五条
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
※本誌ネタ。
笑顔だが、どこか吹雪の中にいるような寒気がする。
そして、目の前では同じように驚いているが、何とか彼女の術式を止めた自称最強の片割れ。
「何か言いたいことは?」
「………ゴメンナサイ」
彼女ーーー冥冥の笑顔に、五条は呪式を解かないまま謝った。
あの五条が謝った……と、思う以上に
私は冥冥の魅力にどっぷりと取り付かれた瞬間だった。
それは、数日前に遡る。
「はぁ………」
「溜め息ついてどうしたんだい?」
「夏油……私、恋した」
「「「は?」」」
「そう、あれはついさっきの出来事」
「語りだしたぞ」
夏油、硝子、五条は何か始まったと呆れているが、私にとってはとても胸が締め付けられる出来事だった。
「廊下を歩いていたら、何も無いところで躓いてね」
「馬鹿だろ」
「受け身も取らず、あ……これ顔面から転ぶって思ったの」
「受け身くらいしなよ」
「そしたらね、ふわっといい香りと共にお腹に腕を回されて支えてくれてね……
大丈夫かい?って」
「はいはい。どこのどいつだよ」
「とっても綺麗な、お姉様だった……」
「「「女かよ」」」
ほぅ……と、顔を赤くして恋する乙女感を出している名前。
何度思い出しても、可憐な彼女の姿が忘れられなかった。
「名前も告げず、いなくなってしまった彼女がどなたかわからないけど………本当、綺麗で逞しかった」
「逞しいって表現おかしくね?」
「名前を軽々支えるくらいだからまぁ……逞しいのかもね」
「おい、夏油失礼だから。
私そんな太ってないもん!!」
「へぇ。うちの呪術師じゃないの?」
「見たことない人だったな」
「個人の人か?」
「もう一回会いたい……」
名前も知らぬ女性に恋い焦がれていたのだが、その機会は早くやってきた。
任務の手伝いに、と呼び出されたら
そこにあの彼女がいた。
「初めまして。私は冥冥というんだ」
「お姉様!!」
「おや、君はこの間の」
「名前って言います!!
先日は助けていただき、怪我もせずに済んで本当にありがとうございました!!」
「足元、気を付けるんだよ」
「はい!!」
任務の同行者として、彼女……冥冥と再び出会った名前は喜びに溢れ、冥冥との距離を何とか縮めようと犬のように尻尾を振り回している。
そんな名前とは正反対に、面白くなさそうな男が一人。
「へぇ……一級ねぇ」
「君が五条家の子かな?」
「あんた強いの?」
「ちょっと五条!!お姉様に失礼な態度取らないでよ」
「私の術式はあまり強いものではないかな」
「一級も大したことないんだな」
「五条!!」
五条、名前、冥冥と任務を組むことになったが、任務前から不穏な感じ。
冥冥は五条の生意気な態度に気にしていない素振りをしていたが、褒められる態度ではない。
そして、任務地に着くと
冥冥からの指示の元動くはずだったのだが…
唯我独尊男、五条はやらかした。
「これくらい俺だけで余裕じゃん」
止める間もなく、帳を降ろした直後……。
五条は呪霊のいる建物ごと自身の術式で消し飛ばした。
「あれ?ちょっとズレた」
「………五条!!あんた何やってんの!?」
「あ?帳降ろしてんだから平気だろ」
「馬鹿でしょ!!あんた、冥さんの話聞いてた!?
なるべく周りの被害少なくって言ったじゃん!!
誰が開始早々に建物ぶっ飛ばす奴いんの!?」
「チマチマしてるよりいーだろ。
ほら、逃げた呪霊祓いに行くぞ」
「単独行動すんなって言ってんじゃん!!」
名前の言葉など無視して、一人建物の中に入っていく五条。
作戦も何も関係なく、単独で行動する五条に名前は冥冥をそっと見る。
「冥お姉様、本当すいません……っ」
「君が気に病むことじゃないさ」
「アイツ、呪力操作のコントロール疲れるからって……」
言葉の途中、建物の中からまた激しい音がした。
さーっと、顔が青ざめていく。
「………五条っ」
「困ったね………。
一応私の任務だから、あまり激しく壊されると依頼主から報酬を減額されてしまうんだ」
「えっ!?」
「だから、建物やその周りはなるべくそのままにして祓いたかったんだが」
ボゴッと、再び嫌な音。
「…………ごめんなさいっ!!
今すぐあの馬鹿止めます!!」
「困った子だね。
少し、お灸を据えなきゃ駄目かな」
走って今すぐ五条の頭を叩きに行こうとしたが、笑顔で微笑む冥冥を見て、名前は固まった。
あ、この人めちゃくちゃ怒ってる……と。
優雅に歩いていく彼女の後ろには、複数の烏。
「さあ、みんな行くよ」
烏を引き連れ歩きだした冥冥はとても絵になるくらい美しかったが……ソレ以上に恐怖を感じた。
決して強くはないが、ちょこまかと動く呪霊にイライラしていた五条。
何度目かの蒼を放とうとした瞬間だった。
「神風」
「!?」
呪霊を消し飛ばし、五条にまで飛んで来た烏。
何とか無下限呪術で止まったものの、ひやりと冷や汗が止まらない。
コツリ、コツリ……とゆっくりと大量の烏を引き連れて現れた女ーーー冥冥の姿。
「やあ、五条くん」
「お前……」
「私の奥の手である"神風"を防ぐなんて
やはり素晴らしい術式だね」
コツリ、コツリ。
冥冥の履いているヒールの音が嫌に響く。
「素晴らしい……が、困ったね。
私は言ったはずだよ?
君たち学生は私のサポートとして来ているのであって、無闇やたらと勝手な行動は控えるように……と」
「…………っ」
にっこりと、微笑む冥冥。
「この建物が壊れていくたび、私の報酬が減額されるんだが……その分、君に請求してもいいのかな?」
それとも……
「減額分、この子達の体当たりを受けてくれるかい?」
にやり、と笑う冥冥。
しかし、その目はまったく笑っていない。
勝てない相手ではない……相手ではないはずなのだが、冷や汗が止まらない五条。
「何か言いたいことは?」
「………ゴメンナサイ」
「謝れるいい子は嫌いじゃないよ。
けど、次は無いからね?」
まだ呪霊が残っているね。
それじゃあ早く片付けようか。
そう話す冥冥に、五条は黙って着いていく。
「冥お姉様……かっこいい」
「…………」
身の丈よりも大きな斧を軽々と振り回す冥冥の後ろ姿に、名前は頬を赤らめている。
五条は借りてきた猫のように大人しくなった。
あっという間に終わった任務。
名前はうっとりと頬を赤らめて
五条はどこか遠い目をして真っ青に
2人の正反対の顔色に、夏油と硝子が頭を傾げる。
「どうかしたのかい?」
「何あったの?」
「冥お姉様が最高に格好良かった……」
「あの女…怖すぎ」
フィルターがかかった名前の少し大袈裟な冥冥の話を興奮気味に話す名前。
その話を聞いて、なんとなく察した夏油と硝子は呆れた顔をして五条を見る。
「悟……いつも言ってるだろ。
目上の方にはきちんと敬意を持てと」
「あれ、俺じゃなかったら呪霊ごと消し飛んでたぞ」
「話聞かずに勝手に行動したお前が悪いだろ」
「冥お姉様……次いつ会えるかな……」
あとがき
本誌に冥さんの神風を受けたような表現があったので、五条やらかしたな……と、書いてみた。
冥さんが神風向けるって、冥さんの任務の邪魔……つまり、依頼者から減額されるような案件で五条が派手にやらかしたとしか思えなかった(笑)
呪霊ごと殺るよ、冥さんなら(笑)
笑顔だが、どこか吹雪の中にいるような寒気がする。
そして、目の前では同じように驚いているが、何とか彼女の術式を止めた自称最強の片割れ。
「何か言いたいことは?」
「………ゴメンナサイ」
彼女ーーー冥冥の笑顔に、五条は呪式を解かないまま謝った。
あの五条が謝った……と、思う以上に
私は冥冥の魅力にどっぷりと取り付かれた瞬間だった。
それは、数日前に遡る。
「はぁ………」
「溜め息ついてどうしたんだい?」
「夏油……私、恋した」
「「「は?」」」
「そう、あれはついさっきの出来事」
「語りだしたぞ」
夏油、硝子、五条は何か始まったと呆れているが、私にとってはとても胸が締め付けられる出来事だった。
「廊下を歩いていたら、何も無いところで躓いてね」
「馬鹿だろ」
「受け身も取らず、あ……これ顔面から転ぶって思ったの」
「受け身くらいしなよ」
「そしたらね、ふわっといい香りと共にお腹に腕を回されて支えてくれてね……
大丈夫かい?って」
「はいはい。どこのどいつだよ」
「とっても綺麗な、お姉様だった……」
「「「女かよ」」」
ほぅ……と、顔を赤くして恋する乙女感を出している名前。
何度思い出しても、可憐な彼女の姿が忘れられなかった。
「名前も告げず、いなくなってしまった彼女がどなたかわからないけど………本当、綺麗で逞しかった」
「逞しいって表現おかしくね?」
「名前を軽々支えるくらいだからまぁ……逞しいのかもね」
「おい、夏油失礼だから。
私そんな太ってないもん!!」
「へぇ。うちの呪術師じゃないの?」
「見たことない人だったな」
「個人の人か?」
「もう一回会いたい……」
名前も知らぬ女性に恋い焦がれていたのだが、その機会は早くやってきた。
任務の手伝いに、と呼び出されたら
そこにあの彼女がいた。
「初めまして。私は冥冥というんだ」
「お姉様!!」
「おや、君はこの間の」
「名前って言います!!
先日は助けていただき、怪我もせずに済んで本当にありがとうございました!!」
「足元、気を付けるんだよ」
「はい!!」
任務の同行者として、彼女……冥冥と再び出会った名前は喜びに溢れ、冥冥との距離を何とか縮めようと犬のように尻尾を振り回している。
そんな名前とは正反対に、面白くなさそうな男が一人。
「へぇ……一級ねぇ」
「君が五条家の子かな?」
「あんた強いの?」
「ちょっと五条!!お姉様に失礼な態度取らないでよ」
「私の術式はあまり強いものではないかな」
「一級も大したことないんだな」
「五条!!」
五条、名前、冥冥と任務を組むことになったが、任務前から不穏な感じ。
冥冥は五条の生意気な態度に気にしていない素振りをしていたが、褒められる態度ではない。
そして、任務地に着くと
冥冥からの指示の元動くはずだったのだが…
唯我独尊男、五条はやらかした。
「これくらい俺だけで余裕じゃん」
止める間もなく、帳を降ろした直後……。
五条は呪霊のいる建物ごと自身の術式で消し飛ばした。
「あれ?ちょっとズレた」
「………五条!!あんた何やってんの!?」
「あ?帳降ろしてんだから平気だろ」
「馬鹿でしょ!!あんた、冥さんの話聞いてた!?
なるべく周りの被害少なくって言ったじゃん!!
誰が開始早々に建物ぶっ飛ばす奴いんの!?」
「チマチマしてるよりいーだろ。
ほら、逃げた呪霊祓いに行くぞ」
「単独行動すんなって言ってんじゃん!!」
名前の言葉など無視して、一人建物の中に入っていく五条。
作戦も何も関係なく、単独で行動する五条に名前は冥冥をそっと見る。
「冥お姉様、本当すいません……っ」
「君が気に病むことじゃないさ」
「アイツ、呪力操作のコントロール疲れるからって……」
言葉の途中、建物の中からまた激しい音がした。
さーっと、顔が青ざめていく。
「………五条っ」
「困ったね………。
一応私の任務だから、あまり激しく壊されると依頼主から報酬を減額されてしまうんだ」
「えっ!?」
「だから、建物やその周りはなるべくそのままにして祓いたかったんだが」
ボゴッと、再び嫌な音。
「…………ごめんなさいっ!!
今すぐあの馬鹿止めます!!」
「困った子だね。
少し、お灸を据えなきゃ駄目かな」
走って今すぐ五条の頭を叩きに行こうとしたが、笑顔で微笑む冥冥を見て、名前は固まった。
あ、この人めちゃくちゃ怒ってる……と。
優雅に歩いていく彼女の後ろには、複数の烏。
「さあ、みんな行くよ」
烏を引き連れ歩きだした冥冥はとても絵になるくらい美しかったが……ソレ以上に恐怖を感じた。
決して強くはないが、ちょこまかと動く呪霊にイライラしていた五条。
何度目かの蒼を放とうとした瞬間だった。
「神風」
「!?」
呪霊を消し飛ばし、五条にまで飛んで来た烏。
何とか無下限呪術で止まったものの、ひやりと冷や汗が止まらない。
コツリ、コツリ……とゆっくりと大量の烏を引き連れて現れた女ーーー冥冥の姿。
「やあ、五条くん」
「お前……」
「私の奥の手である"神風"を防ぐなんて
やはり素晴らしい術式だね」
コツリ、コツリ。
冥冥の履いているヒールの音が嫌に響く。
「素晴らしい……が、困ったね。
私は言ったはずだよ?
君たち学生は私のサポートとして来ているのであって、無闇やたらと勝手な行動は控えるように……と」
「…………っ」
にっこりと、微笑む冥冥。
「この建物が壊れていくたび、私の報酬が減額されるんだが……その分、君に請求してもいいのかな?」
それとも……
「減額分、この子達の体当たりを受けてくれるかい?」
にやり、と笑う冥冥。
しかし、その目はまったく笑っていない。
勝てない相手ではない……相手ではないはずなのだが、冷や汗が止まらない五条。
「何か言いたいことは?」
「………ゴメンナサイ」
「謝れるいい子は嫌いじゃないよ。
けど、次は無いからね?」
まだ呪霊が残っているね。
それじゃあ早く片付けようか。
そう話す冥冥に、五条は黙って着いていく。
「冥お姉様……かっこいい」
「…………」
身の丈よりも大きな斧を軽々と振り回す冥冥の後ろ姿に、名前は頬を赤らめている。
五条は借りてきた猫のように大人しくなった。
あっという間に終わった任務。
名前はうっとりと頬を赤らめて
五条はどこか遠い目をして真っ青に
2人の正反対の顔色に、夏油と硝子が頭を傾げる。
「どうかしたのかい?」
「何あったの?」
「冥お姉様が最高に格好良かった……」
「あの女…怖すぎ」
フィルターがかかった名前の少し大袈裟な冥冥の話を興奮気味に話す名前。
その話を聞いて、なんとなく察した夏油と硝子は呆れた顔をして五条を見る。
「悟……いつも言ってるだろ。
目上の方にはきちんと敬意を持てと」
「あれ、俺じゃなかったら呪霊ごと消し飛んでたぞ」
「話聞かずに勝手に行動したお前が悪いだろ」
「冥お姉様……次いつ会えるかな……」
あとがき
本誌に冥さんの神風を受けたような表現があったので、五条やらかしたな……と、書いてみた。
冥さんが神風向けるって、冥さんの任務の邪魔……つまり、依頼者から減額されるような案件で五条が派手にやらかしたとしか思えなかった(笑)
呪霊ごと殺るよ、冥さんなら(笑)