夏油
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「お前のその愁い、晴らしてやろうか?」
白銀の長い髪を靡かせ
にやりと笑う黄緑の瞳が怪しく輝く。
しかし、ソレは夏油にとって
酷く魅力的な存在に見えた。
「傑、私は今
とても気になるものがある」
「なんだい?」
「このお菓子は本当に美味しいのか?」
「………誰かに用意させよう」
「流石だね、傑」
にっこり笑う、女性。
20代くらいで、白銀の髪を一つの三つ編みにし、仰向けで足を交差させながら、ソファーで雑誌を読んでいる。
お洒落な眼鏡の奥では
黄緑色の瞳がキラキラと怪しく輝き
スカートから伸びる白魚のような
白い生足がゆらゆら動くたびに
スカートの中が見えそうになっている。
「はしたないよ、名前」
「たかが布だ」
「そのたかが布で
興奮する者だっているんだから」
「傑もかい?」
「…………」
にやにやと笑みを浮かべ
こちらを見てくる女に
べしりと頭を軽く叩いて近くの椅子へ座る。
「そんなことよりも」
「おやおや?誤魔化すのか?」
「実験は進んでいるのかい?」
「いや、全く」
「…………」
「今時の人間は
すぐ死者を燃やしてしまうからね。
時代が便利になるということは
面倒なことだ」
「………名前」
「まぁ、そう怒るなよ傑。
いつの時代も便利な道具一つ
後ろめたい組織一つと
探せば玩具はいくらでもあるのさ」
「ほぉ?」
「見つけてちょっと遊んだが
私の"人形"は完璧じゃないから
すぐ壊れてしまう」
ふぅ、とため息をつきながら
雑誌を放り投げ
眼鏡を外して起き上がる女。
「身体の時間は進んでいくし
記憶と身体のズレによって
精神が安定しない。
結果、食欲がちょっと旺盛でね」
「………あれをちょっと、と言うのかい?」
「足りないものを埋めたがる
人間の心理だろ?」
「埋めるのに人を喰いに襲ってくる
理性の欠片もないアレは、ただの化物だ」
「人間というのは難しい生き物だね?
欲求に従い生きるのは
命あるものみな同じだろ?」
「君達の人間への認識はそんなものなのか」
「私達からしたら
"人間"というものに価値は無いからね」
"魂"の回収が目的であり
その外側は必要と感じない。
「仲間の中には"魂"の入れ物である
"人間"に興味を持つ変わり者もいるけど
基本的に"人間"に価値があるとは思ってない」
「元が"人間"なのに?」
「ははっ!!
元人間でも、死神となれば
そんなこと特に気にもならないのさ」
「私から見れば
欠陥している化け物だよ」
「長いこと暇をもて甘し面白いことを求める、
神の遊びだよ」
「迷惑なことだ」
邪険に扱われ
ケラケラと笑えば
夏油は隠しもせずに嫌悪感を出す。
そんな夏油をにやにやとチェシャ猫のように
笑いながら近寄ってくる女に
夏油はますます表情を歪める。
「私からすれば呪術だったかい…??
面妖な術を使うお前達も充分化け物だよ」
「一緒にしないでくれ」
「化け物のくくりは同じでも
お前達は所詮人間だ。
私達と同じ位置には来れないよ」
「………腐っても"神"だからか」
「神の"時間"は有限だからね。
限られた時しか生きれぬ弱き者よ」
夏油の首へと腕を回し
にやにやとしたまま膝の上に乗る。
見た目だけは人間らしく
そして美女の部類に入る女。
「君の"人形"の完成はいつになるんだか」
「さぁ?
私の師匠が色々と試したようだけど……
完璧な人形は出来なかったみたいだし」
「結局、死は絶対………ということか」
「始まりがあれば、終わりは必ずくる。
それが真理であり、覆ることのない常識さ」
さらり、と夏油の髪をすく女。
「時代は便利に進化するのに
どの時代の人間も
叶うことのない願いを望む
愚かで滑稽な馬鹿ばかりだよ」
「その愚かで馬鹿な人間に
遊びで手を貸す神は何なんだい?」
「それもまた一興
神の気紛れな遊びさ」
バレたら処罰対象なんだけどね、と
ケラケラ笑う女。
高専を離れて少し経ってから
突然目の前に現れた
"死神"だと名乗る女。
事実、人では出来ない
走馬灯劇場「(シネマティック・レコード)」
という記憶を使い
死者の記憶を無理矢理繋ぎ合わせて
死者を復活させてみせたが
復活しただけの死体に過ぎず
ゾンビ映画のごとく
生きる人間を手当たり次第喰い
心臓を潰しても
腕や足を引きちぎっても動き周り
頭を潰してようやく動きが止まった。
愁いを晴らしてやろうか?と
現れた女は
現在を堪能しながら
遊びと称した人形作りをしている。
「君は私の愁いを晴らすために
目の前に現れたんじゃないのかい?」
「おや?
傑は私といて楽しんでいないのかい?」
「疲れるよ」
「寂しくないだろ?」
「………はぁ」
「傑の目指す世界になれば
君の愁いは晴れるんだろ?」
「名前がしていることは
どちらかというと
呪霊……いや、呪骸を生み出してるものだよ」
「それで非術師一掃してるんだから
傑もなかなかイカれてるよ」
「せっかく生み出した"人形"なんだから
使わないと可哀想だろ?」
にっこりと笑う夏油に
女はやはり楽しそうに笑う。
「傑のそのイカれ具合
最高に面白いよ」
「そうかい?」
「君の真っ直ぐな魂に惹かれたんだ。
君が望むなら
私の遊びで手を貸したくなるものさ」
「質が悪い神だな」
「神なんてそんなものさ」
にやにやとする女に
夏油は手を伸ばし
前髪を避ける。
キラキラと怪しく輝く黄緑の瞳。
それはどんな宝石よりも
美しく見える。
「名前は私を裏切らないでくれよ」
「君の魂を私にくれるなら
私は喜んで君の遊びに付き合うさ、傑」
「もちろん」
「私の時間は有限だからね。
同業者に見付からないなら
少々遊んでいても誰も気付かないし
私を殺せる者もいないからね」
「これで私に従順なら
文句無しなんだけどねぇ」
「私は傑に従順だろ?」
「屁理屈ばかりだろ」
「ははっ!!
傑が私を飽きさせないなら
君の終わりを見てみたいのさ」
真面目で
真っ直ぐな魂の持ち主である君が
どんな最後を迎えるのか……
「昔はこわーい番犬がいたけど
今は彼ほど怖い存在はいないからね」
「?」
「師匠もいない、番犬もいない
平和過ぎる世はツマラナイ」
けど
「時々現れる、面白い人間を
見たり、遊んだりするのが好きなんだよ」
「趣味が悪い」
「神の遊びなんて、そんなものさ」
これは……
一人の呪詛師と一人の死神のお話。
あとがき
黒◯事の設定仕様。
小説版の呪いの人形を見ていたら
唐突に書きたくなった(笑)
続けたい気もするが……
書けるかな?(笑)
死者蘇生の話を見ていたら
ふと思ったのが黒◯事だったので(笑)
これは……傑側について
ちょくちょく悟くんにちょっかいを出し
ぶち切れ案件かな?と(笑)
白銀の長い髪を靡かせ
にやりと笑う黄緑の瞳が怪しく輝く。
しかし、ソレは夏油にとって
酷く魅力的な存在に見えた。
「傑、私は今
とても気になるものがある」
「なんだい?」
「このお菓子は本当に美味しいのか?」
「………誰かに用意させよう」
「流石だね、傑」
にっこり笑う、女性。
20代くらいで、白銀の髪を一つの三つ編みにし、仰向けで足を交差させながら、ソファーで雑誌を読んでいる。
お洒落な眼鏡の奥では
黄緑色の瞳がキラキラと怪しく輝き
スカートから伸びる白魚のような
白い生足がゆらゆら動くたびに
スカートの中が見えそうになっている。
「はしたないよ、名前」
「たかが布だ」
「そのたかが布で
興奮する者だっているんだから」
「傑もかい?」
「…………」
にやにやと笑みを浮かべ
こちらを見てくる女に
べしりと頭を軽く叩いて近くの椅子へ座る。
「そんなことよりも」
「おやおや?誤魔化すのか?」
「実験は進んでいるのかい?」
「いや、全く」
「…………」
「今時の人間は
すぐ死者を燃やしてしまうからね。
時代が便利になるということは
面倒なことだ」
「………名前」
「まぁ、そう怒るなよ傑。
いつの時代も便利な道具一つ
後ろめたい組織一つと
探せば玩具はいくらでもあるのさ」
「ほぉ?」
「見つけてちょっと遊んだが
私の"人形"は完璧じゃないから
すぐ壊れてしまう」
ふぅ、とため息をつきながら
雑誌を放り投げ
眼鏡を外して起き上がる女。
「身体の時間は進んでいくし
記憶と身体のズレによって
精神が安定しない。
結果、食欲がちょっと旺盛でね」
「………あれをちょっと、と言うのかい?」
「足りないものを埋めたがる
人間の心理だろ?」
「埋めるのに人を喰いに襲ってくる
理性の欠片もないアレは、ただの化物だ」
「人間というのは難しい生き物だね?
欲求に従い生きるのは
命あるものみな同じだろ?」
「君達の人間への認識はそんなものなのか」
「私達からしたら
"人間"というものに価値は無いからね」
"魂"の回収が目的であり
その外側は必要と感じない。
「仲間の中には"魂"の入れ物である
"人間"に興味を持つ変わり者もいるけど
基本的に"人間"に価値があるとは思ってない」
「元が"人間"なのに?」
「ははっ!!
元人間でも、死神となれば
そんなこと特に気にもならないのさ」
「私から見れば
欠陥している化け物だよ」
「長いこと暇をもて甘し面白いことを求める、
神の遊びだよ」
「迷惑なことだ」
邪険に扱われ
ケラケラと笑えば
夏油は隠しもせずに嫌悪感を出す。
そんな夏油をにやにやとチェシャ猫のように
笑いながら近寄ってくる女に
夏油はますます表情を歪める。
「私からすれば呪術だったかい…??
面妖な術を使うお前達も充分化け物だよ」
「一緒にしないでくれ」
「化け物のくくりは同じでも
お前達は所詮人間だ。
私達と同じ位置には来れないよ」
「………腐っても"神"だからか」
「神の"時間"は有限だからね。
限られた時しか生きれぬ弱き者よ」
夏油の首へと腕を回し
にやにやとしたまま膝の上に乗る。
見た目だけは人間らしく
そして美女の部類に入る女。
「君の"人形"の完成はいつになるんだか」
「さぁ?
私の師匠が色々と試したようだけど……
完璧な人形は出来なかったみたいだし」
「結局、死は絶対………ということか」
「始まりがあれば、終わりは必ずくる。
それが真理であり、覆ることのない常識さ」
さらり、と夏油の髪をすく女。
「時代は便利に進化するのに
どの時代の人間も
叶うことのない願いを望む
愚かで滑稽な馬鹿ばかりだよ」
「その愚かで馬鹿な人間に
遊びで手を貸す神は何なんだい?」
「それもまた一興
神の気紛れな遊びさ」
バレたら処罰対象なんだけどね、と
ケラケラ笑う女。
高専を離れて少し経ってから
突然目の前に現れた
"死神"だと名乗る女。
事実、人では出来ない
走馬灯劇場「(シネマティック・レコード)」
という記憶を使い
死者の記憶を無理矢理繋ぎ合わせて
死者を復活させてみせたが
復活しただけの死体に過ぎず
ゾンビ映画のごとく
生きる人間を手当たり次第喰い
心臓を潰しても
腕や足を引きちぎっても動き周り
頭を潰してようやく動きが止まった。
愁いを晴らしてやろうか?と
現れた女は
現在を堪能しながら
遊びと称した人形作りをしている。
「君は私の愁いを晴らすために
目の前に現れたんじゃないのかい?」
「おや?
傑は私といて楽しんでいないのかい?」
「疲れるよ」
「寂しくないだろ?」
「………はぁ」
「傑の目指す世界になれば
君の愁いは晴れるんだろ?」
「名前がしていることは
どちらかというと
呪霊……いや、呪骸を生み出してるものだよ」
「それで非術師一掃してるんだから
傑もなかなかイカれてるよ」
「せっかく生み出した"人形"なんだから
使わないと可哀想だろ?」
にっこりと笑う夏油に
女はやはり楽しそうに笑う。
「傑のそのイカれ具合
最高に面白いよ」
「そうかい?」
「君の真っ直ぐな魂に惹かれたんだ。
君が望むなら
私の遊びで手を貸したくなるものさ」
「質が悪い神だな」
「神なんてそんなものさ」
にやにやとする女に
夏油は手を伸ばし
前髪を避ける。
キラキラと怪しく輝く黄緑の瞳。
それはどんな宝石よりも
美しく見える。
「名前は私を裏切らないでくれよ」
「君の魂を私にくれるなら
私は喜んで君の遊びに付き合うさ、傑」
「もちろん」
「私の時間は有限だからね。
同業者に見付からないなら
少々遊んでいても誰も気付かないし
私を殺せる者もいないからね」
「これで私に従順なら
文句無しなんだけどねぇ」
「私は傑に従順だろ?」
「屁理屈ばかりだろ」
「ははっ!!
傑が私を飽きさせないなら
君の終わりを見てみたいのさ」
真面目で
真っ直ぐな魂の持ち主である君が
どんな最後を迎えるのか……
「昔はこわーい番犬がいたけど
今は彼ほど怖い存在はいないからね」
「?」
「師匠もいない、番犬もいない
平和過ぎる世はツマラナイ」
けど
「時々現れる、面白い人間を
見たり、遊んだりするのが好きなんだよ」
「趣味が悪い」
「神の遊びなんて、そんなものさ」
これは……
一人の呪詛師と一人の死神のお話。
あとがき
黒◯事の設定仕様。
小説版の呪いの人形を見ていたら
唐突に書きたくなった(笑)
続けたい気もするが……
書けるかな?(笑)
死者蘇生の話を見ていたら
ふと思ったのが黒◯事だったので(笑)
これは……傑側について
ちょくちょく悟くんにちょっかいを出し
ぶち切れ案件かな?と(笑)