先輩ifシリーズ
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子供の名前、固定してます。
それでもよければ↓
今年は一年生が三人。
呪具を扱う真希
呪言を使う狗巻棘
呪骸のパンダ
そして今回、新たに転校生が一人。
特級過呪怨霊の里香ちゃんを扱う
乙骨憂太
最初の顔合わせでは
五条の説明不足により
三人共里香ちゃんによって
ボコボコにされたが
今では鍛練し合う仲だ。
「………あれ?」
「憂太、どうした?」
「…気のせいだと思うけど
今五条先生がいた気がして」
「悟が?」
「うん。こっち見てたけど
どこか行っちゃった」
「またフラフラしてんのか、あの馬鹿」
「ただ、何か変だったんだよね」
「悟が変なのは今に始まったことじゃないぞ」
「あいつ、何やってんだよ」
真希とパンダが呆れたように言うが
生徒にボロクソ言われている教師に
まだ日の浅い憂太は慣れていなかった。
「ちなみに、何が変だったんだ?」
「小さかった気がして」
「「………」」
「だから、気のせいだったかな?と
思っただけなんだ。
組み手を遮ってごめん」
「憂太、憂太」
「ん?パンダくん、何かな?」
「そのちっこい悟って
今棘のとこにいるやつか?」
「狗巻くん?」
先ほどから会話に入って来ていないな、と
思ってはいたが
くるりと振り返り、棘を見ると
棘の足元の間に座る
五条スタイルの子供がそこにいた。
「え……」
「チビ、来てたのか」
「しゃけしゃけ」
「今日学校どうしたんだよ」
「休み」
パンダ、棘、真希が
普通に話しているので
憂太は付いていけず疑問ばかりが頭に浮かぶ。
「……みんな、知り合い?」
「憂太知らなかったのか?」
「このチビ、馬鹿の息子だぞ」
「しゃけ」
「…………え?」
「いくら」
棘に言われ、小さな五条は
憂太の前まで来るとペコリと頭を下げた。
「五条 輝 9歳です」
「乙骨 憂太 15歳です…」
「憂太、くん
よろしくお願いします」
にっこりと笑っているが
目隠しで目はよくわからない。
手を出しているので
憂太は小さな手を握ると
きゅっと握り返される。
「チビ、一人で散歩か?」
「うん」
「ママはどーした?」
「ママ、伊地知さんのお仕事多いからって
書類を分けて戦ってた」
「ちゃんと言ってから離れたのかよ?」
「うん」
「しゃけ」
「偉い?ありがと、棘くん」
和気あいあいと話している四人。
しかし、憂太はまだ付いていけず
頭の中で整理する。
「………輝君、五条先生の息子?」
「しゃけ」
「え?五条先生結婚してたの?」
「知らなかったのか?」
「しかも、9歳……」
見た目は完全に小さくなった五条の輝。
言っては悪いが
あの人が結婚しているところも
子供がいるということも
まったく理解も出来ないし
まったく想像がつかない。
ポカンとしていると
パンダは頭を傾げる。
「悟が学生の時に
結婚して出来た子供だからな」
「……嘘だよね?」
「おかか」
「信じたくないかもしれないが、事実だ」
「しゃけしゃけ」
「やっほー!!
あれ?輝、こんなとこにいたの?」
「パパ!!」
「ママは?」
五条がゆったりとした足取りで歩いて来て
その姿を見た輝が走り出す。
飛び付いた息子をひょいと抱えて
抱っこする五条に息子は
キャッキャと喜んでいる。
「ママ、書類と戦ってた」
「………まーた面倒なこと引き受けてた?」
「伊地知さんのお仕事貰ってた」
「伊地知は後でビンタだね」
「ビンタ!!」
ケラケラ笑いながら
息子と話している五条は
親と言われても頷けた。
普段が普段なので
親に見える姿が、めずらしい。
「憂太、おばけでも見た顔だね?」
「憂太、悟が結婚して子供いるって
知らなかったみたいだぞ?」
「僕の奥さんと会ったことあるのに?」
「え?会ってるんですか!?」
「しゃけ」
「普通に会ってるぞ」
そんな人居たかな……?と考えるが
該当しそうな人が出てこない。
頭を傾げていると
パンダと真希が悪い顔をする。
「そーいえば憂太、名前のこと
すごい美人って言ってたよな」
「あ、うん。
凄い綺麗な人だなって」
「組み手するたび、照れてるよな」
「スカートがちょっと……」
「真希もスカートじゃん」
「しゃけ」
「真希さんは短パン着ていたり
スパッツ着てるから
気にならない……って言ったら嘘になるけど
名前さんは……はいてないし」
「すじこ」
「うん、美脚だなーって思うよ」
「憂太、素直か」
「恥ずかしいやつ」
「しゃけ」
「みんなしていきなり何!?」
「憂太」
「はい、ごじょ………え?」
今まで何故か大人しかった五条の方を見たら
五条の周りの空気が
どこか禍々しく
憂太は何かしたのかとビクビク怯える。
「確かに、名前は美人だ」
「は、はい」
「スカートのスリットは中が
見えそうで見えない
絶対領域で男心がくすぐられる」
「はい……?」
「だからこそ、美脚がチラリズムで
晒されると胸がドキドキしちゃうね」
「あの……先生?」
「憂太」
「はい!!」
「里香ちゃんがいるんだから、止めてね」
「………え?あの、先生?」
「おい馬鹿、きめぇ」
「気持ち悪いぞ、悟」
「しゃけ…」
「君たち酷くない?
憂太を僕にけしかけて名前に
何かあったらどうしてくれるのさ」
「名前なら里香も言いくるめるだろ」
「あー、やりそう」
うんうん、と頷く三人。
憂太だけが、付いていけずに
頭を傾げてるが
ふと、こちらに向かって来る
名前の姿が見えた。
四人はまだ話しているので
こちらに気付いた名前が
手を降っていたので
頭を下げた。
「お疲れ様、乙骨君」
「お疲れ様です」
「あれ、何してるの?」
「さあ……?」
「あ、乙骨君チョコいらない?
さっき、学長に貰ったんだけど
何かドサドサ貰ったからさ」
「ありがとうございます」
はい、と手渡された袋は2つ。
はて?と頭を傾げる。
「あの、これ……」
「里香ちゃんの分だよ」
「え?」
「食べれないかもしれないけど
こーゆーのは、気持ちだからね」
「………ありがとうございます。
里香ちゃんも喜びます」
照れたように笑う乙骨に
名前が撫で撫でと頭を撫でる。
名前はこうして頭を撫でてくれるので
里香ちゃんのことがあって以来
早くに親元から離れ
学校の人とも距離を置いていた憂太にとって
子供扱いをされるということは
気恥ずかしくもありながら
嬉しくも思っていた。
「里香ちゃん、お菓子貰ったよ」
「またお菓子貰ったら
里香ちゃんにも渡すね」
「ちょっと名前、僕には?」
突然、憂太の目の前で
名前が五条に抱き締められる。
右腕には息子。
左腕には名前。
ぺしぺしと五条の腕を叩いている
名前だったが
憂太はそこで、ふと指に目がいった。
「名前さん、指輪してるんですね?」
「うん?」
「左手の薬指……ってことは
結婚されていたんですか!?」
今気付きました!!というように
憂太が驚くが
同学年の三人からは
え?今さら?という視線が強い。
さすがの名前も何かがおかしいと
恐る恐る尋ねる。
「えっと………乙骨君、私の苗字知ってる?」
「そういえば
聞いたことないかもしれません」
「あー…初めてのとき、名前だけだった?」
「はい」
「今の流れでわからないのか、憂太」
「鈍感にも程があるだろ」
「めんたいこ」
「え?今?」
再び頭を傾げる憂太に
同学年達が呆れたように
ため息をついていた。
「ママ、お仕事終わった?」
「もう少しかかるかな?」
「伊地知にやらせておきなよ」
「悟が虐めるから伊地知君の胃に穴開くよ」
「野郎の胃なんか知るか」
「我が儘聞いてくれてるんだから
もう少し後輩に優しくしなよ」
「使える奴だから使うんだよ」
「輝、こんなの見習ったら駄目だからね?」
「はーい」
「いい子には学長がくれた
チョコのご褒美です」
「やった!!」
「悟、これなんだけどさ」
「ん?」
近い距離で話し出す二人。
それを見て、憂太が無言で指差す。
「パンダくん………」
「おう、その通りだ」
「え、あの2人……いや、三人?」
「高専名物の夫婦と子供だぞ」
「しゃけしゃけ」
「学生…結婚?」
「馬鹿が18で名前が19の時に結婚して
そのあとすぐに輝が出来たからな」
「嘘だよね?」
「憂太、あれが嘘だと思うか?」
端からみれば
ベタベタとしていて
なぜ今まで気付かなかったのか、と
言われるレベル。
「………」
「あの馬鹿が結婚してるのも驚くが
相手が名前なのも驚くよな」
「しゃけ」
「悟が溺愛し過ぎてヤバいけどな」
「愛が重すぎてキメェ」
話し終わったのか
五条から離れようとする名前だが
笑いながら離さない五条。
息子が名前に抱き付き
前からも後ろからもハグされて
もがいていたのだが
諦めてしまった名前。
「真希ー、パンダー
たーすーけーてー」
「イチャイチャすんじゃねーよ馬鹿夫婦」
「真希ちゃん、お口悪いのめっ」
「………」
「真希、諦めろ。
名前はわりとこーゆー奴だ」
「棘くん、ちょっと悟に呪言使っておくれ」
「しゃけ」
「棘、それは駄目だって。
何チャック下ろしてるの?」
「真希、パンダ、棘くんにも
こちらのチョコをあげるから助けて」
「旦那の扱い雑じゃない?
酷いよ名前……けど好き!!」
「はいはい。
わりと本気で仕事終わらなくなるから
そろそろ離そうねー」
五条とのふざけあいもそこそこに
それぞれにチョコを渡して
いなくなった名前。
嵐の過ぎ去ったような感覚に
憂太はポカンとしてしまう。
そんな憂太に、パンダ、真希、棘は
それぞれ憂太の肩を叩く。
「………夢かな」
「「現実だ」」
「おかか」
「憂太、言うようになったね」
「え?いや!そんなつもりは…」
「パパ、まだお仕事?」
「よーし、輝
憂太が遊んでくれるから憂太を倒すよー」
「え?」
「憂太君、僕と遊んでくれるの?」
「うん。遊んでくれるって」
「憂太君、強い?」
「強い強い
だから、頑張るんだよー」
はーい、と可愛らしい返事をしているが
憂太はオロオロとしている。
「憂太、気をつけろよ」
「え?」
「名前仕込みの体術だから
わりとえげつないぞ、輝」
「手加減しないしな」
「めんたいこ」
「え……?」
目隠しを外し
いい笑顔で向かってくる輝に
憂太は刀を構えていいのかわからず
早々に足を払われて
頭を地面に叩きつけられるまであと5秒。
弱いと言われるまで15秒。
五条が輝から一本取れるまでと言われるまで
あと30秒。
あとがき
昔、何かの漫画で
終わりかたカウントダウン?
してたような…(笑)
次は一年組書こうか…
ifで闇落ち夢ver書こうか……
闇落ちかな(笑)
ありがとうございました!!
それでもよければ↓
今年は一年生が三人。
呪具を扱う真希
呪言を使う狗巻棘
呪骸のパンダ
そして今回、新たに転校生が一人。
特級過呪怨霊の里香ちゃんを扱う
乙骨憂太
最初の顔合わせでは
五条の説明不足により
三人共里香ちゃんによって
ボコボコにされたが
今では鍛練し合う仲だ。
「………あれ?」
「憂太、どうした?」
「…気のせいだと思うけど
今五条先生がいた気がして」
「悟が?」
「うん。こっち見てたけど
どこか行っちゃった」
「またフラフラしてんのか、あの馬鹿」
「ただ、何か変だったんだよね」
「悟が変なのは今に始まったことじゃないぞ」
「あいつ、何やってんだよ」
真希とパンダが呆れたように言うが
生徒にボロクソ言われている教師に
まだ日の浅い憂太は慣れていなかった。
「ちなみに、何が変だったんだ?」
「小さかった気がして」
「「………」」
「だから、気のせいだったかな?と
思っただけなんだ。
組み手を遮ってごめん」
「憂太、憂太」
「ん?パンダくん、何かな?」
「そのちっこい悟って
今棘のとこにいるやつか?」
「狗巻くん?」
先ほどから会話に入って来ていないな、と
思ってはいたが
くるりと振り返り、棘を見ると
棘の足元の間に座る
五条スタイルの子供がそこにいた。
「え……」
「チビ、来てたのか」
「しゃけしゃけ」
「今日学校どうしたんだよ」
「休み」
パンダ、棘、真希が
普通に話しているので
憂太は付いていけず疑問ばかりが頭に浮かぶ。
「……みんな、知り合い?」
「憂太知らなかったのか?」
「このチビ、馬鹿の息子だぞ」
「しゃけ」
「…………え?」
「いくら」
棘に言われ、小さな五条は
憂太の前まで来るとペコリと頭を下げた。
「五条 輝 9歳です」
「乙骨 憂太 15歳です…」
「憂太、くん
よろしくお願いします」
にっこりと笑っているが
目隠しで目はよくわからない。
手を出しているので
憂太は小さな手を握ると
きゅっと握り返される。
「チビ、一人で散歩か?」
「うん」
「ママはどーした?」
「ママ、伊地知さんのお仕事多いからって
書類を分けて戦ってた」
「ちゃんと言ってから離れたのかよ?」
「うん」
「しゃけ」
「偉い?ありがと、棘くん」
和気あいあいと話している四人。
しかし、憂太はまだ付いていけず
頭の中で整理する。
「………輝君、五条先生の息子?」
「しゃけ」
「え?五条先生結婚してたの?」
「知らなかったのか?」
「しかも、9歳……」
見た目は完全に小さくなった五条の輝。
言っては悪いが
あの人が結婚しているところも
子供がいるということも
まったく理解も出来ないし
まったく想像がつかない。
ポカンとしていると
パンダは頭を傾げる。
「悟が学生の時に
結婚して出来た子供だからな」
「……嘘だよね?」
「おかか」
「信じたくないかもしれないが、事実だ」
「しゃけしゃけ」
「やっほー!!
あれ?輝、こんなとこにいたの?」
「パパ!!」
「ママは?」
五条がゆったりとした足取りで歩いて来て
その姿を見た輝が走り出す。
飛び付いた息子をひょいと抱えて
抱っこする五条に息子は
キャッキャと喜んでいる。
「ママ、書類と戦ってた」
「………まーた面倒なこと引き受けてた?」
「伊地知さんのお仕事貰ってた」
「伊地知は後でビンタだね」
「ビンタ!!」
ケラケラ笑いながら
息子と話している五条は
親と言われても頷けた。
普段が普段なので
親に見える姿が、めずらしい。
「憂太、おばけでも見た顔だね?」
「憂太、悟が結婚して子供いるって
知らなかったみたいだぞ?」
「僕の奥さんと会ったことあるのに?」
「え?会ってるんですか!?」
「しゃけ」
「普通に会ってるぞ」
そんな人居たかな……?と考えるが
該当しそうな人が出てこない。
頭を傾げていると
パンダと真希が悪い顔をする。
「そーいえば憂太、名前のこと
すごい美人って言ってたよな」
「あ、うん。
凄い綺麗な人だなって」
「組み手するたび、照れてるよな」
「スカートがちょっと……」
「真希もスカートじゃん」
「しゃけ」
「真希さんは短パン着ていたり
スパッツ着てるから
気にならない……って言ったら嘘になるけど
名前さんは……はいてないし」
「すじこ」
「うん、美脚だなーって思うよ」
「憂太、素直か」
「恥ずかしいやつ」
「しゃけ」
「みんなしていきなり何!?」
「憂太」
「はい、ごじょ………え?」
今まで何故か大人しかった五条の方を見たら
五条の周りの空気が
どこか禍々しく
憂太は何かしたのかとビクビク怯える。
「確かに、名前は美人だ」
「は、はい」
「スカートのスリットは中が
見えそうで見えない
絶対領域で男心がくすぐられる」
「はい……?」
「だからこそ、美脚がチラリズムで
晒されると胸がドキドキしちゃうね」
「あの……先生?」
「憂太」
「はい!!」
「里香ちゃんがいるんだから、止めてね」
「………え?あの、先生?」
「おい馬鹿、きめぇ」
「気持ち悪いぞ、悟」
「しゃけ…」
「君たち酷くない?
憂太を僕にけしかけて名前に
何かあったらどうしてくれるのさ」
「名前なら里香も言いくるめるだろ」
「あー、やりそう」
うんうん、と頷く三人。
憂太だけが、付いていけずに
頭を傾げてるが
ふと、こちらに向かって来る
名前の姿が見えた。
四人はまだ話しているので
こちらに気付いた名前が
手を降っていたので
頭を下げた。
「お疲れ様、乙骨君」
「お疲れ様です」
「あれ、何してるの?」
「さあ……?」
「あ、乙骨君チョコいらない?
さっき、学長に貰ったんだけど
何かドサドサ貰ったからさ」
「ありがとうございます」
はい、と手渡された袋は2つ。
はて?と頭を傾げる。
「あの、これ……」
「里香ちゃんの分だよ」
「え?」
「食べれないかもしれないけど
こーゆーのは、気持ちだからね」
「………ありがとうございます。
里香ちゃんも喜びます」
照れたように笑う乙骨に
名前が撫で撫でと頭を撫でる。
名前はこうして頭を撫でてくれるので
里香ちゃんのことがあって以来
早くに親元から離れ
学校の人とも距離を置いていた憂太にとって
子供扱いをされるということは
気恥ずかしくもありながら
嬉しくも思っていた。
「里香ちゃん、お菓子貰ったよ」
「またお菓子貰ったら
里香ちゃんにも渡すね」
「ちょっと名前、僕には?」
突然、憂太の目の前で
名前が五条に抱き締められる。
右腕には息子。
左腕には名前。
ぺしぺしと五条の腕を叩いている
名前だったが
憂太はそこで、ふと指に目がいった。
「名前さん、指輪してるんですね?」
「うん?」
「左手の薬指……ってことは
結婚されていたんですか!?」
今気付きました!!というように
憂太が驚くが
同学年の三人からは
え?今さら?という視線が強い。
さすがの名前も何かがおかしいと
恐る恐る尋ねる。
「えっと………乙骨君、私の苗字知ってる?」
「そういえば
聞いたことないかもしれません」
「あー…初めてのとき、名前だけだった?」
「はい」
「今の流れでわからないのか、憂太」
「鈍感にも程があるだろ」
「めんたいこ」
「え?今?」
再び頭を傾げる憂太に
同学年達が呆れたように
ため息をついていた。
「ママ、お仕事終わった?」
「もう少しかかるかな?」
「伊地知にやらせておきなよ」
「悟が虐めるから伊地知君の胃に穴開くよ」
「野郎の胃なんか知るか」
「我が儘聞いてくれてるんだから
もう少し後輩に優しくしなよ」
「使える奴だから使うんだよ」
「輝、こんなの見習ったら駄目だからね?」
「はーい」
「いい子には学長がくれた
チョコのご褒美です」
「やった!!」
「悟、これなんだけどさ」
「ん?」
近い距離で話し出す二人。
それを見て、憂太が無言で指差す。
「パンダくん………」
「おう、その通りだ」
「え、あの2人……いや、三人?」
「高専名物の夫婦と子供だぞ」
「しゃけしゃけ」
「学生…結婚?」
「馬鹿が18で名前が19の時に結婚して
そのあとすぐに輝が出来たからな」
「嘘だよね?」
「憂太、あれが嘘だと思うか?」
端からみれば
ベタベタとしていて
なぜ今まで気付かなかったのか、と
言われるレベル。
「………」
「あの馬鹿が結婚してるのも驚くが
相手が名前なのも驚くよな」
「しゃけ」
「悟が溺愛し過ぎてヤバいけどな」
「愛が重すぎてキメェ」
話し終わったのか
五条から離れようとする名前だが
笑いながら離さない五条。
息子が名前に抱き付き
前からも後ろからもハグされて
もがいていたのだが
諦めてしまった名前。
「真希ー、パンダー
たーすーけーてー」
「イチャイチャすんじゃねーよ馬鹿夫婦」
「真希ちゃん、お口悪いのめっ」
「………」
「真希、諦めろ。
名前はわりとこーゆー奴だ」
「棘くん、ちょっと悟に呪言使っておくれ」
「しゃけ」
「棘、それは駄目だって。
何チャック下ろしてるの?」
「真希、パンダ、棘くんにも
こちらのチョコをあげるから助けて」
「旦那の扱い雑じゃない?
酷いよ名前……けど好き!!」
「はいはい。
わりと本気で仕事終わらなくなるから
そろそろ離そうねー」
五条とのふざけあいもそこそこに
それぞれにチョコを渡して
いなくなった名前。
嵐の過ぎ去ったような感覚に
憂太はポカンとしてしまう。
そんな憂太に、パンダ、真希、棘は
それぞれ憂太の肩を叩く。
「………夢かな」
「「現実だ」」
「おかか」
「憂太、言うようになったね」
「え?いや!そんなつもりは…」
「パパ、まだお仕事?」
「よーし、輝
憂太が遊んでくれるから憂太を倒すよー」
「え?」
「憂太君、僕と遊んでくれるの?」
「うん。遊んでくれるって」
「憂太君、強い?」
「強い強い
だから、頑張るんだよー」
はーい、と可愛らしい返事をしているが
憂太はオロオロとしている。
「憂太、気をつけろよ」
「え?」
「名前仕込みの体術だから
わりとえげつないぞ、輝」
「手加減しないしな」
「めんたいこ」
「え……?」
目隠しを外し
いい笑顔で向かってくる輝に
憂太は刀を構えていいのかわからず
早々に足を払われて
頭を地面に叩きつけられるまであと5秒。
弱いと言われるまで15秒。
五条が輝から一本取れるまでと言われるまで
あと30秒。
あとがき
昔、何かの漫画で
終わりかたカウントダウン?
してたような…(笑)
次は一年組書こうか…
ifで闇落ち夢ver書こうか……
闇落ちかな(笑)
ありがとうございました!!