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※グロの表現あり
※呪霊さんがキャラ迷子
それでも大丈夫な方のみ
文句を言わず、石投げずにお願いします。
あ、これあかん奴。
一目視たときにソイツの異質さに恐怖を覚えた。
会社に行こうと通勤途中、ふと視界に入ったソイツ。
人なのに、人じゃない。
人と同じ行動をして、人々にぶつからないように移動し楽しそうに歩いているソイツ。
培ったスルースキルにより不自然にならないように視線を逸らして歩きだすが、内心大荒れ。
ヤベェヤベェヤベェって。
まじのガチのヤベェやつじゃん。
あのオーラはヤベェ中のヤベェ。
ヤバいよヤバいよが止まらないヤバさ。
とにかくヤバいよ。
ヤバいよヤバいよ。
通行人始まって以来の過去最大級のヤバさな通行人名前でっす。
「ねぇ、オレのことみえてる?」
やっっぶぇぇええええ!!!!
は、ハムタロスワァァアアン!!!!
ふっ、しかし私には能力:スルースキルが備わっているからこんなことで驚かない。
スタスタ歩いて無視。
「ははっ、面白い」
着いてきた。
ロッカーで着替えてるときも
「えー、なにここー?」
飼育員として働いてる時も
「うっわ!!すごっ!!魚いっぱいでキッモ!!
このトゲトゲしたのいいな……格好いい気がする」
コイツ、うっるせぇぇえええええええ!!!!!
人の回りちょろちょろしたかと思えば、子供に混じってタッチプールで遊んだり、いきなり巨大水槽飛び込んで魚と触れ合ったり、視界に入れば手を振ってくるフレンドリーさ。
いや、まじでなんなの?
コイツどーにかならんかな?
「ばぁ」
おっっまえ!!!!
何で顔マグロで身体人間なんだよ!!
リアルにキモすぎるわ!!
あと、服を着ろ!!!
上の服どこ置いてきた!?
「あっれー?反応すると思ったのにな」
マグロ姿で顎?に指添えんじゃねぇぇええええ!!!!
どんだけシュールなの?
ってゆーか何見せられてんの?
どっか消えてくんないかなー?
そろそろ視界の暴力が辛い。
「あれ?俺服どこ置いてきたっけ?」
し、る、か、よぉぉおおおおお!!!!!
そんな感じでいつもよりめちゃくちゃ疲れた。
イルカに混じってイルカに擬態したときは危うく構ってしまいたくなったが耐えた。
「………終わった」
「そんなに今日忙しかったですか?」
「精神的に疲れた気分」
「イケメン彼氏に癒して貰ったらいーじゃないですかー!!」
「彼氏出張中なんだよ」
「それなら飲みに行きません?
俺いいとこ知ってますよ」
悟がいないとわかった途端、グイグイくる男。
好意を寄せられているのはわかっていたが、最近結構しつこい。
「いや、疲れたから今日は帰って休むよ」
ひき止められる前に……とさっさと用意して会社を出る。
ふと、このまま帰ってあの変なの着いてきたらヤバくね?と考える。
悟もいないしどーしたもんか……と携帯を眺めてまず悟に相談するか……?と思って突っ立っていたのがまずかった。
「あれー?名前さんまだいたんですね!!
帰らないなら一緒に一杯どーですか?」
「………いや、これから帰るよ」
「難しい顔して彼氏と喧嘩でもしました?
俺で良ければ話聞きますよ!!」
現時点で難しい顔の原因が二人に増えたんだよバカタレ。
「コイツうざいなぁ……芋虫にしちゃおうか」
「じゃあ先失礼するよ」
「あ、名前さん!!」
スタートダッシュ決めて走った。
鬼気迫る顔で爆走する私に対し、関わりたくないと人々が避けてくれる。
よし、たかが見知らぬ人にあいつやばくね?とか思われても今この瞬間私は風。
風に、なるっ!!!!
それでちょっとしつこい同業が助かるなら……ね。
ある程度走って公園で一息つく。
やはり悟に相談しよう、そうしよ……と思っていたら隣に座るヤバい奴。
なんでいるの?
なんで着いてきてんの?
ストーカーなの?
うっそだろ?流石にこのパターンは初めてだ。
「ねーねーアンタさ俺のこと見えてるでしょ?」
あ、ヤバい。
完全に目ェつけられてた。
「見えないフリしてもダメだよ。
俺にはアンタの魂が揺らいでるのがわかるから」
………違う意味でヤベェ。
この人前世は教祖的なのかな?
話術を巧みに操ってそうだな。
「動揺してる?けど安心してよ。
俺はアンタを殺そうとはしてないから。
ちょっと話してみたいだけ」
無視しよ。
だいたいこーゆーのは本物じゃないから、それっぽく言ってるだけだから。
ほっときゃ興味も無くすでしょ。
「ちなみに話してくれないなら
今この公園にいる人間全員芋虫にするね!!」
ーーーゾクリ、と背筋が冷えた。
冷や汗が出てくる。
無邪気に話すソイツ。
だが、確実に私が無視を続けた場合……
この場にいる人間全てを殺すことなんてなんとも思っていない口振りだ。
「……どうして私?」
「あ!!やっと話してくれた!!
俺真人!!アンタは……名前だったかな?」
「無邪気か」
「俺が見えて話せるなんて素質あるのかな?」
「アンタ会話する気ある?」
コイツ……っ
ペラペラペラペラ一人で話してるよ。
あれ?私選択肢間違えた?
「変わってんね。
お化けにしては人っぽい……いや、人そのものに見えるけど中身は別物だよね」
「俺は人が人を憎み恐れた腹から産まれた呪いだよ」
にっこり、と笑う。
あ、まじでコイツあかんやつ。
「その呪いさんが何で私に目をつけたのかな?」
「変わってるから?」
「………呪いから見て私って変わり者なのかよ」
うっそやん。
呪いから見てもヤベェ奴扱いされちゃうの?
いやいや、大人になったからまだまともになったよ?
そりゃたまーに……たまーに、やらかすけど。
「こないだも土手で子供とソリすべりしたけど……嘘だろ?見られてた……?」
「うわ……キッモ」
「呪いにキモがられる私って……」
「名前が変わってるなーって思ったのは
何かの加護受けてるのかな?
ある程度のレベルの呪いなら見えていると気付かれない。
それこそ無視していれば気付かれないよ」
「加護?」
まじかよ。
スルースキル上達したんじゃなくて、私加護持ちだったの?
やばいね。なんか厨二臭がただよっていて興奮するね。
「祓い家とか神社とか巫女とか血筋にいる?」
「一般家庭だわ」
「ふーん……じゃあ運がいいんだね」
「私まるっきり加護されてる自覚無いけど何の加護?」
「さあ?」
「使えねーな」
「芋虫にしてやろうか?」
「さーせん」
真顔になるなよ。
にっこりされても嫌だけど。
「俺からしたら何の意味も無い加護だけど
雑魚レベルならシカトしていればまず襲われないね」
「わりかし凄い加護なのでは?」
「珍しいと思うよ。
加護持ちの人間なんて稀だし。
それこそ"神様"の気紛れだからね」
「神様ねぇ……」
信仰している神様はいない。
むしろ、神様がいたら私は幼少期からホラー体験を重ねないはずだ。
あれがむしろ神様からの試練で、乗り越えたから加護貰ったとか?
リアルホラー脱出ゲームした景品が加護?
「すんごい中途半端な加護をくれるなら
最初っから与えないでくれ……」
「罰当たりだな」
「すまん。神様。アイムソーリー」
「名前は感謝しておくべきだよ。
加護が無きゃ今頃生きてないんじゃないかな?」
「………嘘だろ?」
「名前、呪いに好かれやすい魂の形だから。
心当たりない?
引き込まれたり、寄ってきたり、飛び出してきたり」
心当たりしかないわ。
「惜しいなぁ。
鍛えれば呪霊扱えるんじゃない?」
「最強かよ」
「人間ごときが呪いを従えられないけどね」
「手のひらの返しようが凄い」
「加護がある限りただの見えるだけの人間だよ」
つまり、お前ごときが調子のってもただの人間だから、と?
じゃあ言うんじゃねぇぇえええええっ!!
ちょっと百鬼夜行夢見ちゃったじゃん!!
あやかしの主に!!私はなるっ!!
的なの夢見ちゃったじゃん。
「……待てよ。
ってことは、万が一加護が消えたら?」
「…………」
にこっ、と笑うソイツ。
流れるように私の首に手をかけて愉快そうに嗤う。
「そこらの雑魚が寄ってたかって名前に群がり、生きたまま手足を千切り取ろうとするよ。けどね、力が弱い奴は下手くそだからなかなか千切れず噛ったり捻ったりして無理に取ろうとする。どんなに暴れても無数に湧く呪霊に名前は痛みに叫ぶしかないだろうね?
そして血の臭いを嗅ぎ付けたちょっと大物が名前を食い千切り、内臓を貪るよ。
生きたまま内臓を食い荒らされるなんてどんな感じなんだろうねぇ?」
「友好的に見せかけてドン底に落とすのやめよ?」
「だって俺呪いだもん」
首を押さえる手を叩き落とす。
空気に飲まれてちょっとゾクッとしたけどこちとら長年呪いにまとわりつかれて生きてきたんだ。
スルースキルなめんなゴラァ!!………ガクブル
「今はまだ殺さないけど
いつか名前を芋虫にして踏み潰したいな。
あぁ、改造して死なない程度に遊ぶのも面白そうだ!!」
「趣味エッッグ!!!
おまっ、今後絶対近寄んな。塩撒くぞ」
「塩なんて効かないから」
ケラケラ笑う継ぎはぎの人間の呪いは立ち上がる。
「たまに遊ぼう。
頭の悪い会話は嫌いだけど
名前は面白そうだ」
「全力で逃げるわ」
「逃げたら殺しちゃうかも」
「あんたは遊ぶか殺すかの二択しかないの?
いや、のちのち殺すなら一択じゃん。
まじ嫌すぎる」
「だって俺は呪いだから」
息をするように気持ちが悪い人を殺したくなるんだ、と嗤う嗤う嗤う。
「またね、名前」
ひらひら手を振りながらいなくなった呪い。
ゾワゾワと纏わり付く気配が気持ち悪い。
「………うっそだろ」
あれ?
私の平穏で普通な一般人生活終わったかもしんない。
「……社製作キットってあるのかな」
神社作って祭ったら、私に加護くれた神様どーにかしてくんないかな?
……くれないか。
「姉さんに頼んだらどーにかならんかな?」
巫女服だし。
祓って。主にあの継ぎはぎとの縁を。
ひとまずおうち帰って風呂入って気分さっぱりさせよう。
あとがき
流れてきには
五条さんが火山とバトッて→
悠仁通行人に預け→
ヨハネスブルグ→
1、2年とわちゃわちゃ→
エセ真人と遭遇←イマココって感じ
次は是非京都高襲来場面に出くわしたい。
交流戦1ヶ月までの間が濃い通行人。
原作がハロウィーンでわちゃわちゃしてる最中なので
ひとまず、交流戦で第二部終了かなーと思ってます!!
※呪霊さんがキャラ迷子
それでも大丈夫な方のみ
文句を言わず、石投げずにお願いします。
あ、これあかん奴。
一目視たときにソイツの異質さに恐怖を覚えた。
会社に行こうと通勤途中、ふと視界に入ったソイツ。
人なのに、人じゃない。
人と同じ行動をして、人々にぶつからないように移動し楽しそうに歩いているソイツ。
培ったスルースキルにより不自然にならないように視線を逸らして歩きだすが、内心大荒れ。
ヤベェヤベェヤベェって。
まじのガチのヤベェやつじゃん。
あのオーラはヤベェ中のヤベェ。
ヤバいよヤバいよが止まらないヤバさ。
とにかくヤバいよ。
ヤバいよヤバいよ。
通行人始まって以来の過去最大級のヤバさな通行人名前でっす。
「ねぇ、オレのことみえてる?」
やっっぶぇぇええええ!!!!
は、ハムタロスワァァアアン!!!!
ふっ、しかし私には能力:スルースキルが備わっているからこんなことで驚かない。
スタスタ歩いて無視。
「ははっ、面白い」
着いてきた。
ロッカーで着替えてるときも
「えー、なにここー?」
飼育員として働いてる時も
「うっわ!!すごっ!!魚いっぱいでキッモ!!
このトゲトゲしたのいいな……格好いい気がする」
コイツ、うっるせぇぇえええええええ!!!!!
人の回りちょろちょろしたかと思えば、子供に混じってタッチプールで遊んだり、いきなり巨大水槽飛び込んで魚と触れ合ったり、視界に入れば手を振ってくるフレンドリーさ。
いや、まじでなんなの?
コイツどーにかならんかな?
「ばぁ」
おっっまえ!!!!
何で顔マグロで身体人間なんだよ!!
リアルにキモすぎるわ!!
あと、服を着ろ!!!
上の服どこ置いてきた!?
「あっれー?反応すると思ったのにな」
マグロ姿で顎?に指添えんじゃねぇぇええええ!!!!
どんだけシュールなの?
ってゆーか何見せられてんの?
どっか消えてくんないかなー?
そろそろ視界の暴力が辛い。
「あれ?俺服どこ置いてきたっけ?」
し、る、か、よぉぉおおおおお!!!!!
そんな感じでいつもよりめちゃくちゃ疲れた。
イルカに混じってイルカに擬態したときは危うく構ってしまいたくなったが耐えた。
「………終わった」
「そんなに今日忙しかったですか?」
「精神的に疲れた気分」
「イケメン彼氏に癒して貰ったらいーじゃないですかー!!」
「彼氏出張中なんだよ」
「それなら飲みに行きません?
俺いいとこ知ってますよ」
悟がいないとわかった途端、グイグイくる男。
好意を寄せられているのはわかっていたが、最近結構しつこい。
「いや、疲れたから今日は帰って休むよ」
ひき止められる前に……とさっさと用意して会社を出る。
ふと、このまま帰ってあの変なの着いてきたらヤバくね?と考える。
悟もいないしどーしたもんか……と携帯を眺めてまず悟に相談するか……?と思って突っ立っていたのがまずかった。
「あれー?名前さんまだいたんですね!!
帰らないなら一緒に一杯どーですか?」
「………いや、これから帰るよ」
「難しい顔して彼氏と喧嘩でもしました?
俺で良ければ話聞きますよ!!」
現時点で難しい顔の原因が二人に増えたんだよバカタレ。
「コイツうざいなぁ……芋虫にしちゃおうか」
「じゃあ先失礼するよ」
「あ、名前さん!!」
スタートダッシュ決めて走った。
鬼気迫る顔で爆走する私に対し、関わりたくないと人々が避けてくれる。
よし、たかが見知らぬ人にあいつやばくね?とか思われても今この瞬間私は風。
風に、なるっ!!!!
それでちょっとしつこい同業が助かるなら……ね。
ある程度走って公園で一息つく。
やはり悟に相談しよう、そうしよ……と思っていたら隣に座るヤバい奴。
なんでいるの?
なんで着いてきてんの?
ストーカーなの?
うっそだろ?流石にこのパターンは初めてだ。
「ねーねーアンタさ俺のこと見えてるでしょ?」
あ、ヤバい。
完全に目ェつけられてた。
「見えないフリしてもダメだよ。
俺にはアンタの魂が揺らいでるのがわかるから」
………違う意味でヤベェ。
この人前世は教祖的なのかな?
話術を巧みに操ってそうだな。
「動揺してる?けど安心してよ。
俺はアンタを殺そうとはしてないから。
ちょっと話してみたいだけ」
無視しよ。
だいたいこーゆーのは本物じゃないから、それっぽく言ってるだけだから。
ほっときゃ興味も無くすでしょ。
「ちなみに話してくれないなら
今この公園にいる人間全員芋虫にするね!!」
ーーーゾクリ、と背筋が冷えた。
冷や汗が出てくる。
無邪気に話すソイツ。
だが、確実に私が無視を続けた場合……
この場にいる人間全てを殺すことなんてなんとも思っていない口振りだ。
「……どうして私?」
「あ!!やっと話してくれた!!
俺真人!!アンタは……名前だったかな?」
「無邪気か」
「俺が見えて話せるなんて素質あるのかな?」
「アンタ会話する気ある?」
コイツ……っ
ペラペラペラペラ一人で話してるよ。
あれ?私選択肢間違えた?
「変わってんね。
お化けにしては人っぽい……いや、人そのものに見えるけど中身は別物だよね」
「俺は人が人を憎み恐れた腹から産まれた呪いだよ」
にっこり、と笑う。
あ、まじでコイツあかんやつ。
「その呪いさんが何で私に目をつけたのかな?」
「変わってるから?」
「………呪いから見て私って変わり者なのかよ」
うっそやん。
呪いから見てもヤベェ奴扱いされちゃうの?
いやいや、大人になったからまだまともになったよ?
そりゃたまーに……たまーに、やらかすけど。
「こないだも土手で子供とソリすべりしたけど……嘘だろ?見られてた……?」
「うわ……キッモ」
「呪いにキモがられる私って……」
「名前が変わってるなーって思ったのは
何かの加護受けてるのかな?
ある程度のレベルの呪いなら見えていると気付かれない。
それこそ無視していれば気付かれないよ」
「加護?」
まじかよ。
スルースキル上達したんじゃなくて、私加護持ちだったの?
やばいね。なんか厨二臭がただよっていて興奮するね。
「祓い家とか神社とか巫女とか血筋にいる?」
「一般家庭だわ」
「ふーん……じゃあ運がいいんだね」
「私まるっきり加護されてる自覚無いけど何の加護?」
「さあ?」
「使えねーな」
「芋虫にしてやろうか?」
「さーせん」
真顔になるなよ。
にっこりされても嫌だけど。
「俺からしたら何の意味も無い加護だけど
雑魚レベルならシカトしていればまず襲われないね」
「わりかし凄い加護なのでは?」
「珍しいと思うよ。
加護持ちの人間なんて稀だし。
それこそ"神様"の気紛れだからね」
「神様ねぇ……」
信仰している神様はいない。
むしろ、神様がいたら私は幼少期からホラー体験を重ねないはずだ。
あれがむしろ神様からの試練で、乗り越えたから加護貰ったとか?
リアルホラー脱出ゲームした景品が加護?
「すんごい中途半端な加護をくれるなら
最初っから与えないでくれ……」
「罰当たりだな」
「すまん。神様。アイムソーリー」
「名前は感謝しておくべきだよ。
加護が無きゃ今頃生きてないんじゃないかな?」
「………嘘だろ?」
「名前、呪いに好かれやすい魂の形だから。
心当たりない?
引き込まれたり、寄ってきたり、飛び出してきたり」
心当たりしかないわ。
「惜しいなぁ。
鍛えれば呪霊扱えるんじゃない?」
「最強かよ」
「人間ごときが呪いを従えられないけどね」
「手のひらの返しようが凄い」
「加護がある限りただの見えるだけの人間だよ」
つまり、お前ごときが調子のってもただの人間だから、と?
じゃあ言うんじゃねぇぇえええええっ!!
ちょっと百鬼夜行夢見ちゃったじゃん!!
あやかしの主に!!私はなるっ!!
的なの夢見ちゃったじゃん。
「……待てよ。
ってことは、万が一加護が消えたら?」
「…………」
にこっ、と笑うソイツ。
流れるように私の首に手をかけて愉快そうに嗤う。
「そこらの雑魚が寄ってたかって名前に群がり、生きたまま手足を千切り取ろうとするよ。けどね、力が弱い奴は下手くそだからなかなか千切れず噛ったり捻ったりして無理に取ろうとする。どんなに暴れても無数に湧く呪霊に名前は痛みに叫ぶしかないだろうね?
そして血の臭いを嗅ぎ付けたちょっと大物が名前を食い千切り、内臓を貪るよ。
生きたまま内臓を食い荒らされるなんてどんな感じなんだろうねぇ?」
「友好的に見せかけてドン底に落とすのやめよ?」
「だって俺呪いだもん」
首を押さえる手を叩き落とす。
空気に飲まれてちょっとゾクッとしたけどこちとら長年呪いにまとわりつかれて生きてきたんだ。
スルースキルなめんなゴラァ!!………ガクブル
「今はまだ殺さないけど
いつか名前を芋虫にして踏み潰したいな。
あぁ、改造して死なない程度に遊ぶのも面白そうだ!!」
「趣味エッッグ!!!
おまっ、今後絶対近寄んな。塩撒くぞ」
「塩なんて効かないから」
ケラケラ笑う継ぎはぎの人間の呪いは立ち上がる。
「たまに遊ぼう。
頭の悪い会話は嫌いだけど
名前は面白そうだ」
「全力で逃げるわ」
「逃げたら殺しちゃうかも」
「あんたは遊ぶか殺すかの二択しかないの?
いや、のちのち殺すなら一択じゃん。
まじ嫌すぎる」
「だって俺は呪いだから」
息をするように気持ちが悪い人を殺したくなるんだ、と嗤う嗤う嗤う。
「またね、名前」
ひらひら手を振りながらいなくなった呪い。
ゾワゾワと纏わり付く気配が気持ち悪い。
「………うっそだろ」
あれ?
私の平穏で普通な一般人生活終わったかもしんない。
「……社製作キットってあるのかな」
神社作って祭ったら、私に加護くれた神様どーにかしてくんないかな?
……くれないか。
「姉さんに頼んだらどーにかならんかな?」
巫女服だし。
祓って。主にあの継ぎはぎとの縁を。
ひとまずおうち帰って風呂入って気分さっぱりさせよう。
あとがき
流れてきには
五条さんが火山とバトッて→
悠仁通行人に預け→
ヨハネスブルグ→
1、2年とわちゃわちゃ→
エセ真人と遭遇←イマココって感じ
次は是非京都高襲来場面に出くわしたい。
交流戦1ヶ月までの間が濃い通行人。
原作がハロウィーンでわちゃわちゃしてる最中なので
ひとまず、交流戦で第二部終了かなーと思ってます!!