔。
「じゃあ私何でこの王子に捕まってんの?」
「セクハラしたんじゃないんスか?」
「してないっつの」
「ウチの奴らが騒ぐからどんな奴か気になっただけだ」
「あぁ、負けたから騒いでんのか」
「常に頭おかしいことして騒がしい女がいるってな」
「誰だそんな事言うやつ。
サバナクロー乗り込んで全員頭刈ってやる」
逆モヒカンの刑だ。
「で?レオナさん何で名前捕まえたんでスか?」
「起きたら居たから捕まえた」
「猫かよ」
「猫科だけどライオンっス」
「そろそろ離して貰えますー?私クルーウェル様のお使いあるんだけど」
「そうだ!レオナさんもクルーウェル先生に呼ばれてましたよ。また授業サボったから補習だって」
「面倒臭ぇ」
「また留年しますよ」
「別にいいだろ」
「は?留年してんの?王子なのに大丈夫かよ」
普通やばくない?
アホそうに見えないからわざとなんだろうけど……一国の第二王子が留年って……。
「……別にオマエに関係ねぇだろ」
「ヤベェ。何か地雷踏んだ?」
「普通ソレを声に出して言わないっスよ」
地雷踏み抜いたらしい。
「あー、えっと……頭が弱い王子でも何とかなるって」
「あ"?」
「ヤベ。駄目だった?」
「レオナさん頭いいっスよ。
国に帰りたくないから授業サボって単位足りなくて留年してるんスよ」
「へー。お国的にはそれでも大丈夫なの?」
「嫌われ者の第二王子が留年しても国民は何とも思わねーよ。
むしろ帰らねぇ方が国民も喜ばしい事だろ」
「……ラギー、これ拗らせた王子?」
「しっ。言っちゃ駄目っス」
「聞こえてんだよ」
ベシッベシッと尻尾が地面を叩く。
あと目付きもよろしくない。
「帰りたくないから留年って駄々っ子か」
「あ"?」
「うわっ!!言っちゃうんスかそれ」
「誰にでも愛される生き物なんていないんだよ。
必ず誰かに嫌悪される。
一国の王子なんて、確かにスケールデカイからあんたにしかわからん苦労もあるだろうけど……」
これだけは言える。
「留年した生徒の扱いほど先生らが扱い困るものはない」
「そっちの心配っスか」
「あと後輩も困る」
「先輩が同級生になるって確かに嫌っスね」
「オラオラ系なら尚更嫌だわ」
「嫌っスね」
「ラギーテメェ覚えてろよ」
「やだなーレオナさん。ジョークっスよ☆」
「笑えねぇジョークだな」
「砂にされたらアンタのせいっスよ」
「その時は一緒よ」
怒れる獅子をどうしようか悩んだが……。
「よーしよし、わしゃしゃしゃしゃしゃ」
頭撫で回すことにした。
ラギーからはドン引きな顔をされた。
「まじで何してんスかアンタ」
「一国の第二王子だぞ?触れるだけ触るだろ」
「普通触らないっスよ」
「一国の第二王子だろうが、第一王子だろうが学園に入れば特別もくそもないんだよ。
同じ空気吸って同じ飯食って同じ事勉強してる生き物なんだから特別扱い駄目」
「いや、特別扱いされるっスよ。
何かあったら国際問題っスよ?」
「え?頭撫で回したら結婚的な文化でもあった?そしたらヤベェな」
「それは無いけど……ぶふっ」
ポカンとしてる第二王子を撫でくりまわす奇行にラギーは地面に転がって笑う。
「ふ、普通撫で回さな……っ!!くくっ!!」
「ほら、跡継ぎ問題とか大変なんだよ。
城の中でドロッドロのサスペンス劇場で王子もお疲れなんだよ。けど跡継ぎ残さなきゃいけないから第二王子の嫁となるべくあの手この手で襲われて身も心も限界なんだ」
「ぶっっはーーー!!!!どこの国の泥沼サスペンスっスかそれ」
「そりゃー国にも帰りたくないわ。まだ十代なのにそんな跡継ぎとか……ねぇ?」
「レオナさん来年20ですけどね」
「え?やばくね?留年何年生?」
どんだけ拒否してんのこの人?
「………」
「難しい事はわかんないけど……とりあえず言えるのはさ
授業出ようぜ、兄貴」
「俺に指図するな」
「同学年になったらめちゃくちゃからかって指差して笑ってやる」
「………」
「異世界に帰るから国際問題とか怖くない。
国際問題になったら……うん、逃げるか」
「首を賭けた渾身の悪ふざけっスね」
「国際問題なる前にからかって現世に戻るわ」
「くっくっくっ。
テメーの首を賭けてまで俺をからかおうなんてふざけた奴だな」
頭わしゃわしゃしていた腕を止められた。
「うっわ、顔がいい」
「知ってる」
「自覚済みとかヤベェ」
テレッテーン。
異世界人 は レオナ と 仲良くなった。
「あっ!!クルーウェル様のお使い!!」
「ナチュラルに様呼びっスか」
「当たり前じゃん」
クルーウェル様だぞ。
この後ダッシュで戻ったが、クルーウェル様に遅いと怒られた。
あとがき
レオナ先輩の認めるオモシレー女。
どちらかといえばヤベー女だよね、この子。
力尽きてきた……www
だがなぜだろう。
なぜこうなった。
「ぐるるる………」
デカイ猫にマウント取られてる。
ーー草の匂いが凄い。
だって草の上に寝転んでるから。
ーー硝子張りの天井が見えない。
だって髪の毛のカーテンで塞がれているから。
ーー圧倒的顔面力が凄い。
鼻血出そう。
そう、私、異世界人名前はなぜかイケメン過ぎるワイルドなお方に地面に押さえつけられている。
簡単に説明すると、植物園に入る。
→クルーウェル様指定の植物探し。
→なぜか林の中に引き込まれる。
→あっという間に地面に縫い付けられた。
ねぇ、これ私何か悪いことした?
「あの……」
「レオナさーん……って何やらかしたんスか?」
「ラギィィイイイイイイ!!!!!!」
「チッ、うるせぇ」
「ふぐっ!!」
褐色の大きな手に口を塞がれる。
いや、まじで今回私何もしてないんだけど?
「レオナさん何されたんスか?
耳触られました?尻尾触られました?それとも胸元まさぐられました?」
「んぐっふががっ!!」(そんなセクハラしてない!!)
「セクハラ常習犯が何言ってんスか」
そりゃーラギーやジョニー達にはしてるよ!!
けど、君らこそ毛繕いしろって来るじゃん!!
こちとらただで毛繕いしてる見返りに触らせて貰ってるんだから、常習犯じゃないやい!!
「人の下僕を勝手に盗んでいくメスを躾て何が悪い」
「あー……サバナクローの奴ら結構名前に返り討ちにあってるからなぁ」
「強いメスは嫌いじゃねぇが……縄張りを荒らされて穏やかなオスはいねーよ」
ギラギラとした緑の瞳が私を見下ろす。
尖った牙が見え隠れしてる。
「何か言いたそうだな」
離れた手のひら。
圧迫感の無くなった腕。
股下から抜け出し、相手の胴体に足を絡ませ勢いよく起き上がる。
どさり、と相手が地面に背中をつけて寝転がる。
マウント逆転。
「お前があの躾のなってないアホ共の王様?」
「だったらなんだ」
「いつでもどこでも発情しやがって下半身緩すぎだろ。女なら何でもいいとか女だからなんて下に見下してきやがって……女馬鹿にしてんじゃねーぞ」
べ、と舌を出して中指立てておく。
「下僕取られたなんて文句言われる筋合い無いね。喧嘩に負けてあいつらが勝手に姉御ってうるさいんだから」
「はっ!!お前俺が誰かわかってやってんのか?」
「知るかボケ。お前なんか見たことも聞いたこともねーわ」
「くくっ!!そーか」
笑いだしたイケメン。
情緒不安定かよ。
「あちゃー……オレ言ったことなかったっけ?」
「なにが?」
「アンタが今下敷きにしてんのがレオナさん」
「ラギーがお世話してる大きな子供か」
「間違ってねーけど……一応サバナクローの寮長」
「へー」
「そして夕焼けの草原の第二王子」
「へー………ん?」
「ガチの王子様っス」
これが?by.名前
これが。by.ラギー
「無礼で首落とされる?」
「それはないかと」
「よし、じゃあ今回の事は何もなかった。
私は王子と出会わなかった。
さあ、クルーウェル様の用事済ませなくっちゃ☆」
「そう急ぐなよ」
「ぐっ」
さっさとお腹の上から退けて逃げ出そうとしたら、私のお腹に腕が回り、膝に座らせられた。
腕食い込んだぞオイ。
「強いメスは嫌いじゃねぇ」
「ウチは弱肉強食。強いやつに従うのが当たり前っスからね」
「じゃあ私がサバナクローの奴らボコッても問題なくね?」
「ねぇな」「無いっスね」
負けるやつが悪い、と二人揃って悪い顔。
「じゃあ私何でこの王子に捕まってんの?」
「セクハラしたんじゃないんスか?」
「してないっつの」
「ウチの奴らが騒ぐからどんな奴か気になっただけだ」
「あぁ、負けたから騒いでんのか」
「常に頭おかしいことして騒がしい女がいるってな」
「誰だそんな事言うやつ。
サバナクロー乗り込んで全員頭刈ってやる」
逆モヒカンの刑だ。
「で?レオナさん何で名前捕まえたんでスか?」
「起きたら居たから捕まえた」
「猫かよ」
「猫科だけどライオンっス」
「そろそろ離して貰えますー?私クルーウェル様のお使いあるんだけど」
「そうだ!レオナさんもクルーウェル先生に呼ばれてましたよ。また授業サボったから補習だって」
「面倒臭ぇ」
「また留年しますよ」
「別にいいだろ」
「は?留年してんの?王子なのに大丈夫かよ」
普通やばくない?
アホそうに見えないからわざとなんだろうけど……一国の第二王子が留年って……。
「……別にオマエに関係ねぇだろ」
「ヤベェ。何か地雷踏んだ?」
「普通ソレを声に出して言わないっスよ」
地雷踏み抜いたらしい。
「あー、えっと……頭が弱い王子でも何とかなるって」
「あ"?」
「ヤベ。駄目だった?」
「レオナさん頭いいっスよ。
国に帰りたくないから授業サボって単位足りなくて留年してるんスよ」
「へー。お国的にはそれでも大丈夫なの?」
「嫌われ者の第二王子が留年しても国民は何とも思わねーよ。
むしろ帰らねぇ方が国民も喜ばしい事だろ」
「……ラギー、これ拗らせた王子?」
「しっ。言っちゃ駄目っス」
「聞こえてんだよ」
ベシッベシッと尻尾が地面を叩く。
あと目付きもよろしくない。
「帰りたくないから留年って駄々っ子か」
「あ"?」
「うわっ!!言っちゃうんスかそれ」
「誰にでも愛される生き物なんていないんだよ。
必ず誰かに嫌悪される。
一国の王子なんて、確かにスケールデカイからあんたにしかわからん苦労もあるだろうけど……」
これだけは言える。
「留年した生徒の扱いほど先生らが扱い困るものはない」
「そっちの心配っスか」
「あと後輩も困る」
「先輩が同級生になるって確かに嫌っスね」
「オラオラ系なら尚更嫌だわ」
「嫌っスね」
「ラギーテメェ覚えてろよ」
「やだなーレオナさん。ジョークっスよ☆」
「笑えねぇジョークだな」
「砂にされたらアンタのせいっスよ」
「その時は一緒よ」
怒れる獅子をどうしようか悩んだが……。
「よーしよし、わしゃしゃしゃしゃしゃ」
頭撫で回すことにした。
ラギーからはドン引きな顔をされた。
「まじで何してんスかアンタ」
「一国の第二王子だぞ?触れるだけ触るだろ」
「普通触らないっスよ」
「一国の第二王子だろうが、第一王子だろうが学園に入れば特別もくそもないんだよ。
同じ空気吸って同じ飯食って同じ事勉強してる生き物なんだから特別扱い駄目」
「いや、特別扱いされるっスよ。
何かあったら国際問題っスよ?」
「え?頭撫で回したら結婚的な文化でもあった?そしたらヤベェな」
「それは無いけど……ぶふっ」
ポカンとしてる第二王子を撫でくりまわす奇行にラギーは地面に転がって笑う。
「ふ、普通撫で回さな……っ!!くくっ!!」
「ほら、跡継ぎ問題とか大変なんだよ。
城の中でドロッドロのサスペンス劇場で王子もお疲れなんだよ。けど跡継ぎ残さなきゃいけないから第二王子の嫁となるべくあの手この手で襲われて身も心も限界なんだ」
「ぶっっはーーー!!!!どこの国の泥沼サスペンスっスかそれ」
「そりゃー国にも帰りたくないわ。まだ十代なのにそんな跡継ぎとか……ねぇ?」
「レオナさん来年20ですけどね」
「え?やばくね?留年何年生?」
どんだけ拒否してんのこの人?
「………」
「難しい事はわかんないけど……とりあえず言えるのはさ
授業出ようぜ、兄貴」
「俺に指図するな」
「同学年になったらめちゃくちゃからかって指差して笑ってやる」
「………」
「異世界に帰るから国際問題とか怖くない。
国際問題になったら……うん、逃げるか」
「首を賭けた渾身の悪ふざけっスね」
「国際問題なる前にからかって現世に戻るわ」
「くっくっくっ。
テメーの首を賭けてまで俺をからかおうなんてふざけた奴だな」
頭わしゃわしゃしていた腕を止められた。
「うっわ、顔がいい」
「知ってる」
「自覚済みとかヤベェ」
テレッテーン。
異世界人 は レオナ と 仲良くなった。
「あっ!!クルーウェル様のお使い!!」
「ナチュラルに様呼びっスか」
「当たり前じゃん」
クルーウェル様だぞ。
この後ダッシュで戻ったが、クルーウェル様に遅いと怒られた。
あとがき
レオナ先輩の認めるオモシレー女。
どちらかといえばヤベー女だよね、この子。
力尽きてきた……www