先輩シリーズ (五条)
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悟はあれから
少しだけ距離を置くようになった。
「先輩、何やらかしたんですか?」
「五条、最近名前先輩避けてますよね」
「……ちょっと爆弾ぶん投げた」
呆れた顔をする傑と硝子。
そんな2人に苦笑する。
「これでいいんだ」
「………なら、先輩
もう少しマシな顔した方がいいですよ」
ポンポン、と傑が頭を撫でる。
自分で選んだことに、後悔はない。
だが、やはり……寂しくなってしまう。
「そんな酷い顔してる?」
「そんな顔してるなら、つけ込みますよ」
「おや?傑は私が大好きだったのか」
「えぇ、ダイスキですよ」
「初耳だわ、そりゃ」
「だから、つけ込まれないように
さっさと悟と仲直りしてください」
傑の言葉に、苦笑する。
傑なりの、励ましなのだろう。
ありがとう、といえば
どういたしまして、と返ってきた。
傑や硝子が心配してくれているものの
悟は上手い具合に私を避けているため
会うことすらない。
そんなこんなしているうちに
傑と悟で任務が入ったし
私も任務にかり出された。
任務で出ていれば
気が紛れる。
だが、問題はまったく片付いていない。
結局、溜め息が出てしまう。
討伐から帰って来たら
入り口は荒れ果てているし
血の跡があるし
高専内が慌ただしい。
「……?」
侵入者がいたとしても
ここまで騒ぎになることがあるだろうか?
「名前!!」
「大和……これ、何の騒ぎ?」
「帰ってきてくれて助かった!!
今、高専内に蝿頭が溢れてて
てんやわんやなんだよ!!」
「は?意味わかんない」
「お前が一番適任だから
今すぐそっち片付けてくれ!!」
「大和は?」
「家入と夏油のとこ行く!!」
何が起きてるかわからないが
騒がしい方へ走っていけば
空一面黒い影。
蝿頭の異常発生にしては
群れのようにも見える。
とりあえず、考えるのは後にして
広範囲に呪力を広げる。
「いけるかな……」
見える範囲の蝿頭を一度に消滅させる。
何匹かは取りこぼしたが
銃を取り出して撃ち抜いていく。
「名前……戻っていたのか」
「先生、これ何のお祭りですか?」
「悟と傑が星漿体の護衛についていた」
その意味、わかるな?と
夜蛾先生に問われ、頷く。
だが、星漿体を狙っての侵入者がいたとして
なぜ結界の中で蝿頭が溢れるのか疑問が出る。
「侵入者は?」
「わからん」
「……硝子と大和が
傑の所に行くと言ってましたが」
「先程本殿へ向かった術師が
倒れている傑を見付けた」
「………悟は?」
夜蛾先生を見れば
ゆっくり首を振る。
「……夜蛾先生、星漿体を狙っていたのは?」
「呪詛師集団"Q"と
天元様を信仰、崇拝する宗教団体
盤星教"時の器の会"だ」
「………疑わしいのは盤星教ですか?」
「あいつらが、呪詛師に負けるとは思わん」
「わかりました。
私は盤星教の方へ行きます」
「………頼んだ」
携帯片手に、盤星教の本部を調べる。
都内に多くある施設の中
今日、今の時間に集まりだしている情報を集める。
ネットとはこういう時便利なもので
一つの施設が上がる。
傑へと、一言メールを入れる。
"星の子の家"
これで、傑も駆けつけるだろうと
先へ急いだ。
目の前に広がる光景に
ただ、己の目を疑った。
「悟……っ!!」
ちらり、とこちらを見た悟は
ゾクリとするほど変わっていた。
何があったのかはわからないが……
今の悟には敵わないと思った。
どんな呪詛師にも感じたことのない……
特級を目の前にしたかのような
圧倒的な存在感。
シャツは血で汚れているが
何でもないように立っている。
洗練された呪力。
悟の眼差し一つ向けられるだけで
近付きたくないと、本能が叫ぶ。
なのに私の目には
悟より奥に立っている男の人に
呼吸が止まりそうになる。
長い髪が風に揺れ
これが現実だと
風が囁くように吹く。
「おに……さ…んっ!!」
驚き、見開く目。
視界に飛び込んでくる情報に
現実から目を背けたいのに
見てしまう。
左腕が地面に落ち
左脇が抉れている。
滴り落ちる血と、広がっていく血。
こちらを見た男が
小さく笑ったのが見えた。
「名前」
呟かれた名前に
涙が溢れた。
今すぐ駆け寄りたいのに
足が震えて動かない。
悟を見て、理解する。
この人が高専内に入り込んだ侵入者だと。
この人ならば、不可能なことも可能になる。
それを私がよく知っているはずだ。
唇を噛み、必死に考える。
今やるべきこと
悟を見て、怪我の具合を……と
悟の方へ行こうと重い足を動かそうとした時
くつり、と笑った彼
再び目を向ければ
あの時と同じような眼差しで
あの時と同じように笑っていた。
「……おにーさん」
ゆっくりと目を閉じた彼。
そして、ゆっくりと傾く身体に
先程まで地面に貼り付いていたはずの足が
軽やかに動いた。
「おにいさん!!」
彼の血で汚れることすら厭わずに
その身体を抱き締めるが
重みで一緒に崩れ落ちる。
どんどんと冷たくなっていく体温。
「そいつ、知り合い?」
悟の声に、ビクリと身体が反応する。
悟の方を見れば
感情の感じられない、興味のない表情に
悟が怖いと思ってしまった。
「俺が怖い?」
また、傷付けた…。
小さな溜め息を一つ溢し
盤星教の本部の方へ行ってしまった悟。
彼に声を掛ける資格なんて無くて
遠ざかる悟の後ろ姿だけを見ていた。
「………おにーさん」
物言わぬ彼に
そっと、頬に手を添える。
私、あの時から成長出来てない
泣き声を言って
駄々をこねる子供のまま。
「ねぇ、おにーさん」
冷たい身体。
「あなたは、いつも置いていくね……」
私が追いかけても
追い付く前に、いなくなる。
「置いていかれるのは
あの時だけが良かったよ……っ」
もう二度と、とどかない。
どこを探しても
もう、いない。
溢れ出る涙を拭い
高専へと電話を掛ける。
後始末を、しなくては……
「……先輩?」
ボロボロの姿で
こちらを見つめる傑。
傑の目の前には
おにーさんが連れていたであろう
格納する珍しい呪霊。
「傑、悟中だよ」
「………先輩、そいつは」
「その子、傑が連れていってあげて」
おにーさんを抱いたまま
傑の方を見ずに伝える。
「もうすぐ、窓の人が来てくれる」
「先輩」
「傑………ごめんね」
へにゃり、と笑えば
傑はあり得ないものを見る目を向けていた。
星漿体を殺したのはおにーさんで
おにーさんを殺したのは悟で
おにーさんも星漿体の子も
誰にも伝えられず
葬られる。
補助監督の人が、おにーさんを引き取る。
本部の入り口で待っていれば
悟が亡くなった星漿体を抱きながら
傑と一緒に出てきた。
星漿体の亡骸を、補助監督が連れていく。
残った私達三人は
別の車が迎えに来ていて
三人で乗り込んだ。
帰り道は誰も話さず、無言だった。
高専に着いたあと
汚れた身体を洗い流す。
おにーさんのことを聞かれ
知っていることを話し
話終わった後はゆっくり休めと
夜蛾先生に帰された。
あとがき
このサイト
書いた側から達成感と
完了押した瞬間に
全て消えて、初めからになる
鬼畜設定なんです。
作りやすいサイトですが
書いた側から
全部消えちゃう絶望感に
学習しない私www
なので、進まない……
少しだけ距離を置くようになった。
「先輩、何やらかしたんですか?」
「五条、最近名前先輩避けてますよね」
「……ちょっと爆弾ぶん投げた」
呆れた顔をする傑と硝子。
そんな2人に苦笑する。
「これでいいんだ」
「………なら、先輩
もう少しマシな顔した方がいいですよ」
ポンポン、と傑が頭を撫でる。
自分で選んだことに、後悔はない。
だが、やはり……寂しくなってしまう。
「そんな酷い顔してる?」
「そんな顔してるなら、つけ込みますよ」
「おや?傑は私が大好きだったのか」
「えぇ、ダイスキですよ」
「初耳だわ、そりゃ」
「だから、つけ込まれないように
さっさと悟と仲直りしてください」
傑の言葉に、苦笑する。
傑なりの、励ましなのだろう。
ありがとう、といえば
どういたしまして、と返ってきた。
傑や硝子が心配してくれているものの
悟は上手い具合に私を避けているため
会うことすらない。
そんなこんなしているうちに
傑と悟で任務が入ったし
私も任務にかり出された。
任務で出ていれば
気が紛れる。
だが、問題はまったく片付いていない。
結局、溜め息が出てしまう。
討伐から帰って来たら
入り口は荒れ果てているし
血の跡があるし
高専内が慌ただしい。
「……?」
侵入者がいたとしても
ここまで騒ぎになることがあるだろうか?
「名前!!」
「大和……これ、何の騒ぎ?」
「帰ってきてくれて助かった!!
今、高専内に蝿頭が溢れてて
てんやわんやなんだよ!!」
「は?意味わかんない」
「お前が一番適任だから
今すぐそっち片付けてくれ!!」
「大和は?」
「家入と夏油のとこ行く!!」
何が起きてるかわからないが
騒がしい方へ走っていけば
空一面黒い影。
蝿頭の異常発生にしては
群れのようにも見える。
とりあえず、考えるのは後にして
広範囲に呪力を広げる。
「いけるかな……」
見える範囲の蝿頭を一度に消滅させる。
何匹かは取りこぼしたが
銃を取り出して撃ち抜いていく。
「名前……戻っていたのか」
「先生、これ何のお祭りですか?」
「悟と傑が星漿体の護衛についていた」
その意味、わかるな?と
夜蛾先生に問われ、頷く。
だが、星漿体を狙っての侵入者がいたとして
なぜ結界の中で蝿頭が溢れるのか疑問が出る。
「侵入者は?」
「わからん」
「……硝子と大和が
傑の所に行くと言ってましたが」
「先程本殿へ向かった術師が
倒れている傑を見付けた」
「………悟は?」
夜蛾先生を見れば
ゆっくり首を振る。
「……夜蛾先生、星漿体を狙っていたのは?」
「呪詛師集団"Q"と
天元様を信仰、崇拝する宗教団体
盤星教"時の器の会"だ」
「………疑わしいのは盤星教ですか?」
「あいつらが、呪詛師に負けるとは思わん」
「わかりました。
私は盤星教の方へ行きます」
「………頼んだ」
携帯片手に、盤星教の本部を調べる。
都内に多くある施設の中
今日、今の時間に集まりだしている情報を集める。
ネットとはこういう時便利なもので
一つの施設が上がる。
傑へと、一言メールを入れる。
"星の子の家"
これで、傑も駆けつけるだろうと
先へ急いだ。
目の前に広がる光景に
ただ、己の目を疑った。
「悟……っ!!」
ちらり、とこちらを見た悟は
ゾクリとするほど変わっていた。
何があったのかはわからないが……
今の悟には敵わないと思った。
どんな呪詛師にも感じたことのない……
特級を目の前にしたかのような
圧倒的な存在感。
シャツは血で汚れているが
何でもないように立っている。
洗練された呪力。
悟の眼差し一つ向けられるだけで
近付きたくないと、本能が叫ぶ。
なのに私の目には
悟より奥に立っている男の人に
呼吸が止まりそうになる。
長い髪が風に揺れ
これが現実だと
風が囁くように吹く。
「おに……さ…んっ!!」
驚き、見開く目。
視界に飛び込んでくる情報に
現実から目を背けたいのに
見てしまう。
左腕が地面に落ち
左脇が抉れている。
滴り落ちる血と、広がっていく血。
こちらを見た男が
小さく笑ったのが見えた。
「名前」
呟かれた名前に
涙が溢れた。
今すぐ駆け寄りたいのに
足が震えて動かない。
悟を見て、理解する。
この人が高専内に入り込んだ侵入者だと。
この人ならば、不可能なことも可能になる。
それを私がよく知っているはずだ。
唇を噛み、必死に考える。
今やるべきこと
悟を見て、怪我の具合を……と
悟の方へ行こうと重い足を動かそうとした時
くつり、と笑った彼
再び目を向ければ
あの時と同じような眼差しで
あの時と同じように笑っていた。
「……おにーさん」
ゆっくりと目を閉じた彼。
そして、ゆっくりと傾く身体に
先程まで地面に貼り付いていたはずの足が
軽やかに動いた。
「おにいさん!!」
彼の血で汚れることすら厭わずに
その身体を抱き締めるが
重みで一緒に崩れ落ちる。
どんどんと冷たくなっていく体温。
「そいつ、知り合い?」
悟の声に、ビクリと身体が反応する。
悟の方を見れば
感情の感じられない、興味のない表情に
悟が怖いと思ってしまった。
「俺が怖い?」
また、傷付けた…。
小さな溜め息を一つ溢し
盤星教の本部の方へ行ってしまった悟。
彼に声を掛ける資格なんて無くて
遠ざかる悟の後ろ姿だけを見ていた。
「………おにーさん」
物言わぬ彼に
そっと、頬に手を添える。
私、あの時から成長出来てない
泣き声を言って
駄々をこねる子供のまま。
「ねぇ、おにーさん」
冷たい身体。
「あなたは、いつも置いていくね……」
私が追いかけても
追い付く前に、いなくなる。
「置いていかれるのは
あの時だけが良かったよ……っ」
もう二度と、とどかない。
どこを探しても
もう、いない。
溢れ出る涙を拭い
高専へと電話を掛ける。
後始末を、しなくては……
「……先輩?」
ボロボロの姿で
こちらを見つめる傑。
傑の目の前には
おにーさんが連れていたであろう
格納する珍しい呪霊。
「傑、悟中だよ」
「………先輩、そいつは」
「その子、傑が連れていってあげて」
おにーさんを抱いたまま
傑の方を見ずに伝える。
「もうすぐ、窓の人が来てくれる」
「先輩」
「傑………ごめんね」
へにゃり、と笑えば
傑はあり得ないものを見る目を向けていた。
星漿体を殺したのはおにーさんで
おにーさんを殺したのは悟で
おにーさんも星漿体の子も
誰にも伝えられず
葬られる。
補助監督の人が、おにーさんを引き取る。
本部の入り口で待っていれば
悟が亡くなった星漿体を抱きながら
傑と一緒に出てきた。
星漿体の亡骸を、補助監督が連れていく。
残った私達三人は
別の車が迎えに来ていて
三人で乗り込んだ。
帰り道は誰も話さず、無言だった。
高専に着いたあと
汚れた身体を洗い流す。
おにーさんのことを聞かれ
知っていることを話し
話終わった後はゆっくり休めと
夜蛾先生に帰された。
あとがき
このサイト
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全て消えて、初めからになる
鬼畜設定なんです。
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全部消えちゃう絶望感に
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なので、進まない……