通行人 番外編
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「ねーねー今日なーんの日だ!!」
にっこにっこしながらのし掛かってきた現実では31歳になるであろう白い頭の190オーバー。
ちなみに今日は12月7日。
この男の誕生日である。
「羽生結弦くんの誕生日」
「違う」
「カマキリ先生の誕生日」
「誰それ」
「香川照之」
「わかってて言ってる?」
「いや、普通にテレビでやってましたが?」
ニュースで流れた情報をそのまま伝えたらブスッとした悟。
子供らしいなぁ、と思いながら拗ねた悟の頭を撫でる。
「嘘だよ。おめでとう、悟」
「プレゼントは名前でいいよ」
「ははっ、親父か」
仕事があるので悟にハグをする。
「帰って来たら祝おうね」
「普通は恋人の誕生日の為に仕事休まない?」
「休みませーん」
じゃあねー、と別れて仕事場………ではなく、私はスーパーへ。
「伊地知くん、頼んだわよ」
"は、はい!"
生徒達へのラインも済ませる。
さあ、伊地知くんが悟を連れ出し任務を終わらせるまでが勝負だ。
高専の寮で大量の揚げ物をする私と悠仁くん。
ケーキ担当の棘くんに野薔薇ちゃん。
飾り担当のパンダに真希ちゃんにめぐみん。
「名前姉あとどれくらい?」
「唐揚げ半分」
「じゃあ俺おにぎり作るね」
「頼んだ!!」
「ちょっと狗巻先輩、それ……」
「しゃけ」
「………もういいわ」
「飽きた」
「真希さん手動かしてください」
「そうだゾ、真希」
「何で私はこっちなんだよ」
「不器用だからっすね」
「喧嘩売ってんのか」
「まぁまぁ、ほらやるぞー」
「黙れ畜生」
各々の担当を文句を交えながら黙々と手を動かす。
悟の事だから生徒にも誕生日を催促してくるだろう。
生徒達……特に2年は去年プレゼントを渡したのに祝う心が足りないと言われぶちギレた。
今年は悠仁くんがその話を聞いた上でやろーよ先生の誕生日会!!なんて言い出したので、去年の文句を挽回すべくご本人の希望通り盛大に祝ってやろうとなったのだ。
the、パーティーって感じの会場も出来たし、料理もセッティング済み。
ケーキもた。
「うわっ!!名前姉いつそれ作ったの!?」
「悟いない時にチョコでチョコチョコ」
「売り物みたいね」
「狗巻先輩が悪戯しなかったらな」
「明太子!」
いや、うん……。
棘くんにケーキ任せたのが間違ってたか?
「棘くん」
「しゃけ」
「何でクリーム赤いの?」
「明太子」
「この人食紅ぶっ混んだのよ」
食欲が無くなりそうな毒々しいクリームだな。
そこに悟っぽい似顔絵のチョコを乗せたら……
「仕上げだな」
「真希ちゃんストップストップストップ」
「なんだよ」
「むしろお手にお持ちのそちらは?」
「赤い生クリーム」
キリッとした顔で何をしようとしてるんだい?
「顔が腹立つから落書きしようと思って」
「待って。せめてみんなで落書き前に写真撮ろうよ」
「仕方ねーな」
生徒達と楽しそうに写真を撮る。
「よし、皆の者」
「なになにー?」
「こちらを」
そっと配ったのは、以前決め顔で送られてきた悟の目隠しがない素顔だ。
それをお面にした。
「お好きにお使い」
「ぶふぁっ!!!!な、なにこれ!!!」
「誰でも悟くんになれるお面」
「腹立つキメ顔ね」
「好きにしていいんですよね?」
きゅぽん、とマッキーで躊躇無く落書きするめぐみん。
同じように戸惑い無く落書きする2年。
「まだまだあるから部屋一面に飾ろう」
「キッモ!!!」
顔に"肉"やら"馬鹿"やらグルグルから始まり、カラーペンで化粧をしたり、塗り潰したりとにかくやりたい放題やった。
それを壁に貼っていく。
「名前、そろそろ五条が……キモいな」
「あ、硝子ちゃんおつー」
「五条を祓う儀式か?」
「祝う心と嫌がらせの心が合わさった結果かな」
今のところ嫌がらせ要素しかない。
普通じゃ悟は満足しないからな。
「名前さん、黒板どうします?」
「無難におめでとうって書くか?」
「寄せ書きみたく書く?」
「ねーねー名前姉、これ描ける?」
「ん?」
悠仁に見せられたのはいい年した男が生足でスカート履いてがに股でいる。
「………悠仁くん、これは?」
「俺が死んでた時に五条先生が釘崎の真似してたやつ」
「は?何やってんのあの馬鹿」
「うわ……最悪だな」
「ちょっと待ちなさいよ。私の真似って………は?」
殺意が増した野薔薇ちゃんは悟のお面に釘を打ち付けていた。
硝子ちゃんもせっかくだから……と悟の眉間にメスを突き立てた。
「悠仁くん、スマホ借りるね」
「いいよ!」
チョークで描くがに股生足スカート姿の目隠し男。
パンダと棘くんが爆笑している。
真希ちゃんが横に"死ねクズ"
野薔薇ちゃんが"地獄に落ちろ"
硝子ちゃんが"ドクズ"
めぐみんが"最低ですね"
悠仁くんが"おっぱっぴー"
棘くんが"おかか"
パンダが"自重しろ"
「………なかなかヤバいね」
「普通に事案かと」
「名前さん、居ます………は?」
「あ、七海くんおつー」
ガラッと入って来た七海くん。
教室を見て無言で固まった。
「はい、七海くんの分」
「受けとりたくありません」
「好きに貼って」
「わかりました」
ぐしゃぁっと握りつぶし、くしゃくしゃになったのを画鋲で貼っていた。
黒板を見る七海くん。
「あれは……絵ですよね?」
「実物の写真を元に描いた絵だね」
「……やったんですか?」
「らしいよ」
ありえない……と頭を抱える七海くん。
わかる、わかるよその気持ち……!!
「五条先生きたよ!」
悠仁くんの言葉にそれぞれが巨大バズーカを手に位置につく。
「お疲れサマン…」
ガラッと入って来た瞬間、正面からバズーカーに襲われた悟。
しかしそこは無下限のせいで当たらないが……
キラキラしたテープが悟の頭に。
「は?」
「五条先生おめでとう!」
パーンッと一年三人がバズーカーを鳴らす。
キラキラだらけの妖怪になりつつある。
「悟、おめでとさん」
「しゃけ」
再び2年がバズーカを。
キラキラまみれの31歳は全身キラキラテープで輝いている。
「何これ」
「お祝いだよー。おめでとう、悟」
「名前、仕事行ったじゃん」
「本日はこれがお仕事でした」
「……ふふっ、はははっ!皆僕の事好き過ぎるでしょ」
嬉しそうに笑いながらキラキラを落とす。
クリームパイはほら……掃除大変だから。
嬉しそうに教室に入り……固まった悟。
「ねぇ」
「ん?」
「見間違いじゃなければアレとソレ何?」
「皆の気持ちが籠ったお面と寄せ書き」
「嫌がらせじゃん」
お面を見て、黒板を見てしゃがみこむ悟。
元は君が送って来た写真だよ。
「僕誕生日だよね?」
「イエス!
ほら、ハッピーバースディトゥーユー。
悟、ろうそくを吹き消して」
「待って。なんで僕の顔に悪戯すんの?
チョコのクオリティー高いのにケーキ真っ赤じゃん」
「棘くんと野薔薇ちゃんの自信作だよ」
「しゃけ!」
「五条、おめでとう。ほら、飴だ」
「………硝子、これプレゼントって言わないよね?」
「馬鹿に与えるのはこれで充分だろ」
硝子ちゃんは飴玉一袋(ニッキ味)を渡した。
「私からはコレを」
「七海、オマエ僕の事嫌いだろ」
「好きになれる要素が無いかと」
七海くんはスティックシュガーを渡した。
「私ら2年からだ」
「ツナ」
「美味いぞ」
2年からはう○い棒(シュガーバター味)を。
「俺らはコレ!!」
「感謝しなさい」
「おめでとうございます」
1年からは千歳飴を。
「ワー、アリガトウミンナ……」
片言でプレゼントを抱える悟の肩を叩く。
「悟」
「名前……」
「悟が産まれた12月7日の人はね……
その1、人を強く信じる傾向あり、個性的な魅力がある」
「え?何?突然」
「五条って人を強く信じる奴か?」
「まぁまぁ信じてくれるし個性的な魅力はありますね。個性的な」
「硝子と七海、その含み何?ねぇ」
「その2」
「まだ続くの?」
「その2、細部に気を配れる。
その3、理想主義
その4、空気が読める」
「「「4間違ってね?」」」
「パンダ、真希、野薔薇酷くない?
僕だって空気くらい読むよ」
「空気読める人は低俗な手紙を渡しませんよ」
「ちんこって書いた紙渡したのまだ根に持ってるのかよなーなみぃ」
「その5、二面性がある。
その6、1人の時間を好む傾向あり。
その7、割と気分で行動を決めがち」
「「すっげー納得」」
「五条先生らしいな」
「うんうん。格好良さと馬鹿っぽさの二面性とか、気分で行動決めるのとか」
「ねぇ!!!僕、誕生日だよね!?」
「その8、胸の内を明かさない。
その9、ちょっと親しみにくい。
その10、割りと人見知り」
「ちょっと親しみにくいというか、普通に関わりたくないです」
「わかる」
「硝子と七海は僕が嫌い?」
「嫌いです」「どうでもいい」
「僕泣くよ」
「……五条先生で人見知りなら、ナナミンの心のドアを開くには物凄く大変なんじゃ?」
「そもそも五条さんは人見知りではなく他人に興味が無いと思いますよ」
「七海は僕を祝いたいの?抉りたいの?」
「抉れるほどハートが弱い人じゃないでしょう貴方」
ここぞとばかりに七海くんが攻撃している。
もうやめて!!悟のライフは……
「七海のばーか。ハゲー。デカチン」
まだまだ満タンですね、はい。
「その他諸々諸説ございますが」
「まだ続くの?その話」
「産まれてきてくれてありがとう、悟」
Happy Birth Day
それぞれが隠していた本命のプレゼントを差し出す。
ポカン、とする悟。
「これからもよろしくね、皆の最強さん」
「……はぁ、もう…」
「嬉しい?」
「めっちゃくちゃ嬉しい」
「やったね、皆。大成功だ」
わーい、と喜ぶ生徒達。
嬉しそうな悟にそっと飲み物を手渡す。
「ほら、悟も一緒に楽しもう」
「名前、ありが…」
シュバババババ、と悟の瓶からコーラが溢れる。
勿論顔に向かって。
ビチャビチャになった悟が佇む。
そして教室にどっと響く笑い声。
「名前姉ナーイス!!」
「やったぜ悠仁くん!」
イエーイ、とハイタッチ。
今回顔面パイだとお掃除大変なので、メントスコーラにいたしました。
「ビッシャビシャね」
「よく似合ってんじゃねーか」
「メントスコーラってすげぇな」
「しゃけ」
「あ、五条先生動かないでくださいね。床濡れますから」
「ざまぁ」
「良かったですね」
笑いの収まらない中、ピクリともしなかった悟が笑いだす。
「はは、ははははっ」
「あ、キレた」
「最高に面白い企画考えてくれたのは名前?」
「言い出しっぺは悠仁くんだよ」
「あっ、ズリィ!メントスコーラは名前姉の案じゃん!」
「OK。わかった。
はぁ、ベットベトなんだけど」
「……怒ってないの?五条先生」
「ん?怒ってないよ。
むしろ生徒達に愛されてて僕って幸せ者だなぁと思って」
にっこり笑う悟。
おや?思っていた反応と違うぜ!!
にこにこしながら生徒と軽食を食べ始める悟。
私はそっと悟から距離をとろうとしたのだが
「名前」
「はーい?」
「僕嬉しいよ」
「喜んで貰えて良かったよ。
じゃ、楽しんで」
「後で覚えとけよ、名前」
………やばい。これ今夜私死ぬ。
にっこり笑顔なのに、目の奥が笑っておりませんよ?ダーリン。
……明日動けるといいな……と思いました。
あとがき
はっぴーばーすでー( ≧∀≦)ノ悟
急いで書いて間に合った!!!!
パイ投げは夏に
メントスコーラなら冬もギリいける。
おめでとう!悟!!!
これからも愛してるぜ!!!
にっこにっこしながらのし掛かってきた現実では31歳になるであろう白い頭の190オーバー。
ちなみに今日は12月7日。
この男の誕生日である。
「羽生結弦くんの誕生日」
「違う」
「カマキリ先生の誕生日」
「誰それ」
「香川照之」
「わかってて言ってる?」
「いや、普通にテレビでやってましたが?」
ニュースで流れた情報をそのまま伝えたらブスッとした悟。
子供らしいなぁ、と思いながら拗ねた悟の頭を撫でる。
「嘘だよ。おめでとう、悟」
「プレゼントは名前でいいよ」
「ははっ、親父か」
仕事があるので悟にハグをする。
「帰って来たら祝おうね」
「普通は恋人の誕生日の為に仕事休まない?」
「休みませーん」
じゃあねー、と別れて仕事場………ではなく、私はスーパーへ。
「伊地知くん、頼んだわよ」
"は、はい!"
生徒達へのラインも済ませる。
さあ、伊地知くんが悟を連れ出し任務を終わらせるまでが勝負だ。
高専の寮で大量の揚げ物をする私と悠仁くん。
ケーキ担当の棘くんに野薔薇ちゃん。
飾り担当のパンダに真希ちゃんにめぐみん。
「名前姉あとどれくらい?」
「唐揚げ半分」
「じゃあ俺おにぎり作るね」
「頼んだ!!」
「ちょっと狗巻先輩、それ……」
「しゃけ」
「………もういいわ」
「飽きた」
「真希さん手動かしてください」
「そうだゾ、真希」
「何で私はこっちなんだよ」
「不器用だからっすね」
「喧嘩売ってんのか」
「まぁまぁ、ほらやるぞー」
「黙れ畜生」
各々の担当を文句を交えながら黙々と手を動かす。
悟の事だから生徒にも誕生日を催促してくるだろう。
生徒達……特に2年は去年プレゼントを渡したのに祝う心が足りないと言われぶちギレた。
今年は悠仁くんがその話を聞いた上でやろーよ先生の誕生日会!!なんて言い出したので、去年の文句を挽回すべくご本人の希望通り盛大に祝ってやろうとなったのだ。
the、パーティーって感じの会場も出来たし、料理もセッティング済み。
ケーキもた。
「うわっ!!名前姉いつそれ作ったの!?」
「悟いない時にチョコでチョコチョコ」
「売り物みたいね」
「狗巻先輩が悪戯しなかったらな」
「明太子!」
いや、うん……。
棘くんにケーキ任せたのが間違ってたか?
「棘くん」
「しゃけ」
「何でクリーム赤いの?」
「明太子」
「この人食紅ぶっ混んだのよ」
食欲が無くなりそうな毒々しいクリームだな。
そこに悟っぽい似顔絵のチョコを乗せたら……
「仕上げだな」
「真希ちゃんストップストップストップ」
「なんだよ」
「むしろお手にお持ちのそちらは?」
「赤い生クリーム」
キリッとした顔で何をしようとしてるんだい?
「顔が腹立つから落書きしようと思って」
「待って。せめてみんなで落書き前に写真撮ろうよ」
「仕方ねーな」
生徒達と楽しそうに写真を撮る。
「よし、皆の者」
「なになにー?」
「こちらを」
そっと配ったのは、以前決め顔で送られてきた悟の目隠しがない素顔だ。
それをお面にした。
「お好きにお使い」
「ぶふぁっ!!!!な、なにこれ!!!」
「誰でも悟くんになれるお面」
「腹立つキメ顔ね」
「好きにしていいんですよね?」
きゅぽん、とマッキーで躊躇無く落書きするめぐみん。
同じように戸惑い無く落書きする2年。
「まだまだあるから部屋一面に飾ろう」
「キッモ!!!」
顔に"肉"やら"馬鹿"やらグルグルから始まり、カラーペンで化粧をしたり、塗り潰したりとにかくやりたい放題やった。
それを壁に貼っていく。
「名前、そろそろ五条が……キモいな」
「あ、硝子ちゃんおつー」
「五条を祓う儀式か?」
「祝う心と嫌がらせの心が合わさった結果かな」
今のところ嫌がらせ要素しかない。
普通じゃ悟は満足しないからな。
「名前さん、黒板どうします?」
「無難におめでとうって書くか?」
「寄せ書きみたく書く?」
「ねーねー名前姉、これ描ける?」
「ん?」
悠仁に見せられたのはいい年した男が生足でスカート履いてがに股でいる。
「………悠仁くん、これは?」
「俺が死んでた時に五条先生が釘崎の真似してたやつ」
「は?何やってんのあの馬鹿」
「うわ……最悪だな」
「ちょっと待ちなさいよ。私の真似って………は?」
殺意が増した野薔薇ちゃんは悟のお面に釘を打ち付けていた。
硝子ちゃんもせっかくだから……と悟の眉間にメスを突き立てた。
「悠仁くん、スマホ借りるね」
「いいよ!」
チョークで描くがに股生足スカート姿の目隠し男。
パンダと棘くんが爆笑している。
真希ちゃんが横に"死ねクズ"
野薔薇ちゃんが"地獄に落ちろ"
硝子ちゃんが"ドクズ"
めぐみんが"最低ですね"
悠仁くんが"おっぱっぴー"
棘くんが"おかか"
パンダが"自重しろ"
「………なかなかヤバいね」
「普通に事案かと」
「名前さん、居ます………は?」
「あ、七海くんおつー」
ガラッと入って来た七海くん。
教室を見て無言で固まった。
「はい、七海くんの分」
「受けとりたくありません」
「好きに貼って」
「わかりました」
ぐしゃぁっと握りつぶし、くしゃくしゃになったのを画鋲で貼っていた。
黒板を見る七海くん。
「あれは……絵ですよね?」
「実物の写真を元に描いた絵だね」
「……やったんですか?」
「らしいよ」
ありえない……と頭を抱える七海くん。
わかる、わかるよその気持ち……!!
「五条先生きたよ!」
悠仁くんの言葉にそれぞれが巨大バズーカを手に位置につく。
「お疲れサマン…」
ガラッと入って来た瞬間、正面からバズーカーに襲われた悟。
しかしそこは無下限のせいで当たらないが……
キラキラしたテープが悟の頭に。
「は?」
「五条先生おめでとう!」
パーンッと一年三人がバズーカーを鳴らす。
キラキラだらけの妖怪になりつつある。
「悟、おめでとさん」
「しゃけ」
再び2年がバズーカを。
キラキラまみれの31歳は全身キラキラテープで輝いている。
「何これ」
「お祝いだよー。おめでとう、悟」
「名前、仕事行ったじゃん」
「本日はこれがお仕事でした」
「……ふふっ、はははっ!皆僕の事好き過ぎるでしょ」
嬉しそうに笑いながらキラキラを落とす。
クリームパイはほら……掃除大変だから。
嬉しそうに教室に入り……固まった悟。
「ねぇ」
「ん?」
「見間違いじゃなければアレとソレ何?」
「皆の気持ちが籠ったお面と寄せ書き」
「嫌がらせじゃん」
お面を見て、黒板を見てしゃがみこむ悟。
元は君が送って来た写真だよ。
「僕誕生日だよね?」
「イエス!
ほら、ハッピーバースディトゥーユー。
悟、ろうそくを吹き消して」
「待って。なんで僕の顔に悪戯すんの?
チョコのクオリティー高いのにケーキ真っ赤じゃん」
「棘くんと野薔薇ちゃんの自信作だよ」
「しゃけ!」
「五条、おめでとう。ほら、飴だ」
「………硝子、これプレゼントって言わないよね?」
「馬鹿に与えるのはこれで充分だろ」
硝子ちゃんは飴玉一袋(ニッキ味)を渡した。
「私からはコレを」
「七海、オマエ僕の事嫌いだろ」
「好きになれる要素が無いかと」
七海くんはスティックシュガーを渡した。
「私ら2年からだ」
「ツナ」
「美味いぞ」
2年からはう○い棒(シュガーバター味)を。
「俺らはコレ!!」
「感謝しなさい」
「おめでとうございます」
1年からは千歳飴を。
「ワー、アリガトウミンナ……」
片言でプレゼントを抱える悟の肩を叩く。
「悟」
「名前……」
「悟が産まれた12月7日の人はね……
その1、人を強く信じる傾向あり、個性的な魅力がある」
「え?何?突然」
「五条って人を強く信じる奴か?」
「まぁまぁ信じてくれるし個性的な魅力はありますね。個性的な」
「硝子と七海、その含み何?ねぇ」
「その2」
「まだ続くの?」
「その2、細部に気を配れる。
その3、理想主義
その4、空気が読める」
「「「4間違ってね?」」」
「パンダ、真希、野薔薇酷くない?
僕だって空気くらい読むよ」
「空気読める人は低俗な手紙を渡しませんよ」
「ちんこって書いた紙渡したのまだ根に持ってるのかよなーなみぃ」
「その5、二面性がある。
その6、1人の時間を好む傾向あり。
その7、割と気分で行動を決めがち」
「「すっげー納得」」
「五条先生らしいな」
「うんうん。格好良さと馬鹿っぽさの二面性とか、気分で行動決めるのとか」
「ねぇ!!!僕、誕生日だよね!?」
「その8、胸の内を明かさない。
その9、ちょっと親しみにくい。
その10、割りと人見知り」
「ちょっと親しみにくいというか、普通に関わりたくないです」
「わかる」
「硝子と七海は僕が嫌い?」
「嫌いです」「どうでもいい」
「僕泣くよ」
「……五条先生で人見知りなら、ナナミンの心のドアを開くには物凄く大変なんじゃ?」
「そもそも五条さんは人見知りではなく他人に興味が無いと思いますよ」
「七海は僕を祝いたいの?抉りたいの?」
「抉れるほどハートが弱い人じゃないでしょう貴方」
ここぞとばかりに七海くんが攻撃している。
もうやめて!!悟のライフは……
「七海のばーか。ハゲー。デカチン」
まだまだ満タンですね、はい。
「その他諸々諸説ございますが」
「まだ続くの?その話」
「産まれてきてくれてありがとう、悟」
Happy Birth Day
それぞれが隠していた本命のプレゼントを差し出す。
ポカン、とする悟。
「これからもよろしくね、皆の最強さん」
「……はぁ、もう…」
「嬉しい?」
「めっちゃくちゃ嬉しい」
「やったね、皆。大成功だ」
わーい、と喜ぶ生徒達。
嬉しそうな悟にそっと飲み物を手渡す。
「ほら、悟も一緒に楽しもう」
「名前、ありが…」
シュバババババ、と悟の瓶からコーラが溢れる。
勿論顔に向かって。
ビチャビチャになった悟が佇む。
そして教室にどっと響く笑い声。
「名前姉ナーイス!!」
「やったぜ悠仁くん!」
イエーイ、とハイタッチ。
今回顔面パイだとお掃除大変なので、メントスコーラにいたしました。
「ビッシャビシャね」
「よく似合ってんじゃねーか」
「メントスコーラってすげぇな」
「しゃけ」
「あ、五条先生動かないでくださいね。床濡れますから」
「ざまぁ」
「良かったですね」
笑いの収まらない中、ピクリともしなかった悟が笑いだす。
「はは、ははははっ」
「あ、キレた」
「最高に面白い企画考えてくれたのは名前?」
「言い出しっぺは悠仁くんだよ」
「あっ、ズリィ!メントスコーラは名前姉の案じゃん!」
「OK。わかった。
はぁ、ベットベトなんだけど」
「……怒ってないの?五条先生」
「ん?怒ってないよ。
むしろ生徒達に愛されてて僕って幸せ者だなぁと思って」
にっこり笑う悟。
おや?思っていた反応と違うぜ!!
にこにこしながら生徒と軽食を食べ始める悟。
私はそっと悟から距離をとろうとしたのだが
「名前」
「はーい?」
「僕嬉しいよ」
「喜んで貰えて良かったよ。
じゃ、楽しんで」
「後で覚えとけよ、名前」
………やばい。これ今夜私死ぬ。
にっこり笑顔なのに、目の奥が笑っておりませんよ?ダーリン。
……明日動けるといいな……と思いました。
あとがき
はっぴーばーすでー( ≧∀≦)ノ悟
急いで書いて間に合った!!!!
パイ投げは夏に
メントスコーラなら冬もギリいける。
おめでとう!悟!!!
これからも愛してるぜ!!!