幼馴染は生き残りたい
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もしや、もしやと思ったんだ。
だからこそ試した。
「………ねぇ、ちょっとおかしなこと言ってもいい?」
「!?
そういうの大好きだ!」
「どこにも出口の無い日々が〜突然に変わりそう」
「僕も同じ事考えてた!だって……
どこにも居場所のない日々で〜探し続けていた」
ガシッとお互いに腕を握り合う。
私は傑に腰を抱かれてるしヒロインちゃんは硝子ちゃんを膝に乗せているからハグ出来なかったが何も無かったら熱烈なハグしていたと思う。
なんてこった!!神は私を見放さなかった!!!
「おかしなこと言ってもいい?
僕と結婚してくれ!!」
「もっとおかしなこと言ってもいい?
もちろん!!」
「何してんの華?言っていい事と悪いことあるよね?」
「激おこじゃん」
「華の命日今日じゃね?」
まさかの記憶持ちのヒロインに感激が止まらない。
ありがとう、ヒロイン!!君こそ私の救世主だ!!!
「ありがとう、救世主!!」
「ありがとう、ヒロイン!!」
「「ん?」」
あれ?何かおかしいぞ?
お互いに顔を見合わせて頭を傾げる午後3時のファミレス。
傑と連絡取っていたらなんやかんやありまして……どうやらうちの近くで任務があるとか。
そーいや最近近くの高校で生徒が飛び降りたとか怪我人が増えたとか色々噂立っていたなーと思い出す。
あっさりと祓い終わったから学校に迎えに行くと連絡の来ていた昼休み。
校門がざわついているのはまぁ、予想通り。
「うわーモデル集団かな?」
「顔面偏差値やっば!!」
そうだろう、そうだ………え"?
傑一人だと思っていたのに周りの声に目を凝らしてよく見てみれば……顔面偏差値バリ高な集団がいた。
もう一度言おう。
集 団 が い た !!!!
五条悟、家入硝子、多分夢主、傑。
なんだよ、なんなんだよ。
まじであの中に傑やっほ!!って行けと?
「無理ゲー」
「乙」
りっちゃんが獲物を見つめる目を向けて見ている。
傑は携帯を見ているし、五条は傑の肩に腕を乗せて傑の携帯を一緒に眺めているし、そんな五条を背もたれにしてる夢主ちゃんはなぜか硝子ちゃんの指をにぎにぎしている。
ねぇ、どんなカオス?
「あれぇ〜??夏油くんじゃーん!
久しぶりぃ〜!!どこの高校?」
わぉ、勇者いた。
パンツ見えそうなくらいスカート折って胸元開いたつけまつ毛二重にしてる山本さんだ。
中学の時からイケイケで年上彼氏がいると自慢していた山本さん。
ちなみに中学の頃傑に告白してフラれているはず。私因縁つけられたもん。忘れてねーからな、山本ぉ!!!
「連れの男の人めちゃくちゃ格好いいね!
モデルとか?やだー、お知り合いになりたーい!」
ギャル仲間とキャッキャはしゃいで話しかけている。
やめろ、やめとけよ山本。
お前に因縁つけられたのは腹正しいがそこに声かけちゃ駄目だって。
二重つけまつ毛がバッサバサでごってごてだからやめとけって。
ナチュラルバサバサ睫毛代表の五条相手にゴテゴテつけまつ毛はアカンアカン。
宮川大輔がアッカーーーンって叫んでるから本当やめとけ。
そこの沼の水は死んでるから。
むしろ死んじゃうから。
「傑、このブス知り合い?」
ほらぁぁぁあああああ!!!
精神年齢5歳児は素直なんだから!!
顔面国宝級にその作った顔は駄目だって!!
「知らないな」
「えー、そんな事言わないでよ傑くぅーん!
同中だったじゃーん」
メンタル強ェな、山本さん!!!
すっげーよ!逆に勇者かよ!!
しかし勇者一人で魔王二人は無理だと思うんだ!!
つけまつ毛×二枚でも魔王は特殊能力持ちだから無理だと思うんだ!!
アイプチからのつけまつ毛二重が最強装備だと思っていても無理だと思うんだ!!!
「あぁ、もしかして山田さんかい?」
「私山本だよぉ。傑くんってばお茶目ぇ」
「妻子持ちの旦那さんと付き合っていたのがバレて奥さんに賠償金請求されたんだよね?
未成年だからって許されたんだっけ?
確かそのあとに出来た彼氏のお金持ちのおじさんとはどうなったの?」
「えっ?な、なにそれ……私じゃないよぉ」
「違ったかい?じゃああの……サッカー部の佐々木と付き合っていた子かな?
佐々木、他に本命がいたからセフレ扱いしていたけど」
「はぁ!?何それ!?」
「キミこそ似たもんだろ?他にも男作った状態で私にも得意気に声掛けてきたんだから」
うわわわわわ………。
突然出来上がった冷えた空間にみんな距離置いたぞ。
やーだー。
あんなとこ行きたくなーいー。
「傑このブスとヤッたの?勇気あんな」
「ヤるわけないだろ。浮気相手の旦那さんが病気発覚して浮気バレしてんだから」
「まじ?病気持ち?」
「さぁ?噂だからね。真偽はわからない。
中学時代は彼女しか見て無かったから相手にすらしてないよ」
やーめーてー。
山本さん顔真っ赤だよー。
彼女のライフは0だよー。
「ちょっと夏油くんやめてあげなよ」
「何だい、華?私は彼女いるからこの子に興味が無い事を告げただけだよ?」
「セダンの車乗ってるアッシー持ちがステータスでギャル仲間に優越感持ってる子が夏油くん見て周りの子に私の知り合いイケメンでしょ?あわよくば五条くんとワンナイト出来たらラッキーくらいな考えなんだからぁ、そんなズタボロにしたら五条くんにも周りのギャル仲間にも自分の塗り固めた顔が立たなくなるじゃん」
「なるほど。それはすまなかった……悟、ご指名だよ?」
「性病持ちは無理。あと普通に好みじゃない。
こういう奴って彼女面すっから後々面倒そうだし無理」
「悟がすまないね。素直なだけなんだ」
「女の子ボロクソにする顔だけのクズ共に声掛けちゃ駄目だってぇ。
男見る目養った方がいいよぉ?」
山本さん顔歪ませて走って行っちゃった。
ギャル仲間もお口開いたまま呆然としてる。
そして凍りついている周囲。
「オマエらクズだな」
「本当良くないよ、二人とも」
「華、オマエもだぞ」
「え?硝子ちゃん私をこのクズ二人と一緒にしちゃ嫌だよぉ」
キョトンとしたヒロイン。
あの中に行けと?
「……あ、名前」
傑が此方に気付いた。
ふわり、と頬をピンクに染めて手を振る幼馴染。
あのブリザード地帯に行けと?
周りがえっ、あの子が知り合い?って目で見てくる。
動かない私を見た傑がニコニコ笑顔で近寄って抱き締めてきた。
「コロセ……いっそコロセよ…」
「何言ってるんだい?ここじゃ目立つから違う所行こう」
りっちゃんに手を振り傑に手を繋がれて連行される。
じーーっと見てくる五条、ヒロイン、硝子ちゃん。
もぉやだぁー!!なにこの地獄!!
コソッと視線から逃れるために傑の後ろに隠れた。
傑に連行されながら移動を始める。
こんな公開処刑されるくらいなら予めどこかお店指定しとけば良かった……。
そして適当なファミレスに入った私達。
コの字型に座る私の隣には勿論傑。
目の前にはヒロインと硝子ちゃん。
お一人様席に五条だ。
「久しぶり。こないだはドーモ」
「…………」
五条に声を掛けられた。
しかしサッと視線を逸らした。
「オイ。返事しろよ名前ちゃーん?」
「悟、ちょっかいは止めてくれ。
名前、こっち側座るかい?」
「うん」
そっか。傑も五条の隣がいいよね。
絡まれたくないから是非とも傑とイチャイチャしててくれ。
私がその間に挟まるとか解釈違いです。
と、いうかそれならヒロインちゃん間に挟んでくれないかな?
私はヒロインじゃなくモブだから。
ちょっと傑の勘違いで絡まれてる幼い頃ちょっと仲良かった友人Aだから。
手頃な性欲処理として隣に居るだけの猿Aだから。
真実の愛で傑の凍りつく予定の猿魂をどうにかするのは五条とヒロインにかかってる。
硝子ちゃん?あれは親友ポジでしょ。
ヒロインちゃんの腕の絡ませ方といい、距離の近さといい大親友だわ。
「硝子ちゃん、飲み物何がいい?
私淹れてくるよ」
「ブラック」
「小腹空いちゃったな……硝子ちゃん、ポテトシェアしよ!」
「いいよ」
「悟はメロンソーダでいいかい?アイスも頼もうか?」
「よろしくー。傑は何食う?俺パフェ食べたいけど何か腹に溜まるのも食いたい」
「私の分は適当に頼んでくれていいよ。あ、パフェは一つ頼んでおいて。名前食べるだろ?」
五条とヒロインちゃんが色々頼んでいく。
あれ?ここWデート現場だった?
私必要かな?
硝子×ヒロインと五条×傑のWデート現場になぜかモブが一匹混じってしまった?
「……私帰っていい?」
「何で?」
「場違い感が凄い」
「私と席移ろうか?」
「何で?傑は居たら?私は帰るから」
「名前に会いに来たのに名前が帰るなら私も一緒に帰るよ」
じっと此方を見てるヒロインちゃんと五条からの視線が痛い。
立ち上がろうとする傑の肩を慌てて掴んで無理矢理座らせようとするがこのゴリラ強い。
「す、傑は居て!居なきゃ駄目だって!」
「じゃあ名前は帰らない?」
「今更だけど私が傑の同級生達と一緒に居る方がおかしいかなーと」
「じゃあ私達だけ席移るかい?」
「居ればいーじゃん。俺は気にしねーよ」
「私も」「僕もぉ」
「あ、うん?……ありがとうございます?」
ヒロインちゃん僕っ子なんだ。
白い肌にプルっとした唇。
硝子ちゃんくらいのボブにゆるふわパーマな茶髪。
大きな瞳に桃色の頬。
可愛いがいっぱい詰まってるのだが。
傑とヒロインちゃんが飲み物取りに行っている間、残された私、五条、硝子ちゃん。
こないだぶりですね、どーもと頭を下げて無言。
ドリンクバー機械ごと来い。
なぜ一番離れた席なんだ。
「なぁ」
「は、はい?」
「傑あれから俺の事何か言ってんの?」
なるほど。
彼氏の様子が気になる彼女ですかコノヤロウ。
一応正妻である私に面と向かって聞いてくるなんて流石五条悟じゃないか。
怖いもの知らず、唯我独尊っすね。
正妻の地位を今すぐ譲ってやろうとは思っているが、一応まだ私が正妻だ。
受けて立とう、五条悟。貴様に傑が救えるか!?
「そうですね……前よりもっと(恋人として)仲が深まったと」
「まぁな。俺だけが(親友だと)思ってるだけじゃなく傑からも(親友だと)思って貰えるように話し合ったからな」
「(恋人として)傑も認めているならいいんですが……傑、普段言わなくていいことを言うのに言わなきゃ伝わらない事は言わないので」
「そう?オマエへの信用足らないんじゃね?」
「だから気付いてあげられるような人じゃないと傑は駄目になるんです。
私は(幼馴染として)付き合いが長いから傑に言えるし聞けるってだけで気付かないなら本人は言わないし隠そうとしますよ」
「何それ?(惚気)自慢?」
「五条さんが(恋人として)これから気にしてくださいって忠告です。
親友(と書いてルビが恋人)なら当然出来ますよね?」
「当たり前だろ。俺が親友(と書いてマブダチ)の傑の異変気付かないとかありえねーし」
コイツ……この短期間に肉体的関係性を結んだからって強気すぎね?
こちとら不安定な傑にドギマギしてるっつーのに五条、貴様頭の中お花畑なの?
五条悟だから自信家なの?自信家だから五条悟なの?
「五条さんも子孫繁栄的なお家事情で大変そうですが、傑なら孕む事もありませんからね」
「オイ待て。今サラッと何で爆弾落としてんだよ」
「……オマエらまじか」
「硝子、ヤメロ。違うからそんな目で見んな」
「傑と仲良くするのはいいですが私の目の前でイチャイチャされたら彼女として少し立場が無いので戻ってから邪魔者のいない部屋でお願いいたします」
「……わぁ」
「違う違う違う!!!仲良くの意味合いが違ってくるからヤメロ!!」
「理解はありますのでご安心ください」
「クッッソも理解してねーし安心出来ないから口を閉じろ!!まずはそこの勘違いをヤメロ!!」
「肉体関係があるのに勘違い?
それって傑の事は遊びって事ですか?」
「最低のクズ野郎だな」
「ヤ、メ、ロ!!!!
真面目に困った顔すんな!!」
五条がテーブルをバンバン叩いている。
お坊ちゃんなのに行儀悪っ。
傑の事を遊びだと抜かす倫理観を肥溜めに投げ捨てて育ったこの最低野郎をどうしようかと困ってしまう。
確かに世間では理解されない関係性を良家の坊っちゃん×一般家庭な傑が愛を育むのは無理がある。
しかし手を出したなら最後まで責任を持つべきだろ。
「オイ、聞け。まずは俺の話を聞け」
「確かに世間では(同性愛は)理解されない事だと思います……」
「呪術師の話だよな?そうだよな?」
「時に意見の食い違いから喧嘩したり、時に育った環境の違いで常識が異なる事もあると思いますが」
「お、おぅ…」
「私は応援していますので!
傑に(真実の愛の)いろはを教えてあげてくださいね!」
「ブフォッ!!」
「何なのオマエ!!」
盛大に吹き出す硝子ちゃんに、青筋を浮かべて机を叩く五条。
前回は任せられないと言ったが、仲が深まり傑も五条も彼女の私の目の前でイチャイチャと普通にしているんだから認めなきゃな。
今後凍りついていく傑の猿魂を溶かすのは真実の愛なんだから。
五条が今頭お花畑状態だろうと、忠告は出来る。
正妻を譲る事に文句は無いが、今正妻の位置にいる私としては多少面白くないと思ってしまっても仕方ないだろ?
「悟うるさいぞ。他の客の迷惑だ」
「だってコイツが!!」
「私の名前を指差すな。その指折るぞ」
こっっわ!!!!
傑が絶対零度の眼差しを五条に向けている。
五条は怯んだ!!
「名前、カフェラテで良かったかい?」
「ありがと、傑」
「こっちに移動しておいで。悟の隣は危ないよ」
「オイ」
一度通路に出ると傑が奥へ。
五条の隣に座ると先に頼んでいたバニラアイスを取りメロンソーダの中へ。
わざわざミントまでアイスに添えた。
「ほら、悟。メロンクリームソーダ」
「サンキュ、傑」
「で?何の話をしていたんだい?」
「五条さんに傑の事頼んだだけだよ」
「悟に?私の方が悟の面倒見てるの知ってるだろ」
「気持ち隠す癖あるからよろしくねって話」
オープンに愛し合ってくれ。
その代わり私は幼馴染に戻るから。
そしてコロコロ√から抜け出させてくれ。
「ふーーーん」
「傑は頑張り屋さんだから心配なんだよ」
「名前が止めてくれるだろ?」
「前みたいに側に居られないなら気付けない事もあるよ。
傑は隠す事が上手いから電話だけだと信用出来ないからね」
口が上手い奴の「大丈夫」ほど大丈夫じゃないんだよ。
大丈夫は己に言い聞かせてるだけなんだから。
「(五条の世話と私のご機嫌伺いで)大変なんだから無理しちゃ駄目だよ」
「(呪術師は)私が選んだ事だから平気さ」
「私の事は気にしないで」
「前々から言ってるけど名前と会えないから名前を優先したいんだよ」
にこり、と笑っているが目の下にうっすら隈が出来ている。
桃鉄のやり過ぎか任務かゲロ玉への憂鬱かわからないが真面目な傑は何事にも真面目に取り組むので息抜きが下手くそなのだろう。
よーしよしと頭を撫でればその手を取って自分で頬に当てる。
「名前」
ドロリとした甘い熱を持った瞳にコイツ実は相当疲れてないか?
GWに抱き潰されてから……月1でなんやかんや理由をつけては帰宅して来てはいるものの今回は忙しかったのか二月ほどぶりに帰宅してきた。
そりゃ五条相手に五条をイカせることはあっても何のプライドなのか自分は私以外ではイカないと決めてる。
捨てちまえ、そんなプライド。
健全な男の子は各地方に女を作り涙とともにさよならバイバイ。俺はコイツと旅に出ているんだから。
欲求不満な傑に不用意に触れたら後々大変じゃないか?と思ってどーしたものかと思うものの……五条とヒロインちゃんがじぃぃぃっと見てる。
「傑、五条さんと……えーっと?」
「あぁ、僕は華。鬼狩りじゃなく呪いぶった切ってる竈門 華って言うんだぁ」
「毎回思うけどその自己紹介意味あんの?」
「いーの!僕のポリシーなのぉ」
鬼狩り、竈門。
なんてこった。ヒロインちゃん……華ちゃんは僕っ子だった。
いやいや、そこじゃない。
もしかして?いや、待て。早まるな。
硝子ちゃんくらいの長さなんだろうけどゆるふわパーマでくりっくりな栗色の髪の毛。
ぱっちり大きな瞳にふわふわした柔らかい雰囲気。
THE、女子って感じ。
可愛い、可愛い………が!!!!
「……家入さんと竈門さんはお付き合いなさっているんですか?」
「「親友」」
「あ、はい……」
硝子ちゃんを膝に乗せてポテトあーんしてる。
確かに?確かに女子あるあるでやるよ?
私もよくりっちゃんの膝に乗ったり乗せたりしているけどね?
流石に膝乗せてあーんを当たり前にやらないよ?
急募【親友とは?】
五条が傑に下の管理されるのも呪術界では普通だった?
女子同士がイチャイチャするのも当たり前?
なら五条と傑がイチャイチャして親友なのも当たり前?
「名前も私の膝に来るかい?」
「……傑の学校、男子同士も女子同士も距離近いんだね」
「人数が少ないからかな」
「なるほど?」
距離感バグどころか距離感馬鹿になってんなぁ!?!?
いやいや、落ち着くんだ。私の高校にもいるって。悪ふざけしながらいちゃつく男子。
女子特有の距離感の近さ。ふわっふわだし女子同士引っ付いてても気持ちいいからな。
「ありのままの姿か」
「そーそー。ありのままの自分になるのぉ」
「「ん?」」
おや?華ちゃんの様子が……。
私はお互いの顔を見合わせた。
ちなみにこの世界にディ○ニーはあってもまだア○雪は無い。
無いのでこのネタがわかるのは……つまり、そういう事だ。
そして冒頭へ。
「僕救世主?」
「私がヒロイン?」
はてさて?頭をお互い傾げ合う。
この場で話すのはよろしくないと判断し、傑にトイレと告げる。
続いて華ちゃんもトイレと硝子ちゃんを置く。
女子の必殺技【ツレション】タイムだ。
不服そうな傑を置いて硝子ちゃんは興味が無いのかヒラヒラと手を振って来たのでさっさとトイレへ。
お互いになぜか一つの個室に入る私と華ちゃん。
「夏油くんの幼馴染で実は後から特殊能力に目覚める系ヒロインじゃないのぉ?」
「いえいえ。五条さんに面と向かって才能無い雑魚の猿だと言われました正真正銘のコロコロ√必須なモブ猿です」
「猿言っちゃ駄目でしょぉ。
え?じゃあまじでただの幼馴染?」
「はい。なのでこの先私が生き残る為に現れてくれた救済系ヒロインちゃんですよね?」
「いや、僕五条くんに認定されたくっっそか弱い雑魚だからさぁ。
無理だよ?僕に期待していても長男じゃないから頑張れない。
どんなに頑張っても僕は主人公にはなれないよぉ」
「いやいや、いけますって。
自信無くても弱っているときに支えられたらコロっといくので頑張って下さいよ」
「無理だよぉ。僕には僕っていう心に決めた子がいるからぁ」
「頑張ってくださいよ!!私高専と関われないからリアルで何も出来ないままコロコロされちゃいますから」
「いや……大丈夫だと思うよぉ?
夏油くんの君への執着心やっっばいもん。どうにかこうにか無理矢理でも高専に編入させようと試行錯誤してるんだからさぁ」
「初耳ですけど!?
たまたま幼少期にやらかしたからモブよりちょっと身近な猿なんですって。
だからいかにコロコロされないようあれこれ√を考えて対応を……ヒロインが五条さんだった!?」
「何それぇ。kwsk」
五条さんの性処理と私なりの五夏解釈を告げると爆笑していた。
「やっば。五条くんまじやばぁ」
「あの……失礼な偏見かもしれませんが、五条さんや傑を恋愛的にアレコレ肉体関係を望むのが夢主の定めでは?」
「ぶっは!!
無理無理!!だって僕前世では男だったのに通り魔に刺されてスマホの中身消してくれって頼みながら死んだらこっちの世界だったからさぁ」
「それどこの転スラですか」
「都合のいい能力は無いよぉ。
まぁ、名字のお陰なのか炎と刀を扱う才能はあるみたいだけどぉ」
「頑張って下さいよ」
「エッチな格好でパンツ見せてくれたら頑張るかもしれないけどぉ……僕夏油くんに殺されたくないからなぁ」
「は?」
ちょっと引いた。
トイレの便座を挟んで反対側の壁に腕組みしながらニヤニヤしてる華ちゃん。
「僕さぁ、前世では45歳の童貞で幼女が好きだったんだよねぇ。
だからスマホの中身幼女だらけだったからまじで見られたら社会的に死ぬ。いや死んだんだけど。
で、こっちの世界では理想の幼女姿……しかも同級生はエロ可愛い硝子ちゃんと合法的にイチャイチャ出来るどころか風呂で洗いっこ出来るのさ。
こんな天国にいるのに正直サマーオイルの猿脳更正プログラムとかぶっちゃけどーでもいい的なぁ?」
かなり引いた。スラスラ真顔で語られる内容が怖い。
なんてこった……呪術界はイカれた奴しかいないと聞くがイカれ具合がヤバい……!!
「逃げて家入さぁんっ!!」
「失礼だなぁ!硝子ちゃんとハグまでしかしてないよぉ。理想の幼女が僕自身なんだから僕が僕をいじくり回してアンアン言ってても誰にも迷惑かかりませーん」
「なるほど。そして五条さんや傑に見られてアハンな関係になるわけですね」
「ならないよぉ。僕の理想の幼女を何であんなクズ共に触らせなきゃいけないの?
玩具で遊びながら鏡見てヤル方が興奮する」
「あー……エロゲーで主人公の顔が無いから自分で妄想するタイプですね」
「そう、その気持ち。イケメンに抱かれるとか前世ブサ男だった僕からしたら何の拷問?って思う。例え気持ち良かったとしてもイケメンより鏡張りの部屋でド不細工な童貞デブおじさんに犯される方が気持ち的に上がる」
「うわぁ………なかなかの性癖持ちで」
ケタケタ笑っているが、おじさんが一生懸命腰振る姿楽しいよ?なんて言っているあたりこの人大丈夫?倫理観どこいった?ってなる。
まじでこの人見た目とのギャップありすぎて怖い怖い怖い。
「事情はわかったけどお手伝い出来そうにないやぁ。ごめんねぇ?」
「いえいえ。ご自愛ください」
「僕が見る限り多分この世界は漫画みたいな√じゃないと思うよ?
僕も居るし君も居る。
つまり必ずしもコロコロ√じゃないってことだよぉ」
「でも……」
「むしろ僕は夏油くんが学生の内から孕ますに一票」
「そんなわけ無いですって。
あ、これから転校生来て悪女展開とか?」
「あるかもねぇ。僕漫画でなろう系見るくらいだからさ、そこんとこ対応の相談はするかもぉ」
トイレでメルアド交換して出たら……廊下に傑がいてビビった。
傑が嫉妬で闇落ちしそうな気配にすぐにハグミーと両手を伸ばせば抱き締めてくれる。
「華、私の名前に手を出すなよ」
「僕の性癖知ってる癖にぃ」
「その性癖を名前に押し付けるなと言ってるんだよ」
「五条くんの咥えてイカせる事の出来る男は言うことがチグハグだなぁ」
「キミに手を出すくらいなら悟のがマシってだけさ」
この二人何があったの?
仲……悪かった!?
なんてこった……と思いながら傑に抱き着けばますます傑の顔が凶悪になった。
「殺す」
「待って待って待って」
お疲れモードの傑は甘えたなのでぎゅっぎゅっ、と抱き締めてやる。
「夏油くんヤバァ。お願いだから同じ学校の生徒とわからないように学ラン脱いでよぉ」
「同じ言葉を返すよ」
「華ちゃんもうお辞めくださいっ」
「名前ちゃん可愛いくて僕好みだから可愛い顔をしたままスカート捲った写真くれたら嬉しいなぁ」
「本当死になよ」
傑のマジギレに私の中の猿の悲鳴が止まらない。
傑の手を引いて華ちゃんと席に戻れば呆れ顔の五条と硝子ちゃん。
「オマエ華連れていくとか自殺行為だぞ」
「華、節操無いのはやめな。一般人だ」
「ごっめーーん!夏油くんの彼女可愛いから僕好みで!」
嘘だろ?もしや華ちゃんの性癖は公認だった……!?
人の胸に顔をうずめはぁーーと大きな溜め息をつく傑。
はいはい、お疲れお疲れ。
思っているよりもお疲れでしんどいらしい傑は同級生の前だろうと気が緩んでるのだろう。
あ"ーーってオッサンみたいな声出すな。
そんな思いで頭をポンポンしたら簡単に離れた。
どうやら理性まで手放しておらずいつもの胡散臭い顔を取り繕う。
「今日は学校帰るの?」
「名前の家行く」
「明日学校は?」
「明日……明日か。どうにかなるよ」
「「「ならねーよ」」」
同級生からのツッコミ。
傑はプンッとぶりっ子みたいに頬を膨らませている。
「私だって限界だよ」
「夜蛾キレるぞ」
「何ヵ月ぶりだと思ってるんだ!」
「知るか」
「私だって発散したい!」
「ははは。僕らの知ることじゃないね」
「帰っちゃ駄目なら今すぐ愛しい彼女を抱き潰して何が悪い」
「傑最低だよ」
同級生達のドン引きした顔よく見なよ。
抱き着くな、股関を押し付けるな。
よしよししておく。
「それにしてもその格好で高校の中入ったの?
休校扱いになって無かったはずだけど……その格好で向かって平気だったの?」
「いきなり何の話だい?」
「うちの近くの高校の件で任務に来たんじゃないの?」
「いいや。商店街の近くにあった廃ビルで二級案件があったくらいさ」
おやおやぁ?
予想が外れてしまった。
まぁ、もしかしたらデマかもしれないし……とは思うが、噂が噂なので猿共が産み出してしまった呪霊案件だと嫌だな。
「何かあったのかい?」
「うーん……噂、なんだけど」
まともな顔をした傑達に話し出す。
近くの高校で生徒が飛び降りたのは事実。
連日のニュースで虐めが原因だったと学校側が謝罪会見をしていた。
だからうちの高校も虐め調査があったし。
……それからというもの不自然な怪我人が学校内で増えていき、最近じゃその高校周辺でも不可解な出来事があると色々噂立っていた。
「って事なんだけど」
「今日の任務よりこっち本命なんじゃね?」
「ひとまず補助監督に確認を取ろうか」
傑が電話するのに席を外す。
何やら大変な事になりました?
あとがき
ひとまず長くなりそうなので切ります。
私の書くサブキャラみたいな子灰汁強すぎるって最近思いました。
・竈門 華
元45歳童貞の小太りだったおじさん。
アオハルは引きこもってゲームの女の子に費やした。スマホには幼女の写真ばかりだけど決して盗撮ではない。
モブオジが女の子をアへ顔wピースさせる系が好きだった性癖が今世で叶って嬉しい。
自分磨きで常にお手入れを欠かさない。だって美女にニキビ顔なんて無理。
硝子ちゃんは合法的にくっついてもOKだと思っているが、呪術界に必要な存在なので手出しはしない。親友。非処女。
・五条 悟
非童貞。
ただし最近ちょっと男にも興味が……。
・家入 硝子
華は親友。
ただし意味深いものはない。
五条と夏油がヤるのは興味がありそう。
・夏油 傑
名前に激重感情あり。
非童貞。
女子で浮気……硝子と華は無いと断言。
悟は……まぁ、ヤろうと思えばヤれそう。
だって名前と似てる。
・苗字 名前
非処女。
コロコロ√を抜け出したいだけなはずなのにことごとく生存√が消えていく。
そして周りにヤバい性癖の人が増えてる気がする。
助けて!!!(クソデカボイス)
だからこそ試した。
「………ねぇ、ちょっとおかしなこと言ってもいい?」
「!?
そういうの大好きだ!」
「どこにも出口の無い日々が〜突然に変わりそう」
「僕も同じ事考えてた!だって……
どこにも居場所のない日々で〜探し続けていた」
ガシッとお互いに腕を握り合う。
私は傑に腰を抱かれてるしヒロインちゃんは硝子ちゃんを膝に乗せているからハグ出来なかったが何も無かったら熱烈なハグしていたと思う。
なんてこった!!神は私を見放さなかった!!!
「おかしなこと言ってもいい?
僕と結婚してくれ!!」
「もっとおかしなこと言ってもいい?
もちろん!!」
「何してんの華?言っていい事と悪いことあるよね?」
「激おこじゃん」
「華の命日今日じゃね?」
まさかの記憶持ちのヒロインに感激が止まらない。
ありがとう、ヒロイン!!君こそ私の救世主だ!!!
「ありがとう、救世主!!」
「ありがとう、ヒロイン!!」
「「ん?」」
あれ?何かおかしいぞ?
お互いに顔を見合わせて頭を傾げる午後3時のファミレス。
傑と連絡取っていたらなんやかんやありまして……どうやらうちの近くで任務があるとか。
そーいや最近近くの高校で生徒が飛び降りたとか怪我人が増えたとか色々噂立っていたなーと思い出す。
あっさりと祓い終わったから学校に迎えに行くと連絡の来ていた昼休み。
校門がざわついているのはまぁ、予想通り。
「うわーモデル集団かな?」
「顔面偏差値やっば!!」
そうだろう、そうだ………え"?
傑一人だと思っていたのに周りの声に目を凝らしてよく見てみれば……顔面偏差値バリ高な集団がいた。
もう一度言おう。
集 団 が い た !!!!
五条悟、家入硝子、多分夢主、傑。
なんだよ、なんなんだよ。
まじであの中に傑やっほ!!って行けと?
「無理ゲー」
「乙」
りっちゃんが獲物を見つめる目を向けて見ている。
傑は携帯を見ているし、五条は傑の肩に腕を乗せて傑の携帯を一緒に眺めているし、そんな五条を背もたれにしてる夢主ちゃんはなぜか硝子ちゃんの指をにぎにぎしている。
ねぇ、どんなカオス?
「あれぇ〜??夏油くんじゃーん!
久しぶりぃ〜!!どこの高校?」
わぉ、勇者いた。
パンツ見えそうなくらいスカート折って胸元開いたつけまつ毛二重にしてる山本さんだ。
中学の時からイケイケで年上彼氏がいると自慢していた山本さん。
ちなみに中学の頃傑に告白してフラれているはず。私因縁つけられたもん。忘れてねーからな、山本ぉ!!!
「連れの男の人めちゃくちゃ格好いいね!
モデルとか?やだー、お知り合いになりたーい!」
ギャル仲間とキャッキャはしゃいで話しかけている。
やめろ、やめとけよ山本。
お前に因縁つけられたのは腹正しいがそこに声かけちゃ駄目だって。
二重つけまつ毛がバッサバサでごってごてだからやめとけって。
ナチュラルバサバサ睫毛代表の五条相手にゴテゴテつけまつ毛はアカンアカン。
宮川大輔がアッカーーーンって叫んでるから本当やめとけ。
そこの沼の水は死んでるから。
むしろ死んじゃうから。
「傑、このブス知り合い?」
ほらぁぁぁあああああ!!!
精神年齢5歳児は素直なんだから!!
顔面国宝級にその作った顔は駄目だって!!
「知らないな」
「えー、そんな事言わないでよ傑くぅーん!
同中だったじゃーん」
メンタル強ェな、山本さん!!!
すっげーよ!逆に勇者かよ!!
しかし勇者一人で魔王二人は無理だと思うんだ!!
つけまつ毛×二枚でも魔王は特殊能力持ちだから無理だと思うんだ!!
アイプチからのつけまつ毛二重が最強装備だと思っていても無理だと思うんだ!!!
「あぁ、もしかして山田さんかい?」
「私山本だよぉ。傑くんってばお茶目ぇ」
「妻子持ちの旦那さんと付き合っていたのがバレて奥さんに賠償金請求されたんだよね?
未成年だからって許されたんだっけ?
確かそのあとに出来た彼氏のお金持ちのおじさんとはどうなったの?」
「えっ?な、なにそれ……私じゃないよぉ」
「違ったかい?じゃああの……サッカー部の佐々木と付き合っていた子かな?
佐々木、他に本命がいたからセフレ扱いしていたけど」
「はぁ!?何それ!?」
「キミこそ似たもんだろ?他にも男作った状態で私にも得意気に声掛けてきたんだから」
うわわわわわ………。
突然出来上がった冷えた空間にみんな距離置いたぞ。
やーだー。
あんなとこ行きたくなーいー。
「傑このブスとヤッたの?勇気あんな」
「ヤるわけないだろ。浮気相手の旦那さんが病気発覚して浮気バレしてんだから」
「まじ?病気持ち?」
「さぁ?噂だからね。真偽はわからない。
中学時代は彼女しか見て無かったから相手にすらしてないよ」
やーめーてー。
山本さん顔真っ赤だよー。
彼女のライフは0だよー。
「ちょっと夏油くんやめてあげなよ」
「何だい、華?私は彼女いるからこの子に興味が無い事を告げただけだよ?」
「セダンの車乗ってるアッシー持ちがステータスでギャル仲間に優越感持ってる子が夏油くん見て周りの子に私の知り合いイケメンでしょ?あわよくば五条くんとワンナイト出来たらラッキーくらいな考えなんだからぁ、そんなズタボロにしたら五条くんにも周りのギャル仲間にも自分の塗り固めた顔が立たなくなるじゃん」
「なるほど。それはすまなかった……悟、ご指名だよ?」
「性病持ちは無理。あと普通に好みじゃない。
こういう奴って彼女面すっから後々面倒そうだし無理」
「悟がすまないね。素直なだけなんだ」
「女の子ボロクソにする顔だけのクズ共に声掛けちゃ駄目だってぇ。
男見る目養った方がいいよぉ?」
山本さん顔歪ませて走って行っちゃった。
ギャル仲間もお口開いたまま呆然としてる。
そして凍りついている周囲。
「オマエらクズだな」
「本当良くないよ、二人とも」
「華、オマエもだぞ」
「え?硝子ちゃん私をこのクズ二人と一緒にしちゃ嫌だよぉ」
キョトンとしたヒロイン。
あの中に行けと?
「……あ、名前」
傑が此方に気付いた。
ふわり、と頬をピンクに染めて手を振る幼馴染。
あのブリザード地帯に行けと?
周りがえっ、あの子が知り合い?って目で見てくる。
動かない私を見た傑がニコニコ笑顔で近寄って抱き締めてきた。
「コロセ……いっそコロセよ…」
「何言ってるんだい?ここじゃ目立つから違う所行こう」
りっちゃんに手を振り傑に手を繋がれて連行される。
じーーっと見てくる五条、ヒロイン、硝子ちゃん。
もぉやだぁー!!なにこの地獄!!
コソッと視線から逃れるために傑の後ろに隠れた。
傑に連行されながら移動を始める。
こんな公開処刑されるくらいなら予めどこかお店指定しとけば良かった……。
そして適当なファミレスに入った私達。
コの字型に座る私の隣には勿論傑。
目の前にはヒロインと硝子ちゃん。
お一人様席に五条だ。
「久しぶり。こないだはドーモ」
「…………」
五条に声を掛けられた。
しかしサッと視線を逸らした。
「オイ。返事しろよ名前ちゃーん?」
「悟、ちょっかいは止めてくれ。
名前、こっち側座るかい?」
「うん」
そっか。傑も五条の隣がいいよね。
絡まれたくないから是非とも傑とイチャイチャしててくれ。
私がその間に挟まるとか解釈違いです。
と、いうかそれならヒロインちゃん間に挟んでくれないかな?
私はヒロインじゃなくモブだから。
ちょっと傑の勘違いで絡まれてる幼い頃ちょっと仲良かった友人Aだから。
手頃な性欲処理として隣に居るだけの猿Aだから。
真実の愛で傑の凍りつく予定の猿魂をどうにかするのは五条とヒロインにかかってる。
硝子ちゃん?あれは親友ポジでしょ。
ヒロインちゃんの腕の絡ませ方といい、距離の近さといい大親友だわ。
「硝子ちゃん、飲み物何がいい?
私淹れてくるよ」
「ブラック」
「小腹空いちゃったな……硝子ちゃん、ポテトシェアしよ!」
「いいよ」
「悟はメロンソーダでいいかい?アイスも頼もうか?」
「よろしくー。傑は何食う?俺パフェ食べたいけど何か腹に溜まるのも食いたい」
「私の分は適当に頼んでくれていいよ。あ、パフェは一つ頼んでおいて。名前食べるだろ?」
五条とヒロインちゃんが色々頼んでいく。
あれ?ここWデート現場だった?
私必要かな?
硝子×ヒロインと五条×傑のWデート現場になぜかモブが一匹混じってしまった?
「……私帰っていい?」
「何で?」
「場違い感が凄い」
「私と席移ろうか?」
「何で?傑は居たら?私は帰るから」
「名前に会いに来たのに名前が帰るなら私も一緒に帰るよ」
じっと此方を見てるヒロインちゃんと五条からの視線が痛い。
立ち上がろうとする傑の肩を慌てて掴んで無理矢理座らせようとするがこのゴリラ強い。
「す、傑は居て!居なきゃ駄目だって!」
「じゃあ名前は帰らない?」
「今更だけど私が傑の同級生達と一緒に居る方がおかしいかなーと」
「じゃあ私達だけ席移るかい?」
「居ればいーじゃん。俺は気にしねーよ」
「私も」「僕もぉ」
「あ、うん?……ありがとうございます?」
ヒロインちゃん僕っ子なんだ。
白い肌にプルっとした唇。
硝子ちゃんくらいのボブにゆるふわパーマな茶髪。
大きな瞳に桃色の頬。
可愛いがいっぱい詰まってるのだが。
傑とヒロインちゃんが飲み物取りに行っている間、残された私、五条、硝子ちゃん。
こないだぶりですね、どーもと頭を下げて無言。
ドリンクバー機械ごと来い。
なぜ一番離れた席なんだ。
「なぁ」
「は、はい?」
「傑あれから俺の事何か言ってんの?」
なるほど。
彼氏の様子が気になる彼女ですかコノヤロウ。
一応正妻である私に面と向かって聞いてくるなんて流石五条悟じゃないか。
怖いもの知らず、唯我独尊っすね。
正妻の地位を今すぐ譲ってやろうとは思っているが、一応まだ私が正妻だ。
受けて立とう、五条悟。貴様に傑が救えるか!?
「そうですね……前よりもっと(恋人として)仲が深まったと」
「まぁな。俺だけが(親友だと)思ってるだけじゃなく傑からも(親友だと)思って貰えるように話し合ったからな」
「(恋人として)傑も認めているならいいんですが……傑、普段言わなくていいことを言うのに言わなきゃ伝わらない事は言わないので」
「そう?オマエへの信用足らないんじゃね?」
「だから気付いてあげられるような人じゃないと傑は駄目になるんです。
私は(幼馴染として)付き合いが長いから傑に言えるし聞けるってだけで気付かないなら本人は言わないし隠そうとしますよ」
「何それ?(惚気)自慢?」
「五条さんが(恋人として)これから気にしてくださいって忠告です。
親友(と書いてルビが恋人)なら当然出来ますよね?」
「当たり前だろ。俺が親友(と書いてマブダチ)の傑の異変気付かないとかありえねーし」
コイツ……この短期間に肉体的関係性を結んだからって強気すぎね?
こちとら不安定な傑にドギマギしてるっつーのに五条、貴様頭の中お花畑なの?
五条悟だから自信家なの?自信家だから五条悟なの?
「五条さんも子孫繁栄的なお家事情で大変そうですが、傑なら孕む事もありませんからね」
「オイ待て。今サラッと何で爆弾落としてんだよ」
「……オマエらまじか」
「硝子、ヤメロ。違うからそんな目で見んな」
「傑と仲良くするのはいいですが私の目の前でイチャイチャされたら彼女として少し立場が無いので戻ってから邪魔者のいない部屋でお願いいたします」
「……わぁ」
「違う違う違う!!!仲良くの意味合いが違ってくるからヤメロ!!」
「理解はありますのでご安心ください」
「クッッソも理解してねーし安心出来ないから口を閉じろ!!まずはそこの勘違いをヤメロ!!」
「肉体関係があるのに勘違い?
それって傑の事は遊びって事ですか?」
「最低のクズ野郎だな」
「ヤ、メ、ロ!!!!
真面目に困った顔すんな!!」
五条がテーブルをバンバン叩いている。
お坊ちゃんなのに行儀悪っ。
傑の事を遊びだと抜かす倫理観を肥溜めに投げ捨てて育ったこの最低野郎をどうしようかと困ってしまう。
確かに世間では理解されない関係性を良家の坊っちゃん×一般家庭な傑が愛を育むのは無理がある。
しかし手を出したなら最後まで責任を持つべきだろ。
「オイ、聞け。まずは俺の話を聞け」
「確かに世間では(同性愛は)理解されない事だと思います……」
「呪術師の話だよな?そうだよな?」
「時に意見の食い違いから喧嘩したり、時に育った環境の違いで常識が異なる事もあると思いますが」
「お、おぅ…」
「私は応援していますので!
傑に(真実の愛の)いろはを教えてあげてくださいね!」
「ブフォッ!!」
「何なのオマエ!!」
盛大に吹き出す硝子ちゃんに、青筋を浮かべて机を叩く五条。
前回は任せられないと言ったが、仲が深まり傑も五条も彼女の私の目の前でイチャイチャと普通にしているんだから認めなきゃな。
今後凍りついていく傑の猿魂を溶かすのは真実の愛なんだから。
五条が今頭お花畑状態だろうと、忠告は出来る。
正妻を譲る事に文句は無いが、今正妻の位置にいる私としては多少面白くないと思ってしまっても仕方ないだろ?
「悟うるさいぞ。他の客の迷惑だ」
「だってコイツが!!」
「私の名前を指差すな。その指折るぞ」
こっっわ!!!!
傑が絶対零度の眼差しを五条に向けている。
五条は怯んだ!!
「名前、カフェラテで良かったかい?」
「ありがと、傑」
「こっちに移動しておいで。悟の隣は危ないよ」
「オイ」
一度通路に出ると傑が奥へ。
五条の隣に座ると先に頼んでいたバニラアイスを取りメロンソーダの中へ。
わざわざミントまでアイスに添えた。
「ほら、悟。メロンクリームソーダ」
「サンキュ、傑」
「で?何の話をしていたんだい?」
「五条さんに傑の事頼んだだけだよ」
「悟に?私の方が悟の面倒見てるの知ってるだろ」
「気持ち隠す癖あるからよろしくねって話」
オープンに愛し合ってくれ。
その代わり私は幼馴染に戻るから。
そしてコロコロ√から抜け出させてくれ。
「ふーーーん」
「傑は頑張り屋さんだから心配なんだよ」
「名前が止めてくれるだろ?」
「前みたいに側に居られないなら気付けない事もあるよ。
傑は隠す事が上手いから電話だけだと信用出来ないからね」
口が上手い奴の「大丈夫」ほど大丈夫じゃないんだよ。
大丈夫は己に言い聞かせてるだけなんだから。
「(五条の世話と私のご機嫌伺いで)大変なんだから無理しちゃ駄目だよ」
「(呪術師は)私が選んだ事だから平気さ」
「私の事は気にしないで」
「前々から言ってるけど名前と会えないから名前を優先したいんだよ」
にこり、と笑っているが目の下にうっすら隈が出来ている。
桃鉄のやり過ぎか任務かゲロ玉への憂鬱かわからないが真面目な傑は何事にも真面目に取り組むので息抜きが下手くそなのだろう。
よーしよしと頭を撫でればその手を取って自分で頬に当てる。
「名前」
ドロリとした甘い熱を持った瞳にコイツ実は相当疲れてないか?
GWに抱き潰されてから……月1でなんやかんや理由をつけては帰宅して来てはいるものの今回は忙しかったのか二月ほどぶりに帰宅してきた。
そりゃ五条相手に五条をイカせることはあっても何のプライドなのか自分は私以外ではイカないと決めてる。
捨てちまえ、そんなプライド。
健全な男の子は各地方に女を作り涙とともにさよならバイバイ。俺はコイツと旅に出ているんだから。
欲求不満な傑に不用意に触れたら後々大変じゃないか?と思ってどーしたものかと思うものの……五条とヒロインちゃんがじぃぃぃっと見てる。
「傑、五条さんと……えーっと?」
「あぁ、僕は華。鬼狩りじゃなく呪いぶった切ってる竈門 華って言うんだぁ」
「毎回思うけどその自己紹介意味あんの?」
「いーの!僕のポリシーなのぉ」
鬼狩り、竈門。
なんてこった。ヒロインちゃん……華ちゃんは僕っ子だった。
いやいや、そこじゃない。
もしかして?いや、待て。早まるな。
硝子ちゃんくらいの長さなんだろうけどゆるふわパーマでくりっくりな栗色の髪の毛。
ぱっちり大きな瞳にふわふわした柔らかい雰囲気。
THE、女子って感じ。
可愛い、可愛い………が!!!!
「……家入さんと竈門さんはお付き合いなさっているんですか?」
「「親友」」
「あ、はい……」
硝子ちゃんを膝に乗せてポテトあーんしてる。
確かに?確かに女子あるあるでやるよ?
私もよくりっちゃんの膝に乗ったり乗せたりしているけどね?
流石に膝乗せてあーんを当たり前にやらないよ?
急募【親友とは?】
五条が傑に下の管理されるのも呪術界では普通だった?
女子同士がイチャイチャするのも当たり前?
なら五条と傑がイチャイチャして親友なのも当たり前?
「名前も私の膝に来るかい?」
「……傑の学校、男子同士も女子同士も距離近いんだね」
「人数が少ないからかな」
「なるほど?」
距離感バグどころか距離感馬鹿になってんなぁ!?!?
いやいや、落ち着くんだ。私の高校にもいるって。悪ふざけしながらいちゃつく男子。
女子特有の距離感の近さ。ふわっふわだし女子同士引っ付いてても気持ちいいからな。
「ありのままの姿か」
「そーそー。ありのままの自分になるのぉ」
「「ん?」」
おや?華ちゃんの様子が……。
私はお互いの顔を見合わせた。
ちなみにこの世界にディ○ニーはあってもまだア○雪は無い。
無いのでこのネタがわかるのは……つまり、そういう事だ。
そして冒頭へ。
「僕救世主?」
「私がヒロイン?」
はてさて?頭をお互い傾げ合う。
この場で話すのはよろしくないと判断し、傑にトイレと告げる。
続いて華ちゃんもトイレと硝子ちゃんを置く。
女子の必殺技【ツレション】タイムだ。
不服そうな傑を置いて硝子ちゃんは興味が無いのかヒラヒラと手を振って来たのでさっさとトイレへ。
お互いになぜか一つの個室に入る私と華ちゃん。
「夏油くんの幼馴染で実は後から特殊能力に目覚める系ヒロインじゃないのぉ?」
「いえいえ。五条さんに面と向かって才能無い雑魚の猿だと言われました正真正銘のコロコロ√必須なモブ猿です」
「猿言っちゃ駄目でしょぉ。
え?じゃあまじでただの幼馴染?」
「はい。なのでこの先私が生き残る為に現れてくれた救済系ヒロインちゃんですよね?」
「いや、僕五条くんに認定されたくっっそか弱い雑魚だからさぁ。
無理だよ?僕に期待していても長男じゃないから頑張れない。
どんなに頑張っても僕は主人公にはなれないよぉ」
「いやいや、いけますって。
自信無くても弱っているときに支えられたらコロっといくので頑張って下さいよ」
「無理だよぉ。僕には僕っていう心に決めた子がいるからぁ」
「頑張ってくださいよ!!私高専と関われないからリアルで何も出来ないままコロコロされちゃいますから」
「いや……大丈夫だと思うよぉ?
夏油くんの君への執着心やっっばいもん。どうにかこうにか無理矢理でも高専に編入させようと試行錯誤してるんだからさぁ」
「初耳ですけど!?
たまたま幼少期にやらかしたからモブよりちょっと身近な猿なんですって。
だからいかにコロコロされないようあれこれ√を考えて対応を……ヒロインが五条さんだった!?」
「何それぇ。kwsk」
五条さんの性処理と私なりの五夏解釈を告げると爆笑していた。
「やっば。五条くんまじやばぁ」
「あの……失礼な偏見かもしれませんが、五条さんや傑を恋愛的にアレコレ肉体関係を望むのが夢主の定めでは?」
「ぶっは!!
無理無理!!だって僕前世では男だったのに通り魔に刺されてスマホの中身消してくれって頼みながら死んだらこっちの世界だったからさぁ」
「それどこの転スラですか」
「都合のいい能力は無いよぉ。
まぁ、名字のお陰なのか炎と刀を扱う才能はあるみたいだけどぉ」
「頑張って下さいよ」
「エッチな格好でパンツ見せてくれたら頑張るかもしれないけどぉ……僕夏油くんに殺されたくないからなぁ」
「は?」
ちょっと引いた。
トイレの便座を挟んで反対側の壁に腕組みしながらニヤニヤしてる華ちゃん。
「僕さぁ、前世では45歳の童貞で幼女が好きだったんだよねぇ。
だからスマホの中身幼女だらけだったからまじで見られたら社会的に死ぬ。いや死んだんだけど。
で、こっちの世界では理想の幼女姿……しかも同級生はエロ可愛い硝子ちゃんと合法的にイチャイチャ出来るどころか風呂で洗いっこ出来るのさ。
こんな天国にいるのに正直サマーオイルの猿脳更正プログラムとかぶっちゃけどーでもいい的なぁ?」
かなり引いた。スラスラ真顔で語られる内容が怖い。
なんてこった……呪術界はイカれた奴しかいないと聞くがイカれ具合がヤバい……!!
「逃げて家入さぁんっ!!」
「失礼だなぁ!硝子ちゃんとハグまでしかしてないよぉ。理想の幼女が僕自身なんだから僕が僕をいじくり回してアンアン言ってても誰にも迷惑かかりませーん」
「なるほど。そして五条さんや傑に見られてアハンな関係になるわけですね」
「ならないよぉ。僕の理想の幼女を何であんなクズ共に触らせなきゃいけないの?
玩具で遊びながら鏡見てヤル方が興奮する」
「あー……エロゲーで主人公の顔が無いから自分で妄想するタイプですね」
「そう、その気持ち。イケメンに抱かれるとか前世ブサ男だった僕からしたら何の拷問?って思う。例え気持ち良かったとしてもイケメンより鏡張りの部屋でド不細工な童貞デブおじさんに犯される方が気持ち的に上がる」
「うわぁ………なかなかの性癖持ちで」
ケタケタ笑っているが、おじさんが一生懸命腰振る姿楽しいよ?なんて言っているあたりこの人大丈夫?倫理観どこいった?ってなる。
まじでこの人見た目とのギャップありすぎて怖い怖い怖い。
「事情はわかったけどお手伝い出来そうにないやぁ。ごめんねぇ?」
「いえいえ。ご自愛ください」
「僕が見る限り多分この世界は漫画みたいな√じゃないと思うよ?
僕も居るし君も居る。
つまり必ずしもコロコロ√じゃないってことだよぉ」
「でも……」
「むしろ僕は夏油くんが学生の内から孕ますに一票」
「そんなわけ無いですって。
あ、これから転校生来て悪女展開とか?」
「あるかもねぇ。僕漫画でなろう系見るくらいだからさ、そこんとこ対応の相談はするかもぉ」
トイレでメルアド交換して出たら……廊下に傑がいてビビった。
傑が嫉妬で闇落ちしそうな気配にすぐにハグミーと両手を伸ばせば抱き締めてくれる。
「華、私の名前に手を出すなよ」
「僕の性癖知ってる癖にぃ」
「その性癖を名前に押し付けるなと言ってるんだよ」
「五条くんの咥えてイカせる事の出来る男は言うことがチグハグだなぁ」
「キミに手を出すくらいなら悟のがマシってだけさ」
この二人何があったの?
仲……悪かった!?
なんてこった……と思いながら傑に抱き着けばますます傑の顔が凶悪になった。
「殺す」
「待って待って待って」
お疲れモードの傑は甘えたなのでぎゅっぎゅっ、と抱き締めてやる。
「夏油くんヤバァ。お願いだから同じ学校の生徒とわからないように学ラン脱いでよぉ」
「同じ言葉を返すよ」
「華ちゃんもうお辞めくださいっ」
「名前ちゃん可愛いくて僕好みだから可愛い顔をしたままスカート捲った写真くれたら嬉しいなぁ」
「本当死になよ」
傑のマジギレに私の中の猿の悲鳴が止まらない。
傑の手を引いて華ちゃんと席に戻れば呆れ顔の五条と硝子ちゃん。
「オマエ華連れていくとか自殺行為だぞ」
「華、節操無いのはやめな。一般人だ」
「ごっめーーん!夏油くんの彼女可愛いから僕好みで!」
嘘だろ?もしや華ちゃんの性癖は公認だった……!?
人の胸に顔をうずめはぁーーと大きな溜め息をつく傑。
はいはい、お疲れお疲れ。
思っているよりもお疲れでしんどいらしい傑は同級生の前だろうと気が緩んでるのだろう。
あ"ーーってオッサンみたいな声出すな。
そんな思いで頭をポンポンしたら簡単に離れた。
どうやら理性まで手放しておらずいつもの胡散臭い顔を取り繕う。
「今日は学校帰るの?」
「名前の家行く」
「明日学校は?」
「明日……明日か。どうにかなるよ」
「「「ならねーよ」」」
同級生からのツッコミ。
傑はプンッとぶりっ子みたいに頬を膨らませている。
「私だって限界だよ」
「夜蛾キレるぞ」
「何ヵ月ぶりだと思ってるんだ!」
「知るか」
「私だって発散したい!」
「ははは。僕らの知ることじゃないね」
「帰っちゃ駄目なら今すぐ愛しい彼女を抱き潰して何が悪い」
「傑最低だよ」
同級生達のドン引きした顔よく見なよ。
抱き着くな、股関を押し付けるな。
よしよししておく。
「それにしてもその格好で高校の中入ったの?
休校扱いになって無かったはずだけど……その格好で向かって平気だったの?」
「いきなり何の話だい?」
「うちの近くの高校の件で任務に来たんじゃないの?」
「いいや。商店街の近くにあった廃ビルで二級案件があったくらいさ」
おやおやぁ?
予想が外れてしまった。
まぁ、もしかしたらデマかもしれないし……とは思うが、噂が噂なので猿共が産み出してしまった呪霊案件だと嫌だな。
「何かあったのかい?」
「うーん……噂、なんだけど」
まともな顔をした傑達に話し出す。
近くの高校で生徒が飛び降りたのは事実。
連日のニュースで虐めが原因だったと学校側が謝罪会見をしていた。
だからうちの高校も虐め調査があったし。
……それからというもの不自然な怪我人が学校内で増えていき、最近じゃその高校周辺でも不可解な出来事があると色々噂立っていた。
「って事なんだけど」
「今日の任務よりこっち本命なんじゃね?」
「ひとまず補助監督に確認を取ろうか」
傑が電話するのに席を外す。
何やら大変な事になりました?
あとがき
ひとまず長くなりそうなので切ります。
私の書くサブキャラみたいな子灰汁強すぎるって最近思いました。
・竈門 華
元45歳童貞の小太りだったおじさん。
アオハルは引きこもってゲームの女の子に費やした。スマホには幼女の写真ばかりだけど決して盗撮ではない。
モブオジが女の子をアへ顔wピースさせる系が好きだった性癖が今世で叶って嬉しい。
自分磨きで常にお手入れを欠かさない。だって美女にニキビ顔なんて無理。
硝子ちゃんは合法的にくっついてもOKだと思っているが、呪術界に必要な存在なので手出しはしない。親友。非処女。
・五条 悟
非童貞。
ただし最近ちょっと男にも興味が……。
・家入 硝子
華は親友。
ただし意味深いものはない。
五条と夏油がヤるのは興味がありそう。
・夏油 傑
名前に激重感情あり。
非童貞。
女子で浮気……硝子と華は無いと断言。
悟は……まぁ、ヤろうと思えばヤれそう。
だって名前と似てる。
・苗字 名前
非処女。
コロコロ√を抜け出したいだけなはずなのにことごとく生存√が消えていく。
そして周りにヤバい性癖の人が増えてる気がする。
助けて!!!(クソデカボイス)