異世界人が行く
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「ち・ょ・こ・れ・い・と」
「「「じゃーんけーんぽん!!」」」
「俺の勝ち!!
ぐーりーこーのーおーまーけ!!」
「カリムの勝率やばくなーい?」
「ヤバいっスね」
「君達のじゃんけんの弱さが原因じゃないか」
「ジャミルもやるか!?」
「断る」
「何してんですか貴女方」
アズくんの冷めた瞳にゾクゾクするわ。
へっろー!!私!異世界から来ちゃった異世界人名前☆
自分の世界に帰るために日々魔法の勉強に必死な毎日なの!!
私の世界と常識が違っていて毎日がたっいへーん!!
そんな大変な毎日の息抜きに
「我が祖国のお金の掛からぬ遊び
"グリコのおまけ"ですが?」
「名前さんの国は階段で遊べるなんて面白い国ですね」
「身一つで遊べる遊び沢山あるよ」
「カリムくんじゃんけん強すぎて俺ら一歩も動いてないっスけど」
「それな」
「ちなみにコレの何が楽しいんですか?」
「ノリとテンション?」
「なぜ始めた」
ラギーと暇していたらカリムとジャミルきゅんと出会い、階段で遊びだした私。
「ジャミルきゅんに手摺シャーッてやつやったら怒られたから」
「きゅんはやめてくれ」
「アレ凄かったな!!真似したいがジャミルに止められたからなァ」
「スカートでやったのに中身見えない神業っスよ」
「何してるんですか貴女」
「やべ、おかん発動した」
アズくんは私の無謀な行動にチクチク怒る。
今回もお説教を聞き流そうとしたのだが、それより先に奴らが来た。
「なーにしてんのぉ?アズール」
「皆さんお揃いで」
「出たな、暴力団」
「フグちゃんまた膨らんでんのぉ?ブッサイク」
「人聞きの悪い言い方で、僕傷付きました」
「ヤクザに慈悲の心などない」
「誰に言ってんの?それぇ」
「お前らだ、お前ら。
常にヤベェウツボと実はヤベェウツボ」
「「ふっ」」
ジャミルきゅんとラギーが顔を背けた。
肩が震えている。
「階段に登って見下ろされんの腹立つから降りろよ」
「デカイだけの図体に合わせて同じ高さで話してあげてるんだから感謝しなよ」
「しねーし」
「膝まずけデカブツ」
「縮めドチビ」
「喧嘩はいけませんよ、フロイド」
「ちゃんと面倒見てないと駄目っスよアズールくん」
「ならラギーさんもちゃんと見ていてくださいよ」
「俺はレオナさんで手いっぱいっス」
「何の話だ?」
「口を挟むなカリム」
「そうそう、私らは世話され枠だカリム」
「俺稚魚じゃねーし」
「周りに迷惑かけてる時点で稚魚だよバカタレ」
その瞬間
お前が言うな……とカリム以外が思ったとか。
「フロイドと名前は何でそんな仲悪いんだ?」
きょるん、とまるで意味がわからないと言うように聞いてきたカリム。
「まず身長高過ぎて腹立つ」
「ここにいる全員当てはまりますよ」
「高圧的な態度」
「この学校の生徒ほぼ全員っスね」
「理不尽」
「女子生徒さんも理不尽では?」
「そうだな」
「そうっスね」
「つまり、似た者同士だから腹立つのか!!」
ぺかーっと輝かしい笑顔で言い放つカリム。
「カリムの輝かしさにイラッとした」
「落ち着け。頼むから暴力はやめてくれ」
「カリムは殴らないよ。無理。
圧倒的陽の日差しに身を焼かれそう」
「女子生徒さんの言い分ですと、うちのフロイドと仲悪い決定的な部分が無いのですが」
「なぁにー?俺理不尽に喧嘩売られてんのー?
フグちゃん最悪じゃん」
「お前が馬鹿にしてくるのが圧倒的イラつくポイントだよ」
「フグちゃん馬鹿じゃーん」
「やんのか?」
「いいよー」
あ?ん?とお互いに中指を立てる。
ラギーとアズくんに止められる。
「つか何でお前こそ絡んでくんの?
目障りとか言うなら絡んでくんなよ」
「だってさー、フグちゃん他の奴らとは楽しそうに話して遊ぶくせに俺とは会話しよーともしねーじゃん」
「お前が腹立つ事言うからだろ」
「そうしないと俺に構ってくれねーじゃん」
「は?」
私、意味、ワカラン。
スペキャ顔して考える。
いや、わからんがな。
「うちのフロイドは不器用でして」
「仲良くなりたいのに名前さんは初対面のフロイドの機嫌の悪さから第一印象最悪で」
「敵視されると野生の本能に抗えずいつも後から後悔し」
「必死に仲良くなろうと頑張っているのです」
「どうかそんなフロイドに」
「海の魔女のような慈悲の心で仲良くしていただけませんか?」
アズくんと片割れで演劇のように話し出す。
当人のヤベェウツボは……おい、スマホ弄ってんぞ。
「これなんの茶番?」
「さぁな」
「オクタヴィネル渾身のネタっスか?」
「面白いな!!」
まっっったく心に響かない。
「なに?ヤベェウツボは私とお友達(笑)になりたいの?」
「今も楽しいけど、やっぱ女の子相手に本気とか駄目じゃん」
「今までは本気じゃなかったと?」
「当たり前でしょ」
「フロイドが本気を出したらそれはそれは過激な映像を残すことになりますので」
「ジャミルきゅん、容赦なく顔面狙ってくるのはセーフですか?」
「相手が刺客なら仕方ない」
「………私刺客?」
「異世界からの刺客っスね」
その瞬間、カリム以外の全員が吹き出した。
階段の踊り場でたむろしながら爆笑する7人。
注目を浴びないわけがない。
「異世界wwwからのwww刺客www」
「なんっ、なんで、すか……それっ」
「フグちゃんの通り名?だっっっさ!!!」
「我こそは!!母なる地球から海に囲まれ、地震多き島国から来た女……」
「ぶふっ!!ヤベー島国じゃないっスか!!」
「オタクを愛し、オタクに愛された祖国」
「どんな国なんだ、それは」
「楽しそうな国だな!!」
「異世界人 ボゴォ」
「「「「ボゴォwww」」」」
「名前!!イェェエエエエエエイッ!!」
「顔がヤバいぞ」
「面白い顔だなぁ!!」
魚類共とラギーが笑い死んだ。
狭い踊り場で巨人が寝そべりピクピクしてる。
サンシャインネタはうろ覚えなので
不出来なのは勘弁してほしい。
「こんなところで何をしているんだい?」
階段の真上から声を掛けられた。
独特な触覚をお持ちの赤い髪にキュートなお顔立ち。
その後ろにはチャラそうなダイヤモンドのペイント男と眼鏡のクローバーペイント男。
「生徒達全員が使う階段だよ。
そんな風に地べたに座り込んで道を塞ぐなんて良くないことだ」
「さーせん。ほら、魚類共二足歩行で立ち上がれ」
「カリム、行くぞ」
「おう!またな、名前」
「俺もレオナさんに頼まれた用事あったんでこれで」
厄介事の気配にカリムを連れて逃げたジャミルきゅんとラギー。
「あれー?君ってもしかしてー、噂の女子生徒ちゃんじゃない?」
「なんだちみは」
「俺?俺はケイト!!気軽にけーくんって呼んでね」
「チャラっ」
キャピキャピな今時DK。
近寄ってきて肩を組まれたので、スッと抜け出しアズくんのところへ。
「キンギョちゃんじゃーん」
「フロイド……」
「なぁにー?俺と遊ぶ?」
「遊ばない。僕は忙しいんだ」
ヤベェウツボが絡みに行った。
「今さらだけど、フグとかキンギョとか何?」
「フロイドは水に住む生物の名前をアダ名として呼ぶんです」
「なんでフグ?」
「餌が無くてもすぐ釣れる馬鹿な子だからですかね?」
「悪意しか無いじゃねーか」
「可愛いですよ」
「その笑顔が腹立つんだよ、実はヤベェウツボ」
「お遊びはそこまでにして道を開けろと僕は言ってるんだ」
イライラとしている様子の金魚ちゃん。
クローバーさんとダイヤモンドさんは苦笑い。
「悪いな、道を開けてくれるか」
「そーそー!!こんな場所でたむろ良くないって」
後ろの二人は金魚ちゃんに気をつかっているのか、何やらこちらを急かしている。
ちらり、とアズくんを見ると冷めた表情。
「確かにこんなところで集まっていては危ないし良くないですね。
我々も行きますか」
立ち上がったアズールと実はヤベェウツボ。
「えー、金魚ちゃんに迷惑かけてなくね?」
「だよね。
ってゆーかここじゃない道もあるんだから
そっち行ったら?」
「だよねー」
「お前達……そんなとこで意気投合するんじゃない」
「実は気が合うのでは?」
うんこ座りでぶーぶーと文句を垂れる私とヤベェウツボ。
「僕の言葉が聞けないのかい?」
「むしろ聞く必要ある?」
「ないよねー?」
「首をはねてしまうよ」
「何でも魔法を使うの良くないと思いまーす!!」
「ならリドルの言うとおりに…」
「そんなにどかしたいならさぁ〜
たこ焼き持ってこいよ」
「タコのカルパッチョもお願いします」
「じゃあ私タコセン。タコそのままプレスされたやつね」
「僕に対する嫌みですか?」
あと、貴女方わりと簡単に動きますね、とアズくん。
まさか異世界でこのネタやるとは。
「何をそんなイライラしているのだね。
イライラしているとその可愛いお顔にシワができてしまうだね」
立ち上がってツンツン眉間を小突く。
その瞬間、金魚ちゃんの表情が抜け落ちた。
「………」
「リ、リドル。落ち着け」
「相手は女の子だよーね?ね?」
「金魚ちゃんの触覚どーなってんの?これ」
「オフウィズユアヘッッッッド!!!」
「うぉっ!?なにこれ!?」
ガキンッと首にハート形の大きめな首輪。
魔力の流れが感じられなくなる。
「やべ!!アズくんこれ洒落乙じゃね!?」
「馬鹿ですか」
「馬鹿ですね」
「フグちゃんばーか」
「………一発芸
エリマキトカゲ」
「「「ふっ!!!」」」
パタパタ歩く真似したらオクタヴィネル全員崩れ落ちた。
君らわりとこーゆー下らないネタ好きだよね。
「反省が足りないみたいだね」
「反省しましたー、だから外そうよこれ。
人様に首輪掛けて喜ぶのなんてクルーウェル様だけだぞ。ちなみに私は喜んでクルーウェル様の飼い犬に成り下がるが、金魚ちゃんに頭を垂れるほどの忠誠心はない」
「なんだって」
「飼い犬手懐けたかったら相応の振る舞いをお見せよ」
「随分と生意気だね」
キッ、ときつく睨み付けてくる金魚ちゃん。
「まずはこの首輪外して勝負だ」
「格好つきませんね」
「エリマキトカゲで勝負もクソもない」
「お似合いですよ」
「フグちゃんかわいーよ」
「顔が馬鹿にしてんぞウツボ共」
脇腹に軽く拳を入れるが、ニヤニヤしながら痛いと騒ぐウツボ共。
「けど勝負は何を?
名前さんがリドルさんに魔法勝負で勝てるとは思いませんが」
「誰が魔法で勝負すると?」
「テストや飛行術かい?僕は何でも構わないよ」
「言ったな。よーし。
ハンデとしてこのエリマキトカゲは付けてやってやるから覚悟しろ金魚ちゃん」
「何だって」
果たしてこの勝負はいかに
あとがき
区切りました。
今さらですが、ここに格好いいツイステキャラ達はいないことを名言しておきます。
「「「じゃーんけーんぽん!!」」」
「俺の勝ち!!
ぐーりーこーのーおーまーけ!!」
「カリムの勝率やばくなーい?」
「ヤバいっスね」
「君達のじゃんけんの弱さが原因じゃないか」
「ジャミルもやるか!?」
「断る」
「何してんですか貴女方」
アズくんの冷めた瞳にゾクゾクするわ。
へっろー!!私!異世界から来ちゃった異世界人名前☆
自分の世界に帰るために日々魔法の勉強に必死な毎日なの!!
私の世界と常識が違っていて毎日がたっいへーん!!
そんな大変な毎日の息抜きに
「我が祖国のお金の掛からぬ遊び
"グリコのおまけ"ですが?」
「名前さんの国は階段で遊べるなんて面白い国ですね」
「身一つで遊べる遊び沢山あるよ」
「カリムくんじゃんけん強すぎて俺ら一歩も動いてないっスけど」
「それな」
「ちなみにコレの何が楽しいんですか?」
「ノリとテンション?」
「なぜ始めた」
ラギーと暇していたらカリムとジャミルきゅんと出会い、階段で遊びだした私。
「ジャミルきゅんに手摺シャーッてやつやったら怒られたから」
「きゅんはやめてくれ」
「アレ凄かったな!!真似したいがジャミルに止められたからなァ」
「スカートでやったのに中身見えない神業っスよ」
「何してるんですか貴女」
「やべ、おかん発動した」
アズくんは私の無謀な行動にチクチク怒る。
今回もお説教を聞き流そうとしたのだが、それより先に奴らが来た。
「なーにしてんのぉ?アズール」
「皆さんお揃いで」
「出たな、暴力団」
「フグちゃんまた膨らんでんのぉ?ブッサイク」
「人聞きの悪い言い方で、僕傷付きました」
「ヤクザに慈悲の心などない」
「誰に言ってんの?それぇ」
「お前らだ、お前ら。
常にヤベェウツボと実はヤベェウツボ」
「「ふっ」」
ジャミルきゅんとラギーが顔を背けた。
肩が震えている。
「階段に登って見下ろされんの腹立つから降りろよ」
「デカイだけの図体に合わせて同じ高さで話してあげてるんだから感謝しなよ」
「しねーし」
「膝まずけデカブツ」
「縮めドチビ」
「喧嘩はいけませんよ、フロイド」
「ちゃんと面倒見てないと駄目っスよアズールくん」
「ならラギーさんもちゃんと見ていてくださいよ」
「俺はレオナさんで手いっぱいっス」
「何の話だ?」
「口を挟むなカリム」
「そうそう、私らは世話され枠だカリム」
「俺稚魚じゃねーし」
「周りに迷惑かけてる時点で稚魚だよバカタレ」
その瞬間
お前が言うな……とカリム以外が思ったとか。
「フロイドと名前は何でそんな仲悪いんだ?」
きょるん、とまるで意味がわからないと言うように聞いてきたカリム。
「まず身長高過ぎて腹立つ」
「ここにいる全員当てはまりますよ」
「高圧的な態度」
「この学校の生徒ほぼ全員っスね」
「理不尽」
「女子生徒さんも理不尽では?」
「そうだな」
「そうっスね」
「つまり、似た者同士だから腹立つのか!!」
ぺかーっと輝かしい笑顔で言い放つカリム。
「カリムの輝かしさにイラッとした」
「落ち着け。頼むから暴力はやめてくれ」
「カリムは殴らないよ。無理。
圧倒的陽の日差しに身を焼かれそう」
「女子生徒さんの言い分ですと、うちのフロイドと仲悪い決定的な部分が無いのですが」
「なぁにー?俺理不尽に喧嘩売られてんのー?
フグちゃん最悪じゃん」
「お前が馬鹿にしてくるのが圧倒的イラつくポイントだよ」
「フグちゃん馬鹿じゃーん」
「やんのか?」
「いいよー」
あ?ん?とお互いに中指を立てる。
ラギーとアズくんに止められる。
「つか何でお前こそ絡んでくんの?
目障りとか言うなら絡んでくんなよ」
「だってさー、フグちゃん他の奴らとは楽しそうに話して遊ぶくせに俺とは会話しよーともしねーじゃん」
「お前が腹立つ事言うからだろ」
「そうしないと俺に構ってくれねーじゃん」
「は?」
私、意味、ワカラン。
スペキャ顔して考える。
いや、わからんがな。
「うちのフロイドは不器用でして」
「仲良くなりたいのに名前さんは初対面のフロイドの機嫌の悪さから第一印象最悪で」
「敵視されると野生の本能に抗えずいつも後から後悔し」
「必死に仲良くなろうと頑張っているのです」
「どうかそんなフロイドに」
「海の魔女のような慈悲の心で仲良くしていただけませんか?」
アズくんと片割れで演劇のように話し出す。
当人のヤベェウツボは……おい、スマホ弄ってんぞ。
「これなんの茶番?」
「さぁな」
「オクタヴィネル渾身のネタっスか?」
「面白いな!!」
まっっったく心に響かない。
「なに?ヤベェウツボは私とお友達(笑)になりたいの?」
「今も楽しいけど、やっぱ女の子相手に本気とか駄目じゃん」
「今までは本気じゃなかったと?」
「当たり前でしょ」
「フロイドが本気を出したらそれはそれは過激な映像を残すことになりますので」
「ジャミルきゅん、容赦なく顔面狙ってくるのはセーフですか?」
「相手が刺客なら仕方ない」
「………私刺客?」
「異世界からの刺客っスね」
その瞬間、カリム以外の全員が吹き出した。
階段の踊り場でたむろしながら爆笑する7人。
注目を浴びないわけがない。
「異世界wwwからのwww刺客www」
「なんっ、なんで、すか……それっ」
「フグちゃんの通り名?だっっっさ!!!」
「我こそは!!母なる地球から海に囲まれ、地震多き島国から来た女……」
「ぶふっ!!ヤベー島国じゃないっスか!!」
「オタクを愛し、オタクに愛された祖国」
「どんな国なんだ、それは」
「楽しそうな国だな!!」
「異世界人 ボゴォ」
「「「「ボゴォwww」」」」
「名前!!イェェエエエエエエイッ!!」
「顔がヤバいぞ」
「面白い顔だなぁ!!」
魚類共とラギーが笑い死んだ。
狭い踊り場で巨人が寝そべりピクピクしてる。
サンシャインネタはうろ覚えなので
不出来なのは勘弁してほしい。
「こんなところで何をしているんだい?」
階段の真上から声を掛けられた。
独特な触覚をお持ちの赤い髪にキュートなお顔立ち。
その後ろにはチャラそうなダイヤモンドのペイント男と眼鏡のクローバーペイント男。
「生徒達全員が使う階段だよ。
そんな風に地べたに座り込んで道を塞ぐなんて良くないことだ」
「さーせん。ほら、魚類共二足歩行で立ち上がれ」
「カリム、行くぞ」
「おう!またな、名前」
「俺もレオナさんに頼まれた用事あったんでこれで」
厄介事の気配にカリムを連れて逃げたジャミルきゅんとラギー。
「あれー?君ってもしかしてー、噂の女子生徒ちゃんじゃない?」
「なんだちみは」
「俺?俺はケイト!!気軽にけーくんって呼んでね」
「チャラっ」
キャピキャピな今時DK。
近寄ってきて肩を組まれたので、スッと抜け出しアズくんのところへ。
「キンギョちゃんじゃーん」
「フロイド……」
「なぁにー?俺と遊ぶ?」
「遊ばない。僕は忙しいんだ」
ヤベェウツボが絡みに行った。
「今さらだけど、フグとかキンギョとか何?」
「フロイドは水に住む生物の名前をアダ名として呼ぶんです」
「なんでフグ?」
「餌が無くてもすぐ釣れる馬鹿な子だからですかね?」
「悪意しか無いじゃねーか」
「可愛いですよ」
「その笑顔が腹立つんだよ、実はヤベェウツボ」
「お遊びはそこまでにして道を開けろと僕は言ってるんだ」
イライラとしている様子の金魚ちゃん。
クローバーさんとダイヤモンドさんは苦笑い。
「悪いな、道を開けてくれるか」
「そーそー!!こんな場所でたむろ良くないって」
後ろの二人は金魚ちゃんに気をつかっているのか、何やらこちらを急かしている。
ちらり、とアズくんを見ると冷めた表情。
「確かにこんなところで集まっていては危ないし良くないですね。
我々も行きますか」
立ち上がったアズールと実はヤベェウツボ。
「えー、金魚ちゃんに迷惑かけてなくね?」
「だよね。
ってゆーかここじゃない道もあるんだから
そっち行ったら?」
「だよねー」
「お前達……そんなとこで意気投合するんじゃない」
「実は気が合うのでは?」
うんこ座りでぶーぶーと文句を垂れる私とヤベェウツボ。
「僕の言葉が聞けないのかい?」
「むしろ聞く必要ある?」
「ないよねー?」
「首をはねてしまうよ」
「何でも魔法を使うの良くないと思いまーす!!」
「ならリドルの言うとおりに…」
「そんなにどかしたいならさぁ〜
たこ焼き持ってこいよ」
「タコのカルパッチョもお願いします」
「じゃあ私タコセン。タコそのままプレスされたやつね」
「僕に対する嫌みですか?」
あと、貴女方わりと簡単に動きますね、とアズくん。
まさか異世界でこのネタやるとは。
「何をそんなイライラしているのだね。
イライラしているとその可愛いお顔にシワができてしまうだね」
立ち上がってツンツン眉間を小突く。
その瞬間、金魚ちゃんの表情が抜け落ちた。
「………」
「リ、リドル。落ち着け」
「相手は女の子だよーね?ね?」
「金魚ちゃんの触覚どーなってんの?これ」
「オフウィズユアヘッッッッド!!!」
「うぉっ!?なにこれ!?」
ガキンッと首にハート形の大きめな首輪。
魔力の流れが感じられなくなる。
「やべ!!アズくんこれ洒落乙じゃね!?」
「馬鹿ですか」
「馬鹿ですね」
「フグちゃんばーか」
「………一発芸
エリマキトカゲ」
「「「ふっ!!!」」」
パタパタ歩く真似したらオクタヴィネル全員崩れ落ちた。
君らわりとこーゆー下らないネタ好きだよね。
「反省が足りないみたいだね」
「反省しましたー、だから外そうよこれ。
人様に首輪掛けて喜ぶのなんてクルーウェル様だけだぞ。ちなみに私は喜んでクルーウェル様の飼い犬に成り下がるが、金魚ちゃんに頭を垂れるほどの忠誠心はない」
「なんだって」
「飼い犬手懐けたかったら相応の振る舞いをお見せよ」
「随分と生意気だね」
キッ、ときつく睨み付けてくる金魚ちゃん。
「まずはこの首輪外して勝負だ」
「格好つきませんね」
「エリマキトカゲで勝負もクソもない」
「お似合いですよ」
「フグちゃんかわいーよ」
「顔が馬鹿にしてんぞウツボ共」
脇腹に軽く拳を入れるが、ニヤニヤしながら痛いと騒ぐウツボ共。
「けど勝負は何を?
名前さんがリドルさんに魔法勝負で勝てるとは思いませんが」
「誰が魔法で勝負すると?」
「テストや飛行術かい?僕は何でも構わないよ」
「言ったな。よーし。
ハンデとしてこのエリマキトカゲは付けてやってやるから覚悟しろ金魚ちゃん」
「何だって」
果たしてこの勝負はいかに
あとがき
区切りました。
今さらですが、ここに格好いいツイステキャラ達はいないことを名言しておきます。