通行人A
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12月24日 その日、私はずっと家にいた。
25日の夜、悟は帰って来た。
「おかえり、悟」
「………ただいま、名前」
ポスン、と肩に頭を押し付ける悟の頭を撫でて大きな背中を抱き締める。
「お疲れ様」
その日は悟を抱き締めて眠った。
どんなに強くても
どんなに大きな身体でも
悟も一人の人間なのだから。
ていやんでいっ!!
通行人名前さんのお通りじゃいっ!!
シリアス?んなもん妾に似合うかい。
さてさて
クリスマスなのに何やらDONPACHIした高専の生徒の傷が癒えてきて年越しも終わってなんやかんや2月に入るかなーって感じの現在。
雑?
私にちゃんとしろとか無理難題言うなかれ。
ちゃんとしてるときはちゃんとするから。
ちょっと今大変なの。
「あの」
「ひゃいっ!!」
イケメンが目の前にいるの。
まじどないせぇっていうんじゃ!!
ぴょんぴょんつんつん……地毛かな?ってくらい跳ねた髪。
そんでもってわりと高めな身長。
細身。
切れ長の流し目。
黒が似合う美少年がいまーす。
「あの……迷惑でしたか?」
「いやいやいやいや」
「えっと……苗字さんで良かったですよね?」
「あいっ!!」
「………やっぱ俺一人でも大丈夫なんで」
「いやいやいやいや!!」
「さっきから何動揺してんの?ウケる」
一人でケラケラ笑いながら私を指差す悟。
思わずグーで悟の肩殴った。
「痛いよ」
「いきなり連れ子連れて来られて動揺しない方が無理だろ」
「連れ子じゃないです」
「まだ勘違いしてんの?」
ネタに決まってるだろ。
あの時は勘違いしたが、今は理解しとるわボゲェ!!
で、何でこの美少年……伏黒恵くん(15)が悟のお家にいるのかというと……ぶっちゃけ短期間お預かりって事。
ちなみに、悟が珍しく早く帰って来たなぁ……って思ったら玄関で語りだしたんだよ。
「高専に入学は決まってるし、受験とか無いし、じゃあ中学三年生の恵は何すんの?って言われたら任務くらいなんだよね」
「へぇ、おかえり」
「どうせ任務行くときは僕が同行者だし
恵の家に迎えに行くのぶっちゃけ面倒だし
入学近付いたら寮入るからその間ここ住むから。ただいま」
「ほぉ………ん?」
「ってことで伏黒恵くんです」
「………どうも」
「んんんんんんっ!!!??」
いきなりすぎて動揺もすんだろ。
ひとまず、部屋のなか入って貰ったが動揺が消えず上記のようなものとなった。
「生活費とか諸々恵一人が苦労するならウチ来た方が名前いるし面倒見てくれんじゃん」
「えっ?恵くん一人暮らし!?」
「いえ、姉と一緒だったんですが」
「お姉さんちょーっと寝たきりになったから学校もあるし三年生の間は恵一人で暮らしてたんだよ」
「待て。夏休みとか冬休みとか……」
「一人暮らしでした。だから、今回も一人で大丈夫だと言ったんですが…」
チラリ、と悟を見る恵くん。
悟はリラックスしながらソファーに座ってテレビを見てる。
「おいコラ悟」
ぺちんっ、と頭を叩く。
「そんな事情ならもっと早く言いなよ」
「だって名前と同棲生活楽しみたかったんだもん」
「本音は?」
「恵の学校からウチ遠い」
「なるほど。そりゃ仕方ないな」
「少ないとはいえまだ学校もあるしあの、ご迷惑なら」
「迷惑だったら悟は連れてこないよ」
困り顔の美少年、恵くん。
若いのに大変なことになってるな……と思いながら背伸びして頭を撫でる。
「子供は大人に甘えときなさい」
「………すいません」
「学校ある日教えてね。近場まで送るから」
「………いいんスか?」
「駄目なら駄目って言うよ」
「ありがとうございます……お願いします」
礼儀正しい……。
あれ?おかしいな……目から涙が。
「あの……」
「いや、ごめんね。最近の若い子は反抗期しかいないから可愛い子憂太くんしかいなくて」
その憂太くんも里香ちゃんの圧が凄くて大変だったけど。
可愛いんだよ?真希ちゃんもパンダも棘くんも。
ただ、悪のりがね………。
「恵猫被ってるだけだよ。
そんなんで学校のドンだから」
「うっっそだろ!?」
「…………」
「顔逸らさないで!?」
やべっ!!最近の子だった!!
礼儀正しいけど最近の子だったわ!!
「名前も反抗期だったじゃん」
「………あんたよりマシかと」
「僕可愛い生徒だったし」
「帳忘れてぶん殴られたの誰だよ」
「何でしってんの」
硝子ちゃんから聞きました。
「恵くん、食べれないものは?」
「………パプリカが」
「OK。じゃあ今日はパプリカにするわ」
「!?」
「気をつけて恵。名前ガチの悪ふざけやるから」
「アレルギーじゃないよね?」
「アレルギーは大丈夫です」
「冗談はおいといて、なに食べたい?」
「………生姜に合うもので」
「なかなか渋いな」
よーし、腕を奮うぜ!!と気合いをいれる。
苦手なものパプリカとかお洒落。
晩御飯何にしよう……生姜まだあったかー?と冷蔵庫を見ていた。
………ちょっと待て。
材料を見ながら晩御飯の献立を考えていたら、ふと思い出した。
「………恵?」
「はい」
「めぐみ……」
「なんかありました?」
「ストーカースーツ女の被害者?」
「当たり」
なーんか聞き覚えあるな……と思っていたら、ふと思い出した。
悟の言葉に恵くんを見ると驚いた顔をしていた。
「ストーカーって……」
「あらやだ。もしや恵くん知らない系?」
「もしかしなくても知らない系」
「あの」
「ごめん、ナンデモナイヨ」
「めちゃくちゃ汗すごいですよ」
「キニシナイデ」
「五条さん」
「恵、変な補助監督心当たりない?女の」
「………ありますね」
「大事になる前で良かったね。
オマエその女に狙われてて、名前が対応したんだよ」
「は?」
そりゃは?なるよね。
私らもたまたまだったし。
まさかのまさかで本当………ね。
「お姉さんが変な手紙破いててくれてたみたいだよ」
「………」
「恵くんに魔の手が伸びる前で良かったわ」
ツンツン全開だったから、デレ……そーいやメール送ってたとか言ったよな。
そう考えると恵くんなかなか精神疲労酷かったんじゃ?
「大丈夫。お姉さんが守るから」
「え?あの……」
「恵可愛がるのいいけど僕のこと放置はいけないと思いまーす」
「よーしよし、わしゃしゃしゃしゃしゃ」
「誰がむつごろうさんすれって言ったんだよ。
噛むぞ」
構えって言うから頭をわしゃわしゃしたら怒られた。酷くね?
「………悟の頭見てたら揚げ出し豆腐食べたくなってきたな」
「おい。豆腐じゃないんだけど」
「生姜たっぷりの餡作ろう。
恵くん、一緒に買い物行こう」
「いいんスか?」
「必要なもの一緒に買っておこうよ。
コップとか歯ブラシとか食器とか」
「ありがとうございます」
「僕も行く」
ほら、準備してくださーい。とでかい男2人に声を掛ける。
「運転は私?悟?」
「僕やる」
「ん、鍵」
いつもは私が出勤とかに乗り回している軽だと悟が狭いと騒ぐので、悟のほとんど乗らない超高級車。
まじでこいつの金の使い方おかしい……と初めて見た時は思った。
悟の運転で近くのデパートへ。
「じゃあ私食用品のとこいるから」
「わかったよ」
「よろしく」
恵くんの必要物品は悟に任せて食材選びをしていく。
男手もあることだし、米も買っておこうとカートに乗せる。
「本当にいいんですか」
「ん?」
足りないものを購入し、食品コーナーへ来た二人。
「名前なら細かいこと気にしないよ」
「でも」
「あえて言うなら恵」
「?」
「あの馬鹿の奇行には慣れておきな」
ほらあれ、と五条が指さす方を見ると
めちゃくちゃ真顔でドリアンを見てる。
えっ?何でドリアン?何で売ってんの?
って、買うの?買う気なのか?
なんで手に取った!?
バッと五条を見上げる。
「多分恵に何か食べさせてあげたいって気持ちから変わり種を選んで行き着いたのがアレだよ」
「嫌ですよ」
「僕も嫌だよ。家が汚物臭くなるなんて」
篭に入れて満足そうな名前に五条と伏黒はすぐに止めに入った。
「戻せ馬鹿」
「私のドリアン!!」
「どうするんですかこんなの」
「恵くんにスイカ割りならぬドリアン割りしてもらおうと思って」
「部屋に臭い着くじゃん」
「悟の術式なら問題ない」
「問題大有りだよ。僕の術式そんなことに使おうと思うのオマエくらいだよ」
面白そうだと思ったけど二人に止められちゃった。
「じゃあなんだ。他って言ったら酢昆布か」
「いらないです」
「よっちゃんイカ」
「いらないです」
「ビックカツ」
「いらないです」
「ヨーグルトっぽいあの……べたっとしたやつ」
「いらないですって。何で駄菓子なんスか」
「最近の子は我が儘だな……
ねるねるねるねは部屋汚れるけど……仕方ないな」
「ドリアン買う気満々だったのにねるねるねるねを許せないこだわり何なんスか」
「恵、ファイト」
「まともな大人はいないのかよ」
米神に青筋が浮かんでる恵くん。
「悟、しっかりしないと」
「名前でしょ」
「どっちもだよ」
あんたらわざとか、と睨まれた。
わざとじゃなく通常運営だよ、と二人で返したら大きなため息をつかれた。
こんな感じで恵くんとは早々に打ち解けて、楽しい生活が始まったのだった。
「ちょっと名前さん、アンタ先輩らに何吹き込んだんですか」
「ん?真希ちゃん達のこと?」
「ニヤニヤしながらアンタと住んでるんだって?って……」
「恵くん預かってる話しただけだよ」
「だから何を」
「一緒に映画見ながら寝落ちした話とか
玉犬ちゃん撫でてたら一緒に恵くんも順番待ちに並んでた話とか
学校ではヤンチャしてる話とか」
「そーゆーことだよ!!」
恵くんに何でも話しちゃいけませんって説教された。え?なんで?
真希ちゃん達に恵くんの可愛さを語っていただけなのに……。
あとがき
すっかり馴染む恵くん。
甘やかされ慣れてないから、めちゃくちゃ構ってくる通行人さんに動揺するがたいがいアホな行動を絡めてくるので慣れた。
むしろ、真面目に考えたらいけない。
この人は自由過ぎて……と頭を抱えるが、着実に毒されて甘やかされてる子。
で、真希ちゃんらに惚気る通行人さんの話にあれ?恵オマエ……ってなるやつ(笑)
を、書ききれないwww
25日の夜、悟は帰って来た。
「おかえり、悟」
「………ただいま、名前」
ポスン、と肩に頭を押し付ける悟の頭を撫でて大きな背中を抱き締める。
「お疲れ様」
その日は悟を抱き締めて眠った。
どんなに強くても
どんなに大きな身体でも
悟も一人の人間なのだから。
ていやんでいっ!!
通行人名前さんのお通りじゃいっ!!
シリアス?んなもん妾に似合うかい。
さてさて
クリスマスなのに何やらDONPACHIした高専の生徒の傷が癒えてきて年越しも終わってなんやかんや2月に入るかなーって感じの現在。
雑?
私にちゃんとしろとか無理難題言うなかれ。
ちゃんとしてるときはちゃんとするから。
ちょっと今大変なの。
「あの」
「ひゃいっ!!」
イケメンが目の前にいるの。
まじどないせぇっていうんじゃ!!
ぴょんぴょんつんつん……地毛かな?ってくらい跳ねた髪。
そんでもってわりと高めな身長。
細身。
切れ長の流し目。
黒が似合う美少年がいまーす。
「あの……迷惑でしたか?」
「いやいやいやいや」
「えっと……苗字さんで良かったですよね?」
「あいっ!!」
「………やっぱ俺一人でも大丈夫なんで」
「いやいやいやいや!!」
「さっきから何動揺してんの?ウケる」
一人でケラケラ笑いながら私を指差す悟。
思わずグーで悟の肩殴った。
「痛いよ」
「いきなり連れ子連れて来られて動揺しない方が無理だろ」
「連れ子じゃないです」
「まだ勘違いしてんの?」
ネタに決まってるだろ。
あの時は勘違いしたが、今は理解しとるわボゲェ!!
で、何でこの美少年……伏黒恵くん(15)が悟のお家にいるのかというと……ぶっちゃけ短期間お預かりって事。
ちなみに、悟が珍しく早く帰って来たなぁ……って思ったら玄関で語りだしたんだよ。
「高専に入学は決まってるし、受験とか無いし、じゃあ中学三年生の恵は何すんの?って言われたら任務くらいなんだよね」
「へぇ、おかえり」
「どうせ任務行くときは僕が同行者だし
恵の家に迎えに行くのぶっちゃけ面倒だし
入学近付いたら寮入るからその間ここ住むから。ただいま」
「ほぉ………ん?」
「ってことで伏黒恵くんです」
「………どうも」
「んんんんんんっ!!!??」
いきなりすぎて動揺もすんだろ。
ひとまず、部屋のなか入って貰ったが動揺が消えず上記のようなものとなった。
「生活費とか諸々恵一人が苦労するならウチ来た方が名前いるし面倒見てくれんじゃん」
「えっ?恵くん一人暮らし!?」
「いえ、姉と一緒だったんですが」
「お姉さんちょーっと寝たきりになったから学校もあるし三年生の間は恵一人で暮らしてたんだよ」
「待て。夏休みとか冬休みとか……」
「一人暮らしでした。だから、今回も一人で大丈夫だと言ったんですが…」
チラリ、と悟を見る恵くん。
悟はリラックスしながらソファーに座ってテレビを見てる。
「おいコラ悟」
ぺちんっ、と頭を叩く。
「そんな事情ならもっと早く言いなよ」
「だって名前と同棲生活楽しみたかったんだもん」
「本音は?」
「恵の学校からウチ遠い」
「なるほど。そりゃ仕方ないな」
「少ないとはいえまだ学校もあるしあの、ご迷惑なら」
「迷惑だったら悟は連れてこないよ」
困り顔の美少年、恵くん。
若いのに大変なことになってるな……と思いながら背伸びして頭を撫でる。
「子供は大人に甘えときなさい」
「………すいません」
「学校ある日教えてね。近場まで送るから」
「………いいんスか?」
「駄目なら駄目って言うよ」
「ありがとうございます……お願いします」
礼儀正しい……。
あれ?おかしいな……目から涙が。
「あの……」
「いや、ごめんね。最近の若い子は反抗期しかいないから可愛い子憂太くんしかいなくて」
その憂太くんも里香ちゃんの圧が凄くて大変だったけど。
可愛いんだよ?真希ちゃんもパンダも棘くんも。
ただ、悪のりがね………。
「恵猫被ってるだけだよ。
そんなんで学校のドンだから」
「うっっそだろ!?」
「…………」
「顔逸らさないで!?」
やべっ!!最近の子だった!!
礼儀正しいけど最近の子だったわ!!
「名前も反抗期だったじゃん」
「………あんたよりマシかと」
「僕可愛い生徒だったし」
「帳忘れてぶん殴られたの誰だよ」
「何でしってんの」
硝子ちゃんから聞きました。
「恵くん、食べれないものは?」
「………パプリカが」
「OK。じゃあ今日はパプリカにするわ」
「!?」
「気をつけて恵。名前ガチの悪ふざけやるから」
「アレルギーじゃないよね?」
「アレルギーは大丈夫です」
「冗談はおいといて、なに食べたい?」
「………生姜に合うもので」
「なかなか渋いな」
よーし、腕を奮うぜ!!と気合いをいれる。
苦手なものパプリカとかお洒落。
晩御飯何にしよう……生姜まだあったかー?と冷蔵庫を見ていた。
………ちょっと待て。
材料を見ながら晩御飯の献立を考えていたら、ふと思い出した。
「………恵?」
「はい」
「めぐみ……」
「なんかありました?」
「ストーカースーツ女の被害者?」
「当たり」
なーんか聞き覚えあるな……と思っていたら、ふと思い出した。
悟の言葉に恵くんを見ると驚いた顔をしていた。
「ストーカーって……」
「あらやだ。もしや恵くん知らない系?」
「もしかしなくても知らない系」
「あの」
「ごめん、ナンデモナイヨ」
「めちゃくちゃ汗すごいですよ」
「キニシナイデ」
「五条さん」
「恵、変な補助監督心当たりない?女の」
「………ありますね」
「大事になる前で良かったね。
オマエその女に狙われてて、名前が対応したんだよ」
「は?」
そりゃは?なるよね。
私らもたまたまだったし。
まさかのまさかで本当………ね。
「お姉さんが変な手紙破いててくれてたみたいだよ」
「………」
「恵くんに魔の手が伸びる前で良かったわ」
ツンツン全開だったから、デレ……そーいやメール送ってたとか言ったよな。
そう考えると恵くんなかなか精神疲労酷かったんじゃ?
「大丈夫。お姉さんが守るから」
「え?あの……」
「恵可愛がるのいいけど僕のこと放置はいけないと思いまーす」
「よーしよし、わしゃしゃしゃしゃしゃ」
「誰がむつごろうさんすれって言ったんだよ。
噛むぞ」
構えって言うから頭をわしゃわしゃしたら怒られた。酷くね?
「………悟の頭見てたら揚げ出し豆腐食べたくなってきたな」
「おい。豆腐じゃないんだけど」
「生姜たっぷりの餡作ろう。
恵くん、一緒に買い物行こう」
「いいんスか?」
「必要なもの一緒に買っておこうよ。
コップとか歯ブラシとか食器とか」
「ありがとうございます」
「僕も行く」
ほら、準備してくださーい。とでかい男2人に声を掛ける。
「運転は私?悟?」
「僕やる」
「ん、鍵」
いつもは私が出勤とかに乗り回している軽だと悟が狭いと騒ぐので、悟のほとんど乗らない超高級車。
まじでこいつの金の使い方おかしい……と初めて見た時は思った。
悟の運転で近くのデパートへ。
「じゃあ私食用品のとこいるから」
「わかったよ」
「よろしく」
恵くんの必要物品は悟に任せて食材選びをしていく。
男手もあることだし、米も買っておこうとカートに乗せる。
「本当にいいんですか」
「ん?」
足りないものを購入し、食品コーナーへ来た二人。
「名前なら細かいこと気にしないよ」
「でも」
「あえて言うなら恵」
「?」
「あの馬鹿の奇行には慣れておきな」
ほらあれ、と五条が指さす方を見ると
めちゃくちゃ真顔でドリアンを見てる。
えっ?何でドリアン?何で売ってんの?
って、買うの?買う気なのか?
なんで手に取った!?
バッと五条を見上げる。
「多分恵に何か食べさせてあげたいって気持ちから変わり種を選んで行き着いたのがアレだよ」
「嫌ですよ」
「僕も嫌だよ。家が汚物臭くなるなんて」
篭に入れて満足そうな名前に五条と伏黒はすぐに止めに入った。
「戻せ馬鹿」
「私のドリアン!!」
「どうするんですかこんなの」
「恵くんにスイカ割りならぬドリアン割りしてもらおうと思って」
「部屋に臭い着くじゃん」
「悟の術式なら問題ない」
「問題大有りだよ。僕の術式そんなことに使おうと思うのオマエくらいだよ」
面白そうだと思ったけど二人に止められちゃった。
「じゃあなんだ。他って言ったら酢昆布か」
「いらないです」
「よっちゃんイカ」
「いらないです」
「ビックカツ」
「いらないです」
「ヨーグルトっぽいあの……べたっとしたやつ」
「いらないですって。何で駄菓子なんスか」
「最近の子は我が儘だな……
ねるねるねるねは部屋汚れるけど……仕方ないな」
「ドリアン買う気満々だったのにねるねるねるねを許せないこだわり何なんスか」
「恵、ファイト」
「まともな大人はいないのかよ」
米神に青筋が浮かんでる恵くん。
「悟、しっかりしないと」
「名前でしょ」
「どっちもだよ」
あんたらわざとか、と睨まれた。
わざとじゃなく通常運営だよ、と二人で返したら大きなため息をつかれた。
こんな感じで恵くんとは早々に打ち解けて、楽しい生活が始まったのだった。
「ちょっと名前さん、アンタ先輩らに何吹き込んだんですか」
「ん?真希ちゃん達のこと?」
「ニヤニヤしながらアンタと住んでるんだって?って……」
「恵くん預かってる話しただけだよ」
「だから何を」
「一緒に映画見ながら寝落ちした話とか
玉犬ちゃん撫でてたら一緒に恵くんも順番待ちに並んでた話とか
学校ではヤンチャしてる話とか」
「そーゆーことだよ!!」
恵くんに何でも話しちゃいけませんって説教された。え?なんで?
真希ちゃん達に恵くんの可愛さを語っていただけなのに……。
あとがき
すっかり馴染む恵くん。
甘やかされ慣れてないから、めちゃくちゃ構ってくる通行人さんに動揺するがたいがいアホな行動を絡めてくるので慣れた。
むしろ、真面目に考えたらいけない。
この人は自由過ぎて……と頭を抱えるが、着実に毒されて甘やかされてる子。
で、真希ちゃんらに惚気る通行人さんの話にあれ?恵オマエ……ってなるやつ(笑)
を、書ききれないwww