呪縛
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
父はあれから2日後退院した。
禪院家の闇を知りながら、直哉様は大丈夫だと思ってしまった。苦しませて悪かったと何度も謝られた。
私も家族に迷惑かけてはいけないと頼らなかった。
悟くんが支払った三億により、禪院家から正式に婚約破棄の通達が届いた。
これにより、私は直哉様の婚約者から外れた。
呆気ない終わり。
私の数年間はあっという間に解消されてしまい、禪院家から婚約破棄された使えない女の烙印が残った。
直哉様からも特に連絡も無く……本当に終わってしまったのだと。
父も退院し、大丈夫だからと明日には高専に戻ることに。
「ねぇ、お母さん」
「なぁに?名前」
「お母さんはどうしてお父さんを好きになったの?」
恋とは何か。
愛とは何か。
「そうねぇ……」
形の無い不確定なもの。
それを証明するものは何なのか。
「ズバリ、雰囲気ね!!」
これだけはわかる。
母の答えは当てにならないと。
一緒に聞いていた妹がスンッと表情を失くすなか、母はニコニコと笑う。
「貴女達は見えるからいいかもしれないけど、お母さんは見えないの!!
けど考えてみなさいよ。
夜道に墓地通ってドキドキしながら何かいそう……って思ってたらいきなり血濡れの男がバーンって降ってきてドカバキ一人で何かやってるのよ?
……ゾクゾクしちゃうじゃないっ!!」
「お母さん頭おかしーよ」
「それが吊り橋効果だろうと最後に愛となれば問題無し!!」
「お母さん知ってる?ストーカーって捕まるんだよ?」
「失礼ね!お母さんは愛の狩人よ」
「お母さんってウチの中で一番イカれてるのに何で呪術師じゃないんだろうね?」
妹の辛口に負けない母って何だろう?
母に恋愛相談したのがそもそも間違いなのだろうか?
「お姉ちゃんはお父さん似だから変な男に引っ掛かりそうで心配」
「そう?」
「現に禪院家ヤバかったのにお姉ちゃん何であの人に怒らないの?」
直哉様を怒る?
確かに酷い事をされたのかもしれないが……それは私が直哉様につり合わなかっただけ。
そもそも私が直哉様を叱りつけるような立場にいない。
「……お姉ちゃん、優しすぎ!!」
「女の子大切に出来ない男は良くないけれど、泣き顔が性癖の殿方もいるからねぇ。
お母さんは無理だけど」
「……お母さん、恋してるとどんな気になるの?」
「まず1日中お父さんの事を考え、お父さんのありとあらゆる事を知りたくなってね、お母さん頑張って色々な学校名簿調べたわ!」
「お母さん、犯罪だよ」
「最初は心が折れたのよ?
名前も知らないから名簿見てもわからなくて、実際近場の学校から自分の目で見て回らなきゃいけなくなったし……実際見付けたらあの雰囲気で美化されてて、実物のお父さんに会ったらこの人こんな普通だったかしら?って」
「お母さん、最低だよ」
「まずは声を掛けなきゃ始まらないと思って告白したら逃げられちゃって」
「お母さん、頭イッてるよ」
「逃げ回るお父さんを追いかけながらお父さんの情報集めていると……お父さんが素敵な人だとわかってもっと好きになったの」
「お母さん、本当クレイジーだよね」
妹が絶対お母さんみたいにならないと呟いている。
お母さんの恋愛感覚はわからないが……好きになったら一直線になるのかな?というのは伝わった。
「恋愛なんてビビッと来ないとわからないのよ。
どんなに酷い男でも好きになったら離れられないし
どんなに優しくて素敵な男でも好きになれない事もあるの」
「うげぇ……絶対優しくて素敵な人のがいいって!」
「ふふっ!
名前にもあなたにも必ず現れるわ。ビビッとくる運命の人。
その時は受け身ばかりじゃなく積極的にならなきゃ駄目よ!」
クスクスと笑いながら私も妹も抱き締める母。
「待ってばかりじゃ相手は答えてくれないわ。
アピールして、時に引き、そして周りを固める。
逃さないし、逃す気など無いくらいの気持ちでぶつからなきゃ!!
諦められるならそれこそ恋じゃないのよ」
「お母さん、それ一歩間違えたらヤンデレだよ?
お父さんよくお母さんと結婚したよね……ヤバい」
「失礼ね!純愛よ!!」
妹の冷たい視線を受けてプリプリと怒る母。
そんな二人を見て、私は笑う。
恋とは何か。
愛とは何か。
まだ16歳の私にはわからない。
けれどいつか……直哉様へのこの想い以上に好きになれて大切にしたいと思える相手が出来るのかな?
逃げ出したいとか、苦しいとか、我慢しなきゃって思うよりも
幸せだなって笑いながら隣に居られる人が。
高専に戻る日、家族に見送られて新幹線に乗る。
家から必要そうなものを何点か持ったので少し大荷物となってしまった。
まぁ、座席の下なら邪魔にならないよね……と思って指定された席へ。
家族へ手を降り座る。
隣の席に誰かが座ったので手荷物が邪魔にならないよう気を配る。
悟くん、硝子ちゃん、傑くんから連絡が来ていて駅に着いたら必ず連絡してと三人揃って同じメールに笑ってしまう。
「楽しそうやな」
聞き慣れた声に横を見たら……居るはずのない直哉様がいた。
助けて、と名前ちゃんが手を伸ばしたのは俺やなかった。
まるで映画のワンシーンのようにヒロインを助けにきた男達。
五条家の次期当主である悟君に一般の出にも関わらずこの短期間で悟君にも劣らず名を上げている傑君。
禪院家の使用人では歯が立たず、不法侵入者を排除するどころか二人の殺気に動く事すらままならない。
「助けて……っ」
「ん。よく言った」
目の前で名前ちゃんを抱き締める悟君。
子供を抱き締める親のように。
まるでその二人が本物の恋人のように。
「帰ろ」
腕の中に名前ちゃんを閉じ込めて笑う悟君。
あの顔は、俺と同じ……愛しき者に向ける瞳。
手を繋いで、覆い隠して、自分だけに目を向けさせる。
ズルい。
俺のやぞ。
ムカつく。
何で俺や無いの。
悔しい。
そこは俺の場所や。
触るな。
触るな触るな触るな触るな触るな触るなっ!!!
その子の匂いも
その子の柔らかさも
その子の声も
その子の温もりも
その子の全てが俺のやのにっ!!
「酷ない?
まるで俺が名前ちゃん虐めとるみたいな言い方」
「実際そうだろ」
「悟君こそわかっとる?
その子は俺の婚約者やぞ」
「だから?」
「禪院家の婚約者寝取るんなんて五条家は何考えとるん?
責任取れるんか?クソガキがっ!!」
触るなっ!!
俺のモンや。俺の大事な大事な俺だけの子。
その子をなぜオマエが!?
殺気を隠さず一歩一歩踏み出す。
早く。早く返せ。
その子はオマエが抱いていてもいい存在ではない。
悟君と面と向かって睨み合う。
怯みもしない可愛げの無い悟君や傑君は此方を敵視している。
むしろ、殺気に挟まれた名前こそ震えて青ざめている。
「何の騒ぎだ」
使えない使用人達が道を開ける。
その中央を歩いてきたのは父親。
なぜ今?
忌々しい父親の登場に舌打ちをする。
父親はチラリと俺と悟君を見る。
「五条のとこの倅がなぜ此処に?」
「よぉ、クソ爺。
お宅のクソな息子と話すより話が早ェわ」
本当に可愛げの欠片も無い。
名前を隣に置き、震えてしがみつくのを許しながらしっかりと抱いているあの腕を今すぐへし折ってやりたい。
なのに、クソガキは父親の前に堂々と立ちあり得ない言葉を吐き出した。
「いくら?」
「何の話だ」
「いくらで名前の婚約破棄できんのって聞いてんだよ。
耳も頭も悪くなった?」
フザケルナッ!!!!
婚約破棄?そんなものするものかっ!!
チラリ、と視線を向ける父親。
俺の婚約者に興味の無い様子が丸分かりだ。きっと名前が誰の婚約者かすら覚えていないだろう。
「この娘が五条家に必要だとでも?」
「は?別にそんなんじゃねーよ」
「ならなぜそこまで庇う?」
「初めてのダチが困ってんなら助けるだろ」
仲良しごっこの延長で破棄なんかされてたまるかっ。
どうにか出来ないかと頭を巡らせる。
「はっはっはっ!!
ダチ一人の為だけに禪院家に喧嘩を売ると?」
「高値で売ってやろうか?
なんなら腐った考え失くす為に皆殺しして滅ぼしてやるよ」
「吼えるな小僧」
「いくらでも喉元噛み千切ってやる」
「悟、私の事を忘れられるのは困るよ」
「笑顔で呪霊出すとかマジギレじゃん」
「怒っているからね」
異例の速さで一級へと駆け上がった二人の若き術者。
いずれは特級にも届くのではと噂されている問題児二人が父親の前に揃う。
片や、五条家相伝の無下限呪術と六眼を併せ持つ数百年ぶりの異才。
片や、一般の出でありながら珍しい呪霊操術の使い手。
二人を一度に叩くにしては分が悪いのはどう考えても此方。
無駄な被害を出すよりも、切り捨てるべき人間は誰か……なんて答え、分かりきっている。
「直哉」
「……何」
「その娘の術式と呪力は?」
「ただの結界術と少ない呪力や」
「相伝を産める器か?」
「知らん。他と変わりない」
事実、胎だけで考えるならもっと他にも女は居る。
名前だけに拘る必要など無い。
むしろ、名前じゃない方が良い。
名前は自分の家の術式が色濃く出て引き継がれている。
昔、禪院家と契った女も結局は相伝の子を産めなかった。
名前ならば……なんて考えていない。
望みの薄い胎など父親からすれば必要無い。
「ふむ……。ならいらんな」
予想通りの答え。
奥歯を噛み締めて父親に異論を唱えようとしたがそれより先に父親は口を開く。
「欲しければくれてやる。
その娘に拘らなくても婚約者候補などいくらでもいる」
「へぇ、随分簡単に言うじゃん」
「ただし」
口を挟む隙など与えないよう当主同士の会話。
悟君はまだ次期当主とはいえ、術式と眼があることにより事実上彼こそが五条家の代表。
当主同士の会話に口を挟む馬鹿はいない。
「その娘に投資した分を五条家が支払え」
「いくらだよ」
「3億」
名前にそこまでの価値などない。
それでもあっさりと婚約破棄させるよりは此方の利益を考える。
「そんなんでいいのかよ」
「その娘に拘らねばならぬ程の魅力は無い」
「言ったな?」
携帯を取り出しどこかへ連絡をする。
一方的に連絡をしてあっさりと金銭の振り込み手続きをされてはもう……。
「これでいいだろ?」
「思いきりのいい小僧だな」
「ちゃんと婚約破棄しろよ」
「金額を確認次第進めろ」
「畏まりました」
あっさりと。
今までの俺が積み重ねた時間が無かった事に。
当主が決めたことに文句を言う程愚かでは無い。
それでも許されるのなら……
一歩、一歩遠ざかる。
今すぐに抱き締めてキスをして
そんな野郎と行くなと引き止めたい。
父親の決定など知るかと叫びたい。
好き。
初めて出会ったあの日からずっと。
写真で見て顔で決めた婚約者だったとしても……確かにこの想いは本物で、好きで。
誰にも渡したくない。
誰にでも見せたくない。
俺だけが知っていればいい。
俺だけを想っていればいい。
いきすぎた嫉妬で名前を壊しても
俺だけを見て、俺だけの声を聞き、俺だけに囁いてくれる。
俺の大切で大事な人。
なのにっ!!
こんなあっさりと。
納得する前に強制的に終わらせられるなんて……っ。
遠ざかる名前の後ろ姿。
泣いて泣いて泣いて。
悟君の首に顔を埋めて泣く姿。
「直哉、新しい婚約者は此方で決める」
「………」
「異論は認めん」
父親から告げられ返事を返さず部屋に戻る。
認めん。
あの子以外いらん。
あの子が他の誰かと幸せになる?
そんな事許せるわけが無い。
好き。大好き。愛してる。
そんなちっぽけな言葉で言い表せ無いくらいの感情。
この想いに歯止めがきくのなら最初から囲おうとなんかしていない。
笑った顔だけじゃ飽きてしまう。
泣いた顔も、怯えた顔も、絶望した顔も全て。
全てが愛しくて愛らしくて堪らない。
名前が居ればいい。
名前以外いらない。
こんなことならあの時無理矢理でも……っ
頭を過るのは全てを諦め色を失くした人形のような姿。
「……ははっ」
どこで間違えたんやろ?
誰もいない、あの子がいた形跡の残る部屋。
「クソっ」
ダンッ、と強く叩いた。
何度も何度も。
付き人に名前の監視を言い付ける。
五条悟からの入金を確認した父親は早々に名前の家へ婚約破棄の手紙を出した。
父親同士が話し合い、正式に婚約破棄は成立。
これで俺と名前はただの顔見知りへ。
名前が東京に帰る日、手段など選ばず名前の取ったチケットの隣を予約。
楽しそうにメールを返す姿が可愛らしくもあり、憎らしくもある。
「楽しそうやな」
俺を見て一気に顔色を変えていく。
そんなに……
「何もしいひん」
「……直哉、様」
「座り」
手を握る力を強めれば立ち上がろうとしたのを辞めて大人しくなる。
顔色悪くうつむき震える姿。
前までは支配欲で満たされていた。
その姿が可愛くて、この後に甘やかせば涙を耐えながらすり寄る姿が可愛くて。
俺だけしかいないと刷り込み逃がさないようにしていたのに。
動き出した新幹線。
「名前ちゃんは俺が好かん?」
「………」
「俺な、名前ちゃんが好きや」
「……え?」
東京に着くまで約2時間。
「お話、しよか」
隣に座った直哉様。
何でここに?どうして?
助けも呼べない。人の目があるにしても何があるかわからない。
今すぐ席を移動しようかと立ち上がろうとしたが、直哉様に手を握られる。
そうしている内に新幹線が動いてしまう。
大人しく座る事しか出来なくなりうつ向く。
「名前ちゃんは俺が好かん?」
「………」
「俺な、名前ちゃんが好きや」
「……え?」
直哉様が……私を好き?
聞き間違いかと顔を上げると此方をじっと見つめていた直哉様と目が合う。
「お話、しよか」
逃げられない。
逃げ場などない。
そんな中で話など……。
手の中で震える携帯。
見れば悟くんからのメール。
「悟君といつから知り合いなん?」
「………」
「黙りかい」
はぁ、と吐き出された溜め息に身体が震えてしまう。
「言ったやろ?お話しよーって。
婚約破棄された腹いせに犯したろって思っとったけど」
「………っ」
「出来るかアホ。
惚れた女泣かせて組敷いて嫌われてまで孕ませたないわ」
言っている事は恐ろしいが……。
直哉様は嫌がる私に行為を強制した事は無い。
屋敷にいた頃何度もチャンスはあったはずなのに……同じ布団で寝ていても身体に触れる事はあっても最後までした事は無い。
「ヘタレやと思うか?
散々泣かせて囲っておいて」
「……直哉様は」
「なん?」
「私が嫌いだったのでは?」
「んなわけあるか」
「私は、ただの胎だって……」
胎なのに最後までしないのは嫌われていたからだと。
胎としても欠陥品で……。
「………」
「あの、直哉様……」
「胎や」
ギュッ、と強く握られた片手。
けれど告げられた言葉はやはり私は私ですらないという事。
その言葉に唇を噛み締めて耐える。
「俺にとってはどの女だろうと代わり無い。
数ある母体の一人であり、名ばかりの婚約やったはずだった」
「……直哉様、もういいです」
「ちゃんと最後まで聞き」
「聞きたく……ない、ですっ」
貴方は私を何度絶望に落とせば気が済むのか。
そんなにも嫌われている事に気づかないほど愚かにも甘やかされていると勘違いしていた馬鹿な女を手離せて良かったと思えるはずなのに……。
「名ばかりの婚約者……のはずやった。
そやけど実際に会うてみて……絶対に欲しい思た」
「お願いです……直哉様、離してくださっ」
「一目惚れやねん」
うっとりと目を細目ながら私の指を絡めて握る。
「俺だけものにしたい。
他の奴に触らしたない。
なのに、甚爾君と楽しそうに話してるとこを見て腹立った。
甘やかすだけやと名前ちゃんはどっか行ってまうと思て……」
甚爾様?
たった一度……話しただけの人。
確かにあの日から直哉様は変わってしまった。
「それから男でも女でも関わる者全てに嫉妬して引き離した。
名前ちゃんが俺だけ見るように。
名前ちゃんが俺だけの声を聞くように。
名前ちゃんが俺だけに話すように。
他との関わりを無うしていけば俺だけを見る思たのに……」
ギュウギュウと握られる手が痛い。
この人は誰だろう?
この人は何を言っているのだろう?
怖い。
汗ばむ手から携帯が滑り落ちる。
慌てて取ろうとしたが、私より先に直哉様が取ってくれた。
「好きで、めっちゃ好きで……
間違うてる方法やったとしても、俺だけを見とって欲しかった」
メールに震える携帯を眺める目が細まる。
グッ、と手に力が入る様子に慌てて手を伸ばすが
バキッ、と
私の目の前で不穏な音を立てた携帯。
「その方法が間違うとったとは思わへん。
今すぐにでも名前ちゃんを部屋に押し込めて誰にも見せへんよう囲うてしまいたい。
俺だけを愛して欲しい」
「……直哉様」
「なぁ、名前ちゃん」
愛しとる。
あとがき
ヤンデレちっくになってしまった。
本当直哉くんってあれ何弁何ですかね?
京都弁にすると少し直哉くんのイメージズレる時は大阪弁の方がしっくりくるし、大阪弁でんーーと思うと京都弁の方がしっくり。
なのでイマジナリー的なあの……あれで……
心で読んでください(笑)
なんちゃって方言ってその地方の方々にとても不愉快な思いさせてしまうかもしれませんが、ちょっと私の妄想直哉くんはイマジナリー的な脳内補完しながらお読みください。
・ストーカー被害で訴えるかもしれない名前ちゃん
逃げて。
超逃げて。
お母さんとお父さんの恋愛話は何度聞いても凄いなぁで済ませてしまう。
父似。
・隣に来ちゃった直哉くん
通報されないように破壊しちゃったゴリラ。
絶対ゴリラ。だって禪院からフィジカルゴリラ2名もいるんだぞ?その血受け継いでてゴリラじゃないわけがない。
絶対握力ゴリラ。
・東京在住のお勉強時間のさしす
あれれ〜?
メール来ないけど寝ちゃった?
おっかしーなー
不穏な気配がするなぁ(ガタガタッ)
・東京の夜蛾
おい、待て。お前達どこに行く。
・苗字さん宅
父→お母さんは積極的だからなぁ(ほのぼの)
母→お父さん大好きな現役ストーカー
兄→母ヤバい。けど自分も母似。
妹→母ヤバい。けど自分も母似。
禪院家の闇を知りながら、直哉様は大丈夫だと思ってしまった。苦しませて悪かったと何度も謝られた。
私も家族に迷惑かけてはいけないと頼らなかった。
悟くんが支払った三億により、禪院家から正式に婚約破棄の通達が届いた。
これにより、私は直哉様の婚約者から外れた。
呆気ない終わり。
私の数年間はあっという間に解消されてしまい、禪院家から婚約破棄された使えない女の烙印が残った。
直哉様からも特に連絡も無く……本当に終わってしまったのだと。
父も退院し、大丈夫だからと明日には高専に戻ることに。
「ねぇ、お母さん」
「なぁに?名前」
「お母さんはどうしてお父さんを好きになったの?」
恋とは何か。
愛とは何か。
「そうねぇ……」
形の無い不確定なもの。
それを証明するものは何なのか。
「ズバリ、雰囲気ね!!」
これだけはわかる。
母の答えは当てにならないと。
一緒に聞いていた妹がスンッと表情を失くすなか、母はニコニコと笑う。
「貴女達は見えるからいいかもしれないけど、お母さんは見えないの!!
けど考えてみなさいよ。
夜道に墓地通ってドキドキしながら何かいそう……って思ってたらいきなり血濡れの男がバーンって降ってきてドカバキ一人で何かやってるのよ?
……ゾクゾクしちゃうじゃないっ!!」
「お母さん頭おかしーよ」
「それが吊り橋効果だろうと最後に愛となれば問題無し!!」
「お母さん知ってる?ストーカーって捕まるんだよ?」
「失礼ね!お母さんは愛の狩人よ」
「お母さんってウチの中で一番イカれてるのに何で呪術師じゃないんだろうね?」
妹の辛口に負けない母って何だろう?
母に恋愛相談したのがそもそも間違いなのだろうか?
「お姉ちゃんはお父さん似だから変な男に引っ掛かりそうで心配」
「そう?」
「現に禪院家ヤバかったのにお姉ちゃん何であの人に怒らないの?」
直哉様を怒る?
確かに酷い事をされたのかもしれないが……それは私が直哉様につり合わなかっただけ。
そもそも私が直哉様を叱りつけるような立場にいない。
「……お姉ちゃん、優しすぎ!!」
「女の子大切に出来ない男は良くないけれど、泣き顔が性癖の殿方もいるからねぇ。
お母さんは無理だけど」
「……お母さん、恋してるとどんな気になるの?」
「まず1日中お父さんの事を考え、お父さんのありとあらゆる事を知りたくなってね、お母さん頑張って色々な学校名簿調べたわ!」
「お母さん、犯罪だよ」
「最初は心が折れたのよ?
名前も知らないから名簿見てもわからなくて、実際近場の学校から自分の目で見て回らなきゃいけなくなったし……実際見付けたらあの雰囲気で美化されてて、実物のお父さんに会ったらこの人こんな普通だったかしら?って」
「お母さん、最低だよ」
「まずは声を掛けなきゃ始まらないと思って告白したら逃げられちゃって」
「お母さん、頭イッてるよ」
「逃げ回るお父さんを追いかけながらお父さんの情報集めていると……お父さんが素敵な人だとわかってもっと好きになったの」
「お母さん、本当クレイジーだよね」
妹が絶対お母さんみたいにならないと呟いている。
お母さんの恋愛感覚はわからないが……好きになったら一直線になるのかな?というのは伝わった。
「恋愛なんてビビッと来ないとわからないのよ。
どんなに酷い男でも好きになったら離れられないし
どんなに優しくて素敵な男でも好きになれない事もあるの」
「うげぇ……絶対優しくて素敵な人のがいいって!」
「ふふっ!
名前にもあなたにも必ず現れるわ。ビビッとくる運命の人。
その時は受け身ばかりじゃなく積極的にならなきゃ駄目よ!」
クスクスと笑いながら私も妹も抱き締める母。
「待ってばかりじゃ相手は答えてくれないわ。
アピールして、時に引き、そして周りを固める。
逃さないし、逃す気など無いくらいの気持ちでぶつからなきゃ!!
諦められるならそれこそ恋じゃないのよ」
「お母さん、それ一歩間違えたらヤンデレだよ?
お父さんよくお母さんと結婚したよね……ヤバい」
「失礼ね!純愛よ!!」
妹の冷たい視線を受けてプリプリと怒る母。
そんな二人を見て、私は笑う。
恋とは何か。
愛とは何か。
まだ16歳の私にはわからない。
けれどいつか……直哉様へのこの想い以上に好きになれて大切にしたいと思える相手が出来るのかな?
逃げ出したいとか、苦しいとか、我慢しなきゃって思うよりも
幸せだなって笑いながら隣に居られる人が。
高専に戻る日、家族に見送られて新幹線に乗る。
家から必要そうなものを何点か持ったので少し大荷物となってしまった。
まぁ、座席の下なら邪魔にならないよね……と思って指定された席へ。
家族へ手を降り座る。
隣の席に誰かが座ったので手荷物が邪魔にならないよう気を配る。
悟くん、硝子ちゃん、傑くんから連絡が来ていて駅に着いたら必ず連絡してと三人揃って同じメールに笑ってしまう。
「楽しそうやな」
聞き慣れた声に横を見たら……居るはずのない直哉様がいた。
助けて、と名前ちゃんが手を伸ばしたのは俺やなかった。
まるで映画のワンシーンのようにヒロインを助けにきた男達。
五条家の次期当主である悟君に一般の出にも関わらずこの短期間で悟君にも劣らず名を上げている傑君。
禪院家の使用人では歯が立たず、不法侵入者を排除するどころか二人の殺気に動く事すらままならない。
「助けて……っ」
「ん。よく言った」
目の前で名前ちゃんを抱き締める悟君。
子供を抱き締める親のように。
まるでその二人が本物の恋人のように。
「帰ろ」
腕の中に名前ちゃんを閉じ込めて笑う悟君。
あの顔は、俺と同じ……愛しき者に向ける瞳。
手を繋いで、覆い隠して、自分だけに目を向けさせる。
ズルい。
俺のやぞ。
ムカつく。
何で俺や無いの。
悔しい。
そこは俺の場所や。
触るな。
触るな触るな触るな触るな触るな触るなっ!!!
その子の匂いも
その子の柔らかさも
その子の声も
その子の温もりも
その子の全てが俺のやのにっ!!
「酷ない?
まるで俺が名前ちゃん虐めとるみたいな言い方」
「実際そうだろ」
「悟君こそわかっとる?
その子は俺の婚約者やぞ」
「だから?」
「禪院家の婚約者寝取るんなんて五条家は何考えとるん?
責任取れるんか?クソガキがっ!!」
触るなっ!!
俺のモンや。俺の大事な大事な俺だけの子。
その子をなぜオマエが!?
殺気を隠さず一歩一歩踏み出す。
早く。早く返せ。
その子はオマエが抱いていてもいい存在ではない。
悟君と面と向かって睨み合う。
怯みもしない可愛げの無い悟君や傑君は此方を敵視している。
むしろ、殺気に挟まれた名前こそ震えて青ざめている。
「何の騒ぎだ」
使えない使用人達が道を開ける。
その中央を歩いてきたのは父親。
なぜ今?
忌々しい父親の登場に舌打ちをする。
父親はチラリと俺と悟君を見る。
「五条のとこの倅がなぜ此処に?」
「よぉ、クソ爺。
お宅のクソな息子と話すより話が早ェわ」
本当に可愛げの欠片も無い。
名前を隣に置き、震えてしがみつくのを許しながらしっかりと抱いているあの腕を今すぐへし折ってやりたい。
なのに、クソガキは父親の前に堂々と立ちあり得ない言葉を吐き出した。
「いくら?」
「何の話だ」
「いくらで名前の婚約破棄できんのって聞いてんだよ。
耳も頭も悪くなった?」
フザケルナッ!!!!
婚約破棄?そんなものするものかっ!!
チラリ、と視線を向ける父親。
俺の婚約者に興味の無い様子が丸分かりだ。きっと名前が誰の婚約者かすら覚えていないだろう。
「この娘が五条家に必要だとでも?」
「は?別にそんなんじゃねーよ」
「ならなぜそこまで庇う?」
「初めてのダチが困ってんなら助けるだろ」
仲良しごっこの延長で破棄なんかされてたまるかっ。
どうにか出来ないかと頭を巡らせる。
「はっはっはっ!!
ダチ一人の為だけに禪院家に喧嘩を売ると?」
「高値で売ってやろうか?
なんなら腐った考え失くす為に皆殺しして滅ぼしてやるよ」
「吼えるな小僧」
「いくらでも喉元噛み千切ってやる」
「悟、私の事を忘れられるのは困るよ」
「笑顔で呪霊出すとかマジギレじゃん」
「怒っているからね」
異例の速さで一級へと駆け上がった二人の若き術者。
いずれは特級にも届くのではと噂されている問題児二人が父親の前に揃う。
片や、五条家相伝の無下限呪術と六眼を併せ持つ数百年ぶりの異才。
片や、一般の出でありながら珍しい呪霊操術の使い手。
二人を一度に叩くにしては分が悪いのはどう考えても此方。
無駄な被害を出すよりも、切り捨てるべき人間は誰か……なんて答え、分かりきっている。
「直哉」
「……何」
「その娘の術式と呪力は?」
「ただの結界術と少ない呪力や」
「相伝を産める器か?」
「知らん。他と変わりない」
事実、胎だけで考えるならもっと他にも女は居る。
名前だけに拘る必要など無い。
むしろ、名前じゃない方が良い。
名前は自分の家の術式が色濃く出て引き継がれている。
昔、禪院家と契った女も結局は相伝の子を産めなかった。
名前ならば……なんて考えていない。
望みの薄い胎など父親からすれば必要無い。
「ふむ……。ならいらんな」
予想通りの答え。
奥歯を噛み締めて父親に異論を唱えようとしたがそれより先に父親は口を開く。
「欲しければくれてやる。
その娘に拘らなくても婚約者候補などいくらでもいる」
「へぇ、随分簡単に言うじゃん」
「ただし」
口を挟む隙など与えないよう当主同士の会話。
悟君はまだ次期当主とはいえ、術式と眼があることにより事実上彼こそが五条家の代表。
当主同士の会話に口を挟む馬鹿はいない。
「その娘に投資した分を五条家が支払え」
「いくらだよ」
「3億」
名前にそこまでの価値などない。
それでもあっさりと婚約破棄させるよりは此方の利益を考える。
「そんなんでいいのかよ」
「その娘に拘らねばならぬ程の魅力は無い」
「言ったな?」
携帯を取り出しどこかへ連絡をする。
一方的に連絡をしてあっさりと金銭の振り込み手続きをされてはもう……。
「これでいいだろ?」
「思いきりのいい小僧だな」
「ちゃんと婚約破棄しろよ」
「金額を確認次第進めろ」
「畏まりました」
あっさりと。
今までの俺が積み重ねた時間が無かった事に。
当主が決めたことに文句を言う程愚かでは無い。
それでも許されるのなら……
一歩、一歩遠ざかる。
今すぐに抱き締めてキスをして
そんな野郎と行くなと引き止めたい。
父親の決定など知るかと叫びたい。
好き。
初めて出会ったあの日からずっと。
写真で見て顔で決めた婚約者だったとしても……確かにこの想いは本物で、好きで。
誰にも渡したくない。
誰にでも見せたくない。
俺だけが知っていればいい。
俺だけを想っていればいい。
いきすぎた嫉妬で名前を壊しても
俺だけを見て、俺だけの声を聞き、俺だけに囁いてくれる。
俺の大切で大事な人。
なのにっ!!
こんなあっさりと。
納得する前に強制的に終わらせられるなんて……っ。
遠ざかる名前の後ろ姿。
泣いて泣いて泣いて。
悟君の首に顔を埋めて泣く姿。
「直哉、新しい婚約者は此方で決める」
「………」
「異論は認めん」
父親から告げられ返事を返さず部屋に戻る。
認めん。
あの子以外いらん。
あの子が他の誰かと幸せになる?
そんな事許せるわけが無い。
好き。大好き。愛してる。
そんなちっぽけな言葉で言い表せ無いくらいの感情。
この想いに歯止めがきくのなら最初から囲おうとなんかしていない。
笑った顔だけじゃ飽きてしまう。
泣いた顔も、怯えた顔も、絶望した顔も全て。
全てが愛しくて愛らしくて堪らない。
名前が居ればいい。
名前以外いらない。
こんなことならあの時無理矢理でも……っ
頭を過るのは全てを諦め色を失くした人形のような姿。
「……ははっ」
どこで間違えたんやろ?
誰もいない、あの子がいた形跡の残る部屋。
「クソっ」
ダンッ、と強く叩いた。
何度も何度も。
付き人に名前の監視を言い付ける。
五条悟からの入金を確認した父親は早々に名前の家へ婚約破棄の手紙を出した。
父親同士が話し合い、正式に婚約破棄は成立。
これで俺と名前はただの顔見知りへ。
名前が東京に帰る日、手段など選ばず名前の取ったチケットの隣を予約。
楽しそうにメールを返す姿が可愛らしくもあり、憎らしくもある。
「楽しそうやな」
俺を見て一気に顔色を変えていく。
そんなに……
「何もしいひん」
「……直哉、様」
「座り」
手を握る力を強めれば立ち上がろうとしたのを辞めて大人しくなる。
顔色悪くうつむき震える姿。
前までは支配欲で満たされていた。
その姿が可愛くて、この後に甘やかせば涙を耐えながらすり寄る姿が可愛くて。
俺だけしかいないと刷り込み逃がさないようにしていたのに。
動き出した新幹線。
「名前ちゃんは俺が好かん?」
「………」
「俺な、名前ちゃんが好きや」
「……え?」
東京に着くまで約2時間。
「お話、しよか」
隣に座った直哉様。
何でここに?どうして?
助けも呼べない。人の目があるにしても何があるかわからない。
今すぐ席を移動しようかと立ち上がろうとしたが、直哉様に手を握られる。
そうしている内に新幹線が動いてしまう。
大人しく座る事しか出来なくなりうつ向く。
「名前ちゃんは俺が好かん?」
「………」
「俺な、名前ちゃんが好きや」
「……え?」
直哉様が……私を好き?
聞き間違いかと顔を上げると此方をじっと見つめていた直哉様と目が合う。
「お話、しよか」
逃げられない。
逃げ場などない。
そんな中で話など……。
手の中で震える携帯。
見れば悟くんからのメール。
「悟君といつから知り合いなん?」
「………」
「黙りかい」
はぁ、と吐き出された溜め息に身体が震えてしまう。
「言ったやろ?お話しよーって。
婚約破棄された腹いせに犯したろって思っとったけど」
「………っ」
「出来るかアホ。
惚れた女泣かせて組敷いて嫌われてまで孕ませたないわ」
言っている事は恐ろしいが……。
直哉様は嫌がる私に行為を強制した事は無い。
屋敷にいた頃何度もチャンスはあったはずなのに……同じ布団で寝ていても身体に触れる事はあっても最後までした事は無い。
「ヘタレやと思うか?
散々泣かせて囲っておいて」
「……直哉様は」
「なん?」
「私が嫌いだったのでは?」
「んなわけあるか」
「私は、ただの胎だって……」
胎なのに最後までしないのは嫌われていたからだと。
胎としても欠陥品で……。
「………」
「あの、直哉様……」
「胎や」
ギュッ、と強く握られた片手。
けれど告げられた言葉はやはり私は私ですらないという事。
その言葉に唇を噛み締めて耐える。
「俺にとってはどの女だろうと代わり無い。
数ある母体の一人であり、名ばかりの婚約やったはずだった」
「……直哉様、もういいです」
「ちゃんと最後まで聞き」
「聞きたく……ない、ですっ」
貴方は私を何度絶望に落とせば気が済むのか。
そんなにも嫌われている事に気づかないほど愚かにも甘やかされていると勘違いしていた馬鹿な女を手離せて良かったと思えるはずなのに……。
「名ばかりの婚約者……のはずやった。
そやけど実際に会うてみて……絶対に欲しい思た」
「お願いです……直哉様、離してくださっ」
「一目惚れやねん」
うっとりと目を細目ながら私の指を絡めて握る。
「俺だけものにしたい。
他の奴に触らしたない。
なのに、甚爾君と楽しそうに話してるとこを見て腹立った。
甘やかすだけやと名前ちゃんはどっか行ってまうと思て……」
甚爾様?
たった一度……話しただけの人。
確かにあの日から直哉様は変わってしまった。
「それから男でも女でも関わる者全てに嫉妬して引き離した。
名前ちゃんが俺だけ見るように。
名前ちゃんが俺だけの声を聞くように。
名前ちゃんが俺だけに話すように。
他との関わりを無うしていけば俺だけを見る思たのに……」
ギュウギュウと握られる手が痛い。
この人は誰だろう?
この人は何を言っているのだろう?
怖い。
汗ばむ手から携帯が滑り落ちる。
慌てて取ろうとしたが、私より先に直哉様が取ってくれた。
「好きで、めっちゃ好きで……
間違うてる方法やったとしても、俺だけを見とって欲しかった」
メールに震える携帯を眺める目が細まる。
グッ、と手に力が入る様子に慌てて手を伸ばすが
バキッ、と
私の目の前で不穏な音を立てた携帯。
「その方法が間違うとったとは思わへん。
今すぐにでも名前ちゃんを部屋に押し込めて誰にも見せへんよう囲うてしまいたい。
俺だけを愛して欲しい」
「……直哉様」
「なぁ、名前ちゃん」
愛しとる。
あとがき
ヤンデレちっくになってしまった。
本当直哉くんってあれ何弁何ですかね?
京都弁にすると少し直哉くんのイメージズレる時は大阪弁の方がしっくりくるし、大阪弁でんーーと思うと京都弁の方がしっくり。
なのでイマジナリー的なあの……あれで……
心で読んでください(笑)
なんちゃって方言ってその地方の方々にとても不愉快な思いさせてしまうかもしれませんが、ちょっと私の妄想直哉くんはイマジナリー的な脳内補完しながらお読みください。
・ストーカー被害で訴えるかもしれない名前ちゃん
逃げて。
超逃げて。
お母さんとお父さんの恋愛話は何度聞いても凄いなぁで済ませてしまう。
父似。
・隣に来ちゃった直哉くん
通報されないように破壊しちゃったゴリラ。
絶対ゴリラ。だって禪院からフィジカルゴリラ2名もいるんだぞ?その血受け継いでてゴリラじゃないわけがない。
絶対握力ゴリラ。
・東京在住のお勉強時間のさしす
あれれ〜?
メール来ないけど寝ちゃった?
おっかしーなー
不穏な気配がするなぁ(ガタガタッ)
・東京の夜蛾
おい、待て。お前達どこに行く。
・苗字さん宅
父→お母さんは積極的だからなぁ(ほのぼの)
母→お父さん大好きな現役ストーカー
兄→母ヤバい。けど自分も母似。
妹→母ヤバい。けど自分も母似。