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「ねっっっえさーーーーーーん!!!!」
「名前!!久しぶりね!!」
感動の姉さんとの再開なう、な通行人名前です。
まぁ前回会ったの一年近く前だもんな。
二人でハグしようとしたのだが
「ストップ」
「うっ」
「はい、ハグ」
「ッザケンジャナイワヨ五条!!!
アンタそこは私と名前の再開のハグの瞬間でしょーが!!!邪魔すんな!!」
「僕だって数日ぶりの再開だし。
昨日僕頑張ったし」
「そこどけ!!!離せ!!」
「ヤダよ。僕のだもん」
「デカい男がだもんなんて使ってんじゃねぇぇえええええ」
誰か助けて。
悟の硬い胸筋で顔面潰されて身動き取れないし、顔上げたら姉さんのマジギレ顔があった。
「ほら歌姫が怒鳴るから名前がチワワみたいに震えだした」
「アンタに押さえ付けられて窒息しそう、の間違いじゃないの?」
「僕に震えるわけないじゃん」
ギャーギャーと騒いでうるさい。
そして悟の胸筋息苦しい。
ので
悟のボディーに一発入れて、拘束が緩んだ隙に離れた。
ついでにめぐみんと悠仁くんを盾にした。
「オイ名前」
「喧嘩良くない」
「だからって普通ボディー決める?」
「頭突きが良かった?」
「怒って無いから恵と悠仁の間から出ておいで」
「だが断る!!」
「後で覚えときなよ」
「忘れた」
可愛い二人を盾にするのは忍びないが、致し方ない。
「ところで何でみんなボロボロなの?」
「色々あったんで」
「特にあの人ヤバくない?糸目見えてんの?」
「指さしたら駄目だよ名前姉」
「絶対入院しなきゃ駄目だって」
「何で名前さん来たんすか?」
「悟から野球道具持ってこいって言われたから」
伊地知さんと今さっき野球一式買ってきたんだよ。
「虎杖、コイツは何だ」
「え、デカっ。ゴツッ」
「五条先生の恋人」
「は?」
その瞬間、見たことない生徒らが驚きに声を張り上げた。
「あの子らなぁに?」
「京都の奴らだよ」
「………野薔薇、ちゃん…のお顔がぁぁああああああ!!!!!
なに!?何があったの!?」
「喧しいわよ」
「誰!?野薔薇ちゃんのご尊顔に傷入れたの!?
処す?処す?」
「自分でやり返すわ」
「さっすが野薔薇ちゃん!!惚れるしかない」
ぎゅーっと野薔薇ちゃんを抱き締める。
交流会って怪我するまでやるとか聞いてないぞ。
あと、向こうの糸目の人ボコられすぎじゃない?何やったの?更衣室覗いた?
「女」
「ん?」
高校生には見えない額に傷のある一つにくくったゴリラが話しかけてきた。
あれ?いつぞやすれ違ったゴリラじゃん。
「五条悟が好みのタイプか?」
「いや、全然」
「そこは僕って答えるべきところ」
「どんな男がタイプだ」
なぞの威圧感がある。
え?好みのタイプ外れたら処される?
「悪いが君は好みじゃない」
「俺の好みは高田ちゃんのような身長と尻がデカイ女がタイプだ」
「突然の性癖暴露」
「性癖にはソイツの全てが反映される。
女の趣味がつまらん奴はソイツ自身もつまらん」
「なるほど。大いに理解した」
「「「理解すんな」」」
真希ちゃん、野薔薇ちゃん、めぐみんに突っ込まれた。
いやいや、性癖は大事だよ。
つまらんかどうかは置いといて
「イエスロリショタ!!ノータッチ!!」
「頭大丈夫かコイツ」
「恋愛範囲内ではないけど、私がめぐみんや悠仁くんに手を出すということはよろしくない事……だが、愛でたい!!
この気持ちを表すのがイエスロリショタ!!ノータッチ!!」
「俺らロリショタ?」
「違うだろ」
「10年前、高校生だった私に対し小学生だった君達に手を出すヤバさはおわかりかな?」
「ヤバいね、それ」
「犯罪じゃない」
「つまり!!ロリは目で愛で、触れてはいけない神聖なる神々が使わせた天使なり!!」
「馬鹿か」
「今さらダナ」
「しゃけ」
「まぁ、私の性癖ロリショタじゃないけど」
ロリショタは愛でたい。
愛でたいが、そーゆー趣味ではない。
「好みのタイプか………一言で言うならエキゾチックかな」
「ほぅ……その心は」
「エロくない?」
「続きを」
「性癖……と呼べるかわからないけど
好みドストライクなタイプで言えば……
目が細くてつり上がっていて
私よりも身長が高くて
髪の毛が長いのが似合ってて
筋肉がほどほどにある細マッチョで尻がキュッとなってて
喧嘩強くて
二面性があるとめちゃくちゃいい。
真面目なのに意地悪とか、優しそうなのに悪役似合いそうなギャップに悶える。
あと私を愛してくれるなら最高に鼻血出る」
「それ悟とほぼ真逆じゃね?」
「パンダ、シッ」
「昆布っ」
「………は?」
悟のは?が久しぶりに怖い。
めぐみんと悠仁くんの盾は即座に離れ(ちょっ、守って!?)大股で歩み寄る悟が目の前に。
ガシッと顔を捕まれて威圧される私を拝むのやめなさい、一、二年の君達ィ!!!
そりゃ、悟と私の知っている人物であれ?もしかしてってなる人はいるけどそいつじゃない。
「アレが好みなの?は?」
「待て。落ち着け。落ち着こう悟」
「イケメンの僕を差し置いてアイツ?
年上人妻寝取り巨乳無理矢理系モノが好きなアイツ?」
「性癖バラされるの可哀想だからやめたげて。
あと、前より性癖増えてない?」
「僕が好みって言えよ」
「指!!指の力抜こうか!!
待って!!頭潰そうとしないで!?」
「五条ザマァ」
おーほっほっほっって笑う姉さん最高に輝いてるな。
笑ってないで助けてよ姉さん。
ちなみに前髪じゃない。
確かになんかピンポイントであの人指してるように聞こえるけど前髪じゃない。
「あー、あと何気に眼鏡あれば好きかも」
「ちょっと伊地知に借りてくる」
「五条先生超必死だ」
「馬鹿だ」
「馬鹿ね」
「………なるほど。理解した」
スッ、と差し出された手。
慈愛に満ちた表情で見下ろされている。
「俺は東堂葵。オマエの名は?」
「苗字 名前」
「ミス苗字。俺はお前に感動した」
「ん?」
「そこまで拘りのある性癖を持ちながら、違うタイプの五条悟と付き合うなど並みの精神ではない!!」
「あれ?これ誉められてないよね?」
「自分を押し殺し違うタイプと付き合うことなど俺には出来ない覚悟だ」
「私の性癖が特殊みたいな言い方やめて」
「歓迎しよう、ミス苗字……今日から俺達は同志だ」
「意味わからないので今日限りで解散させていただきます」
涙をどぷぁっって流しながら言われても響かないっつの。
あと、人のタイプを特殊な性癖扱いヤメテ。
「好みのタイプは好みのタイプであって
好きになる人ではないぞ?」
「ん?名前姉どーゆー事?」
「私の理論だけど、好みのタイプは理想であって、そんなん全て完璧に備わってる人なんかいないからね。
好きになった人は好きになった人だから好みのタイプと違ってることもある」
「名前さんは好きになった人と好みのタイプは別って事ね」
「理想は理想であって、実際にいたらそりゃーテンションぶち上がるだろうけど……完璧過ぎてもこう……なんか違うってなりそーで」
「あー、わかるかも」
「勝手にボーダー高くしといて、勝手に幻滅しちゃう自分が嫌になるから理想は理想で妄想の中で楽しみたい」
「妄想とか言ってるあたりヤバいよな」
「しゃけ」
「それに悟は好みのタイプに当てはまるっちゃ当てはまるから」
「どんなところだ?」
このゴリラ好みのタイプにどんだけ拘ってんの?いや、悪い事じゃないけどくいつきよ。
「身長高いし、細マッチョだし
見た目と中身のギャップが面白い」
「変わっているな」
「ゴ……東堂くんに言われたくないなぁ」
君のが変わってるよ。
「あぁ、あと
悟は私のこと大好き過ぎるからそこが一番だな」
見た目よりも中身よりも
ただ、私を見て知って愛してくれる。
「例え好みドンピシャの人が現れても
悟が一番好き」
「………すき」
「はいはい。私も大好き」
ぎゅーーーっと私を抱き締める悟。
私も同じように抱き締めたら生徒らはまたかよ、と呆れだす。
「イチャイチャしてんじゃないわよ!!
名前から離れなさい!!」
「僕のだから無理」
再び姉さんvs悟の対決が始まったのでそっと抜け出した。
「で、何で野球?」
「今さらっすね」
「これから京都と野球の試合するんだって」
「青春かよ」
わざわざユニフォームまで集めたんだぞ。
本格的過ぎてビックリだわ。
カッキーーンと飛んでいく悠仁くんの打った球。
今年も東京が勝ったことになるらしいが…そんなことより気になることがある。
「ねぇ、めぐみん」
「なんですか」
「何で君ら野球そんな上手いの?」
悠仁くんはわかる。
万能そうだもんな。オールラウンダーかよ。
「球打って走るだけなら余裕です」
「京都見なよ。ルールすら微妙な子いたぞ」
「普通ですよ」
「なんであんな豪速球打てんの?」
真希ちゃんのボールとかあれ凶器じゃん。
あのゴリラが一撃で殺られるとかもう兵器じゃん。
「京都高のが普通の子に見えてくる不思議」
「東堂も加茂さんも普通の高校にはいないと思いますよ」
「それに比べてウチは……」
万能かよ。
「不良かな」
「違います」
「ヤンキーか」
「変わってないです。違います」
「ヤンキーは勉強以外わりと万能だと思うんだ」
「やめてください」
「東京、悟組……か」
「あの人がヤンキーの頂点とか似合いすぎるのでやめてください」
「五条だァ!!五条か来たぞ!!(低い声)
囲め囲めェ!!数集めりゃ勝てるはずだ!!(低い声)
………僕に勝てると思ってんの?(イケボ)」
「ふっ!!」
「もっと人数集めろォ!!(低い声)
先生ばっかじゃないぜ!!(虎杖声)」
「ま…っ、くくっ」
「雑魚が(伏黒声)」
「やめてください」スンッ
「女もいるぜ(低い声)
おいおい、女だからって甘く見てると(真希声)
頭カチわんぞ(釘崎声)」
「いつ終わりますか」
「よっしゃ、やるぞ棘!!(パンダ声)
しゃけ(狗巻声)
パンダァァアアアアア!?(野太い声)」
「ぶふっ!!!」
やりきったぜ、私!!めぐみんどうよ?ってめぐみんを見たらそのめぐみんの後ろをたまたま通ったであろう京都のロングヘアーの女の子が噴き出して笑い崩れた。
「………大丈夫か?(東堂声)」
「ぶふっ!!ちょっ、まっ!!」
「誰か、救急車ァァアアアアア!!(東堂声)」
「や、やめっ」
めちゃくちゃツボるやん。
地面に崩れ落ちてる女の子の側にしゃがみこむ。
「霞、何してんのよ」
「霞ちゃんそんなとこ転がってたら汚いよ」
あ、真希ちゃんに似てる子と謎の2本角魔女っ子。
「あれ?彼女さんだ」
「どうも」
「霞ちゃん迷惑かけてないでほら行くよ」
「地面とお友達になりたいなら埋めましょうか?」
「ち、ちがっ!!この人がっ!!」
「名前さん行きますよ」
めぐみんに腕を引かれて歩きだす。
「もーちょい話したかったのに」
「馬鹿がバレて恥を晒す前に行きますよ」
「言い方」
「あんな特技あったんですね」
「高校の頃いかにイケボイスでバレンタイン・キッスを歌えるかやってたら出来るようになった」
「その活力を他に生かせなかったんすか」
「後悔のない充実した学校生活だったよ」
青春は無駄なことにに全力を注ぎたい年頃なんだよ。
後で時間あったら姉さんと絡む時に女の子達に話しかけようと決めた。
わいわいと勝利に歓喜……とまではいかないが話している生徒ら。
みんないるのに悟だけがいない。
「悟は?」
「逃げた」
「何で?」
「正道の知らないところで勝手な事したからダローな」
「何してんの」
後で絞められるな、と思いながらなぜか此方を見るみんな。
はて?と頭を傾げる。
「あぁ!!」
そーゆー事か、と近くにいた悠仁くんの頭を撫でる。
「お疲れ様。頑張ったね」
「………名前姉」
「野薔薇ちゃんもお疲れ様。頑張ったね」
「間違ってないけど!!!」
「めぐみんもよく頑張りました」
「アンタそーゆーとこがダメなんだよ」
一年を頭なでなでして誉めたのに溜め息つかれた。
え?なでなでじゃなかった?
「HEY!!真希ちゃんお疲れっ!!」
「両手広げて待ってんじゃねーよアホ」
「なでなでじゃなかったらハグを所望なのでは?」
「違う違う」
「明太子」
「は?ご褒美?」
棘くんが手を出す。
ご褒美……。
「おっぱいおさわりが所望?」
「ばーか」
「馬鹿ね」
「それ先生に俺らが怒られるじゃん」
「危機管理仕事しろ」
違うのか。
所望されたところで流石にイタイケな少年少女におっぱい揉み放題の権利を与えるわけにはいかない。
ニヤニヤと悪い顔した真希ちゃんと野薔薇ちゃん。
「まさかご褒美無し、なんてことはねーよな?」
「出すもん出しなさいよ」
「わぁ、可愛い顔なのに言ってること可愛くない」
「はいはい!!俺ステーキ!!」
「高い肉!!」
「ツナマヨ!!」
「高い寿司よ!!」
「そーゆーことね」
君ら集る相手間違ってない?
「OK。任せろ」
ピッ、と通話を押して
「生徒らが焼き肉かステーキかとにかくご褒美を所望してるから戻って来てどーにかしてくれ」
「なに食いたいの?」
「うぉっ!?いつから居た!!?」
「今」
電話した相手が隣にいたらビビるわ。
ワイワイとあれがいい!!これがいいと騒ぐ生徒らを宥める悟。
「名前さん」
「なぁに?めぐみん」
「ご褒美ください」
「悟に頼みなさい。
私が買ってあげれるのはコンビニ飯くらいだよ」
「いや、俺は名前さんの作った飯が食いたいので」
「………くっ!!
わざとか!?めぐみんそれ狙ってんの!?
あざとい!!あざと可愛い!!キュンとする!!」
「何の話ですか」
「何でも作るに決まってる!!」
「お願いします」
可愛い!!不意打ち可愛い!!
とにかく可愛い!!
めぐみんそれ無自覚でやるとかどんなテクニック!?
「恵、やるな」
「何の事ですか?」
「悟にバレたらうるせーぞ」
「じゃあ俺らだけの秘密っすね」
「共犯作ろうとすんな」
「名前さん、真希さんも食べるって」
「まっかせろ!!」
真希ちゃんも私を所望だと!?(違う)
こーなりゃやるしかねぇ!!
「私を巻き込むんじゃねぇよ」
「素直じゃないっすね」
「生意気だぞ」
振り返ったらなぜか真希ちゃんに絞められているめぐみんがいた。
この短時間に何があった。
あとがき
素直じゃない真希ちゃん可愛い。
2年の中でも真希ちゃんが一番通行人に懐いてそう。懐いてくれ。
戦えるけど見えない真希ちゃん
戦えないけど見える通行人
反発しそうだけど、真希ちゃん個人を見て認めてくれているから懐いてそう。
あと、反発したとこでアホらしくなりそうなのが八割www
そもそも真希ちゃんが男前すぎて、女性に優しいから目の敵とか女々しい事嫌いでしなさそう。
めぐみんはもう、ここぞとばかりに甘えてる。
ラブじゃなくライクです。
ちょっと年上のお姉さんに甘えたいお年頃。
本人気付いてなくてもライクです(笑)
むしろ通行人の距離感バグった教育(笑)の賜物。
ラブじゃなくライクです(重要)
次回は歌姫姉さんと京都と絡み……
加茂さんの扱い方わからんwww
「名前!!久しぶりね!!」
感動の姉さんとの再開なう、な通行人名前です。
まぁ前回会ったの一年近く前だもんな。
二人でハグしようとしたのだが
「ストップ」
「うっ」
「はい、ハグ」
「ッザケンジャナイワヨ五条!!!
アンタそこは私と名前の再開のハグの瞬間でしょーが!!!邪魔すんな!!」
「僕だって数日ぶりの再開だし。
昨日僕頑張ったし」
「そこどけ!!!離せ!!」
「ヤダよ。僕のだもん」
「デカい男がだもんなんて使ってんじゃねぇぇえええええ」
誰か助けて。
悟の硬い胸筋で顔面潰されて身動き取れないし、顔上げたら姉さんのマジギレ顔があった。
「ほら歌姫が怒鳴るから名前がチワワみたいに震えだした」
「アンタに押さえ付けられて窒息しそう、の間違いじゃないの?」
「僕に震えるわけないじゃん」
ギャーギャーと騒いでうるさい。
そして悟の胸筋息苦しい。
ので
悟のボディーに一発入れて、拘束が緩んだ隙に離れた。
ついでにめぐみんと悠仁くんを盾にした。
「オイ名前」
「喧嘩良くない」
「だからって普通ボディー決める?」
「頭突きが良かった?」
「怒って無いから恵と悠仁の間から出ておいで」
「だが断る!!」
「後で覚えときなよ」
「忘れた」
可愛い二人を盾にするのは忍びないが、致し方ない。
「ところで何でみんなボロボロなの?」
「色々あったんで」
「特にあの人ヤバくない?糸目見えてんの?」
「指さしたら駄目だよ名前姉」
「絶対入院しなきゃ駄目だって」
「何で名前さん来たんすか?」
「悟から野球道具持ってこいって言われたから」
伊地知さんと今さっき野球一式買ってきたんだよ。
「虎杖、コイツは何だ」
「え、デカっ。ゴツッ」
「五条先生の恋人」
「は?」
その瞬間、見たことない生徒らが驚きに声を張り上げた。
「あの子らなぁに?」
「京都の奴らだよ」
「………野薔薇、ちゃん…のお顔がぁぁああああああ!!!!!
なに!?何があったの!?」
「喧しいわよ」
「誰!?野薔薇ちゃんのご尊顔に傷入れたの!?
処す?処す?」
「自分でやり返すわ」
「さっすが野薔薇ちゃん!!惚れるしかない」
ぎゅーっと野薔薇ちゃんを抱き締める。
交流会って怪我するまでやるとか聞いてないぞ。
あと、向こうの糸目の人ボコられすぎじゃない?何やったの?更衣室覗いた?
「女」
「ん?」
高校生には見えない額に傷のある一つにくくったゴリラが話しかけてきた。
あれ?いつぞやすれ違ったゴリラじゃん。
「五条悟が好みのタイプか?」
「いや、全然」
「そこは僕って答えるべきところ」
「どんな男がタイプだ」
なぞの威圧感がある。
え?好みのタイプ外れたら処される?
「悪いが君は好みじゃない」
「俺の好みは高田ちゃんのような身長と尻がデカイ女がタイプだ」
「突然の性癖暴露」
「性癖にはソイツの全てが反映される。
女の趣味がつまらん奴はソイツ自身もつまらん」
「なるほど。大いに理解した」
「「「理解すんな」」」
真希ちゃん、野薔薇ちゃん、めぐみんに突っ込まれた。
いやいや、性癖は大事だよ。
つまらんかどうかは置いといて
「イエスロリショタ!!ノータッチ!!」
「頭大丈夫かコイツ」
「恋愛範囲内ではないけど、私がめぐみんや悠仁くんに手を出すということはよろしくない事……だが、愛でたい!!
この気持ちを表すのがイエスロリショタ!!ノータッチ!!」
「俺らロリショタ?」
「違うだろ」
「10年前、高校生だった私に対し小学生だった君達に手を出すヤバさはおわかりかな?」
「ヤバいね、それ」
「犯罪じゃない」
「つまり!!ロリは目で愛で、触れてはいけない神聖なる神々が使わせた天使なり!!」
「馬鹿か」
「今さらダナ」
「しゃけ」
「まぁ、私の性癖ロリショタじゃないけど」
ロリショタは愛でたい。
愛でたいが、そーゆー趣味ではない。
「好みのタイプか………一言で言うならエキゾチックかな」
「ほぅ……その心は」
「エロくない?」
「続きを」
「性癖……と呼べるかわからないけど
好みドストライクなタイプで言えば……
目が細くてつり上がっていて
私よりも身長が高くて
髪の毛が長いのが似合ってて
筋肉がほどほどにある細マッチョで尻がキュッとなってて
喧嘩強くて
二面性があるとめちゃくちゃいい。
真面目なのに意地悪とか、優しそうなのに悪役似合いそうなギャップに悶える。
あと私を愛してくれるなら最高に鼻血出る」
「それ悟とほぼ真逆じゃね?」
「パンダ、シッ」
「昆布っ」
「………は?」
悟のは?が久しぶりに怖い。
めぐみんと悠仁くんの盾は即座に離れ(ちょっ、守って!?)大股で歩み寄る悟が目の前に。
ガシッと顔を捕まれて威圧される私を拝むのやめなさい、一、二年の君達ィ!!!
そりゃ、悟と私の知っている人物であれ?もしかしてってなる人はいるけどそいつじゃない。
「アレが好みなの?は?」
「待て。落ち着け。落ち着こう悟」
「イケメンの僕を差し置いてアイツ?
年上人妻寝取り巨乳無理矢理系モノが好きなアイツ?」
「性癖バラされるの可哀想だからやめたげて。
あと、前より性癖増えてない?」
「僕が好みって言えよ」
「指!!指の力抜こうか!!
待って!!頭潰そうとしないで!?」
「五条ザマァ」
おーほっほっほっって笑う姉さん最高に輝いてるな。
笑ってないで助けてよ姉さん。
ちなみに前髪じゃない。
確かになんかピンポイントであの人指してるように聞こえるけど前髪じゃない。
「あー、あと何気に眼鏡あれば好きかも」
「ちょっと伊地知に借りてくる」
「五条先生超必死だ」
「馬鹿だ」
「馬鹿ね」
「………なるほど。理解した」
スッ、と差し出された手。
慈愛に満ちた表情で見下ろされている。
「俺は東堂葵。オマエの名は?」
「苗字 名前」
「ミス苗字。俺はお前に感動した」
「ん?」
「そこまで拘りのある性癖を持ちながら、違うタイプの五条悟と付き合うなど並みの精神ではない!!」
「あれ?これ誉められてないよね?」
「自分を押し殺し違うタイプと付き合うことなど俺には出来ない覚悟だ」
「私の性癖が特殊みたいな言い方やめて」
「歓迎しよう、ミス苗字……今日から俺達は同志だ」
「意味わからないので今日限りで解散させていただきます」
涙をどぷぁっって流しながら言われても響かないっつの。
あと、人のタイプを特殊な性癖扱いヤメテ。
「好みのタイプは好みのタイプであって
好きになる人ではないぞ?」
「ん?名前姉どーゆー事?」
「私の理論だけど、好みのタイプは理想であって、そんなん全て完璧に備わってる人なんかいないからね。
好きになった人は好きになった人だから好みのタイプと違ってることもある」
「名前さんは好きになった人と好みのタイプは別って事ね」
「理想は理想であって、実際にいたらそりゃーテンションぶち上がるだろうけど……完璧過ぎてもこう……なんか違うってなりそーで」
「あー、わかるかも」
「勝手にボーダー高くしといて、勝手に幻滅しちゃう自分が嫌になるから理想は理想で妄想の中で楽しみたい」
「妄想とか言ってるあたりヤバいよな」
「しゃけ」
「それに悟は好みのタイプに当てはまるっちゃ当てはまるから」
「どんなところだ?」
このゴリラ好みのタイプにどんだけ拘ってんの?いや、悪い事じゃないけどくいつきよ。
「身長高いし、細マッチョだし
見た目と中身のギャップが面白い」
「変わっているな」
「ゴ……東堂くんに言われたくないなぁ」
君のが変わってるよ。
「あぁ、あと
悟は私のこと大好き過ぎるからそこが一番だな」
見た目よりも中身よりも
ただ、私を見て知って愛してくれる。
「例え好みドンピシャの人が現れても
悟が一番好き」
「………すき」
「はいはい。私も大好き」
ぎゅーーーっと私を抱き締める悟。
私も同じように抱き締めたら生徒らはまたかよ、と呆れだす。
「イチャイチャしてんじゃないわよ!!
名前から離れなさい!!」
「僕のだから無理」
再び姉さんvs悟の対決が始まったのでそっと抜け出した。
「で、何で野球?」
「今さらっすね」
「これから京都と野球の試合するんだって」
「青春かよ」
わざわざユニフォームまで集めたんだぞ。
本格的過ぎてビックリだわ。
カッキーーンと飛んでいく悠仁くんの打った球。
今年も東京が勝ったことになるらしいが…そんなことより気になることがある。
「ねぇ、めぐみん」
「なんですか」
「何で君ら野球そんな上手いの?」
悠仁くんはわかる。
万能そうだもんな。オールラウンダーかよ。
「球打って走るだけなら余裕です」
「京都見なよ。ルールすら微妙な子いたぞ」
「普通ですよ」
「なんであんな豪速球打てんの?」
真希ちゃんのボールとかあれ凶器じゃん。
あのゴリラが一撃で殺られるとかもう兵器じゃん。
「京都高のが普通の子に見えてくる不思議」
「東堂も加茂さんも普通の高校にはいないと思いますよ」
「それに比べてウチは……」
万能かよ。
「不良かな」
「違います」
「ヤンキーか」
「変わってないです。違います」
「ヤンキーは勉強以外わりと万能だと思うんだ」
「やめてください」
「東京、悟組……か」
「あの人がヤンキーの頂点とか似合いすぎるのでやめてください」
「五条だァ!!五条か来たぞ!!(低い声)
囲め囲めェ!!数集めりゃ勝てるはずだ!!(低い声)
………僕に勝てると思ってんの?(イケボ)」
「ふっ!!」
「もっと人数集めろォ!!(低い声)
先生ばっかじゃないぜ!!(虎杖声)」
「ま…っ、くくっ」
「雑魚が(伏黒声)」
「やめてください」スンッ
「女もいるぜ(低い声)
おいおい、女だからって甘く見てると(真希声)
頭カチわんぞ(釘崎声)」
「いつ終わりますか」
「よっしゃ、やるぞ棘!!(パンダ声)
しゃけ(狗巻声)
パンダァァアアアアア!?(野太い声)」
「ぶふっ!!!」
やりきったぜ、私!!めぐみんどうよ?ってめぐみんを見たらそのめぐみんの後ろをたまたま通ったであろう京都のロングヘアーの女の子が噴き出して笑い崩れた。
「………大丈夫か?(東堂声)」
「ぶふっ!!ちょっ、まっ!!」
「誰か、救急車ァァアアアアア!!(東堂声)」
「や、やめっ」
めちゃくちゃツボるやん。
地面に崩れ落ちてる女の子の側にしゃがみこむ。
「霞、何してんのよ」
「霞ちゃんそんなとこ転がってたら汚いよ」
あ、真希ちゃんに似てる子と謎の2本角魔女っ子。
「あれ?彼女さんだ」
「どうも」
「霞ちゃん迷惑かけてないでほら行くよ」
「地面とお友達になりたいなら埋めましょうか?」
「ち、ちがっ!!この人がっ!!」
「名前さん行きますよ」
めぐみんに腕を引かれて歩きだす。
「もーちょい話したかったのに」
「馬鹿がバレて恥を晒す前に行きますよ」
「言い方」
「あんな特技あったんですね」
「高校の頃いかにイケボイスでバレンタイン・キッスを歌えるかやってたら出来るようになった」
「その活力を他に生かせなかったんすか」
「後悔のない充実した学校生活だったよ」
青春は無駄なことにに全力を注ぎたい年頃なんだよ。
後で時間あったら姉さんと絡む時に女の子達に話しかけようと決めた。
わいわいと勝利に歓喜……とまではいかないが話している生徒ら。
みんないるのに悟だけがいない。
「悟は?」
「逃げた」
「何で?」
「正道の知らないところで勝手な事したからダローな」
「何してんの」
後で絞められるな、と思いながらなぜか此方を見るみんな。
はて?と頭を傾げる。
「あぁ!!」
そーゆー事か、と近くにいた悠仁くんの頭を撫でる。
「お疲れ様。頑張ったね」
「………名前姉」
「野薔薇ちゃんもお疲れ様。頑張ったね」
「間違ってないけど!!!」
「めぐみんもよく頑張りました」
「アンタそーゆーとこがダメなんだよ」
一年を頭なでなでして誉めたのに溜め息つかれた。
え?なでなでじゃなかった?
「HEY!!真希ちゃんお疲れっ!!」
「両手広げて待ってんじゃねーよアホ」
「なでなでじゃなかったらハグを所望なのでは?」
「違う違う」
「明太子」
「は?ご褒美?」
棘くんが手を出す。
ご褒美……。
「おっぱいおさわりが所望?」
「ばーか」
「馬鹿ね」
「それ先生に俺らが怒られるじゃん」
「危機管理仕事しろ」
違うのか。
所望されたところで流石にイタイケな少年少女におっぱい揉み放題の権利を与えるわけにはいかない。
ニヤニヤと悪い顔した真希ちゃんと野薔薇ちゃん。
「まさかご褒美無し、なんてことはねーよな?」
「出すもん出しなさいよ」
「わぁ、可愛い顔なのに言ってること可愛くない」
「はいはい!!俺ステーキ!!」
「高い肉!!」
「ツナマヨ!!」
「高い寿司よ!!」
「そーゆーことね」
君ら集る相手間違ってない?
「OK。任せろ」
ピッ、と通話を押して
「生徒らが焼き肉かステーキかとにかくご褒美を所望してるから戻って来てどーにかしてくれ」
「なに食いたいの?」
「うぉっ!?いつから居た!!?」
「今」
電話した相手が隣にいたらビビるわ。
ワイワイとあれがいい!!これがいいと騒ぐ生徒らを宥める悟。
「名前さん」
「なぁに?めぐみん」
「ご褒美ください」
「悟に頼みなさい。
私が買ってあげれるのはコンビニ飯くらいだよ」
「いや、俺は名前さんの作った飯が食いたいので」
「………くっ!!
わざとか!?めぐみんそれ狙ってんの!?
あざとい!!あざと可愛い!!キュンとする!!」
「何の話ですか」
「何でも作るに決まってる!!」
「お願いします」
可愛い!!不意打ち可愛い!!
とにかく可愛い!!
めぐみんそれ無自覚でやるとかどんなテクニック!?
「恵、やるな」
「何の事ですか?」
「悟にバレたらうるせーぞ」
「じゃあ俺らだけの秘密っすね」
「共犯作ろうとすんな」
「名前さん、真希さんも食べるって」
「まっかせろ!!」
真希ちゃんも私を所望だと!?(違う)
こーなりゃやるしかねぇ!!
「私を巻き込むんじゃねぇよ」
「素直じゃないっすね」
「生意気だぞ」
振り返ったらなぜか真希ちゃんに絞められているめぐみんがいた。
この短時間に何があった。
あとがき
素直じゃない真希ちゃん可愛い。
2年の中でも真希ちゃんが一番通行人に懐いてそう。懐いてくれ。
戦えるけど見えない真希ちゃん
戦えないけど見える通行人
反発しそうだけど、真希ちゃん個人を見て認めてくれているから懐いてそう。
あと、反発したとこでアホらしくなりそうなのが八割www
そもそも真希ちゃんが男前すぎて、女性に優しいから目の敵とか女々しい事嫌いでしなさそう。
めぐみんはもう、ここぞとばかりに甘えてる。
ラブじゃなくライクです。
ちょっと年上のお姉さんに甘えたいお年頃。
本人気付いてなくてもライクです(笑)
むしろ通行人の距離感バグった教育(笑)の賜物。
ラブじゃなくライクです(重要)
次回は歌姫姉さんと京都と絡み……
加茂さんの扱い方わからんwww