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「名前さん、あの……好きです!!
ずっと、見てて…明るくて活発で楽しくて…
僕と付き合ってください!!」
………おい、ドッキリの看板どこ?
………初っぱなから行き止まりそうな通行人名前だよ。
おい、おいおいおい。
いきなりどんな状況?いや、私もわかんね。
誰かー!!状況確認お願いしまーっっす!!
今、私の目の前には可愛い系の男の子。
私より可愛いんじゃね?ってくらい
おめめ大きい。
顔ちっちゃい。
カーディガン萌え袖。
身長は私と同じくらい。
ジャニーズJr.とかに居そうな可愛さ。
まぁ、うちの幼馴染のが可愛いがな!!!
ちょっと人見知りだけど
猫目でお顔ちっちゃくて小心者かと思ったらわりと男見せちゃう。
普段素っ気ないくせに、たまにすごい優しくなって構って欲しい時にくっついてきちゃうべらぼうに可愛い猫ちゃん。
「なるほど、天使だな」
「え?」
「ごめん、こっちの話」
うん。
うちの幼馴染は天使だ。
腐のお嬢様の餌食になりそうな存在だけどな。
で………、だ。
この目の前の可愛い系男子が何をとち狂ったのか……私に告白してきたぞ。
しかも、ここどこかわかるか?
教室な。
ちらり、と真横にいる友達を見るが、ポカンとしている。
反対に居る友達を見ても、ポカンとしている。
よろしい、友人達のおちゃめなドッキリではないらしい。
ならば、男子の悪ふざけか?と廊下を見れば全員ポカンとしている。
幼馴染なんか、驚きすぎておめめがめっちゃ猫目。可愛い。黒いふわっふわの猫耳つけてやりたい。
やった瞬間怒られるけどな。
一週間はシカトされるからやらない。
「あの……」
「ん?あぁ、ドッキリ?」
「いや、違っ」
「え、ガチのやつ?」
「は、はい!!僕……あなたが好きなんですっ」
おめめうるうるしてる。
かーわーいーいーねっ!!
やってるのは男だけど。
周りの泣かせたぞ……って視線が怖い。
悪いの私?
ひとまず、男の子を連れて移動してきた。
「君さー」
「付き合ってください!!」
「いや、あの……」
「付き合ってください!!」
「話をね、聞いて」
「付き合ってください!!」
「おい」
「付き合ってください!!」
「わかった。わかったから、話を」
「付き合ってくれるんですね!!
あ、僕マサオって言います!!よろしくお願いしますね」
キョルン♪としながらまた放課後一緒に帰りましょうね、といなくなった。
嵐のような子だ。
………いや、待て。待て待て待て。
私、のわかった。をあの子勘違いしたぞ?
おい、どーゆーことだ!!?
頭混乱のなか、教室に戻った。
「どうだった?」
「なんか……付き合った?らしい」
「は?」
「ずーっと付き合ってくださいって話聞いてくれないから、わかったから話聞いてくれって言ったら……」
「oh…」
「地雷臭凄い」
「ヤバい」
「乙」
「頼むから両手合わせて拝むな」
で、放課後。
キョルン♪キョルンの男の子、マサオが来たよ。
「お迎えに来ました!!」
「あのね……」
「恋人らしく、一緒に帰りましょう!!」
「恋人じゃないから。
付き合ってないから。
話をしよう。はい!!意思の疎通大事!!」
「オマエが言う?」
「友人よ。シャラーップ!!」
まじよくワカンナイ。
なんでこの子話聞いてくんないの?
耳垢溜まってんの?
「一緒に帰りましょう」
「ねぇ、私の声聞こえてないのかな?」
「聞いてますよ?」
「すまん。この子怖い」
「怖いなんて酷いです!!」
なんで付き合っていることになってるのすら
私にはヨクワカンナイ。
引きずられて学校から去った。
以外と力あるな、この子。
で、来たのはいつものファーストフード店な。
常連ですが何か?
ぷくーっと膨らんだ頬の可愛いこと。
この子、魅せ方わかってるな。
「僕、本当嬉しいんですよ。
憧れてた名前さんと付き合って……」
「どこに憧れが?」
「そう、あれは中学の頃……」
「何か始まったよ」
「デブで虐められていた僕を、釘バット片手に颯爽と現れ……不良達を追い払ってくれた名前さんは、確かに僕には光輝いて見えました」
「………ん?」
「そして、名前さんにお礼を言ったら
"男だろ。生き方くらい自分を貫きな"
ってかっこよかったです!!」
「oh……」
「だから!!僕は必死に身体を引き締め、名前さんに釣り合うために自分を磨きました!!」
すまん。
それ私だろうけど、忘れてくんない?
やだ、恥ずかしい……
黒歴史の産物がここに!!
「名前さんの隣に居ても恥ずかしくないように!!」
「うん、ごめんね?
君が思ってるような人間じゃないからごめんね」
「名前さんには、僕のような可愛らしさを兼ね備えた人間がいれば、より輝くかと!!」
「うん、いらないよ?
私別に可愛らしい子隣に侍らせたいわけじゃないからね?落ち着け」
「あんな根暗な幼馴染なんかより、僕の方が!!」
「あ"?」
思わず低い声出ちゃったじゃん。
周りビクッとしたけど、シラネ。
「僕の方が貴女に相応しい!!
僕なら、名前さんの全てを受け入れられます!!」
「シャラーップ!!
お前は何か勘違いをしているようだ」
「何がです?」
「うちの幼馴染は根暗じゃない!!
ちょっと引っ込み思案なの。
ちょっと人見知りなの。
借りてきた猫なの。
慣れてきた頃にゴロニャンしてくれんの。
わかる?可愛らしいの原点なの」
「僕の方が!!」
「さっきから僕の方が僕の方がうるせーな。
可愛らしい子はな、自分の魅せ方なんか計算してねーんだよ。
うちの子みろ。無意識に小首傾げて上目遣いマスターだぞ?普段隠されて、うつむいて目立たないようにしてるけど、耳に髪掛けた時の破壊力わかる?わからんでしょ。トキメキだぞ。
原石だから、磨けば磨くほど輝くの。
で、顔晒しすぎて落ち着かなくなって結局髪戻す辺りまでの可愛さな。満点だな。
周り気にして髪の毛で出来る限り視界閉じそうとするテレぎゃんかわな。天使か。
なのに、私の前だと普通にポニテしてくれるサービスの良さな。打ち解けた後のゴロニャンサービスが私を悩殺しにきてる幼馴染小悪魔!!可愛い!!可愛いの最上級!!
ってか、私の隣に誰が居ようと関係無いじゃん?勝手に束縛すんなし。付き合ってもいないのに勘違いやめろし」
「っ!!」
「いくら自分の外見磨いても、私の幼馴染ディスるヤツなんかごめんだね」
まず、私外見からじゃないからな。
いや、見目いい方がいいけどさぁ……。
「まぁ、私の為に頑張って自分磨いてくれたのはありがたいけど
その外見ならもっといい人狙えるっしょ」
「………けど、僕は名前さんのために」
「私の一言がきっかけだっただけだよ。
君にはまだまだ無限の可能性があるから」
訳:だから、お願い。
「私の為じゃなく、自分の為に生きろ」
訳:付きまとわないでくれ。
「………僕は」
「大丈夫。君ならもっと輝けるさ」
訳:他を当たってください。
「………僕じゃ、駄目ですか?」
「お前さぁ、毎回毎回何してんの?」
「げっ、白髪」
「ん?珍しいね。男と一緒なんて」
「うわっ、前髪も」
「やほ」
「美少女きた。うぃっす」
私の御用達ファーストフード店には
彼らもよく来るんだよね。
「…………」
「コイツ誰?」
「道を間違えた子羊」
「ぶふっ」
「自分に惚れた子に酷くね?」
「いや、私選ぶ時点で頭オカシイですもん」
「青春したいのに?」
「したいです」
前髪、笑ってんじゃねーよ。
そして白髪、何気に隣に座んな。
「おい白髪。お前前髪と相席しろ。
私は美少女と座りたい」
「ヤダ」
「悟は名前が大好きだもんな」
「前髪、誤解を流すな」
「そーそー。
俺の白滝女だから。
コイツを気に入ってるなら、生半可な想いなら止めとけよ。
俺に勝てると思ってんの?」(スッ)
「サラッとグラサン外すなよ。
イケメンかよ。顔綺麗だな、チキショー!!」
「綺麗だろ。ほら、堪能しな」
「顔近付けんな」
まじで顔近付けんな。
イケメンの圧で、私の心臓弾けるだろ。
いや、顔だけは本当綺麗だよなー。
ずっと見てても飽きない美とかすごくない?
奇跡じゃない?
性格も奇跡的な悪さだけどな。
「………もしかして、その方とお付き合いを」
「そーそー。
俺の(玩具)だから、手出すなよ」
「……僕、遊ばれたんですか?」
「うわっ、サイテー」(高い声)
「ヒドーイ」(ポテトサクサク)
「コイツ恥ずかしがり屋だから」
「おい、黒服三人表出ろ」
「………僕の負け、ですね。
こんな方には勝てません」
「おい、お前も何勘違いしてんの?
最初っから最後まで私の声だけ遮断されてんの?」
「どうかお幸せに。
僕はいつまでも貴女の幸せを願って
貴女より素敵な人を射止めてみますね!!」
「あ、うん?」
「さようなら!!」
いなくなった男の子。
いや。まじヨクワカンナイ。
「…………なんだあれ」
「んで?どーゆー事?」
「私が聞きたいんだが」
とりあえず、ヨクワカンナイ男の子は去った。
だからポテト、モシャモシャした。
最初から話せば、黒服トリオが爆笑した。
笑えないから。
「オマエ幼馴染好き過ぎだろ」
「当たり前だろ。うちの子だぞ」
「幼馴染と付き合わないのかい?」
「幼馴染は幼馴染なんですぅー。
恋愛の壁を越えたものが在るんですぅー」
「ふーん。
その幼馴染は照れて倒れてるけど」
「ん?何言ってんです?美少女は」
「そっちの奥」
美少女がポテトで指す先には……
バァリィーボゥルのナカーマといる幼馴染達。
わお、気付かなかったぜ。
「やほ。今日部活は?」
「体育館の整備で無いのデスガ……
お前、何やってんの?」
「ポテト食べてる」
「見りゃわかるわ。
うちの子、照れ過ぎて顔上げらんないみたいだけど?」
「愛してるぜ☆」(イケメンボイス)
指で拳銃作り、ウィンクしながら撃ち抜いた。
トサカが呆れていたが、これ昔っからだから。
私が幼馴染大好きなのは今さらじゃん?
「僕の事も愛してくれてマスカー?」
「あー、アイシテルアイシテル」
「棒読みすぎだろ」
「すまん。トサカがちょっと……」
「えっ、トサカのせいなの?トサカのせいで幼馴染なのに差があんの?」
「俺は俺は?」
「グラサン叩き割るぞ」
「怖っ!!酷くね?」
「ぶっ!!くっくっくっ
悟にそんな事言えるのキミか硝子くらいだよ」
「私でも言わねーって」
知ってる?
ここ、某ファーストフード店な。
うちら席離れてるからな。
うるさすぎて、店長にめっちゃ見られてる。
「ねー、まだナカーマと一緒に居るー?」
「もう帰んのか?」
「うん。店長にめっちゃ見られてるから」
「オマエ、店長と仲良しかよ」
「もち。
店長、騒がしくしてごめーん!!
今度アップルパイ頼むからぁ!!」
グッ、と親指で返された。
幼馴染2人がナカーマを置いて立ち上がるのを横目に、私も鞄とポテトを持つ。
「名前……ポテトくらい食ってからにしろよ」
「白髪に食われるからヤダ」
トサカが呆れている。
しかし、私の貴重なポテトだから。
美少女と前髪が手を振るから、振り返しておいた。
白髪がじっとこちらを見ているので、ポテト三本置いてやった。
前髪が噴き出して笑っていた。
「…………」
「なしたの?ポテト食う?」
「ばーか」
「えっ、なんで?」
「照れ隠しだ照れ隠し」
「うるさい」
「よしよし。可愛いねぇ、流石私の幼馴染」
「うるさいって。それ以上口開いたら部屋出禁にするよ」
「!!?」
顔真っ赤で可愛いから誉めたのに……!!!
解せぬ。
あとがき
通行人:もはや、呪メンバーと切っても切れぬ遭遇率。解せぬ。絶対入らん。
幼馴染は可愛いにゃんこだから。
天然の可愛さは正義。
気だるげでまた可愛さアップルパイ。
トサカは……初対面の可愛さが恋しい。
可愛げどこ置いてきた。
白髪:通行人は玩具。
前髪:通行人はヤベェ玩具。
美少女:本当通行人ってヤベェ。
まだ黒髪の幼馴染:被害者。
目立ちたくないんだからヤメテ。
店内なんだけど?本当ヤメテ。
気付いて無いにしても、ヤメテ。
ナカーマもこっち見ないで。
トサカの幼馴染:僕の扱い雑じゃないデスカ?
僕ともう一人との差がトサカのせいって………。
けど、幼馴染大事同盟として、よくやった(グッ)
うちの子天使だし、脳だから(ドヤッ)
この子にアオハルはいつ来るのか(笑)
ずっと、見てて…明るくて活発で楽しくて…
僕と付き合ってください!!」
………おい、ドッキリの看板どこ?
………初っぱなから行き止まりそうな通行人名前だよ。
おい、おいおいおい。
いきなりどんな状況?いや、私もわかんね。
誰かー!!状況確認お願いしまーっっす!!
今、私の目の前には可愛い系の男の子。
私より可愛いんじゃね?ってくらい
おめめ大きい。
顔ちっちゃい。
カーディガン萌え袖。
身長は私と同じくらい。
ジャニーズJr.とかに居そうな可愛さ。
まぁ、うちの幼馴染のが可愛いがな!!!
ちょっと人見知りだけど
猫目でお顔ちっちゃくて小心者かと思ったらわりと男見せちゃう。
普段素っ気ないくせに、たまにすごい優しくなって構って欲しい時にくっついてきちゃうべらぼうに可愛い猫ちゃん。
「なるほど、天使だな」
「え?」
「ごめん、こっちの話」
うん。
うちの幼馴染は天使だ。
腐のお嬢様の餌食になりそうな存在だけどな。
で………、だ。
この目の前の可愛い系男子が何をとち狂ったのか……私に告白してきたぞ。
しかも、ここどこかわかるか?
教室な。
ちらり、と真横にいる友達を見るが、ポカンとしている。
反対に居る友達を見ても、ポカンとしている。
よろしい、友人達のおちゃめなドッキリではないらしい。
ならば、男子の悪ふざけか?と廊下を見れば全員ポカンとしている。
幼馴染なんか、驚きすぎておめめがめっちゃ猫目。可愛い。黒いふわっふわの猫耳つけてやりたい。
やった瞬間怒られるけどな。
一週間はシカトされるからやらない。
「あの……」
「ん?あぁ、ドッキリ?」
「いや、違っ」
「え、ガチのやつ?」
「は、はい!!僕……あなたが好きなんですっ」
おめめうるうるしてる。
かーわーいーいーねっ!!
やってるのは男だけど。
周りの泣かせたぞ……って視線が怖い。
悪いの私?
ひとまず、男の子を連れて移動してきた。
「君さー」
「付き合ってください!!」
「いや、あの……」
「付き合ってください!!」
「話をね、聞いて」
「付き合ってください!!」
「おい」
「付き合ってください!!」
「わかった。わかったから、話を」
「付き合ってくれるんですね!!
あ、僕マサオって言います!!よろしくお願いしますね」
キョルン♪としながらまた放課後一緒に帰りましょうね、といなくなった。
嵐のような子だ。
………いや、待て。待て待て待て。
私、のわかった。をあの子勘違いしたぞ?
おい、どーゆーことだ!!?
頭混乱のなか、教室に戻った。
「どうだった?」
「なんか……付き合った?らしい」
「は?」
「ずーっと付き合ってくださいって話聞いてくれないから、わかったから話聞いてくれって言ったら……」
「oh…」
「地雷臭凄い」
「ヤバい」
「乙」
「頼むから両手合わせて拝むな」
で、放課後。
キョルン♪キョルンの男の子、マサオが来たよ。
「お迎えに来ました!!」
「あのね……」
「恋人らしく、一緒に帰りましょう!!」
「恋人じゃないから。
付き合ってないから。
話をしよう。はい!!意思の疎通大事!!」
「オマエが言う?」
「友人よ。シャラーップ!!」
まじよくワカンナイ。
なんでこの子話聞いてくんないの?
耳垢溜まってんの?
「一緒に帰りましょう」
「ねぇ、私の声聞こえてないのかな?」
「聞いてますよ?」
「すまん。この子怖い」
「怖いなんて酷いです!!」
なんで付き合っていることになってるのすら
私にはヨクワカンナイ。
引きずられて学校から去った。
以外と力あるな、この子。
で、来たのはいつものファーストフード店な。
常連ですが何か?
ぷくーっと膨らんだ頬の可愛いこと。
この子、魅せ方わかってるな。
「僕、本当嬉しいんですよ。
憧れてた名前さんと付き合って……」
「どこに憧れが?」
「そう、あれは中学の頃……」
「何か始まったよ」
「デブで虐められていた僕を、釘バット片手に颯爽と現れ……不良達を追い払ってくれた名前さんは、確かに僕には光輝いて見えました」
「………ん?」
「そして、名前さんにお礼を言ったら
"男だろ。生き方くらい自分を貫きな"
ってかっこよかったです!!」
「oh……」
「だから!!僕は必死に身体を引き締め、名前さんに釣り合うために自分を磨きました!!」
すまん。
それ私だろうけど、忘れてくんない?
やだ、恥ずかしい……
黒歴史の産物がここに!!
「名前さんの隣に居ても恥ずかしくないように!!」
「うん、ごめんね?
君が思ってるような人間じゃないからごめんね」
「名前さんには、僕のような可愛らしさを兼ね備えた人間がいれば、より輝くかと!!」
「うん、いらないよ?
私別に可愛らしい子隣に侍らせたいわけじゃないからね?落ち着け」
「あんな根暗な幼馴染なんかより、僕の方が!!」
「あ"?」
思わず低い声出ちゃったじゃん。
周りビクッとしたけど、シラネ。
「僕の方が貴女に相応しい!!
僕なら、名前さんの全てを受け入れられます!!」
「シャラーップ!!
お前は何か勘違いをしているようだ」
「何がです?」
「うちの幼馴染は根暗じゃない!!
ちょっと引っ込み思案なの。
ちょっと人見知りなの。
借りてきた猫なの。
慣れてきた頃にゴロニャンしてくれんの。
わかる?可愛らしいの原点なの」
「僕の方が!!」
「さっきから僕の方が僕の方がうるせーな。
可愛らしい子はな、自分の魅せ方なんか計算してねーんだよ。
うちの子みろ。無意識に小首傾げて上目遣いマスターだぞ?普段隠されて、うつむいて目立たないようにしてるけど、耳に髪掛けた時の破壊力わかる?わからんでしょ。トキメキだぞ。
原石だから、磨けば磨くほど輝くの。
で、顔晒しすぎて落ち着かなくなって結局髪戻す辺りまでの可愛さな。満点だな。
周り気にして髪の毛で出来る限り視界閉じそうとするテレぎゃんかわな。天使か。
なのに、私の前だと普通にポニテしてくれるサービスの良さな。打ち解けた後のゴロニャンサービスが私を悩殺しにきてる幼馴染小悪魔!!可愛い!!可愛いの最上級!!
ってか、私の隣に誰が居ようと関係無いじゃん?勝手に束縛すんなし。付き合ってもいないのに勘違いやめろし」
「っ!!」
「いくら自分の外見磨いても、私の幼馴染ディスるヤツなんかごめんだね」
まず、私外見からじゃないからな。
いや、見目いい方がいいけどさぁ……。
「まぁ、私の為に頑張って自分磨いてくれたのはありがたいけど
その外見ならもっといい人狙えるっしょ」
「………けど、僕は名前さんのために」
「私の一言がきっかけだっただけだよ。
君にはまだまだ無限の可能性があるから」
訳:だから、お願い。
「私の為じゃなく、自分の為に生きろ」
訳:付きまとわないでくれ。
「………僕は」
「大丈夫。君ならもっと輝けるさ」
訳:他を当たってください。
「………僕じゃ、駄目ですか?」
「お前さぁ、毎回毎回何してんの?」
「げっ、白髪」
「ん?珍しいね。男と一緒なんて」
「うわっ、前髪も」
「やほ」
「美少女きた。うぃっす」
私の御用達ファーストフード店には
彼らもよく来るんだよね。
「…………」
「コイツ誰?」
「道を間違えた子羊」
「ぶふっ」
「自分に惚れた子に酷くね?」
「いや、私選ぶ時点で頭オカシイですもん」
「青春したいのに?」
「したいです」
前髪、笑ってんじゃねーよ。
そして白髪、何気に隣に座んな。
「おい白髪。お前前髪と相席しろ。
私は美少女と座りたい」
「ヤダ」
「悟は名前が大好きだもんな」
「前髪、誤解を流すな」
「そーそー。
俺の白滝女だから。
コイツを気に入ってるなら、生半可な想いなら止めとけよ。
俺に勝てると思ってんの?」(スッ)
「サラッとグラサン外すなよ。
イケメンかよ。顔綺麗だな、チキショー!!」
「綺麗だろ。ほら、堪能しな」
「顔近付けんな」
まじで顔近付けんな。
イケメンの圧で、私の心臓弾けるだろ。
いや、顔だけは本当綺麗だよなー。
ずっと見てても飽きない美とかすごくない?
奇跡じゃない?
性格も奇跡的な悪さだけどな。
「………もしかして、その方とお付き合いを」
「そーそー。
俺の(玩具)だから、手出すなよ」
「……僕、遊ばれたんですか?」
「うわっ、サイテー」(高い声)
「ヒドーイ」(ポテトサクサク)
「コイツ恥ずかしがり屋だから」
「おい、黒服三人表出ろ」
「………僕の負け、ですね。
こんな方には勝てません」
「おい、お前も何勘違いしてんの?
最初っから最後まで私の声だけ遮断されてんの?」
「どうかお幸せに。
僕はいつまでも貴女の幸せを願って
貴女より素敵な人を射止めてみますね!!」
「あ、うん?」
「さようなら!!」
いなくなった男の子。
いや。まじヨクワカンナイ。
「…………なんだあれ」
「んで?どーゆー事?」
「私が聞きたいんだが」
とりあえず、ヨクワカンナイ男の子は去った。
だからポテト、モシャモシャした。
最初から話せば、黒服トリオが爆笑した。
笑えないから。
「オマエ幼馴染好き過ぎだろ」
「当たり前だろ。うちの子だぞ」
「幼馴染と付き合わないのかい?」
「幼馴染は幼馴染なんですぅー。
恋愛の壁を越えたものが在るんですぅー」
「ふーん。
その幼馴染は照れて倒れてるけど」
「ん?何言ってんです?美少女は」
「そっちの奥」
美少女がポテトで指す先には……
バァリィーボゥルのナカーマといる幼馴染達。
わお、気付かなかったぜ。
「やほ。今日部活は?」
「体育館の整備で無いのデスガ……
お前、何やってんの?」
「ポテト食べてる」
「見りゃわかるわ。
うちの子、照れ過ぎて顔上げらんないみたいだけど?」
「愛してるぜ☆」(イケメンボイス)
指で拳銃作り、ウィンクしながら撃ち抜いた。
トサカが呆れていたが、これ昔っからだから。
私が幼馴染大好きなのは今さらじゃん?
「僕の事も愛してくれてマスカー?」
「あー、アイシテルアイシテル」
「棒読みすぎだろ」
「すまん。トサカがちょっと……」
「えっ、トサカのせいなの?トサカのせいで幼馴染なのに差があんの?」
「俺は俺は?」
「グラサン叩き割るぞ」
「怖っ!!酷くね?」
「ぶっ!!くっくっくっ
悟にそんな事言えるのキミか硝子くらいだよ」
「私でも言わねーって」
知ってる?
ここ、某ファーストフード店な。
うちら席離れてるからな。
うるさすぎて、店長にめっちゃ見られてる。
「ねー、まだナカーマと一緒に居るー?」
「もう帰んのか?」
「うん。店長にめっちゃ見られてるから」
「オマエ、店長と仲良しかよ」
「もち。
店長、騒がしくしてごめーん!!
今度アップルパイ頼むからぁ!!」
グッ、と親指で返された。
幼馴染2人がナカーマを置いて立ち上がるのを横目に、私も鞄とポテトを持つ。
「名前……ポテトくらい食ってからにしろよ」
「白髪に食われるからヤダ」
トサカが呆れている。
しかし、私の貴重なポテトだから。
美少女と前髪が手を振るから、振り返しておいた。
白髪がじっとこちらを見ているので、ポテト三本置いてやった。
前髪が噴き出して笑っていた。
「…………」
「なしたの?ポテト食う?」
「ばーか」
「えっ、なんで?」
「照れ隠しだ照れ隠し」
「うるさい」
「よしよし。可愛いねぇ、流石私の幼馴染」
「うるさいって。それ以上口開いたら部屋出禁にするよ」
「!!?」
顔真っ赤で可愛いから誉めたのに……!!!
解せぬ。
あとがき
通行人:もはや、呪メンバーと切っても切れぬ遭遇率。解せぬ。絶対入らん。
幼馴染は可愛いにゃんこだから。
天然の可愛さは正義。
気だるげでまた可愛さアップルパイ。
トサカは……初対面の可愛さが恋しい。
可愛げどこ置いてきた。
白髪:通行人は玩具。
前髪:通行人はヤベェ玩具。
美少女:本当通行人ってヤベェ。
まだ黒髪の幼馴染:被害者。
目立ちたくないんだからヤメテ。
店内なんだけど?本当ヤメテ。
気付いて無いにしても、ヤメテ。
ナカーマもこっち見ないで。
トサカの幼馴染:僕の扱い雑じゃないデスカ?
僕ともう一人との差がトサカのせいって………。
けど、幼馴染大事同盟として、よくやった(グッ)
うちの子天使だし、脳だから(ドヤッ)
この子にアオハルはいつ来るのか(笑)